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映画のなかの人生…Vol.617「チャーミングガール」★★
発行日: 2006/10/18
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☆ ★ ☆ 映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。
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Vol.617「チャーミングガール」★★ 2006.10.17(火)
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【1】STORY
郵便局員の女は、単調な毎日に退屈していたが、一方で、
無感情なほどに無口だった。彼女の鬱屈は次第に募り…。
【2】Michelin
渋谷シアターイメージフォーラムでの単館上映。空いてる。
【3】Review
ダルデンヌ兄弟っぽい。長い沈黙のなかに、心を探る。
【4】Column
言葉にならない絶望を、言葉にするために必要な勇気。
_________________________________________This Charming Girl
「第2のキム・ギドク」というフレーズで登場した韓国映画。
つまり韓国映画なのに、あのベタさや、実直なつくりではなく、
叙情的で哲学志向の映画ってことだと思いますが…でもそれが、
すべて「キム・ギドクらしい」っていうことではないですよね。
<オフィシャルサイト>
http://www.charming-girl.jp/
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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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郵便局員の女は、単調な毎日に退屈していた。しかし彼女は、
驚くほど感情を見せず、無口を通し、不思議がられてもいた。
彼女には、誰にも言えない心の傷を抱えたまま生きていたのだ。
たまる一方の鬱屈した感情に、いよいよ彼女は行動を始める…。
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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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渋谷シアターイメージフォーラムでの単館上映です。
始まったばかりでしたが、平日は空いてました。
▼渋谷 シアターイメージフォーラム
12:15/14:30/16:45/19:00
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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★
<内訳>
テーマ :★★
ストーリー :★
キャスト :★★★
スタッフ :★★★
これは、キム・ギドクではありませんね。
どちらかというとダルデンヌ兄弟です。
この映画は、カンヌを制した「ロゼッタ」に似ています。
周りとうまくコミュニケイションがとれない女性が、
自らの欲しいものを、なかなか手に入れられずに、
次々と自分自身に絶望していく、そんな展開は同じ。
演出に関しては、ツァイ・ミンリャンとかにも通じますが、
やたらと長い沈黙、表情のアップもダルデンヌ作品に似ている。
そして観ていて、次第に眠くなる点も同じ…(失礼!)。
キム・ギドクは、もっと熱いパッションが全面にあって、
静かな映像のなかにも、伝えたい想いが沸き立っているし、
ひとりひとりの人間描写は、もっと皮肉っぽく、リアル。
この映画では、想いは内面にヒタヒタとにじみ出るもので、
「ロゼッタ」が、いつもイライラしていたのとは対照的に、
主人公の女性は、美人なのに無口、まるで無感情を貫く。
その氷のような表情の裏側に、愛されたいという願いを隠しとおす。
そして「ロゼッタ」と同じように、最後に爆発するが、
結局、その結末もまた「ロゼッタ」に似ているのが面白い。
自分に自信を失った人間の悲劇とは、そういうものですかね…。
まあ全体を通してみると、何てことはない物語かな。
ちょっと最後の展開はこじつけめいても見えるけど。
怠惰でまとまりを欠く前半に加えて、退屈は退屈。
こういうのが好き、という人もいるとは思いますが…。
演出的にも、そこまで斬新という気はしなかった。
主演の女優さんは、やっぱり韓国の美人はキレイだな、と。
そんな風に、いまいち印象に残らない映画、という感想。
やっぱり出口のない結末に向かうだけの2時間では、ねえ。
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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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ツイていないことが、続く日はある。
仕事が続いて、ランチの時間が遅れたり。
当然のように、その日の残業を任されたり。
元カレから連絡があって、大事な話があるから、
って何かと思えば、自分が結婚する話だったり。
靴屋に行けば、非礼な店員が馴れ馴れしく応対する。
気になる人を食事に誘えば、結局すっぽかされる。
さっさと家に帰りたいのに、仕事仲間に飲みに誘われる。
そういう日は、さっさと家に帰るのがいちばんなのに。
私なら、とにかく家に帰って、寝て、何もかも忘れる。
悪いことは重なるものだから、これ以上はゴメンだ。
明日になれば、きっとまた新しい一日が始まると信じて。
しかし、次の日も何も変わっていない。
何もいいことがない。
何もない時間。誰もいない家。そして仕事。
それがこの映画の主人公である。
彼女は、欲しいモノを手に入れたことがない。
欲しいモノを、手に入れる術すらも知らない。
そして、要らないモノを断ることすら、一苦労だ。
それでも、昔は母親がいて、幸せだった。
愛する人は、何もしなくてもそばにいてくれた。
それが、一人になってみたら、何という寂しいことか。
今度こそ本当に、自分が愛する人を自分で捜さないと。
でも、どうすればいいのだろう。
こんな私を、誰かが愛してくれるだろうか。
傷物の私。自信がない私。誰も愛したことがない、私。
なけなしの勇気を振り絞っても、
好きな人に声をかけるのが精いっぱい。
なけなしの勇気を振り絞っても、
心の傷を負わせた相手を、睨むのが精いっぱい。
何て弱い人間なんだろう。
彼女はすっかり落ち込むしかない。
いつか、公園の捨て猫を誰かが拾うように、
誰かに拾ってもらえる日を、夢に見ながら。
でも、それも言葉にしないと、誰にも分かってもらえない。
だったらせめて、ネコのように鳴こう。
私は悲しいです、と。世界にその想いをぶつけるのだ。
不器用な人間でも、それくらいは許されているはずだ。
2006/10/16 渋谷シアターイメージフォーラムにて。
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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。
★次回予告「幸せのスイッチ」………………………………………
実は映画俳優として、そこはかとない存在感を見せる沢田研二。
今回は、関西の農村で電器屋さんと、熱血おとーさんに扮します。
永遠に反抗期の娘を上野樹里が演じ、心温まる家族の物語と、
小さな娘の成長を刻んでいく、ハートウォーミングな映画です。
で、次回もお楽しみに。次回は明日水曜の予定。
http://www.shiawase-switch.com/
★今後の予定など………………………………………………………
金曜はブライアン・デ・パルマが久々に復活するという、
「ブラック・ダリア」の予定。
「スネークアイズ」と同じようなノリかな…。
http://www.black-dahlia.jp/
来週は、たばこ会社の熱血広報マンを面白おかしく描く、
社会派コメディの「サンキュー・スモーキング」と、
ホウ・シャオフェン監督の集大成?と宣伝されている
「百年恋歌」の予定。集大成?本当かなぁ…。
「サンキュー・スモーキング」
http://www.foxjapan.com/movies/thankyouforsmoking/
「百年恋歌」http://www.prenomh.com/contents/coming/three_times/
10/28〜
「トンマッコルへようこそ」http://www.youkoso-movie.jp/
「クリムト」http://www.klimt-movie.com/
「ウール100%」http://www.klockworx.com/wool/
「上海の伯爵夫人」http://www.wisepolicy.com/thewhitecountess/
というわけで、今後ともお楽しみに。
★最新情報はブログにて!!…………………………………………
ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/
※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!
ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。
また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!
★これまでのバックナンバー…………………………………………
バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。
http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)
メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ1年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)
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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
Vol.617 2006年10月17日
発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
(C)2001-2006 Ak. All rights reserved.
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