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蔵元日記(モスクワ雑感)

発行日: 2007/10/15

◇■■■■        蔵 元 日 記         ■■■■

■ 旭酒造株式会社  http://asahishuzo.ne.jp/

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■          2007年10月14日 vol.155


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  目  次

 ◆  蔵元日記(モスクワ雑感)

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蔵元日記(モスクワ雑感)

ちょっと前になりますが、九月中旬にモスクワに行ってきました。目的
はもちろん日本酒輸出の可能性を探るため。ちょうど食品展示会が開催
されますのでその展示会にブースを出展しようと一週間、毎日30度越
えの残暑というより猛暑の日本を脱出して、日本の11月後半から12
月前半の気候と言われるモスクワ出張というわけです。(日本からの参
加者は我々と後は双日産業と伊藤忠商事だけでした。あちらは大企業の
上、農水省の補助金付きの豪華なブース。我々は会場でも一・二を争い
そうな「地味」なブース)

空港の第一印象はベトナムのハノイみたい。この印象はホテルまでの道
のりのここかしこに鉄筋が赤錆びたままほったらかしにされているビル
や、掘り返して土が盛ったままそのままになっている風景を見るにつけ
ますます強まりました。総じてインフラはまだまだ整備されていないと
いう印象です。

ただ、さすが、赤の広場周辺は綺麗です。西洋と東洋の合体した一種不
思議な印象です。きちんと観光開発したら、フランス・イタリアに続く
観光都市になりそうです。

寒い!! 当たり前ですが、とても寒い。着いて二日位は小雨模様も相
まって、摂氏15度ぐらいという気温も体感10度ぐらいに感じました。
特に、二日目。展示会場に、出展者であるにもかかわらず入館できず一
般の入場者ゲートに小雨の中30分以上も列を作って並んで待たされま
した。これは寒かったですよ。もちろんゲートの係官は「私のことでは
ない」と、会場側の不手際にもかかわらず、われ関せずの素知らぬ顔。

面白かったのは、やっと入った会場で、試飲用の酒が到着していないと
いう事件が勃発した時。その時、我々のガイドをしてくれたロシア人(
モスクワ大学卒業だそうです!!)はあわてず、「大丈夫です。絶対着
きます。なぜなら、この運送会社はドイツの会社です。ロシアの会社で
はなーいっ!!!」

交通渋滞はすごい。毎日ホテルから会場まで空いてたら20分で行く道
が2時間かかります。ホテルを出発して車の中で30分ほどウトウトし
た私が見たものは、「あれ、どっかで見た建物だなぁ。」 そうです、
散歩したときに10分ぐらいで着いたところをまだウロウロしてるんで
す。歩いて10分、車で30分。

最初は道路整備の問題かと思ったんですが、どうやらそれだけではなく
て交通ルールという概念がロシア人の中にないことが問題のようです。
たとえば前方の信号が黄色でその先がつまっているとします。普通、交
差点に突っ込まず手前で待ちます。でも、ロシア紳士は突っ込まなくて
はならないのです。結果として交差する道も動きが取れなくなり、自動
的にものすごい渋滞が発生するというわけです。その代わり、車道が込
んでるときは歩道を走ることも許されているようです。そんなわけない
か。でも、みんなやってます。とにかく、毎日の往復で必ず一つや二つ
の接触事故は目にしました。

ロシアで運転するためには運転テクニックというよりも鋼鉄の度胸が必
要のようです。それと、いったん確保したポジションは死んでも離さな
い根性。

そんな調子で恐る恐る参加した展示会ですが、開いてみると大盛況。非
常にロシアのお客さん達の日本酒に対する反応は良くて、市場の将来性
を感じさせるものでした。

そのうえ、あのとっつき悪そうなロシア人たちが個人的に親しくなると
人懐っこいのが印象的です。映画の「寅さん」のような人ばかりといえ
ば分かっていただけるでしょうか。

そのうえ、そのうえ、ロシアの女性はなんと美人!!しかも、ちょっと
経済的に苦しかった時期が続いた関係かちょっとクラシックな服装がさ
らにこの印象を後押しします。たとえば赤のレザーのジャケットにピタ
ッとしたブルージーンズ、それにヒールの高いブーツを履いて、金髪は
長いままひっつめに巻いて、なんて。これがおじさん達の心の琴線をな
んとも刺激します。ある人に言わすと「歩いてる女性がみんなシャラポ
ワに見える!!!」

危ないなぁ。

最後に、「お前は仕事をしたのか」と言われそうなのでモスクワの日本
酒事情を。

モスクワ市内に和食店が600店有ると言われてる位です。和食ブーム
と言って過言ではないと思います。総じて現地モスクワっ子相手の和食
レストランのレベルは高いんです。しかも和食はヘルシーという宣伝が
行き渡って客層はちょっと所得の高そうな若い女性たちが大半です。和
食に合わせて日本製のアサヒやキリンのビールを飲むというのが彼女達
のトレンドのようです。

ところが、まだまだ日本酒は道遠しという感じです。最もがっくり来た
のは、あまりにモスクワっ子相手の和食レストランのレベルが高かった
ので気を良くして乗り込んだ「在留邦人に最も受けの良い和食店」とい
われる店。料理はそこそこでしたが、日本酒を頼んだら、「いいちこで
すか」と来ました。日本酒頼む日本人なんかいないんでしょうねぇ。

やっと、何とか理解させて出てきたのは、日本で300円以下で売られ
ているある大手の300ml詰めの生貯蔵酒。その値段が日本円換算で
4,200円。そりゃ飲むわけないわ。

尤も、だからこそ可能性が有ると言う事ですね。ファイト!!

 
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