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【映画とは、人生を2時間で切り取るものだ】。そんな視点からつづる、1000文字の映画コラム。いろんな映画をきっかけに、生き方について考えてみませんか。ありふれた日常のなかで、答えを探すあなたに、ぜひ。

  • 最新号:2008-09-04
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映画のなかの人生…Vol.383「ターンレフトターンライト」★★★

発行日: 2004/11/26


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 ☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


_                     _______
  Vol.383「ターンレフトターンライト」★★★ 2004.11.25(木)
 ̄                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   うっかり屋の翻訳家の女と、売れないヴァイオリニスト。
   恋に落ちた二人をめぐる、とんでもない偶然の数々!

  【2】Michelin
   新宿シネマミラノでの単館上映。意外に人は入っている。

  【3】Review
   突っ込みどころ満載のラブコメだが、結末をよく締めている。

  【4】Column
   人と人との出逢いは縁だ。別れもあれば、再会もきっとある。

_____________________________________________向左走・向右走

「君のいた永遠」でも共演していた、金城武、ジジリョンが、
再び主演のコンビを組んだ、香港製のラブコメディ。
香港映画も、金城のコメディも、ジジリョンの日本公開作も、
いずれも最近では珍しくなり、フラッと観てきました。

<オフィシャルサイト>
http://www.warnerbros.jp/tltr/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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うっかり屋の翻訳家の女と、売れないヴァイオリニスト。
公園で出逢った二人は恋に落ちるが、二人にはとんだ因縁が。
しかも二人の住まいは、実は隣同士なのだが、本人は知らない。
やがて二人にそれぞれ横恋慕する男と女が現れ、事態は複雑に…。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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歌舞伎町シネマミラノでの単館上映です。

封切から既に1ヶ月近くが経過し、
もう空いているだろうと思っていたのですが、
ところがどっこい、平日の初回からけっこう入ってます。
やっぱり金城ファン、香港映画ファンは多いのかなぁ?

とはいえ、座れないというほどではありませんが。
新宿駅からはちょっと遠いし、古く狭い映画館でもあるので、
10〜15分前を目処に、到着すればよいのでは。

▼歌舞伎町 新宿TOKYU MILANOビル 上映中
(土日祝10:00)12:10/14:20/16:30/18:40〜終20:35


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★★
ストーリー :★★
キャスト  :★★★
スタッフ  :★★

おかしいですね、この映画。
セオリー通りに作ってあるラブコメなので、
半ば強引なご都合主義の連続と相まって、
とにかく理不尽な突っ込みどころが満載です。
さながら中国版の「冬のソナタ」といったところ。

きっと「落とすだろうなぁ」と思った譜面は池に落ち、
きっと「恋に落ちるだろうなぁ」と思った二人は恋に落ちる。
二人は一度、出逢ったきりでその後はずっと逢うことなく、
男にも、女にも必ず同じ災難が次々と起きる。
(風邪を引いたり、横恋慕されたり、それを断ったり…)
ほぼ予想どおりに物事が展開して、それが逆におかしい。

そんな彼らのご都合主義も、笑えてしようがない。
てゆうか、そんなに忘れ物ばっかりしていたら、
たぶん人生やっていけてないよ、この翻訳家は(笑)。
それより、いつ働いているんだろう、この音楽家は(笑)。
つーか、どうして最初に名前くらい教えあわなかった?
人捜ししてるんなら、犬じゃなくてその飼い主に行方を聞け!

でも、金城の人のよさげな笑顔や、
ジジ・リョンの不思議な魅力が、
それを「ま、いいか」と思わせてしまうのが妙。

フツーはこれだけそそっかしい女を、大人の女優が演じると、
あまりに嘘くさすぎて不愉快になり、映画が壊れてしまう。
それを、すんなり可愛く見せてしまうジジ・リョン、
これはもう、持って生まれた雰囲気としか言いようがない。
日本で言えば、牧瀬里穂のようなポジションなんだろうか。

このジジ・リョン、最近では、
時計のXCの宣伝ポスターでも、日本で見かけます。
この映画を観なくても、気がついた方はご注目を。
http://watch.citizen.co.jp/xc/story/ad_02.html

しかし、この映画の掘り出し物は主役よりも脇役。
主人公たちに横恋慕する男女が、それぞれキレている。
うまいヘタではなく、その演技はあまりに大げさで、
彼らに関しては存在そのものを、もう笑うしかない。
金城に惚れ込む女の子、ベッキー似でけっこう可愛いのですが…。

こうして書くと、ただのおバカ映画のようですが、
ところがどっこい、最後は意外と締まった空気が流れます。
偶然に恋に落ちた二人が、偶然に二度と逢えない今。
ちょっと切ないエピソードが、互いの想いを伝えます。
さあ、二人は再会を果たせるのか?それはどんな方法で?

筆者はきっと、「こうなるだろうなぁ」と思ったら、
この結末まで予想どおりに、ご都合主義でした(笑)。
いやー、そうだろうと思ったよ。面白すぎる。
やっぱりやるからには、そこまで強引に行かないと!

というわけで、物語としての収穫はほとんどないんだけど、
これだけ可笑しくて、人物たちが脇役まで愛らしくて、
最後にはちょっとしんみりとさせてくれる話でもある。
筆者は、こういうラブコメ、とっても好きなんですね。
その辺の、豪華キャストの重厚な物語よりも、
よっぽど観ていて楽しいと思うんですが…。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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例えば、二回誘ってみて、ダメだった相手には縁がないと思う。
ずっと前に、そんなルールを自分に作った。
それでも縁があるのなら、どこかの機会で逢うことがあろう。

異動や退職の時に、お約束で開かれるお別れ会は嫌いだ。
死に別れるわけでもないのに、末期の酒とばかりに酌み交わす。
そんなに名残惜しいのなら、いつでも逢いに行けばいい。
それが、いざ別れたら、他人とばかりに連絡もしない人が多い。

お別れ会以外でも、パーティやどこそかで、
メアドや携帯番号を交換しまくるのもどうかしている。
私もたまにねだられて、嫌々ながら渡すのだが、
実際、わざわざ連絡してきた相手を見たことがない。

時として、そういう連絡先を渡すことは、
逆に「もう頻繁なやりとりはしませんよ」という、
最後通牒のようなものにしか思えない。
だから人は逆に心配になり、連絡先を残すのだろう。
そういう最後通牒ばかり集めても、交流は広がらない。
だったらそんなものは、最初から無意味なのだ。

人と人とが出逢うのは縁だ。
人と人とが別れるのも縁だ。
私は時として、そんな宿命を信じている。

その方が、心が安まるからだ。
もう別れてしまった人を、
くよくよ悔やんでもしようがない。
どんなに努力を重ねてみたとしても、
全ての人と、良縁を取りつけることは、
並大抵のことではないのだ。

最後まで努力することは重要だが、
いずれあきらめることも、時には肝要である。
その、あきらめる理由に「宿命」はもってこいなのだ。

この映画の二人は、宿命の下に出逢ったが、
宿命の下に引き裂かれ、再び出逢えずにもがいている。
間違い電話をかけまくり、横恋慕してきた相手を振り、
それでも相手のことを最後まで信じて、あきらめられない。

二人が出逢えないのは、宿命なのだ。
彼らは最後に、あきらめたのだろう。
二人はお互いに、精いっぱいの努力をしたのだから。

だから別れる時は、振り返ってはいけない。
それは宿命と信じて、誠意を尽くして別れよう。
そうして別れるのも宿命なら、また再び、
偶然に出逢う宿命もきっと来るはずだ。

本当にお互いを必要としているなら、
二人は必ず、またどこかで出逢えるはずだから。
とんでもない奇跡かもしれないが、
それは必ず、起きるはずだ。
この映画のように、互いがベストを尽くした、二人なら。

2004/11/25 新宿シネマミラノにて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「ハウルの動く城」………………………………………

筆者が、わざわざ内容まで、説明する必要なんてありますまい。
宮崎駿アニメの最新作にして、邦画史上最高の動員を狙う、
この冬の超・超・超・話題作。でも、そんなにすごいのかねぇ。

で、次回もお楽しみに。次回は明日。
http://www.howl-movie.com/


★今後の予定など………………………………………………………

来週は少年に人生の価値を優しく説いていく
「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」、
http://www.gaga.ne.jp/ibrahim/
日本の若手映画作家、俳優たちが集結した「青い車」、
http://www.aoikuruma.com/
そしてウォルター・サレスの前作「ビハインド・ザ・サン」の予定。
http://www.gaga.ne.jp/behindthesun/


12月はとりあえず以下の作品を掲載する予定です。
手堅いPIXARアニメや、トム・ハンクスの大作に始まって、
ジュネっぽいフランスのアニメ「ベルヴィルランデヴー」、
大谷健太郎がついに豪華キャストを手にした「約三十の嘘」、
塚本晋也の最新作「ヴィタール」など、いずれも注目作ですねぇ。

「Mr.インクレディブル」http://www.disney.co.jp/incredible/
「恋に落ちる確率」http://www.koi-kakuritsu.jp/
「ヴィタール」http://www.vital-movie.com/
「ボンヴォヤージュ」http://bonvoyage-cinema.jp/
「レディジョーカー」http://www.ladyjoker.jp/enter.html
「ターミナル」http://www.terminal-movie.jp/
「ベルヴィルランデヴー」http://www.klockworx.com/belleville/
「マイボディーガード」http://mybodyguard.jp/
「約三十の嘘」http://www.30uso.com/
「シルヴィア」http://www.sylvia-movie.com/sylvia.html


★連絡先は………………………………………………………………

【メールお待ちしてます!】
今回のメールマガジンはいかがでしたか?
ご意見、ご質問、ご感想などをお気軽にお寄せください♪
メールアドレス:espoir@lares.dti.ne.jp

※ なお、頂いたメールは本誌で紹介することがあります。
  匿名希望の方は、その旨をお書き添えください。よろしくです。

【休刊情報やちょっとしたコメントなど…】
http://blog.melma.com/00033635/
上記のサイトからなら、かしこまったメールにすることなく、
一行だけでもコメントやリクエストを書き込めます。
また、筆者の近況や休刊情報もこちらです。適宜ご確認を。

【他の映画のバックナンバーを探したいな…】
ウェブサイト:http://www.lares.dti.ne.jp/~espoir/

上記のサイトをゼヒゼヒ!訪れてみてください。
これまでの映画タイトルが五十音順で並んでいます。
また、今後の掲載予定や筆者の近況なども、連載中。

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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.383 2004年11月25日
 発行者:Ak. espoir@lares.dti.ne.jp
 (C)2001-2004 Ak.  All rights reserved.
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