【映画とは、人生を2時間で切り取るものだ】。そんな視点からつづる、1000文字の映画コラム。いろんな映画をきっかけに、生き方について考えてみませんか。ありふれた日常のなかで、答えを探すあなたに、ぜひ。
- 最新号:2008-09-04
- 発行周期:火・金・(木)
- 読んでる人:522人
- 創刊日:2001-03-20
- Score!:96点
- コメント数 : 0
- メルマガID:33635
- バックナンバー:全て公開
- 発行者サイト:あり
- >> 月間ランキング
映画のなかの人生…Vol.743「オリヲン座からの招待状」★★★☆
発行日: 2007/11/6
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ ★ ☆ 映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。
_ ________
Vol.743「オリヲン座からの招待状」★★★☆ 2007.11.6(火)
 ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
【1】STORY
終戦後、映画館に飛び入りで働きはじめた青年が、館主の
夫婦とふれあいながら、映画館を守る決意を固めていくが…。
【2】Michelin
東映系映画館を中心に上映中。そんなに混んではいない。
【3】Review
シンプルな物語、少し長回しな演出、そして役者が良い。
【4】Column
かつて映画館で、人々は時間と想い出を分かち合ってきた。
___________________________The Invitation from Cinema Orion
「鉄道員」で有名な浅田次郎作品の短編を、また東映が映画化。
主演は宮沢りえと加瀬亮。長い昭和史と古い映画を振り返りつつ、
古い映画館を守り抜こうとする、夫婦の純粋さを描いていく。
果たして、2匹目のドジョウは浅田作品の下にあるかな??
<オフィシャルサイト>
http://www.orionza-movie.jp/
┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
終戦後、映画館に飛び入りで働きはじめた文無しの青年が、
館主夫妻のやさしさに触れ、映画館を守る決意を固めていく。
館主の死後も、残された未亡人と青年は映画館を守ろうとするが、
待っていたのは、日本映画の斜陽と二人への冷たい視線だった。
┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
新宿バルト9ほか、東映系映画館でやってます。
といっても、東映の映画館も少なくなりましたが…。
時代はシネコンですね。
映画の内容を考えると、まさに隔世の感があります。
▼新宿 新宿バルト9
〜11/9(金) 11:50/14:25/16:50/19:15/21:40〜23:45(終)
11/10(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
▼銀座 丸の内TOEI1
11:30/13:55/16:20/18:45〜20:55(終)
▼渋谷 渋谷TOEI1
11:00/13:25/15:50/18:15〜20:20(終)
▼品川 品川プリンスシネマ
12:55/15:30/18:30/21:15〜23:25(終)
※ 水・土・日は9:55の回あり。
▼新宿(歌舞伎町) 新宿東亜興行チェーン
11:10/13:30/15:50/18:10〜20:15(終)
▼東武練馬 ワーナー・マイカル・シネマズ板橋
〜11/9(金) 9:45/12:15/14:50/18:10/20:40〜22:50(終)
11/10(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ポイント】★★★☆
<内訳>
テーマ :★★★
ストーリー :★★
キャスト :★★★★★
スタッフ :★★★★
>テーマ ★★★<
「鉄道員」と同じく、寂れゆく産業のなかで使命を全うする、
人々の純粋な想いが貫かれていく物語。発想としてもシンプル。
>ストーリー ★★<
物語としてもシンプルで、特に起伏はないが、予測しやすいので、
逆に安心して、映像や役者の演技を楽しむことが出来た。
>キャスト ★★★★★<
宮沢りえ、加瀬亮ももちろんながら、原田芳雄がことのほか好演。
ラストは、彼の独壇場である。「父と暮せば」を思いだすほど。
>スタッフ ★★★★<
シンプルな物語のなかで、個々のシーンを長めに引っ張りつつ、
人物たちの純粋な想いや、葛藤を引き出そうと努力している。
>総評 ★★★☆<
「鉄道員」と同じように、仕事への誇りを貫く人々の物語。
泣かせどころも同じで、人生を通して映画を守ることに感動する。
物語そのものは、最初の10分で最後まで読めるものの、
先代との約束を守ろうとする、青年と未亡人の純粋な意志も、
そして「日の名残り」のように、愛を告白できない状況も、
役者の演技と、静かな演出で、きっちりと引き出してくれる。
そこに、最後に出てくる原田芳雄が見事なスピーチで、
物語の本質を引き出すので、思わずもらい泣きしてしまう。
実に卑怯な飛び道具である。地味ながらいい映画だと思います。
じっくりと、感動の物語を静かに味わうなら、オススメできる。
┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
私は実に、1000本は映画を観ているが、
自宅でDVDを観るということはほとんどない。
買ったDVDも数枚で、再生されることも滅多にない。
「テレビだと迫力がね」とも言うが、我が家は46インチだ。
照明を消せば小さな映画館なのだが、やっぱり観ない。
たまにDVDを借りると、観ないまま返すことも、多数。
映画は、映画館で。
どうも私は、映画館が好きらしい。
最近はシネコンが隆盛で、ポイント制もあるので、
私もユナイテッドシネマを日々チェックしている。
どうせなら、ここで観るのが一番だと思うからだ。
画面は大きいし、椅子もキレイだし、館内は広い。
最近では、ミニシアター系の映画もやっていて、
シネコンは踏んだり蹴ったり…もとい、至れり尽くせりだ。
けれども、何となく物足りない時はある。
台湾や東欧などの、地味で知らない映画を、
街外れの映画館の、小さなスクリーンで観る。
「こんな映画、観ないだろ」と思って来てみると、
周りには、同じような意見の人々が集まっている。
怪しい街の、怪しい階段を下りた先の、怪しい空間。
ああ、こんな人たちが、世の中にはいるのだ。
キミもこの監督が好きなのか。分かってるじゃないか。
この女優がキミは好きなのか。そういう人はいるよな。
何となく、自分が人と違っている優越感。
そして、そんな自分たちを肯定する人々の集まり。
これで映画の内容が良いと、何と得した気分になることか。
そしてその経験もまた、映画館なのだと思う。
みんなが同じ映画を観て、同じ時間を過ごし、
どんなにつまらなくても同じように我慢して、
ともに笑い、ともに興奮し、ともに涙できる。
誰ひとりとして、互いを知らないのに。
映画館は不特定多数の人々の存在を感じ、
多くの人々と、時間と想い出を分かち合える場所なのだ。
そんな場所を守ろうと、懸命に努力する人々がいる。
斜陽を迎えた日本映画を、必死で支えた人々がいる。
彼らの努力があるから、いまの映画の復興もあるのだ。
そこに、ともに時間を過ごしたい人がいるかぎり。
そこに、ともに想い出を分かち合いたい人がいるかぎり。
彼らは、映画を信じて、映画館を守り抜いてきたのだろう。
だから、いろんな映画館があってもいいし、あるべきなのだ。
シネコンもいいが、小さな映画館も頑張って欲しい。
いろんな人々と、いろんな時間をともにできるから、
人生は豊かなのであり、映画はそれを語るものなのだから。
2007/11/6 渋谷TOEI1にて。
┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃5┃ 次回予告 ほか
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その他、筆者からのお知らせなどなど。
★次回予告「once ダブリンの街角で」………………………………
金曜は、アイルランドの音楽映画「once ダブリンの街角で」。
実際にミュージシャンが主演している、明るい恋愛映画らしい。
今年のサンダンス映画祭では観客賞を受賞したということで、
誰にでも楽しめる映画になっているんでしょう。たぶん。
で、次回もお楽しみに。次回は金曜の予定。
http://oncethemovie.jp/
★今後の予定など………………………………………………………
来週は、いよいよ完結!という「ボーン・アルティメイタム」。
マット・デイモンの無表情が、
一番効果的に利用されているシリーズであり、
ポール・グリーングラス監督の才能がよく分かるシリーズ。
http://bourne-ultimatum.jp/
もう1本は、女囚が天才ピアニストに生まれ変わる、
というなかなか凝ったドイツ映画「4分間のピアニスト」。
最近は本当に、ドイツ映画が頑張っていますねえ。
http://4minutes.gyao.jp/
さて、今月以降の予定は以下のとおり。
おそらく以下の予定で120本になるので、
今年はこれで終わりになると思います。
いくらか、入替があるかもしれませんが…。
注目は「ボーン・アルティメイタム」や、
フランソワ・オゾンの「エンジェル」でしょうか。
他は、ウィンターボトムの新作「マイティハート」は、
アンジェリーナ・ジョリーの起用で、久々の大作っぽい。
また、スサンネ・ビア監督の「ある愛の風景」も、
もちろん期待できます。3連続5つ星…出るかな?
おそらくこの映画は、本誌のある記念号にする予定ですが…。
><11月><
「カフカ 田舎医者」http://www.shochiku.co.jp/inakaisha/
「ウェイトレス」http://movies.foxjapan.com/waitress/
「呉清源 極みの棋譜」http://www.go-movie.jp/
「マイティハート 愛と絆」http://www.mh-movie.jp/
「アヴリルの恋」http://www.cqn.co.jp/avril/
「愛の予感」http://ainoyokan.com/
><12月><
「サラエボの花」http://www.saraebono-hana.com/
「ある愛の風景」http://aruai.com/
「マリア」http://www.maryandjoseph.jp/
「迷子の警察音楽隊」http://www.maigo-band.jp/
「エンジェル」http://angel-movie.jp/
「アイアムレジェンド」http://www.iamlegend.jp/
「ナショナルトレジャー」http://www.disney.co.jp/movies/nt2/
というわけで、これからもお楽しみに。
★最新情報はブログにて!!…………………………………………
ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/
※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!
ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。
また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!
★これまでのバックナンバー…………………………………………
バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。
http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)
メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【映画のなかの人生、映画のような人生。】
Vol.743 2007年11月6日
発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
(C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
このメルマガを読んでいる人はこんなメルマガも読んでいます
- サッカー日本代表ネットワーク・メールマガジン
- 日本代表やJリーグを中心とした国内外のサッカー情報を 毎日お届けします。 WEB版日本代表ニュースを中心に編集します。
- ホントに面白い映画はコレだ! 今週の映画瓦版
- プロの映画批評家が編集発行する週刊メールマガジン。毎週公開される映画を独自の視点からランキング。充実したDVD情報も好評です!
- 週刊アカシックレコード
- 02年W杯サッカー韓国戦の「誤審」を世界で唯一「前日」に誌上予測し、誤審報道を「常識化」した推理作家(金正日の「遺書」で始まる「中朝戦争」後の北朝鮮...
- 宮崎正弘の国際ニュース・早読み
- 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析
- こんな映画は見ちゃいけない!
- 映画批評系メルマガで読者数No.1! プロの編集者が簡潔な文章と的確な表現で書き下ろす「1分で読める新作映画批評」です。映画紹介だけのメルマガにはな...
![メルマガスタンド[メルマ!]](/img/common/backnumber_article/melma_logo.gif)


