【映画とは、人生を2時間で切り取るものだ】。そんな視点からつづる、1000文字の映画コラム。いろんな映画をきっかけに、生き方について考えてみませんか。ありふれた日常のなかで、答えを探すあなたに、ぜひ。
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映画のなかの人生…Vol.622「トンマッコルへようこそ」★★★★
発行日: 2006/10/31
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☆ ★ ☆ 映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。
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Vol.622「トンマッコルへようこそ」★★★★2006.10.31(火)
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【1】STORY
朝鮮戦争のさなか、各国の兵士が落ちのびてきた山村。
そこでは戦争中とは思えぬ、のんびりした光景が広がり…。
【2】Michelin
シネリーブル池袋、ユナイテッドシネマほか。空いてます。
【3】Review
内容は二番煎じだが、絶妙な設定とメッセージが痛烈。
【4】Column
理想郷のない世界で、何を守るために、人は戦うのか。
______________________________________Welcome to Dongmakgol
韓国映画といえば、どうしてもありきたりでべたべたな内容を、
まるでリヴァイヴァルのように楽しませてしまうのが、妙な魅力。
しかし中には、きちんとしたオリジナル狙いの作品もあるようで。
この映画は反戦思想をファンタジックに描いて、評判の一本。
<オフィシャルサイト>
http://www.youkoso-movie.jp/
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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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朝鮮戦争のさなか、各国の兵士たちがある山村に落ちのびてきた。
そこでは戦争中とは思えぬ、のんびりした光景が広がっていて、
村人たちは兵士をとても好意的に出迎え、彼らも癒される。が、
敵同士だった彼らは、鉢合わせをするなり、途端ににらみ合い…。
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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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シネリーブル池袋のほか、六本木、歌舞伎町の単館、
シネコンではユナイテッドシネマだけで上映中です。
特に混んではいませんでしたが、気になる方は、
シネリーブル池袋の混雑状況などをご参考までに。
もっとも、まだ更新されていませんでしたが…。
http://www.cinelibre.jp/ikebukuro/
▼池袋 シネ・リーブル池袋
10:20/13:00/15:35/18:40〜終21:00
▼六本木 シネマート六本木
10:20/13:10/16:00/18:50
▼歌舞伎町 シネマスクエアとうきゅう
10:45/13:30/16:15/19:00〜終21:30
▼豊洲 ユナイテッド・シネマ豊洲
〜11/2 11:00/13:45/16:30/20:00(土23:00〜終1:22)
11/3〜 10:15/16:00/18:45/21:30〜終23:52
▼豊島園 ユナイテッド・シネマとしまえん
〜11/2 10:45/13:30/16:15/19:00/21:45〜終0:07
11/3〜 11:45/17:00/22:15〜終0:37
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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★★
<内訳>
テーマ :★★★★★
ストーリー :★★
キャスト :★★★
スタッフ :★
言いたいことは、よく分かった。
内容はそっちのけで、とにかくそれは評価しよう。
内容はけっこう、いい加減なものばかりだ。
音楽が久石譲であることは、前々から知っていて、
予告編もそれが故に、ジブリ映画のようだったが、
ここまでそっくりだとは、思っても見なかった。
基本的なコンセプトは、「風の谷のナウシカ」そのものだ。
平和な山村に、ある日突然飛行機が不時着する。
中から巨神兵…ではなく、アメリカ兵が出てくる。
村では彼を匿うが、それは大きな危機を招くことに…。
全く同じプロットである。
平和な山村、収穫風景、子どもたちの遊ぶ様子、
どれをとっても、ナウシカ世界を再現したかのよう。
そこにきて音楽も同じ、これはもうジブリ映画の世界である。
そこに、「スウィングガールズ」で見たような演出で、
イノシシとの格闘シーンがあったり(イノシシまで同じかよ)、
冒頭と最後では、戦争映画よろしくの壮絶な戦闘シーンがあり、
個々の場面と演出については、どこかで見たようなものばかり。
どれをとっても、二番煎じもいいところなのだが、
「平和な村なら、戦争なんて起きないさ」という設定と、
「それでも、戦争へ行かねばならない惨さ」というメッセージ、
この部分がとても強烈で、強引にラストまで引っ張っていく。
ハッキリ言って、もっとメリハリをつければ、
2時間以内にきっちり収まるし、話も締まるし、
もっと多くの人々を惹きつける、感動作になったろうに。
非常に惜しい。しかしメッセージと意欲は買う。
「ナウシカ」に朝鮮戦争を当てはめたアイディア、
それを実現してしまったあたりは、なかなか評価できる。
ただ、もうちょっとオリジナルで頑張って欲しかったな…。
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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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どうして、戦争ははじまるのだろう。
どうして、人々は憎み合うのだろう。
この映画の原点には、根本的な疑念が渦巻いている。
それは、国と国が分かれているからだろうか。
それは、誰かが誰かを妬んでいるからだろうか。
それは、悪いことをするヤツがいるからだろうか。
だったら、誰もが同じ山の中に住んでいたとすれば?
だったら、誰もが誰も妬まないような世界があれば?
だったら、悪いことを考えようがないほど幸せなら?
トンマッコルは、そんな夢を叶える理想郷である。
村をまとめる村長に、ある将校が尊敬の念を抱く。
「いったいどうすれば、穏やかに人心を掌握できるのか」
「それには、たらふく喰わせることです」
誰もが豊かであれば、戦争は起きないのだろうか。
誰もが同じように暮らせば、戦争は起きないのだろうか。
例え、国籍も、肌の色も、話す言葉も違う人々が集まっても。
同じように収穫を祝い、踊り、楽しんで暮らせるのだろうか。
誰かが豊かで、誰かが貧しいから、人々は争うのか。
「たらふくに喰えない」者が、そうではないものを襲うのか。
そのために国家が組まれ、理想が叫ばれ、戦争がはじまるのか。
その理想のためなら、人々は、負傷兵を置き去りにしたり、
平和な村落を爆撃したり、罪なき者を殺してもかまわないのか?
いまも朝鮮半島には、「たらふくに喰えない」人々がいる。
そして国家は理想を掲げ、軍備を今日も積み増している。
そのために食料はますます欠乏し、憎しみは深まっていく。
周りの人々も、彼らを警戒し、軍備を積み増していくばかり。
どうして、戦争ははじまるのだろう。
どうして、人々は憎み合うのだろう。
彼らは何を妬み、何が欲しくて、戦争を始めるのだろう。
世界中がトンマッコルになることができない以上、
人々は今日も、戦う道を選択する以外にないのだろうか。
そしてトンマッコルでさえも、戦争に巻き込まれてしまうのか。
いったいそれは、何を守るための戦争なのだろう。
トンマッコルを守るために、兵士たちは死んでいく。
平和を守るために、今日も戦争が続けられていく矛盾。
人々を守るために、罪なき人々が殺されていく矛盾。
出口のない憎悪と矛盾が渦巻き、今日も戦争の準備は進んでいる。
2006/10/29 ユナイテッドシネマズとしまえんにて。
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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。
★次回予告「父親たちの星条旗」……………………………………
いまやオスカーの常連となった、イーストウッド監督の新作。
舞台は太平洋戦争末期の激戦地、硫黄島。この戦場の悲劇を、
米国側から1本、日本側から1本で、対等に描く2本の映画に。
主旨は分かりましたが、問題は内容。今回もオスカー候補?
で、次回もお楽しみに。次回は木曜の予定。
どうやら風邪を引いてしまいました…。
http://wwws.warnerbros.co.jp/iwojima-movies/
★今後の予定など………………………………………………………
今週のもう1本は、奇才ジョン・マルコヴィッチの主演作。
今回は独特の画風で知られる金箔の画家クリムトの伝記物。
一風変わった人物を演じればピカイチの彼、今回はいかに。
http://www.klimt-movie.com/
来週以降は、とりあえず以下のような予定。
いよいよ年末には大作映画も待ち受けています。
だいたい以下のリストで、今年は終わると思います。
「明日へのチケット」http://www.cqn.co.jp/ticket/
「ウール100%」http://www.klockworx.com/wool/
「上海の伯爵夫人」http://www.wisepolicy.com/thewhitecountess/
「Unknown」http://www.movie-eye.com/unknown/
「ウィンターソング」http://www.winter-song.jp/
「麦の穂をゆらす風」http://www.muginoho.jp/
「プラダを着た悪魔」http://movies.foxjapan.com/devilwearsprada/
「パプリカ」http://www.sonypictures.jp/movies/paprika/
「007カジノロワイヤル」http://www.sonypictures.jp/movies/casinoroyale/
「武士の一分」http://www.ichibun.jp/
「硫黄島からの手紙」http://wwws.warnerbros.co.jp/iwojima-movies/
「王の男」http://www.kingsman.jp/
「こまねこ」http://www.komaneko.com/feature/
「あるいは裏切りという名の犬」http://www.eiga.com/official/aruinu/
というわけで、今後ともお楽しみに。
★最新情報はブログにて!!…………………………………………
ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/
※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!
ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。
また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!
★これまでのバックナンバー…………………………………………
バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。
http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)
メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ1年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)
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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
Vol.622 2006年10月31日
発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
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