トップ > エンターテイメント > 映画 > 映画のなかの人生、映画のような人生。

【映画とは、人生を2時間で切り取るものだ】。そんな視点からつづる、1000文字の映画コラム。いろんな映画をきっかけに、生き方について考えてみませんか。ありふれた日常のなかで、答えを探すあなたに、ぜひ。

  • 最新号:2008-09-04
  • 発行周期:火・金・(木)
  • 読んでる人:522人
  • 創刊日:2001-03-20
  • Score!:96点
  • コメント数 : 0
  • メルマガID:33635
  • バックナンバー:全て公開
  • 発行者サイト:あり
  • >> 月間ランキング



映画のなかの人生…Vol.387「Mr.インクレディブル」★★★★

発行日: 2004/12/7


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


_                    ________
  Vol.387「Mr.インクレディブル」★★★★ 2004.12.7(火)
 ̄                     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   かつてのヒーロー、Mr.インクレディブルはその能力を
   禁止され、いまは良きパパとして失意の日々を送っていた。

  【2】Michelin
   丸の内ピカデリー他、松竹系のそこらじゅうでやってます。

  【3】Review
   入りがややもたつくが、テーマも後半の展開も実に見事。

  【4】Column
   気がつけば誰もが、スーパーパワーを持っているハズ。

______________________________________________Mr.Incredible

これまでも数々の傑作を送り出してきた、ディズニーとピクサー。
このタッグ契約の最後の作品になる、といわれているのが本作。
「トイ・ストーリー」「モンスターズ・インク」から、
「ファインディング・ニモ」に至る歴史の最後を飾るのに、
相応しい映画であることを、誰もが望んでいるはずです。

<オフィシャルサイト>
http://www.mr-i.jp/


┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

超人的能力で地球を救ってきたMr.インクレディブルだったが、
その能力による被害も大きく、ヒーローは全国的に禁止された。
良き夫、良きパパとして、同じくヒーローだった妻や子どもと
過ごす彼だったが、地球を救うスリルへの欲望はいまも消えず…。


┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

東宝系の「ハウル」に対して、松竹系はこれ一色です。
そこらじゅうでやってるので、お近くへどうぞ。

ただし、字幕版と吹替版がそれぞれあるので、
お出かけの際はその辺にお気をつけて。
映画が始まってからでは、遅いですからね。

▼有楽町 丸の内ピカデリー1 12/4(土)より
〈字幕版〉12/11・12/12 16:35/19:10 
12/6〜12/10・12/13〜 15:50/18:30(12/10 21:00) 
〈吹替版〉12/11・12/12 8:50/11:15/13:55 
12/6〜12/10・12/13〜 10:40/13:10 

▼渋谷 渋谷シネパレス 12/4(土)より
〈字幕版〉土日19:20〜終21:30 平日14:10/16:45/19:20〜終21:30 
〈吹替版〉土日9:00/11:35/14:10/16:45 平日9:00/11:35 

渋谷ピカデリー 12/4(土)より
〈字幕版〉土日17:10/20:00〜終22:15 平日13:20/16:00/18:40〜終20:55 
※〈土曜オールナイト〉22:40/1:10/3:40〜終5:55 
〈吹替版〉土日9:10/11:50/14:30〜終16:40 平日10:40〜終12:50 

渋谷東急 12/4(土)より
〈吹替版〉8:20/11:00/13:40/16:20/19:00〜終21:15 

▼新宿 新宿松竹会館 12/4(土)より
〈字幕版〉土日16:40/19:15
平日14:05/16:40/19:15〜終21:30 
〈吹替版〉土日9:10/11:30/14:05〜終16:20 平日11:30〜終13:45 

▼豊島園 ユナイテッド・シネマとしまえん 12/4(土)より
〈字幕版〉〜12/10 12:15/14:45/19:00/21:30〜終23:40
〈吹替版〉〜12/10 9:00/10:30/11:30/13:00
 /14:00/15:30/16:30/18:00/20:30〜終22:40
※〈吹替版〉は2館での上映。

▼品川 品川プリンスシネマ 12/4(土)より
〈吹替版〉〜12/10 (土日水9:35)12:15/15:10/18:25〜終20:35
※12/11(土)以降の上映時間は直接劇場へお問い合わせ下さい。 

品川プリンスシネマ(プレミアスクリーン)
〜12/10 (土日水10:00)12:40/15:20/17:55/20:35〜終22:45
※12/11(土)以降の上映時間は直接劇場へお問い合わせ下さい。 

▼お台場 
シネマ メディアージュ 12/4(土)より
〈字幕版〉〜12/10 12:20/15:05/17:50/20:35〜終22:50 
〈吹替版〉〜12/10 11:05/11:50/13:50/14:35
/16:35/17:20/19:20/20:05〜終22:20
※〈吹替版〉は2館での上映。短編1本の併映あり。
 12/11(土)以降の上映時間は直接劇場へお問い合わせ下さい。 


┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【ポイント】★★★★

<内訳>
テーマ   :★★★★
ストーリー :★★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★★

いやー、堅いなと思いました。
これだけ物語の基本を、きちんと押さえてるんですから、
失敗しようがない。そしてそれがいちばん難しいんです。

内容的には、昔ながらのアクション、スパイ映画の再構成。
悪者が南海の孤島に秘密基地を持っているのは勿論のこと、
その潜入ルートでは海でもアクション、空でもアクション、
基地のなかでも隠れたり、捕まったり、そして大脱出!

ほとんどが「どっかで観たような…」シーンのパクリ。
なのに、全くイヤミや嘘くささがないのが、この映画の凄さ。
Mr.インクレディブルが、家庭でわだかまってるあたりは、
ちょっと冗長かな、と思いますが、後半は息つく間もない。

襲い来る新兵器、度重なるピンチ、炸裂するパワー、
そして最後には、誰もが分かっているけど感動の大団円!
どうだ、文句があるか、バカヤロー!くらいのノリ。
昔、「スパイアクション」と聞いて真っ先に想像していた、
あのスリル、あのドキドキが、間違いなくスクリーンに帰ってきます。

しかも、そうした内容が、自然と受け入れられるのは、
ピクサー映画に共通する、ハートフルなテーマ性。
「トイストーリー」も「モンスターズインク」も「ニモ」も、
主役は、世間の片隅の、見捨てられてしまいそうな弱い存在。

いまは愛されても、いつかは捨てられるオモチャ、
人を怖がらせてばかりで、友だちになれないお化け、
人間たちに捕まり、いつも家族を失いかねない小魚。
そして、今回は超能力があるばっかりに、
人々から異端視される「元」スーパーヒーローの家族。

でも、それでいいんだ、とピクサーの映画は語りかける。
か弱い存在だからこそ、ピンチが来たら、
お互いが手を取り合って、助け合えるじゃないか。
名もなき観客の側に立った上で、なおかつそれを励ます、
この姿勢がいつもポジティヴで、ピクサーの決め手になっている。

今回も、家族のまとまりをテーマに、
スーパーヒーロー一家が見事に、手と手を取り合い、
最後には互いを助け合って、悪者をやっつける。

ここにみんな、爽快感を感じてしまうので、
途中がパクリだろうと、お約束だろうと全く関係ない。
それどころか、母親が子どもたちを守ろうと、
言いつけるセリフひとつで、簡単に人々の涙を誘える。

いやはや、ちゃんとしたテーマと、
しっかりした展開があれば、それだけで、
映画はこんなにも楽しくなるものなんですね。
今後、ピクサーがどこと手を組むかは知りませんが、
これからも同じ姿勢で、そしてまた新しいジャンルへ、
広げていけばいいんじゃないでしょうか。問題なしの良作。


┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

自分にどんな能力があるかなんて、誰も知らない。
自分自身だって、気づいていないかもしれない。

サラリーマンの社会では、ドジでのろまな人物でも、
ひょっとして、500年前の戦国時代だったら?
実は、孔明もびっくりの名軍師だったかもしれない。
ひょっとして、アフリカの少数民族に生まれたら?
実は、狩りの得意な立派なリーダーになったかもしれない。

自分にどんな能力があるか、というのは、
自分の周りの環境や、評価のあり方によって、
まるで変わってしまうものなのだと思う。
だから、本当はすごい能力を秘めた人も、
たまたまそこにいるばかりに、誰も気づかないこともある。

「元」スーパーヒーローの、Mr.インクレディブル。
彼の持っているすごい怪力は、誰かを救うとき、
助けるときにこそ、力を発揮するもののはず。
彼の能力は、保険屋さんで生かせるものじゃない。

彼だけじゃない。彼の子どもたちもそうだ。
自由に消えたり、バリアを張れる娘だって。
スーパーダッシュで走り回れる息子だって。
彼らの能力は、学校で素直に生かせるものじゃない。

自分の能力を、思ったように生かせない。
それどころか苦手なことばかりが押しつけられる。
そんな人生は、やっぱりやっていてイヤになる。
子どもたちは腐るし、Mr.インクレディブルだって腐る。
そんなに腐る家族を相手に、母親だってまいってしまう。

やっぱり、このままじゃダメだ。

そんな折り、絶好のチャンスがやってくる。
Mr.インクレディブルに宛てられた、謎の依頼状。
そして、罠にはめられてしまった彼を、
一緒に救い出しに行く、母親と子ども2人。
いよいよ彼らが待ちに待っていた、
スーパーパワーを発揮できる場所が来たのだ!

そして波瀾万丈の格闘の末に、彼らが気がついたこと。

彼らに必要だったのは、何も、
地球を救うヒーローになることじゃない。
自分の能力を認めてくれる誰かだった。

そこでは母親も、子どもたちを信じるしかなかった。
そこでは父親も、家族を信じるしかなかった。
そして誰もが、父親を信じるしかなかった。

誰かが、自分の能力を認めて、信じてくれる。
それを自然とできるのが、家族だったじゃないか。
それが当たり前なのが、本当の家族の姿だったはず。

だからもう、インクレディブル一家に迷いはない。
彼らの学校生活も、会社生活も変わらない。
でもいまは、自分の能力を認めてくれる人がそばにいる。
そしていつか、それを発揮できることも分かっている。

それだけで、毎日が明るく楽しくなってくるのだ。
能ある鷹は爪を隠すというのは、そういうことだ。
あなたの能力も、誰も知らないパワーを発揮するその日が、
ひょっとしたら遠からず、いずれ来るのかもしれません。

2004/11/18 銀座ヤマハホール試写会場にて。


┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃5┃ 次回予告 ほか
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「ビハインド・ザ・サン」………………………………

「モーターサイクル・ダイアリーズ」では、意外とすっきり、
伝記そのままに映画を撮っていたウォルター・サレスですが、
その前作は、「シティ・オブ・ゴッド」のようなアクション。
果たして彼は、何を描きたかったのか?確かめてきます。

で、次回もお楽しみに。
次回は明日にします。この映画、今週までなので…。
http://www.gaga.ne.jp/behindthesun/


★今後の予定など………………………………………………………

来週は、以下の3本の予定。
お、ラブロマンスが並んでるぞ。
でも塚本晋也監督「ヴィタール」はラブロマンス、なのかな…?

「恋に落ちる確率」http://www.koi-kakuritsu.jp/
「ボンヴォヤージュ」http://bonvoyage-cinema.jp/
「ヴィタール」http://www.vital-movie.com/


再来週以降では、フレンチアニメの「ベルヴィルランデヴー」、
大谷健太郎がついに豪華キャストを手にした「約三十の嘘」、
あたりが筆者の個人的注目作です。けっこう期待してます。

12/18-24
「ターミナル」http://www.terminal-movie.jp/
「レディジョーカー」http://www.ladyjoker.jp/enter.html
「ベルヴィルランデヴー」http://www.klockworx.com/belleville/

12/25-12/30
「マイボディーガード」http://mybodyguard.jp/
「約三十の嘘」http://www.30uso.com/
「シルヴィア」http://www.sylvia-movie.com/sylvia.html


★連絡先は………………………………………………………………

【メールお待ちしてます!】
今回のメールマガジンはいかがでしたか?
ご意見、ご質問、ご感想などをお気軽にお寄せください♪
メールアドレス:espoir@lares.dti.ne.jp

※ なお、頂いたメールは本誌で紹介することがあります。
  匿名希望の方は、その旨をお書き添えください。よろしくです。

【休刊情報やちょっとしたコメントなど…】
http://blog.melma.com/00033635/
上記のサイトからなら、かしこまったメールにすることなく、
一行だけでもコメントやリクエストを書き込めます。
また、筆者の近況や休刊情報もこちらです。適宜ご確認を。

【他の映画のバックナンバーを探したいな…】
ウェブサイト:http://www.lares.dti.ne.jp/~espoir/

上記のサイトをゼヒゼヒ!訪れてみてください。
これまでの映画タイトルが五十音順で並んでいます。
また、今後の掲載予定や筆者の近況なども、連載中。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.387 2004年12月7日
 発行者:Ak. espoir@lares.dti.ne.jp
 (C)2001-2004 Ak.  All rights reserved.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
このメルマガの読者になる
規約 
>> メルマ!の会報誌もお届けします

ブックマーク: はてなブックマークに追加del.icio.usに追加Buzzurlにブックマークニフティクリップに追加ライブドアクリップに追加Yahoo!ブックマークに登録My Yahoo!に追加Add to GoogleRSS

このメルマガを読んでいる人はこんなメルマガも読んでいます

サッカー日本代表ネットワーク・メールマガジン
日本代表やJリーグを中心とした国内外のサッカー情報を 毎日お届けします。 WEB版日本代表ニュースを中心に編集します。
ホントに面白い映画はコレだ! 今週の映画瓦版
プロの映画批評家が編集発行する週刊メールマガジン。毎週公開される映画を独自の視点からランキング。充実したDVD情報も好評です!
週刊アカシックレコード
02年W杯サッカー韓国戦の「誤審」を世界で唯一「前日」に誌上予測し、誤審報道を「常識化」した推理作家(金正日の「遺書」で始まる「中朝戦争」後の北朝鮮...
宮崎正弘の国際ニュース・早読み
 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析
こんな映画は見ちゃいけない! 
映画批評系メルマガで読者数No.1! プロの編集者が簡潔な文章と的確な表現で書き下ろす「1分で読める新作映画批評」です。映画紹介だけのメルマガにはな...


この記事へのコメント


コメントを書く
コメントはありません。

おすすめキャンペーン

三井住友銀行カードローン
金利 年6.0%〜12.0%。最高500万円までお借入可能。
最短30分審査、即日カード発行可能。
お申込はこちら⇒

発行者プロフィール

ペンネーム : Ak.

  • 年間100本以上の映画を観ている作家のたまご。良い物語と、生き方を考えさせるテーマを求めて、今日も映画館に足を運びます。もう1000本以上も観ているんですけどね…。

このメルマガの読者になる

規約に同意する



このメルマガの最近の記事


このメルマガの最近のコメント

最新のコメントはありません。

注目情報


新着記事トピックス