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航空事情 第223号 (2005/5/30)

発行日: 2005/5/30

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◇◆◇ 航空事情 第223号(2005/05/30)◇◆◇
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【目次】

★航空会社★
エアアジア 第3四半期業績、年間利益がIPO予測を下回る
エジプト航空 ボーイング社、12機のB737−800型を発注へ
大韓航空 オプション行使、B747−400ERF型2機を導入へ
ライオン・エアー ボーイング社、B737型60機を確定発注へ
スパイスジェット デェリー〜ムンバイ線で運航を開始
ブリティッシュ・ミッドランド 一部を除き、ビジネス・クラスを廃止へ
スペイン・マーサンス社 ペルーでの航空会社設立を計画
エアー・ボスナ 債務処理が完了、6月中旬に運航再開へ
ブラジル・タム航空 新株発行へ、ヴァリグ航空とは提携解消
アメリカン航空 シナジー社からフォッカー機の整備を受託
シリア航空 エアバス機発注へ、経済制裁でボーイングの入札なし

★メーカー・技術開発★
ボーイング社 B777型貨物専用機、開発を正式に発表

★機材計画★
合併会社ユー・エス・エアウェイズ 13機のA320型を引き続き受領へ
キャセイ航空 7月にB747ADV型を発注か
エミレーツ航空 B777−200LR型を検討

★航空行政・協定交渉・統計★
米国航空運輸協会 夏季繁忙期、2億人多い旅客需要に
IATA 東京で年次総会を開催へ、積極的な規制緩和を求める

★エアバス・ウォッチャー★
米国通商代表部 A350阻止へ、WTO提訴を決断か
フランス・ドイツ有力紙報道 CEOにグスタフ・ハンバート氏か

★ボーイング・ウォッチャー★
B767型、B747型、生産継続に楽観的

★経営戦略・関連事業・労使関係★
ゲート・グルメ社 食品医薬品局、ホノルルの施設に改善勧告

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【航空会社】

エアアジア 第3四半期業績、年間利益がIPO予測を下回る
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マレーシアの低コスト航空会社、エアアジアは25日、第3四半期(2005
年1月から3月期)の業績が、最終利益で4,069万リンギット(約1,0
70万米国ドル)だったとし、2004年に株式を公開した時点での年間利益
目標を、下回る見込みを明らかにした。

3月末までの9ヶ月間の最終利益は9,553万リンギット(約2,510万
ドル)となった。エアアジアは2004年11月に株式を公開しているが、1
0月に出した目論見書では、年間の最終利益を1億6,000万リンギット
(約4,210万ドル)と見込んでいた。

エアアジアでは最終利益が見込みを下回ることに付いて、燃料費の高騰や昨年
12月26日の津波被害、インドネシア子会社の運航開始に伴う費用などの影
響を挙げている他、リース料の上昇に伴い、中古B737−300型機の調達
が遅れていることも影響したとしている。

エジプト航空 ボーイング社、12機のB737−800型を発注へ
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エジプト航空は27日、ボーイング社に12機のB737−800型機を発注
することを明らかにした。159座席配列の機体は、2006年中頃から20
07年末までに引き渡される予定で、ボーイング社との契約は来週結ぶとして
いる。

エジプト航空はナロー・ボディー機として、ボーイング社のB737−500
型を4機運航しているが、主にエアバス社のA320型を12機、A321型
を4機運航している。新たな型式の導入に伴い、訓練用のシミュレーターも購
入する。

大韓航空 オプション行使、B747−400ERF型2機を導入へ
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大韓航空は26日、ボーイング社と2004年に結んだ発注契約に含まれてい
た、オプション(購入選択権)を行使して、2機のB747−400ERF型
貨物専用機を導入することを明らかにした。

ボーイング社は十分な受注を得られない場合、計画中のB747ADV型機の
生産が開始されるまで、一旦はB747型機の生産を停止することも検討して
いるが、24日に開催した機関投資家向けの説明会では、生産が継続されるこ
とを楽観視していると述べていた。

2機の引き渡しは2006年5月で、購入資金として期間10年の融資、1億
8,600万ドルを確保したとしている。大韓航空はエアバス社に、5機のA
380型機を発注しているが、引き渡しは2007年の初めを予定している。

ライオン・エアー ボーイング社、B737型60機を確定発注へ
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インドネシアのライオン・エアーは26日、ボーイング社に60機のB737
−800型、及びー900型を、確定発注することを明らかにした。ライオ
ン・エアーは現在、インドネシア国内50都市の他、シンガポール、クアラル
ンプール、ペナンに乗り入れている。

60機の確定発注以外に、オプション(購入選択権)分を別途、契約するとし
ている。2006年初めから引き渡しを受けるが、−800型かー900型か
の型式に付いては、これから選択するとしている。関係者によると内訳は、−
800型30機、−900X型30機とされている。

発注契約は26日、米国を訪問しているインドネシアのスシロ・バンバン・ユ
ドヨノ大統領が出席し、ワシントンDCの米国商工会議所で調印されるとして
いる。ライオン・エアーは現在、MD82型やB737−400型など38機
を運航している。

スパイスジェット デェリー〜ムンバイ線で運航を開始
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インドの新たな低コスト航空会社、スパイスジェットは24日、リースされた
2機のB737−800型機を使用し、デェリー〜ムンバイ(ボンベー)線で
運航を開始した。初めの3ヶ月間は一部の座席を、99ルピー(約244円)
で販売する。

スパイスジェットのマーク・ウィンダース最高経営責任者(CEO)は、エ
ア・カナダに管理職として勤務し、カナダの低コスト航空会社、キャンジェッ
トの設立にも関わっていた。ウィンダース氏はスパイスジェットを、最初の6
ヶ月間で黒字にするとしている。

スパイスジェットは先週、インターネットを通じての予約を開始したが、初日
だけで37,000枚の航空券を販売、サイトへのアクセスは30時間で54
0万件を超えたとしている。

インドでは他に、低コスト航空会社のキングフィシャー航空が、5月9日にム
ンバイ〜バンガロール線で運航を開始している。キングフィッシャー航空の機
材は、機内娯楽装置を装備し、搭乗する女性客室乗務員は、全員がモデル経験
者としている。

また、1993年に民間資本で設立されたジェット・エアウェイズは23日、
クアラルンプール線に続く国際線として、ムンバイからのロンドン線を開設し
ている。

ブリティッシュ・ミッドランド 一部を除き、ビジネス・クラスを廃止へ
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ビー・エム・アイ(BMI)・ブリティッシュ・ミッドランド航空は23日、
ロンドン・ヒースロー空港からの短距離20路線の内、16路線でビジネス・
クラスを廃止することを明らかにした。2003年の1,250万ポンドに続
き、昨年も約400万ポンドの営業損失を出しているが、廃止で年間約3,0
00万ポンドの経費削減になるとしている。

マイケル・ビショップ卿が最大株主として支配し、ルフトハンザ・ドイツ航空
が30%、スカンジナビア航空が20%を出資するブリティッシュ・ミッドラ
ンド航空は、ヒースロー空港でブリティッシュ・エアウェイズに次ぐ発着枠を
持っているが、16路線はその内の3分の2を占めている。

ビジネス・クラスを残すのは、ヒースロー空港からのエジンバラ、グラスゴー、
ベルファースト、ブリュッセルの4路線で、他の路線では全ての機内での食事
や飲み物のサービスが有料になる。発行するエコノミー・クラスの航空券は、
タイニー、スタンダード、プレミアムの3種類で、予約の変更などの利用条件
が異なる。

最も安いタイニーは、英国の地方空港から運航されている、子会社のビー・エ
ム・アイ・ベイビー同様、インターネットからの予約で、予約の変更には手数
料が掛かる。スタンダードは、予約の変更が一部可能な他、マイレージの積算
対象にもなっている。プレミアムは無条件の予約変更が可能で、ラウンジや専
用の保安検査場も利用できる。

スペイン・マーサンス社 ペルーでの航空会社設立を計画
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アルゼンチン航空は19日、同社の親会社でもあるスペインの旅行会社、マー
サンス社が8月中旬までに、新たなペールの航空会社として、アエロリーナ
ス・デル・ペルーの運航開始を目指していることを明らかにした。ペルー政府
からの出資も求め、ペルーのナショナル・フラッグ・キャリアーにしたいとし
ている。

新たなペルーの航空会社は機材3機で、クスコを含む国内の主要な路線での運
航開始を計画している。クスコは、毎年50万人の観光客が訪れる、インカ帝
国の都市とされる、マチュ・ピチュへの入り口となっている。年内に機材を1
2機にまで増やし、将来は他の中南米諸国への路線も開設するとしている。

ペルーでは、第1位だったアエロ・コンチネンテが、安全上の問題から無期限
の運航停止を命じられ、チリのラン航空子会社の、ラン・ペルーが第1位とな
っている。しかし、ラン・ペルーは最近、ごみで散らかり荒廃した、リマ市内
の映像を機内で放映したことから、ペルー人乗客の反感を買っている。ペルー
政府も、他に航空会社を設立したい意向とされている。

ペルーの法律では、航空会社の設立には株主の過半数がペルー国籍であること
が必要になるが、その後は30%にまで引き下げ、外国人の保有比率を70%
にまで増やすことができる。マーサンス社では、航空業界での経験がない複数
の、ペルーの投資家と交渉中で、90日以内に合意できるとしている。 

エアー・ボスナ 債務処理が完了、6月中旬に運航再開へ
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2年前に経営破綻したボスニア国営のエアー・ボスナは19日、ハイポ・アル
ペ・アドリア銀行と債務処理などで合意、社名をビー・エイチ(BH)航空に
変更し、6月中旬にスイスやトルコ、ドイツへの運航再開を目指していること
を明らかにした。

ハイポ・アルべ・アドリア銀行は、エアー・ボスナの2,000万ボスニア
ン・マルカ(約1,300万米国ドル)の債務を引き受け、リース子会社が2
機のATR72型機をリースする。国内の債務に付いては、ボスニア政府が繰
り延べを認めている。

ブラジル・タム航空 新株発行へ、ヴァリグ航空とは提携解消
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国内線の輸送量でブラジル最大のタム(TAM)航空は20日、既存株主への
割り当て906万株を含む、優先株式2,113万株を発行し、約4億8,5
00万レアル(約1億9,870万米国ドル)を調達することを明らかにした。
資金使途に付いては、投資目的としか明らかにしていない。

タム航空の株価は19日の終値で23.5レアルだったが、売り出し価格は1
株当たり18〜23レアルになるだろうとしている。海外の機関投資下向けに
販売を予定し、20日から説明会を開催、5月31日から6月10日までブッ
クビルディング方式での応募を受け、13日に価格決定するとしている。

タム航空の株式は、市場で流通している株式が、発行済み株式の0.5%程度
に過ぎず、競争相手で、昨年4月に国際的な新規公開を行った、ゴル(GO
L)航空の株価より低く取引されている。タム航空は2003年に、ヴァリ
グ・ブラジル航空を超えてブラジル第1位の航空会社になっている。

タム航空は5月始め、2004年から2005年にかけ新たに7機を導入、機
材を77機にまで増やし、積極的に事業を拡大したことで、2005年第1四
半期の業績が、5,350万レアル(2,200万米国ドル)の黒字と、前年
同期比で約3倍の増益だったことを明らかにしている。

第1四半期の輸送量は約420万人で、前年同四半期の約290万人から45.
1%の増加だった。タム航空は先週、嘗ては国内線の6割を占めていたヴァリ
グ航空との、2年間に渡った、共同運航などの業務提携を解消している。破綻
の危機にあるヴァリグ航空とは、合併も協議されたが失敗に終わっている。

アメリカン航空 シナジー社からフォッカー機の整備を受託
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アメリカン航空は18日、シナジー・アエロスペース社から、29機のフォッ
カー社製F100型機の整備を受託したことを明らかにした。ジェットブルー
はエルサルバドルに整備を委託しているが、アメリカン航空は南米で運航され
る機体の整備を受託したとしている。

ブラジルのシナジー社は、コロンビアのアビアンカ航空の親会社で、アメリカ
ン航空が使用していた29機のF100型機を、6月中旬から引き渡しを受け、
アビアンカ航空の他、傘下にあるペルーのウェイラ、ブラジルのオーシャン航
空で運航する。

アメリカン航空は、オクラホマ州ツルサの整備施設で、現在はモハベ砂漠で保
存状態にあるF100型機の7機に軽C整備、22機に重C整備を実施し、座
席の配置換えやEGPWSの装備を含む機体の改修や、その他の装備品の修理
や取替えを行う。

シリア航空 エアバス機発注へ、経済制裁でボーイングの入札なし
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シリアの運輸大臣は19日、国営のシリア・アラブ航空がエアバス社に、7機
の機材を発注することを検討中であることを明らかにした。

シリアの法律では、入札には2社以上の参加者が必要だが、米国はテロ支援国
としてシリアへのハイテク製品の輸出を禁止していることから、ボーイング社
は入札に参加できない。

シリア航空は2004年10月に、4機の中型機(約200座席)と3機のワ
イド・ボディー機(約300座席)の提案を求めている。これまでに提案要求
は2回だされているが、エアバス社のみが応えている。シリア航空は1999
年に、6機のA300型を導入している。

シリア航空は運航機材14機で、海外は43都市に乗り入れているが、200
4年5月からの米国による経済制裁で、米国への乗り入れが停止されている。

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【メーカー・技術開発】

ボーイング社 B777型貨物専用機、開発を正式に発表
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ボーイング社は24日、B777−200LRF型貨物専用機の開発を正式に
発表した。これまでは役員会が、同型機の提案を航空会社に出すことを承認し
ていた。

同型貨物専用機には、エア・カナダとエール・フランスが発注の意向を明らか
にしていたが、エア・カナダは、先に発注したB777型機の内、何機を貨物
専用型にするか明らかにしていない。エール・フランスは確定5機とオプショ
ン分として3機を発注するとしている。

B777−200LRF型機には、ジェネラル・エレクトリック(GE)社製
のGE90−110B1L型エンジンが装備され、初号機はエール・フランス
に、2008年の第4四半期に引き渡される。

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【機材計画】

合併会社ユー・エス・エアウェイズ 13機のA320型を引き続き受領へ
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合併するアメリカ・ウエスト航空とユー・エス・エアウェイズの機材計画は、
エアバス社からアメリカ・ウエスト航空が発注している13機のA320型機
の引き渡しを受けるが、2006年から2008年に予定されていた両社の引
き渡し分30機以上を、2009年から2010年に繰り延べている。また、
国際線の機材をA330型機に統一し、2011年からはA350型機の引き
渡しを受ける。

キャセイ航空 7月にB747ADV型を発注か
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キャセイ・パシフィック航空は、ILFC社からリースを受けているA340
−600型の後継機として、ボーイング社にB747ADV型とB777−3
00ER型の発注を、7月にも決めると、キャセイ航空の関係者が述べている。

エミレーツ航空 B777−200LR型を検討
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エミレーツ航空は24日、全てが上手く運べば、6月のパリ・エアー・ショー
で新規の発注を予定しているが、それまでに決まらない場合、11月のドバ
イ・エアー・ショーまで結論を延ばしても、引き渡し時期に影響がないことを
明らかにしている。

エミレーツ航空はパリ・エアー・ショーで、50機のA350型を発注し、エ
アバス社の開発決定を後押しすると見られているが、次世代中型機に付いては、
A350型、B787型の双方をまだ検討中としている。

また、ボーイング社のB777−200LR型にも興味があり、かなり真剣に
検討しているとし、発注がA350型やB787型以外の機種になることも示
唆している。

エミレーツ航空は、この先7年間に渡り、毎月1機の割合で新たな機材の引き
渡しを受ける予定で、エアバス社のA380型は、最も多い43機を発注して
いる。

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【航空行政・協定交渉・統計】

米国航空運輸協会 夏季繁忙期、2億人多い旅客需要に
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米国の航空運輸協会(ATA)は25日、2005年の5月30日(戦没者慰
霊日)から9月5日(勤労感謝の日)までの期間に、前年同期より約4.1%
多い2億人の旅客需要を見込んでいることを明らかにした。

燃料費の高騰が続くにも拘らず、米国の国内線市場では供給過剰な状態はが解
消されず、航空会社間の競争はこれまでと変わらず激しい状況で、運賃は低く
抑えられていることから、夏の繁忙期に利用する乗客は、これまでにない数に
上ると見られている。

低コスト航空のジェットブルーや、値上げに消極的なノースウエスト航空です
ら、既に運賃の値上げに踏み切っているが、その上げ幅は僅かなものに留まっ
ている。ATAでは、燃料価格が1ガロン当たり1セント上昇すると、米国の
航空業界全体では1億8,600万ドルの負担増になるとしている。

米国の連邦航空局(FAA)は26日、2005年の乗客数が前年比で2,7
00万人増加の7億1,500万人と、2001年9月11日のテロ以前の水
準に戻ると見込み、昨年を上回る運航便の遅延や欠航便が懸念されることを明
らかにしている。

米国では運航便の遅延等により2004年に、乗客は300億ドルの損害を受
けたとされ、航空業界も全体で62億ドルの損害が発生したとしている。遅延
の70%は天候の影響となっている。

運輸省の統計によると、2005年第1四半期には前年同期比で17%の増加
となる、運航便の約4分の1に遅延が発生し、遅延の平均時間は52分と、2
000年の48分を上回っている。

IATA 東京で年次総会を開催へ、積極的な規制緩和を求める
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世界265の航空会社などで組織する国際航空運送協会(IATA)は、30
日と31日の両日、東京で年次総会を開催する。年次総会の開催を前にジョバ
ニ・ビジニャーニ事務局長は、政府部門や空港など効率性の改善が不充分だと
して、年次総会では積極的な業界の規制緩和を求めると述べている。

ビジニャーニ氏は、不効率なことが多すぎ、航空会社も旅客も、それら不効率
なことに、これ以上払う用意はないと述べている。また、規制下にある空港や
航空管制は、経費削減の努力を台無しにしているとし、9月11日のテロ事件
後、航空会社は素早く、構造改革や業務の見直しを進めたが、政府部門はなん
の役割も果たしていないと述べている。

世界の航空旅客需要は2005年の1月から4月までで、前年同期比で8.7
%増加したが、高騰する燃料費の影響で、需要の増加が収益性に結び付いてい
ない。IATAは昨年、電子航空券や自動搭乗手続機、搭乗券へのバーコード
の導入など、大幅な経費削減策を始めている。

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【エアバス・ウォッチャー】

米国通商代表部 A350阻止へ、WTO提訴を決断か
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エアバス社は18日、英国航空宇宙協会の晩餐会で、A350型の開発費補助
を欧州連合加盟国政府に申請したことを、正式に明らかにした。

ボーイング社が約1年半前、米国通商代表部(USTR)にエアバス社と不公
正な取引を強いられていると訴えた時、ゾエリック通商代表は懐疑的だったと
されている。しかし、ボーイング社が起用した弁護士などが、多くの客観的な
事実を掘り起こした現在、欧州連合加盟国がA350型への開発費補助を決め
た場合、USTRとホワイト・ハウスは、世界貿易機構(WTO)に正式提訴
することを決断したとされている。

ボーイング社からの依頼を受けた弁護士らは、長年に渡り謎とされているエア
バス社の資金源に付いて、以下のことを発見したことを明らかにしている。

1)ドイツ連邦政府が2005年の修正予算案に、A350型向けの資金援助
として8億9,000万ドルを盛り込んでいるが、この資金は第2時世界大戦
後、米国が欧州の復興開発を目的として設けた、マーシャル・プランを源泉と
している。

また、マーシャル・プランを源泉とする資金はこれまでにも数回に渡り、エア
バス社に提供されている。更にドイツ連邦政府は、エンジンやその他の技術開
発を目的に、エアバス社以外の航空機産業にも、マーシャル・プランを源泉と
する資金から、研究開発費を提供している。

2)ドイツのハンブルグ市はエルベ川沿いの埋め立て工事に8億5,000万
ドルを投じたが、ハンブルグ市の弁護士は、工事により利益を得たのはエアバ
ス社だけで、その埋め立て工事費はエアバス社への補助金だったとの見解を出
している。

3)英国の議会上院の議事録によると、エアバス社はA330型の開発費とし
て、1997年から7億9,700万ドルの補助を、融資として受けたが、こ
れまでに一切、返済していない。A330型はエアバス社が開発した機体とし
ては、最も成功した機体とされている。

この他にも、エアバス社への不公平な補助金を裏付ける、多くの客観的事実が
発見されたと想像されるが、現段階で欧州連合は、開発費補助の撤廃をほのめ
かしているが、A350型が補助金を受けた後でと述べたとされている。

親会社のEADS社は、政府からの補助なしでもA350型の開発を決定する
としているが、A380型の引き渡しに半年近い遅延が発生し、資金回収が遅
れることが濃厚な状況では、エアバス社の資金繰りは決して楽ではない筈で、
航空会社への機体価格の提案も、補助を受けることを前提とした設定が難しく
なる。

フランス・ドイツ有力紙報道 CEOにグスタフ・ハンバート氏か
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フランスの日刊紙、ラ・トリビューンは20日、6月1日にエアバス社のノエ
ル・フォジャール最高経営責任者(CEO)の後任に、グスタフ・ハンバート
最高業務執行責任者(COO)が就任する可能性が非常に高いと報じた。

親会社EADS社のドイツ側会長、マンフレッド・ビショッフ氏は11日、経
営幹部の人事を巡り対立したドイツ側とフランス側の関係修復を目的に、フラ
ンスのティエリ・ブルトン経済・財政・産業大臣、EADS社のフランス側会
長、アナウド・ラガーデレ氏をパリに訪ね、会談している。

ラ・トリビューン紙が、ハンバート氏がエアバス社の次期CEOに就任すると
報じる一方で、ドイツのシュピーゲル紙は同日、フランス国有鉄道(SCN
F)会長で、1992年から1996年まではアエロスパシアル社会長だった
ルイス・ガロイス氏が次期CEOに就任すると報じていた。

しかし、そのシュピーゲル紙も先週、ハンバート氏がエアバス社の次期CEO
になると報じ、BBCもこの記事の内容を報じたことで、ハンバート氏で固ま
ったかと思われた。

フランスは29日、国民投票の結果、欧州連合の新たな憲法条約への批准を否
決した。このことが6月1日に発表が予定されている、EADS社とエアバス
社のトップ人事に影響を及ぼすかはまだ不明だが、両社のトップ人事は、国民
投票への影響を懸念して、繰り延べられていた。

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【ボーイング・ウォッチャー】

B767型、B747型、生産継続に楽観的
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最終的な結論を夏頃に出すとしているが、アラン・ムラリー氏は24日、投資
家向けの説明会で、B747型とB767型の生産継続に楽観的な見解を明ら
かにした。

B747型に付いては、貨物機としての需要があるとして、「まだB747型
は終わっていない。」と述べている。また、B767型に付いても、新たに3
機の受注があったことを明らかにし、生産継続に希望を持っている。

B767型の生産継続は、国防総省が発注する空中給油機が、受注できるか次
第とされているが、EADS社(KC330型:エアバス社のA330型が原
型)との競争入札が予定されている。

しかし、ムラリー氏の発言の背景には、連邦議会下院の予算案にあるとも想像
できる。上院の予算案には見られないが、下院の予算案には、国防総省の調達
契約には、政府からの補助を受ける外国の個人、または法人を含まない、とさ
れている。

事実上、EADS社を締め出す条文で、民間機への政府補助を巡る欧米間での
駆け引きと併せて、注目すべき動向となる。しかし、この条文の背景は、中国
への武器輸出を解禁しようとする動きの見られる、欧州連合への牽制が目的と
されている。

米国は空中給油機539機を保有しているが、内480機がB707型を原型
とするKC135型で、既に40年を超える古い機体もある。

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【経営戦略・関連事業・労使関係】

ゲート・グルメ社 食品医薬品局、ホノルルの施設に改善勧告
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米国の食品医薬品局(FDA)は17日、機内食を供給するゲート・グルメ社
のホノルル施設に対して、2月に行った検査で、生きたゴキブリや、調理中の
食品の近くに、ふたのないごみ箱が置かれていたり、ポット洗浄機のコンベア
上には、ピンク色のぬめりが発見されたなどとして、4月21日付けで改善勧
告を出していたことを明らかにした。

FDAは他にホノルルの施設では、素手で氷を取り扱ったり、食品が適切な温
度で管理されていなかったり、食器や冷蔵庫が不衛生な状態だったことを指摘
していた。ゲート・グルメ社では、改善勧告を重く受け止め、全ての適切な保
健や衛生基準を満たすことが最優先として、既に指摘された問題は改善したと
している。

FDAはゲート・グルメ社の他の施設には問題ないとし、ゲート・グルメ社も
現在、他の施設での問題は、把握していないとしている。しかし、3月にはシ
カゴ市がゲート・グルメ社子会社の食品保管施設が、不衛生な状態にあったと
して、事業資格を取り消している他、2003年にはFDAが、デンバーの調
理施設でも問題を指摘している。

2004年8月22日から24日には、ゲート・グルメ社が調理したサラダに
含まれていた、汚染されたにんじんが原因で、日本や米国、オーストラリアな
どの乗客45人が、食中毒を起こしたとされている。FDAは原因をにんじん
にまで絞り込んだが、いつ、どこで、どのようにして、にんじんが汚染された
かは分からないとしている。

ホノルルからミネアポリスへのノースウエスト航空便に搭乗し、汚染されたに
んじんで腹痛や下痢の症状が3日間続いたと訴える乗客は、ゲート・グルメ社
を相手に19日、訴訟を起こしている。この乗客からは赤痢菌が発見されてい
る。

ゲート・グルメ社はホノルル空港で、1日10,000から15,000食の
機内食を、ノースウエスト航空、デルタ航空、ユナイテッド航空、ハワイアン
航空、アロハ航空に供給している。FDAはホノルルの施設に、次回検査まで
の、30日間の暫定的な営業許可を出している。

既にゲート・グルメ社は、改善勧告に文書で回答しているが、FDAでは調査
が継続中で、回答の内容は明かせないとしている。ゲート・グルメ社はスイス
に本社を置く、世界第2位の機内食製造会社で、30ヶ国に115ヶ所の調理
施設があり、200以上の航空会社に機内食を供給している。

*******************************************************************
【編集後記】

■日本の重工メーカー3社を母体とするコンソーシアムがボーイング社と、B
787型機の開発に関して27日、正式な契約を結びました。発表から19ヶ
月後の正式契約で、約260人の日本人技術者は、既に1年半以上に渡りボー
イング社のあるシアトル近郊の施設で開発に携わっています。

□日本政府の開発助成が正式に決まる前に、ボーイング社と正式契約すること
で、欧州連合からの指摘をかわす意図も感じられますが、最終的な外観設計も
完了し、やはり6月のパリ・エアー・ショーを控えて、出来るだけのことを固
めておく必要があったものと想像します。

□B767型では16%、B777型では21%だった日本の生産割合は、B
787型では35%にまで拡大しました。しかも、三菱重工業は、これまでは
ボーイング社が外注したことのない主翼の生産を担当しています。国を挙げて、
複合材技術の航空分野への応用を試みた結果だと思います。

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