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映画のなかの人生…Vol.768「フローズンタイム」★★★
発行日: 2008/2/3┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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失恋で眠れなくなった美大生の男。そこで夜勤をはじめたところ、
仕事場のスーパーには、傲慢な店長、いい加減な同僚たちなど、
変人ばかり。ただ、ひたすらに時間が流れるのを辛抱するなか、
彼は時間を止めて、女性客たちを描くようになっていく。
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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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渋谷Q-AXシネマでの単館上映です。
筆者は映画の日に行ったので、だいぶ混んでました。
通常の日は分かりませんが、それなりには混んでるのでは?
気になる人はネット予約もできるらしいので、ご参考までに。
http://www.q-ax.com/index.cfm?action=workstime
▼渋谷 Q-AXシネマ
11:45/14:05/16:20/18:40/21:00〜終23:00
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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★
<内訳>
テーマ :★★
ストーリー :★
キャスト :★★★
スタッフ :★★★★★
>テーマ ★★<
青年の異性への目覚めから、実際の恋物語、仕事場のドタバタ、
そして夢の実現など、学生の雑多な日常がとりとめもない。
>ストーリー ★<
前半は主人公の妄想が繰り広げられ、後半は恋物語になっていく。
演出の良さで、物語の興味が何とかつながっている。
>キャスト ★★★<
頼りなげな主人公、変人ばかりの同僚たちもさることながら、
サラ・ポーリー似のヒロインが、大きな瞳で印象に残る。
>スタッフ ★★★★★<
光の具合はもちろん、シーンによって色彩がくっきりと分かれ、
新鮮な印象を与える。浮遊感やジョークも多彩で、大いに感心。
>総評 ★★★<
予想どおり、映像、演出に切れ味のある映画でした。
物語としては、ラブストーリーというよりは、
とりとめのない青春物語なんですが、映像が引っ張る。
何といっても、写真家だけあって絵がキレイです。
それも、ビカビカした過剰な色彩の氾濫ではなく、
場面ごとに基調となる色を決めて、きちんと使い分けている。
同じ写真家出身でも、「さくらん」とは全然違う。
この監督は、いい脚本に恵まれれば、
ひょっとすると、ひょっとするかも。
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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
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男は、妄想する生き物である。
女がどうかは、知らないが。
隣に住むかわいい女の子が、
自分とすれちがっただけで、
彼女の気持ちを、探そうとしたりする。
クラスのアイドルが、微笑んでくれただけで、
自分が好きかもしれないと、何の根拠もなく、
バラ色の未来を、想像することさえできる。
スーパーですれ違う美人の、あの服の下には、
いったいどんな身体が隠れているんだろう。
そして意味もなく、振り返ってしまったりする。
もちろん、この映画のように時間を止めて、
服をめくっては、本当は犯罪である。
それは、手鏡を持ち歩く大学教授と同じだ。
しかし、男は確かに想像している。
異性の曲線美に、惹かれていく自分を。
その美しさを描きとり、感じたい自分を。
そのために、この青年は時間を止める。
彼は、美の瞬間を切りとろうとしている。
世界中の時計を止めた、自分だけの世界で。
愛する人々の美しさを、残そうとしている。
そしていつか、その美しさと歓びを、
違う人とも分け合える日を夢みている。
それが、自分が絵を描いている理由だから。
現実は、そうもいかず、いい加減な連中、
傲慢な上司、ヒステリックな恋人と、
困ったことが溢れ、夜も眠れなくなる。
もちろん妄想ばかりを膨らましていても、
そんな現実は、決して良くならない。
それではただの、犯罪者になってしまうから。
でも、いつか、誰かが。
青年は信じつづけ、想像をしつづけ、
そして、最後にたった1人を見つけた。
この止まった時間、自在に美しさを、
求められる世界で、一緒に歩ける人を。
妄想は分かち合えた瞬間、妄想ではなく、
大きな夢となって、羽ばたいていくのである。
2008/2/1 渋谷Q-AXシネマにて。
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┃6┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。
★次回予告「アメリカンギャングスター」…………………………
監督はリドリー・スコット、主演はオスカー俳優揃い踏みと、
「ディパーテッド」なんか目じゃないギャング映画を目指して、
結局、オスカーには2部門しかノミネートされませんでしたね。
3時間もかけて、本当に面白いんでしょうか。大作なのは分かる。
で、次回もお楽しみに。次回は火曜の予定。
http://americangangster.jp/
★今後の予定など………………………………………………………
来週のもう1本は、カンヌのパルムドール、
アン・リー監督の「ラスト・コーション」の予定。
官能的なラブシーンが話題を呼んでいる本作。
しっかし、トニー・レオンは変わらないなあ…。
http://www.wisepolicy.com/lust_caution/
今月の話題作は、オスカーがらみです。
「潜水服は蝶の夢を見る」はフランスの代表作品。
いろんなところでこの映画は評判が高い。
また「エリザベス・ゴールデンエイジ」は、
前作がケイト・ブランシェットの出世作であり、
今回もオスカーにノミネートされています。
というわけで、これからもお楽しみに。
「歓喜の歌」http://www.kankinouta.com/
「潜水服は蝶の夢を見る」http://chou-no-yume.com/
「君のためなら千回でも」http://eiga.com/official/kimisen/
「エリザベス・ゴールデンエイジ」http://www.elizabeth-goldenage.jp/
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