【映画とは、人生を2時間で切り取るものだ】。そんな視点からつづる、1000文字の映画コラム。いろんな映画をきっかけに、生き方について考えてみませんか。ありふれた日常のなかで、答えを探すあなたに、ぜひ。
- 最新号:2008-09-04
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映画のなかの人生…Vol.730「さらば、ベルリン」★★
発行日: 2007/9/28
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☆ ★ ☆ 映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。
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Vol.730「さらば、ベルリン」★★ 2007.9.28(金)
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【1】STORY
終戦直後のベルリンに来た、ジャーナリストの軍人が、
かつて愛したドイツ人と再会し、何とか助けようとする。
【2】Michelin
TOHOシネマズ六本木ヒルズでの単館上映。空いている。
【3】Review
よくできている。しかし、物語が分かりづらくてつまらない。
【4】Column
きっと誰もが、自分の生きた時代を最高だと思っている。
____________________________________________The Good German
いつも実験映画を作るのが大好きな、ソダーバーグ監督の最新作。
今回は白黒映画にして、古い時代を舞台にしたサスペンスらしい。
盟友ジョージ・クルーニーの他、ケイト・ブランシェットなど、
キャストは相変わらず豪華なんですが、問題は実験の成果か。
<オフィシャルサイト>
http://www.saraba-berlin.jp/
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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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終戦直後のベルリン。ポツダム会談を取材に来たジャーナリスト
出身の軍人が、かつて同僚かつ愛人だったドイツ人と再会する。
彼女は売春婦として、ポン引き同然の軍人と同居していたが、
その上、彼女の夫を米ソ両軍がなぜか探していたのだった…。
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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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TOHOシネマズ六本木ヒルズでの単館上映です。
そんなに混んでいませんでした。詳細はサイトへ。
http://www.tohotheater.jp/theater/roppongi/
ちなみに、上映前のマナーに関する鷹の爪団の短編が、
いつのまにか新作に変わっていたので驚きました。
今回も面白い!前作を知っていれば、さらに面白いかも。
▼六本木 TOHOシネマズ 六本木ヒルズ
9/29(土) 16:50/19:20/21:50/24:20/26:50〜28:50(終)
9/30(日)〜10/3(水) 16:50/19:20/21:50〜23:50(終)
10/4(木)〜10/5(金) 16:50/19:20/21:50/24:20/26:50〜28:50(終)
10/6(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★
<内訳>
テーマ :★★
ストーリー :★
キャスト :★★★★
スタッフ :★★★
>テーマ ★★<
内容として何を描きたいのかは、最後まで結局、判然としない。
映画そのものの「クラシック」というコンセプトは明確なのだが。
>ストーリー ★<
いろんな仕掛けはきちんとしているのに、なぜ捜査しているのか、
なぜ彼女が謎を隠すのか、「理由」が分からないからつまらない。
>キャスト ★★★★<
何といっても、ケイト・ブランシェットが演技で謎めいている。
物語や背景をすっ飛ばして存在できるので、何とか飽きずに済む。
>スタッフ ★★★<
クラシックな雰囲気を映画全体に出そう、という軸は明確だ。
もっとも、そこに観客の存在は薄いように感じるのだが…。
>総評 ★★<
とてもよくできている映画だと感じました。
でも、同時に何にも面白くない映画だと思いました。
やりたいことは明白で、クラシック映画を、
新作として、現代の映画館に復活させたいわけです。
白黒で、ちょっと色あせた、ノイズの入った映像と、
カツカツとした画面の切替、音楽、どれも実にクラシック。
役者も、謎の女であるケイト・ブランシェットが、
演技だけで、謎と興味を保ち続けるので、飽きずに済む。
いちおう物語としても、いろんな秘密は用意している。
…でも、面白くない。
だって、犯人が謎を持つ理由も、男が捜査する理由も、
人々がこの事件に関わる「理由」が判然としないから。
映画として、斬新さを追求する実験映画は分かるんですが、
やっぱり映画には、観客も参加しないといけないのでは。
これは、どこかでお客さんを置き去りにしている気がする…。
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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
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「あの頃の音楽は良かった」
という、年配の方がいる。
同時に「最近の音楽はどうも」とも言う。
きっと、この人に言わせれば、
自分が若い頃に聴いた音楽が最高で、
最近の音楽は、ちゃらちゃらしていたつまらない、
だから私は聴かないのだ、ということなのだろう。
映画に関しても、同じことが言えるだろう。
自分が若い頃に観た映画が、最高だと言う人は多い。
確かに、私も「ナウシカ」に感銘を受けたし、
ウォン・カーウァイやペーターゼンにしびれたりもした。
では、いまの映画なんてとっぱらって、
昔と同じように、映画を作ってみたらどうか?
あの頃の、あの最高の映画を作れるのではないか?
そう思う人がいるのも、無理はなかろう。
ソダーバーグはこの映画で、それを再現したかったのか。
あの頃の、良き時代の映画を、自分自身で復活させて、
当時の自分の驚きと、喜びを、現代に復活させたかったのか。
最初にでかでかと現れる、シンプルなタイトルや、
白黒の画面に、これ見よがしの音響とともに、
展開されるサスペンスフルな事件の展開。
題材は、当然のように第二次大戦が舞台となり、
混乱のさなかで、苦しむ人々が生きる様子や、
悪が善を駆逐する様子を、つぶさに描きとっていく。
さて、ではこの映画を持って、
あの頃の新鮮さは本当に甦っただろうか。
そんなことは、ないんじゃないかと思う。
どんな人にとっても、最初に音楽に触れた瞬間がある。
誰にでも、最初に映画を観たときの感動がある。
その時の「最初である」という感動に対して、
後の作品ではどうしても、比べることができなくなる。
自分が、夢中だった頃にひたすら聴いた音楽や、
感銘を受けた映像に、新しいものは及ばないのだ。
だから、その人が「最近の映画はどうも」というのは、
単に、新鮮さが失われたものに対して、
自分が興味を失ったことに対するエクスキューズに思える。
かくいう私も、新しい音楽にさっぱり興味はない。
いまだネットワークウォークマンには、
高校生の頃から同じようなラインナップが入っているだけ。
人はそうして、エンターテイメントにふれ、
そうして、いつかはエンターテイメントを卒業するのだろうか。
誰もが、自分の聴いていた、見ていた、触れていたモノを、
「あれは最高の代物だった」と信じて。
2007/9/28 TOHOシネマズ六本木ヒルズにて。
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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。
★次回予告「エディット・ピアフ 愛の讃歌」……………………
最高峰のシャンソン歌手のひとり、エディット・ピアフですが、
今の若い人は、彼女の生涯も、存在すら知らない人も多いかも。
その伝説を演じるのは、フランスきっての若手女優、マリオン・
コティヤール。果たして、あの波瀾万丈の生涯を演じきれるのか。
で、次回もお楽しみに。次回は火曜の予定。
http://www.piaf.jp/
★今後の予定など………………………………………………………
来週は、行定勲監督の原作物「クローズド・ノート」と、
ハル・ベリーが主演で、絶対に途中で犯人が分からない、
と豪語するサスペンス、「パーフェクトストレンジャー」の予定。
「クローズド・ノート」http://closed-note.com/
「パーフェクト・ストレンジャー」
http://www.movies.co.jp/perfectstranger/
さて、来月の注目作は、いまのところ以下のとおり。
最大の注目作は「アフターウェディング」。
傑作「しあわせな孤独」に続く、最新作がいよいよ上陸。
さらに11月には前作にあたる「ある愛の風景」も公開に。
監督スサンネ・ビアは、ラース・フォン・トリアーなんて
目じゃない、北欧最高峰の監督として進化を続けているはず。
本誌の読者の皆さんには、ぜひとも期待してほしい方です。
「アフターウェディング」http://www.after-wedding.com/
「サウスバウンド」http://southbound-movie.com/
「ローグアサシン」http://www.rogue-assassin.com/
「大統領暗殺」http://www.20071019.jp/
「キングダム 見えざる敵」http://www.kingdom-movie.jp/
「クワイエットルームにようこそ」http://www.quietroom-movie.com/
「グッドシェパード」http://www.goodshepherd.jp/
「自虐の詩」http://www.jigyaku.com/
というわけで、これからもお楽しみに。
★最新情報はブログにて!!…………………………………………
ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/
※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!
ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。
また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!
★これまでのバックナンバー…………………………………………
バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。
http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)
メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)
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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
Vol.730 2007年9月28日
発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
(C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
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