【映画とは、人生を2時間で切り取るものだ】。そんな視点からつづる、1000文字の映画コラム。いろんな映画をきっかけに、生き方について考えてみませんか。ありふれた日常のなかで、答えを探すあなたに、ぜひ。
- 最新号:2008-09-04
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映画のなかの人生…Vol.725「題名のない子守唄」★★★☆
発行日: 2007/9/19
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☆ ★ ☆ 映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。
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Vol.725「題名のない子守唄」★★★☆ 2007.9.19(水)
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【1】STORY
不幸な過去を背負った女が、資産家の家に侵入を図る。
メイドとして家にもぐりこんだ彼女の目的と過去とは?
【2】Michelin
シネスイッチ銀座、新宿バルト9での2館上映。混んでる。
【3】Review
確かに感動だが、この結末で良いのか、ちょっと疑問。
【4】Column
執念はすべてを可能にする。多くの人を巻き込みながら。
_____________________________________________La Sconosciuta
「マレーナ」から6年を経た、トルナトーレ監督の最新作。
主人公はイレーナ。最初から明らかに不幸なたたずまいの女が、
大金を片手に、ある屋敷への侵入を図ろうとしているのだが、
彼女の目的、その過去とは?モリコーネの音楽が心に響きます。
<オフィシャルサイト>
http://www.komoriuta-movie.com/
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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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不幸な過去を背負った女が、ある資産家の家に侵入を図る。
向かいの家に住み、メイドに採用された彼女の狙いは何か?
そして、彼女はどんな過去を、背負ってこの街に来たのか?
目的が明らかにされないまま、やがて彼女を狙う人影が…。
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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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シネスイッチ銀座、新宿バルト9での2館上映です。
何でこんなに少ないんでしょう。とても混んでます。
水曜はレディースデーじゃないのに、銀座は8割の入り。
ここは金曜がレディースデーなので、その金曜と、
週末はとても混むのではないでしょうか?
▼銀座 シネスイッチ銀座
10:30/13:15/16:00/19:10〜21:25(終)
▼新宿 新宿バルト9
〜9/21(金) 9:50/12:15/17:10/19:35〜21:40(終)
9/22(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★☆
<内訳>
テーマ :★★★
ストーリー :★★★
キャスト :★★★★
スタッフ :★★★★
>テーマ ★★★<
女性の強さ、母性の偉大さを説くテーマは、よく分かるのだが、
この結末からして、他の人はどうでもいいのだろうか…?
>ストーリー ★★★<
前半は、あまりにも目的を隠しすぎたような…。もう少し、
全体像が見えてくれば、2時間を長く感じることもなかったか。
>キャスト ★★★★<
主役のロシア系女性は、美しさと不幸を見事に兼ねそなえている。
変にキレイすぎても困るので、その絶妙なバランスが素晴らしい。
>スタッフ ★★★★<
サスペンスとしては、けっこう定番な演出や展開ではあるが、
やはりモリコーネの音楽が流れると、それだけでしんみりする。
>総評 ★★★☆<
サスペンスというのは、どこまで謎を隠すのか、
これが本当に難しいんですねえ。今回は隠しすぎかなあ。
隠しすぎると、物語の展開が予測できないので、長く感じる。
一方でバラしすぎると、読めてしまってつまらない。
後半はだいたい予想どおりに推移していくわけですが、
あとは、テーマをきちんと訴えていく、ということと、
周りに散らばった事件を、整理していく必要があります。
テーマとして、イレーナの悲劇は伝わってくるのですが…。
巻き込まれた人たちはどうなるの?これで良かったの?
そう思うと、何だかこのラストは、感動するとはいえ、
どことなく後ろめたい気分になるのは、筆者だけでしょうか?
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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
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執念という言葉がある。
この映画は、ある女の執念を描く物語である。
突然、知らない街に来て大金を払う。
何でもいいから、仕事が欲しいと管理人に言う。
報酬をピンハネされても、仕事が欲しいという女。
危険を冒してでも、他人の家に忍び込む。
人の命を脅かしても、他人の仕事を奪い取る。
たとえ、それがどんな結末を生みだそうとも、
彼女には、何が何でも欲しいものがそこにあるのだ。
長い間、ずっとどん底で暮らしてきた女。
長い間、愛する人さえも愛せなかった女。
長い間、愛する人を失ったまま、生きてきた女。
彼女のたった1つの希望がそこにあるから、
彼女は、恐ろしい執念を見せて戦うのだ。
誰かに殴られても、誰かに殺されかけても、
それでも女が立ち止まることは、決してない。
彼女が生きるべき、たったひとつの理由。
それが、なんであるかは映画が答えを示す。
しかし、きっとそれは何であってもよかった。
生きる理由が何かなんて、実は大したことではない。
生きる理由が存在していることこそが、
生きている本人にとって、一番大切なことなのだ。
かくして、執念は長い時間をかけてでも、
ついに欲しいものを手に入れるにいたる。
どん底から這い上がって希望を勝ち取る姿は美しい。
しかし、その一方で執念は多くの人を巻き込む。
罪なき人も、その人に関係ない人も、誰もかも。
暮らしを脅かし、命を脅かし、人生まで壊してしまう。
確かに、執念はすべてを可能にするだろうが、
そこまで取り憑かれてしまう前に、考えるべきことがある。
本当にそれは、あらゆる人を巻き込んででも大切なのか。
女の執念は、最終的には、
2人の人生をぶち壊し、2人以上の人生をねじ曲げた。
それでも、欲しいものを手にした人間の勝ちなのか?
ハッピーエンドの裏側には、
いくつもの涙があったことを、
なぜか人は、いつも忘れてしまいがちだ。
自分がいつも主人公とは、決して限らないというのに。
2007/9/19 シネスイッチ銀座にて。
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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。
★次回予告「ジャンゴ」………………………………………………
やっぱ、西部劇と言えばガンマンですよね。ガンマンと言えば、
決闘ですよね。決闘だったら、サムライもありですよねー。
じゃあ一緒にしちゃえば?ってのがまかり通るのがこの映画。
監督はもちろん、破天荒と書いて三池崇史。これが日本の西部劇!
で、次回もお楽しみに。次回は金曜の予定。
http://django-movie.com/
★今後の予定など………………………………………………………
今週は、ちょっと用事が立て込んでしまっていて、
「ミス・ポター」を日曜に配信したいと思います。
レニー・ゼルウィガーがピーターラビットの著者を演じる伝記物。
http://www.miss-potter.jp/
来週は、いまや気鋭の映画監督、荻上直子の新作、
「めがね」が登場。主演は前作に続いて小林聡美。
ここまで監督を押し上げた、もたいまさこって凄いなあ…。
「サルバドールの朝」http://www.salvadornoasa.com/
「めがね」http://www.megane-movie.com/
「さらば、ベルリン」http://www.saraba-berlin.jp/
というわけで、これからもお楽しみに。
★最新情報はブログにて!!…………………………………………
ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/
※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!
ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。
また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!
★これまでのバックナンバー…………………………………………
バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。
http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)
メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)
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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
Vol.725 2007年9月19日
発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
(C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
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