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【映画とは、人生を2時間で切り取るものだ】。そんな視点からつづる、1000文字の映画コラム。いろんな映画をきっかけに、生き方について考えてみませんか。ありふれた日常のなかで、答えを探すあなたに、ぜひ。

  • 最新号:2008-09-25
  • 発行周期:火・金・(木)
  • 読んでる人:482人
  • 創刊日:2001-03-20
  • Score!:96点
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映画のなかの人生…Vol.367「ツイステッド」★★

発行日: 2004/10/12

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 ☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


_              ______________
  Vol.367「ツイステッド」★★      2004.10.12(火)
 ̄               ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   殺人課に昇進した、優秀な女刑事。しかし最初の事件では、
   被害者が顔見知りと判明。そして次の事件の被害者も…。

  【2】Michelin
   丸の内TOEIほか、東映・東急系各所にて。ガラガラです。

  【3】Review
   これといった見どころがない。豪華キャストが浮いてる。

  【4】Column
   どんな憎しみでも、想像力があれば、人は抑制できる。

____________________________________________________Twisted

「ダブル・ジョパディ」「ハイ・クライムズ」と、
なんとなーくサスペンスのイメージがあるアシュレイ・ジャド。
実は他にも、「フリーダ」や「ヤァヤァシスターズ…」なんかに、
出てるんですが…。しかし今度はその、サスペンスです。

<オフィシャルサイト>
http://twisted-movie.com/


※ お詫び
すみませんが、恵比寿に行く時間がとれず、
「モーターサイクル・ダイアリーズ」は今週木曜に振り替えます。
申し訳ありませんが、ご理解とご了承の程を…。


┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

殺人課に昇進した優秀な女刑事。両親を事故で失った悲劇から、
彼女には酒に溺れては不特定の男と交わる、不道徳な面もあった。
そして最初の事件は、被害者がその「不特定多数」の1人。
この頃から彼女は、泥酔すると意識を失いはじめるようになり…。


┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

丸の内TOEIほか、東映・東急の各所でやっています。
東映系はみな、最近になって名前を変えたようですね。
変に横文字にこだわらなくてもいい、と思うのですが…。

ハッキリ言って、空いてます。
こんなに空いているとは思わなかった。
けっこう豪華キャストだし、サスペンスってことで、
それなりに好きな人もいる、気がしたのですが…。

▼銀座 丸の内TOEI(2) 上映中
11:45/2:00/4:15/6:30〜終8:25 

▼渋谷 渋谷東急 上映中
11:30/1:55/4:20/6:45〜終8:40
※10/23(土)以降、番組変更の可能性あり。 

▼歌舞伎町 新宿TOKYU MILANOビル 上映中
10:40/12:45/2:50/4:55/7:00〜終8:55
※10/14(木)〜10/17(日)は〈東京国際ファンタスティック映画祭2004〉

▼お台場 シネマ メディアージュ 10/22(金)まで
10/11〜10/15 12:00/2:25/4:50/7:15〜終9:05 
10/16〜 11:50/2:15/4:40/7:05〜終8:55 
※〈10/16オールナイト〉21:25/24:05〜終1:55 


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【ポイント】★★

<内訳>
テーマ   :★★
ストーリー :★
キャスト  :★★★
スタッフ  :★

ごめんなさい。
筆者は、最初の10分で犯人が分かってしまいました(涙)。
なので、フツーの人とは違う印象がある、かもしれません。

サスペンス映画のポスターに「衝撃のラスト!」とあるのは、
最近ではほぼ、お約束なのかもしれませんが。
この映画もまたしかり、でもこんなに簡単でいいのかな…。
途中で「違うのかなぁ?」と思わせるフシも出てきますが、
だいたいは予想どおりの展開と、予想どおりのオチ。

筆者が推理モノを見過ぎているからかな?とも思いますが。
でもちょっと、最初からヒントの出し過ぎだと思います。
もっとも、ヒントも何もなく犯人が捕まる映画も問題ですが。
この辺のバランスは、本当に推理モノって難しいですよね。

こうなっちゃうと、あとは犯人捜しなんかより、
物語全体のテーマや、主人公の葛藤とかに目がいきます。
でも、これが何だか、中途半端だった…。

「存在の耐えられない軽さ」のカウフマン監督として、
人間の不道徳=インモラルな側面を導きだそう、というのは、
何となく分かるのですが、それがうまくはまっていない。

恐らく、殺人衝動に駆られるアシュレイ・ジャドに対して、
もっと周囲が反応し、否定したり、促したりしないと、
そういう主人公の葛藤が見えてこないんじゃないか、と思います。
元々アシュレイ・ジャド自身にも、そんなイメージないし。

たとえばそれが、犯人から直接メッセージとして届く、
それが「羊たちの沈黙」であって、クラリスVSレクター。
なわけですが、この映画にはそういう葛藤の比較対照がない。
だから最後まで、テーマを捕まえきれずに物語が終わるのです。

葛藤というのは、いくつかの意見を代表する人々が集まって、
主人公にいろんなことを言うので、苦悩につながるもので。
勝手にアシュレイ・ジャドだけが悩んでいても、
そういう不道徳なことを平気でしている女、という設定から、
あんまり同情できないのが、この映画の最大の欠点でしょう。

ま、もちろんサスペンスとしても問題は多いわけですが…。
あの血液鑑定士は、どうして電話したの?
てゆうか犯人は、何で犯行を再開するの…勝手な謎、多すぎ。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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この世に、本当に憎むべき悪は存在するのだろうか。

短い人生の中でも、ふと思う。
どんなに憎いと思った相手にも、
きっと家族はいるだろう。
愛する人もいるだろう。
友だちだっているだろう。

こんな相手でも、必要としている誰かが、
きっとこの世のどこかにいるだろう。
こいつを殺してしまったら、誰かが悲しむことになる。

その悲しみと、自分の憎しみを秤にかけたとき、
明らかに悲しみの方が上回るからこそ、
人は殺人を思いとどまるのだと思う。

しかし、それでも憎い相手もいる。
殺してしまった方がいい悪も、
ひょっとすれば存在しているかもしれない。
だからこそ死刑制度はあり、それを法が裁く。

その裁きに、人を引きずり出すために、
警察は存在し、刑事たちは働いている。
刑事は自らが、悪を裁いているわけではない。
犯罪への憎しみと、懲罰の苦しみと、
その天秤に人間を、載せているだけである。

それでも、目の前の犯罪者が憎い。
男たちが憎い。仕事場の上司も憎い。
何よりも、母親を殺した父親が憎い。

この映画の主人公は、
止められない憎しみに苦しむ。
男たちと代わる代わる寝るのは、
彼らを手玉にとりたいからだろう。
自分が誰よりも、上位でありたいのだ。

しかし、殺してしまってはいけない。
どんなに激しい憎しみでも、その相手を殺せば、
必ずそれ以上の悲しみが生まれるだろう。
家族、恋人、友人、たくさんの人間の涙。
それでも、その相手には殺すべき理由があるのか?

他人に対する想像力…思いやりがあるから、
人間は自己を抑制し、
犯罪を思いとどまることができるのだ。

最近、現実でも短絡的な殺人が続いている。
被害者の周囲の悲しみを、まるで予見できない犯人。
人は、自分自身の周囲とのつながり、
自分が誰かに愛されているかもしれないことを、
もう少し、考えてみてもいいのではないだろうか…。

2004/10/12 渋谷東急にて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「モーターサイクル・ダイアリーズ」…………………

傑作「セントラル・ステーション」のウォルター・サレス監督。
いよいよその新作が日本でも公開されます。今回もまた、
南米を舞台にしたロードムービーですが、原作はチェ・ゲバラ。
しかも主演は(また)ガエル・ガルシア・ベルナールの話題作。

で、次回もお楽しみに。次回は木曜に。
http://www.herald.co.jp/official/m_cycle_diaries/


★今後の予定など………………………………………………………

来週は以下の2本の予定。ちょっと小粒ですが…。

「ピエロの赤い鼻」
http://www.wisepolicy.com/effroyables_jardins/
父親の意外な過去と戦争を描く、コミカルな人情ドラマ。

「恋の門」http://www.koinomon.com/
松尾スズキの初監督作。松田龍平主演、オタクのラブコメ物語。


10/23-(再来週の予定)-----------------------------------
「2046」http://www.2046.jp/
いよいよウォン・カーウァイの新作が劇場公開!!!!

「シークレットウィンドウ」
http://www.sonypictures.jp/movies/secretwindow/
ジョニー・デップがスティーヴン・キング原作作品に主演。

10/30-(再々来週の予定)---------------------------------
「みんな誰かの愛しい人」http://www.gaga.ne.jp/dare-ai/
「ムッシュ・カステラの恋」の監督によるカンヌ脚本賞受賞作。

「春夏秋冬そして春」http://www.kimki-duk.jp/spring/
韓国映画の伝統を覆す奇才、キム・ギドク監督作品がまた劇場公開。

「隠し剣、鬼の爪」http://www.kakushiken.jp/
「たそがれ清兵衛」に続く、山田洋次の時代劇映画シリーズ2作目。


★連絡先は………………………………………………………………

【メールお待ちしてます!】
今回のメールマガジンはいかがでしたか?
ご意見、ご質問、ご感想などをお気軽にお寄せください♪
メールアドレス:espoir@lares.dti.ne.jp

※ なお、頂いたメールは本誌で紹介することがあります。
  匿名希望の方は、その旨をお書き添えください。よろしくです。

【休刊情報やちょっとしたコメントなど…】
http://blog.melma.com/00033635/
上記のサイトからなら、かしこまったメールにすることなく、
一行だけでもコメントやリクエストを書き込めます。
また、筆者の近況や休刊情報もこちらです。適宜ご確認を。

【他の映画のバックナンバーを探したいな…】
ウェブサイト:http://www.lares.dti.ne.jp/~espoir/

上記のサイトをゼヒゼヒ!訪れてみてください。
これまでの映画タイトルが五十音順で並んでいます。
また、今後の掲載予定や筆者の近況なども、連載中。

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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.367 2004年10月12日
 発行者:Ak. espoir@lares.dti.ne.jp
 (C)2001-2004 Ak.  All rights reserved.
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ペンネーム : Ak.

  • 年間100本以上の映画を観ている作家のたまご。良い物語と、生き方を考えさせるテーマを求めて、今日も映画館に足を運びます。もう1000本以上も観ているんですけどね…。

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