メルマガイドよくある質問サイトマップ

航空事情

RSS
最新号をメルマガでお届け

この記事の発行者<<前の記事次の記事>>最新の記事

航空事情 第304号 (2006/12/18)

発行日: 2006/12/27

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
◇◆◇ 航空事情 第304号(2006/12/18)◇◆◇
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

【目次】

★航空会社★
ジェットブルー A320型、156座席から150座席に削減へ
エアトラン ミッドウエスト航空、買収を提案・中堅にも波及
ユナイテッド航空・コンチネンタル航空 報道、合併交渉開始
カンタス航空 マッコーリー銀行など、買収提案を却下
カンタス航空 マッコーリー銀行など、修正買収提案を受け入れ

★メーカー・技術開発★
エアバス社 A380型、EASA・FAAから型式証明取得

★編集後記の前に★
◆買収 − トランス・ワールド航空の場合◆

*******************************************************************
【航空会社】

ジェットブルー A320型、156座席から150座席に削減へ
------------------------------------------------------------
ジェットブルー・エアウェイズは14日、96機運航しているA320型から
横一列の6座席を削減し、現在の156から150座席配列に変更、乗務する
客室乗務員を現在の4人から3人に減らすことを明らかにした。連邦航空局
(FAA)の基準では、乗客50人当たり1人の客室乗務員の乗務が求められ
ている。

ジェットブルーでは座席数を削減し、座席間隔を広げることで乗客にはより快
適な空間を提供すると伴に、客室乗務員を減らし、機体の重量を削減すること
とで運航効率を高めるとしている。ジェットブルーでは客室乗務員の解雇は予
定していないとし、2007年3月までに、6座席の撤去を完了するとしてい
る。

ジェットブルーでは6座席の撤去で、売り上げの減少を考慮した上で、5年間
で3,000万ドルの経費削減が実現できるとしている。横一列6座席の撤去
により、1列目から11列目までの座席間隔を、現在の32インチから36イ
ンチに広げるとしている。後方の座席は非常脱出口の位置から、座席間隔は現
在の34インチのままとなる。

コーチ(エコノミー)・クラスの座席間隔が33インチから35インチのアメ
リカン航空を除き、他の米国大手を含め一般的なコーチ(エコノミー)・クラ
スの座席間隔は31インチとなっている。ジェットブルーでは座席間隔の広い
座席に、手数料を求めることはしないが、常連客を優先して座席指定を受ける
としている。

エアトラン ミッドウエスト航空、買収を提案・中堅にも波及
--------------------------------------------------------
ウォール・ストリート・ジャーナル紙は12日、エアトランは数日中に、ミッ
ドウエスト航空に2億ドルの買収提案を出すと報じている。エアトランはこれ
まで1年以上に渡り、ミッドウエスト航空に合併を打診し、いずれも拒否され
ているが、12月初めにも打診していた。米国大手による合併の流れが、中小
の低コスト航空会社にも波及することになる。

エアトランは13日、ミッドウエスト航空に買収提案を出したことを明らかに
した。ミッドウエスト航空株1株を11.25ドルの現金、及びエアトラン株
で買い取るとしている。ミッドウエスト航空の株価は12日、アメリカン証券
取引所での取引を9.08ドルで終えている。また、12日の終値を基にした
株価総資産は約1億7,000万ドルになる。

当初の提案は、エアトランのジョー・レオナード最高経営責任者(CEO)の
書簡として、10月20日にミッドウエストに送られ、拒否されている。エア
トランでは提案の検討と、直接の交渉を求めるとしている。エアトランは合併
が実現すると、2007年の売り上げは約30億ドルになり、合併効果による
経費削減は年間6,000万ドルを超えるとしている。

ミッドウエスト航空は13日、エアトランから敵対的な買収提案を受けたこと
を認め、エアトランとの合併が最良の関心事ではないとして、提案を拒否する
ことを声明で明らかにしている。エアトランはミットウエスト航空の提案拒否
を受け、引き続き買収の意向があることを明らかにしている。エアトランはモ
ルガン・スタンレー証券とクレディー・スイス証券を、買収の財務顧問に起用
したとしている。

ユナイテッド航空・コンチネンタル航空 報道、合併交渉開始
--------------------------------------------------------
ニューヨーク・タイムズ紙やウォール・ストリート・ジャーナル紙は12日、
ユナイテッド航空とコンチネンタル航空が、合併に向けた初期段階の交渉を始
めたと報じている。関係者によると、13日にはテルアビブを訪問すると従業
員には告げていた、コンチネンタル航空のラリー・ケルナー最高経営責任者
(CEO)と、ユナイテッド航空のグレン・ティルトンCEOが直接会ったと
している。

ユナイテッド航空とコンチネンタル航空の合併が直ちに合意されることはなく、
ユー・エス・エアウェイズによるデルタ航空の買収提案や、競争監視当局の対
応を見極めながら、進めることになると見られている。デルタ航空は今週後半
に予定されている債権者などと協議を経て、来週にも破産法の適用を外れる計
画を提出すると見られている。

ユナイテッド航空のアジア路線、コンチネンタル航空の欧州・中南米路線、米
国南西部の路線網、収益性の高い拠点(ハブ)空港としてのニューアーク空港
の組み合わせは、アナリストらが従来から支持している合併組み合わせで、1
2日終値でのコンチネンタル航空の株価総資産は約40億ドル、ユナイテッド
航空は約50億ドルとなっている。

コンチネンタル航空の合併は、ノースウエスト航空との合意で、ノースウエス
ト航空に合併を阻止する権利があるが、コンチネンタル航空が合併により相手
を吸収する側になれば、ノースウエスト航空は合併を阻止出来ず、株主の了承
も必要ない。また、ノースウエスト航空が合併に加われば、阻止する権利も失
効する。

ノースウエスト航空は先週、法的な会社再建を管轄する連邦破産裁判所に、合
併を含めた戦略立案の顧問にエバーコア社を起用することを申請していた。
ノースウエスト航空が合併を検討する最初の候補は、過去の経緯からも、コン
チネンタル航空になると見られているが、欧州やアジアでの路線重複など、難
しい課題もあるとされている。

ユナイテッド航空のグレン・ティルトンCEOは12日、シカゴのホテルで証
券会社が主催した、機関投資家やアナリスト75人以上が出席したセミナーで、
「機会が訪れるのを待っているのではなく、ただ単に、どことこが最適か確認
できていないからだ。」と3時間半に渡る公演を締め括っていた。

ティルトン氏は公演で、「容易ではないが、航空会社の合併は良いことで、業
界としては遅れている。」としながらも、「我々は特定のコメントを出す状況
にはない。」と述べ、合併に向けた交渉に付いて、公演で正式な発表があると
の大方の期待を裏切っていた。

カンタス航空 マッコーリー銀行など、買収提案を却下
--------------------------------------------------
カンタス・オーストラリア航空は13日、オーストラリアのマッコーリー銀行
や米国のテキサス・パシフィック・グループが組成する投資グループによる、
109億オーストラリア・ドルの買収提案を、受け入れないことを明らかにし
た。非執行役員らが提案は受け入れられないと判断し、ディクソン最高経営責
任者(CEO)など執行役員らは役員会の判断を支持するとしている。

カンタス航空株1株を、12日終値より約5%高い、5.50オーストラリ
ア・ドルの条件付で、買い取るとした提案だったが、提案却下を受け、カンタ
ス航空株は一時、4.97ドルまで下げた。カンタス航空によると、条件は複
雑で、買収への経営幹部全員の支持と、買収が失敗した場合の違約金が含まれ
ていたとしている。

投資グループは再提案を検討するとしているが、1株5.5ドルの提案そのも
のが却下されたのではなく、付帯条件が複雑で受け入れられなかったとの見方
もある。格付け会社のムーディーズ社は、買収提案が成功すれば負債比率が著
しく高まるとして、複数段階の格下げを検討していた。

カンタス航空 マッコーリー銀行など、修正買収提案を受け入れ
----------------------------------------------------------
カンタス・オーストラリア航空は14日、オーストラリアのマッコーリー銀行
や米国のテキサス・パシフィック・グループが率いる投資グループが提示した、
修正買収提案を受け入れることを明らかにした。投資グループにはカンタス航
空経営陣、カナダのオネックス社、オーストラリアのアルコ・ファイナンス社
が含まれている。

修正買収提案では、買収価格が1株当たり5.60オーストラリア・ドル(総
額約111億ドル)に、0.10ドル引き上げられた他、条件としていた破談
違約金条項の付帯を撤回した。役員会は全員一致で提案受け入れを承認したと
している。1株当たり5.60ドルは、市場での取引相場を約10%上回って
いる。

カンタス航空による買収提案受け入れ発表を前に、14日のオーストラリア証
券取引所での同社株取引は停止されていた。また、投資グループに含まれる、
アルコ・ファイナンス社株も取引停止となった。

*******************************************************************
【メーカー・技術開発】

エアバス社 A380型、EASA・FAAから型式証明取得
--------------------------------------------------------
6年間の開発を経たエアバス社のA380型は12日、欧州航空安全局(EA
SA)、及び米国連邦航空局(FAA)から、民間機としての安全性を兼ね備
えたことを示す、型式証明を取得した。FAAがEASAと同時に型式証明を
出すのは異例で、現地時間の午後3時からエアバス社のトゥールーズ本社では、
FAAのマリオン・ブレーキー局長も出席して、記念式典が行なわれた。

エアバス社は1997年にA3XX型として、総2階建ての超大型機を開発す
る構想を発表、2000年12月にA380型として、正式に開発を決定した。
生産遅延に伴いキャンセルされたフェデックス社の貨物専用型10機を除き、
これまでに149機を確定受注している。生産遅延に伴う違約金を巡りエアバ
ス社と交渉しているタイ国際航空は、19日の役員会で発注を維持するか最終
判断するとしている。

エアバス社は4日、ボーイング社のB787型より5年遅れる、2013年の
路線就航を目指すA350XWB型の開発を発表している。3つの旅客型の他、
貨物専用型の開発を計画しているが、この計画に伴い、3月に発表したA30
0−600F貨物専用型の生産停止が、見直される可能性が浮上している。

エアバス社はA300−600F型の後継として、A330−200F貨物専
用型の開発を計画しているが、依然として確定していない。A330型の後継
となるA350型で、貨物専用型の開発を計画していることや、A330型の
生産枠が2009年まで旅客型で埋まっていること、引き続き貨物専用型の需
要が旺盛なことから、A300F型の見直しを迫られている。

毎月1機を生産しているA300型は、6機の受注を残し生産を停止する予定
だが、エアバス社で生産計画を担当するトム・ウィリアムズ氏は4日、「もし
もどこからか50機の受注があれば、(A300F型の)生産停止を撤回す
る。」と述べている。エアバス社はA300F型以外には、開発中のA380
F型を除き、貨物専用型がない。

*******************************************************************
【編集後記の前に】

◆買収 − トランス・ワールド航空の場合◆

まだ合意の段階で、詳細な交渉はこれからだが、新たな出資先を探していたカ
ンタス航空は、0.10オーストラリア・ドルの価格上乗せなど、既存の株主
利益を保護した上で、投資グループからの買収提案を受け入れた。最初の提案
が出された時、カンタス航空株を保有していたスイスのファンドは、いくらだ
ったら買収に応じられるかとのメディアの質問に、答えられないと回答してい
た。今を思えば、その価格では応じられないとの意味合いがあったのかとも思
える。

パンアメリカン航空と並び栄光輝かしいトランス・ワールド航空(TWA)、
1988年には欧州30都市に乗り入れ、大西洋路線の市場シェアが50%を
超えるが、栄光の日々は長くは続かず、1992年には1回目の破産法の適用
を申請する。太平洋路線や航空貨物を無視するも、規制緩和で拡大目覚しい国
内線には、遅ればせながら参入するが資金は続かず、1980年代前半には自
らの身売りを検討することになる。

TWAの役員らは、TWAやイースタン航空の財務部門で勤務した経験もあり、
設立した航空機リース会社を通じて、既にテキサス・インターナショナル航空
(現在のコンチネンタル航空)などを買収していた、フランク・ロレンゾ氏に
買収を打診する。今日のコンチネンタル航空の成功は、早くに退いたものの、
ロレンゾ氏の功績が大きいとする専門家も多い上、ロレンゾ氏の経営は、米国
の航空業界全体に影響を及ぼしたとされている。

ロレンゾ氏は買収の条件として、従業員組合に大幅な合理化を求めた。それに
対して、ジャンク・ボンド(あ〜、懐かしい響き!)で巨万の富を得たカー
ル・アイカーン氏は、買収提示額はロレンゾ氏より低いものの、大幅な合理化
は求めなかった。結局、TWAの役員会は1985年に、株主の利益より従業
員に配慮し、組合に大幅な合理化を求めず、組合にも支持されたアイカーン氏
の提案を受け入れる。

しかし、これが大間違い。当然のことながら、釣った魚に餌は与えない。22
%の給与削減を含む44%の人件費削減要求に、6,800人が加盟する客室
乗務員組合(IFFA)は、1986年3月7日からストライキを始める。会
社側は18日間の訓練を終えた、2,200人の客室乗務員を正式採用してI
FFAに対抗する。IFFAのストライキは、運航乗務員組合や地上職員の組
合からの賛同を得ることなく、5月17日には無条件で職場復帰する提案を出
し終わる。その後、希望する全員の職場復帰をIFFAは勝ち取るが、会社側
との法廷闘争や労働争議は3年にも渡ることになる。

栄光あるTWAを私物化したかったとされるアイカーン氏は、本社を自分の出
身地に移した他、1988年には非公開会社にする為、5億4千万ドルの負債
を背負わせ、路線など資産の売却を始める。そして1992年1月31日、湾
岸戦争の影響で大西洋路線の旅客が激減したTWAは、連邦破産裁判所に破産
法11条(会社再建)の適用を申請する。組合はアイカーン氏に、従業員への
会社売却を求めたが、密かにアイカーン氏は8月末までに会社を清算すること
を決め、組合との交渉にも応じなかった。

そうしている1992年7月30日午後5時41分、ニューヨーク・ケネデ
ィー空港発、サンフランシスコ空港行きのTWA843便(L1011型)が、
離陸に失敗し滑走路をオーバーランする事故を起こす。火災まで起きたが乗客
280人、乗員12人全員が脱出し無事だった。メディアは冷静に教科書通り
の緊急脱出を誘導し、ひとりも死者を出なかった客室乗務員らを称えた。この
時、ひとりでも犠牲者が出ていたら、翌日にはTWAは運航を停止していただ
ろうとさえいわれている。

事故翌日の31日、アイカーン氏は組合幹部らを呼び、「交渉しよう。」と告
げる。そして8月20日、アイカーン氏と従業員は、従業員がTWAを買収す
ることで合意する。このとき初めて、アイカーン氏は従業員に同情したとされ
ている。また、アイカーン氏は、自らがTWAを破滅に導いたと見られるのが
嫌だったともいわれている。アイカーン氏は1993年にTWAを去るが、3
度目の破産法11条の適用後、TWAが売却に出された時、アメリカン航空に
対抗して再買収を提案するが、裁判所に却下されている。

11億ドルで再買収を考えるほど、アイカーン氏はTWAに思い入れがあった
のだろうし、経営者としては従業員に合理化を求めない限り、企業としての存
続ができなかったことは、客室乗務員組合のストライキに他の組合が賛同して
いないことから推し量れる。アメリカン航空は7億4,000万ドルを払い、
190機の機材と2万人の従業員を引き受けたが、9・11テロで殆どを手放
す結果になっている。

*******************************************************************
【編集後記】

■たかがこれだけの内容で、配信が1週間以上も遅れ、失礼しました。今年の
ことは仕事納めまでにで、明日も配信させて戴きます。ご迷惑でしょうが、宜
しくお願いします。

【お知らせ】

★このメールマガジンの内容に関しては万全を期していますが、その内容を
保証するものではありません。記載内容に関していかなる損害、トラブル等
が発生しても、その責任は一切負いません。

★メールマガジンのアドレスに返信されても、スパム・メールが非常に多い
ことから、開封しておりませんのでご注意下さい。発行者へのメールは、下
記URLからお願いします。

★メールマガジンの購読申し込み、及び解除は、読者の方が直接それぞれの
配信元で手続きされるようお願いします。発行者は一切、購読者のアドレス
を管理していません。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
□■メールマガジン航空事情(毎週月曜日発行)■□発行者 航空事情
----------------------------------------------------------------
発行者へメール   http://www.as777.com/mail/
ホームページ    http://www.as777.com/
----------------------------------------------------------------
まぐまぐ 登録・解除  (http://www.mag2.com/m/0000060717.htm) 
melma! 登録・解除    (http://www.melma.com/backnumber_31379/)
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

この記事の発行者<<前の記事次の記事>>最新の記事

 
  規約   
>> メルマ!の会報誌もお届けします

ブックマーク: はてなブックマークに追加del.icio.usに追加Buzzurlにブックマークニフティクリップに追加ライブドアクリップに追加Yahoo!ブックマークに登録My Yahoo!に追加Add to Google

この記事へのコメント


コメントを書く
コメントはありません。

このメルマガの最近の記事




関連メルマガを探す

melma!協賛企業

Brillia 東京建物|



メルマ! ガ オブ ザ イヤー 受賞メルマガ2008年度の受賞メルマガ
2007年度の受賞メルマガ
2006年度の受賞メルマガ
2005年度の受賞メルマガ




melma! ご利用規約 │ メールマガジン発行規約 │ お問い合わせ │ 会社概要 │ プライバシーポリシー
melma!比較サービス一覧 :  
インターネット広告 サイバーエージェント