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マキブリ(MAKIGAMI BRICOLAGE の略)は、ヒカシューの巻上公一によるメールマガジンです。豊富な音楽経験による不思議声帯的エッセイ、イベント、CD、口琴、ホーメイ情報を満載。




maki-briマキブリ16号 キム・シン、ベールイ、ホーメイ

発行日: 2001/6/1

        ■■■■■■■■■■■■■■■■■     
         マキブリMAKIGAMI BRICOLAGE 
        16号     2001年6月1日
        ■■■■■■■■■■■■■■■■■
----------------------------目次-----------------------------------
このごろ キム・シンなど
最新スケジュール 
おきにいり アンドレイ・ベールイ
けいかく ホーメイほか
いろいろ
-----------------------------このごろ------------------------------
NHK-BS新真夜中の王国の取材を受けました。
ホーメイにスポットを当てるとのこと。
ぼくや倍音sを取材しました。
6月7日放送予定だそうです。

7月1日から14日
"Ustuu-Khuree"という
チベット仏教寺院再建の音楽フェスティバルに合わせて
トゥバのツアーを組みました。
昨年はフーンフールトゥ、チルギルチン、
ヤトハなどトゥバを代表する音楽家が一同に会しました。
興味ある方は連絡ください。
なお前号のアドレスに間違いがありました。
メールした方、もう一度ください。すいません。
office@makigami.com
旅行説明会を6月3日から7日の間に行う予定です。
http://www.asahi-net.or.jp/~XF3K-MKGM/index.html

テリーヌ口琴大学次回は6月30日 講師は直川礼緒です。
http://www.makigami.com/sunbbs/index.html

ベトナムの盲目のギタリスト、キム・シン 
ひょんなところで話題になってきた。
マキブリ読者はご存知だろうが
昨年からずっとぼくはレコーディングを準備してきた。
キムさんと話し、録音の許可をもらった。
ジョン・ゾーンが絶対出そうと言ってくれたからだ。
しかし2月の計画はビザ問題で延期になってしまった。
そんなこんなもたもたしていると
最近、メディアファクトリーというところから
チチ松村の本が出た。「盲目の音楽家を捜して」という
85人の盲目音楽家のことを書いた興味深い本だ。
その中の67がキム・シンだ。
チチ松村さんはぼくの本「声帯から極楽」を読んで存在を知ったという。
なんだかうれしい気分である。
しかもこの短いエッセイははほとんどぼくがチチさんに喋ったことでできている。
実に記憶力のいい人だ。
それを最近読んだ田口ランディがキム・シンにぴーんときたといい、
会おうと思っていることを本人のメールで知った。
あわててランディさんに電話をした。
彼女はひょうたんオーケストラの三木さんという人の助けで
キム・シンのビデオを見たという。
しかしなぜ真っ先にぼくに連絡をくれなかったのかは疑問である。
うちにはビデオもCDもキム・シンの連絡先もすべてそろっているというのに。
しかも湯河原で、近所なのに。
それでもなんだかキム・シンが話題になってくれるのはうれしい。
いい感じになってきた。
早くレコーディングしなくては。

--------------------------巻上スケジュール--------------------------
7月3日
アルタイ共和国の首都ゴルノアルタイスク
Holiday of Altai Festival
ボロット・バイルシェフと共演

7月4日から7月8日
トゥバ共和国チャダーン(首都キジルから西へ200キロ)で開催される
チベット仏教寺院再建音楽フェスティバル"Ustuu-Khuree"に参加

8月3日(金)
ヒカシュー、イノヤマランド
6時30分開場 7時30分開演
http://www.mandala.gr.jp/
 吉祥寺 Star Pine's Cafe
東京都 武蔵野市 吉祥寺 本町 1-20-16 B1
Tel: 0422-23-2251
NHK-BSの収録が入ります。

*8月3日のヒカシューのチケットを、いち早く楽にGETする方法。
詳細は
http://www.makigami.com/ticket.html

9月24日(月・祝)
ホーメイフェスティバル(予定)
クーラル・ゲルマン、オンダール・セルゲイ、ドスタイ・オトクン、巻上公一
倍音s、ほか
お台場 ライブハウスTRIBUTE TO THE LOVE GENERATION
http://www.mediage.co.jp/TLG/
問:TRIBUTE TO THE LOVE GENERATION(tel.03-5531-2024)


9月26日(水)(予定)
ホーメイ・クラシック
福岡
トゥバの歌の生き字引とも言われる72歳のシュールー・オパールが
5人のホーメイ歌手をしたがえてトゥバ民謡の真髄(クラシック)を歌う

9月29日(土)(予定)
ホーメイ・クラシック
中野ゼロ小ホール
トゥバの歌の生き字引とも言われる72歳のシュールー・オパールが
5人のホーメイ歌手をしたがえてトゥバ民謡の真髄(クラシック)を歌う
主催 日本トゥバホーメイ協会

--------------------------おきにいり--------------------------------
「ペテルブルグ」ベールイ 川端香男里 訳 講談社文芸文庫

 2年ほど前はアンドレイ・ベールイがすっかり書店から消えていて、ずいぶん探し
回った。
古本でやっと『魂の遍歴』を手に入れ、その世界に打ちのめされた。
実はニューヨークの劇作家リチャード・フォアマンが、インタビューの中でベールイ
の名前を上げていたのがきっかけだ。ベールイはロシアの哲学者ソロヴィエフの影響
を受けていたり、シュタイナーに師事したり、かなり神秘主義的なところがある。グ
ルジェフやウスペンスキーに詳しいフォアマンらしい注目だ。
 昨年の1月、新聞広告を見ていると『ペテルブルグ』がなんと文庫になることを知っ
た。
素晴らしいタイミング。大いに喜んだ。
 ベールイの文学には独特の音楽が流れている。思考のスクラッチ、フラッシュバッ
ク、サンプリング。20世紀初頭のペテルブルグがうねるように目の前に現れる刺激に
満ちた小説だ。
こういう本を読んでいると次々にインスピレーションが湧いてくる。「われわれの目
に見えるものはすべて、目に見えぬものの反射、影にすぎぬ」というソロヴィエフの
言葉が心に響く。
 そういえば先日、スターリン時代のモスクワを舞台にした映画『フルスタリョー
フ、車を!』を監督したアレクセイ・ゲルマンがテレビのインタビューで前衛について
語っていた。彼は「いつからわかりやすいものがいいということになったのか」と嘆
いていた。ベールイを生んだ前衛芸術のふるさとロシアでさえもそうなのか。
 ゲルマンは、文学をただ移し替えただけの映画を鋭く批判している。だから映画に
しかできない表現を追及しているのだ。ベールイしかり、小説にしかできない小説で
ある。フォアマンしかり、演劇にしかできない演劇を作っている。そしてそれ故、映
画を越え、小説を越え、演劇を越える。
 もちろん、わたしもそうありたい。声にしかできない表現で声を越える。小さな場
所、わずかな聴衆でもかまわない。そこにはいままでにない特別な歌や音楽が浮かび
上がる。

巻上公一

*共同通信「21世紀ライブラリー」用に書いたものです。

-----------------------------けいかく------------------------------
●9月中旬にトゥバから歌の生き字引シュールー・オパールさんを招聘します。
 そしてホーメイではエゼンギレールの達人クーラル・ゲルマンが同行します。
 あなたの町でホーメイコンサートを企画しませんか?

 「ホーメイ・クラシック バウブシュカ・オパールの子守歌」
 来日予定メンバー
 シュールー・オパール トゥバ民謡の長老
 クーラル・ゲルマン ホーメイ歌手、エゼンギレール唱法の達人
 オンダール・セルゲイ ホーメイ歌手、伝統楽器奏者、カルグラ唱法の達人
 ケジクティグ・テミル=オール トゥバ民謡歌手
 トゥマット・チョドゥラー 女性ホーメイ歌手、伝統楽器奏者
 ドスタイ・オトクン ホーメイ歌手、伝統楽器奏者、プロデューサー


●まだ詳細は未定ですが
 10月後半に、
 アントン・ブリューヒンを追った口琴ロードムービー「トルンピ」(イワン・
   シューマッハー監督)がBOX東中野で公開の運びになりました。
 9月にプレイベントをします。
 公開時にはアントンも再々来日してさまざまなミュージシャンに参加してもらって
 ほぼ毎日、映画+ミニ口琴ライブというのを企画しています。

●8月11、12日に山梨県白州で口琴夏期合宿を予定。全国の口琴仲間集合。
 
●10月の後半から11月にかけてアルタイの喉歌カイの名人ボロット・バイルシェフが
 再来日。
 こちらも現在公演開催地をさがしています。
 「Voice from AltaiMountai アルタイの癒しの声」
 全く異なる背景を持つ「声」の芸術家が出会い、新たな声の可能性を探る。

----------------------------いろいろ-------------------------------
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 スケジュール転載可です。宣伝にご協力ください。

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発行者プロフィール

ペンネーム : マキブリ

  • 静岡県熱海市生まれ、在住。 ヒカシューのリーダーとして1978年から現在に至るまで作詩作曲はもちろん 声の音響voice performanceやテルミン (という電子楽器)、 口琴(こうきん)を使ったソロワークやコラボレーションも精力的に行っている。 類いまれな歌のセンス、声の可能性の追求、 斬新な切り口と諧謔精神を備え、 歌謡曲から歌ともつかぬ歌まで、そのパフォーマンスは縦横無尽且つ自然体。 最近はいくつかのシアターピース(代表は宇宙語「チャクルパ」シリーズ)にも着手している。 シベリアのトゥバ共和国に伝わる喉歌ホーメイの紹介者、 第一人者であり、指導者としても多くの歌手を育てている。 また世界のさまざまフェスティバルにも招聘されている。 イギリスのカンパニーウィーク1994、トゥバ国際ホーメイフェスティバル1995 1998 2003 ドイツの「震える舌」フェスティバル 1999、 スイスのタクトロスフェスティバル1996 1999、 モスクワ「丸呑み或いは危険な声帯」フェスティバル 2000 オーストラリアのWhat is musicフェスティバル 2001、 オーストリアのインスブルク音楽祭 2002、 カナダのVicto 2003 アルタイ共和国エルオユン2002、カイフェスティバル 2004 カルムキア語り部フェスティバル2005 ノルウェイのウルティマ現代音楽祭2005、 ニュージーランドのASIA-PACIFIC FESTIVAL2007、など多数。 最新作に ヒカシューCDアルバム『転々』2006 テルミンソロCDアルバム『月下のエーテル』2006 ソロヴォイスCDアルバム『KOEDARAKE』2005 ほか 多数

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