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蔵元日記(第二回かわうそ寄席のお知らせ・内幕版)
発行日: 2006/4/3◇■■■■ 蔵 元 日 記 ■■■■
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■ 旭酒造株式会社 http://asahishuzo.ne.jp/
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■ 2006年4月3日 vol.121
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目 次
◆ 蔵元日記(第二回かわうそ寄席のお知らせ・内幕版)
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▼ 蔵元日記(第二回かわうそ寄席のお知らせ・内幕版)
10年前にやめてしまいましたが、酒蔵でコンサートを7年ほど続けて開催したことがあります。まったくのクラシックのコンサートで、よくこんな山奥までお客様が来たと思うんですが、最後の数年は300人を超すお客様にお出でいただくようになりました。断っても増えるお客様に酒蔵が対応しきれなくなった(注1)のと、地元である周東町や岩国市にも当時「まちおこし」の成功例として有名だった宮城県のバッハ・ホールのような音響設備の整ったクラシック専門の音楽ホールができ、いまさら設備の悪い酒蔵でコンサートを開く意味もなくなったと思ってやめたんですが、最近でも懐かしそうに声を掛けていただくことがあります。
ところが、昨年からまた、酒蔵を開いて、人情話の第一人者の鳳楽師匠にお出でいただき、「かわうそ寄席」と銘打って古典落語の会を開催させていただいております。「前はクラシックで、今度は落語かぁ。気が多いなぁ・・」てなもんですが、実を言うと底流には同じ思いが流れています。「紹介するならそれなりのものを」と、思ってきました。
数年前に人口10数万の地方都市に新設された音楽ホールに、東欧のメンバーによる弦楽四重奏を聞きにいったことがあります。その演奏は、私らのような「ど素人」にも分かるぐらいひどいものでした。
事情通に聞いてみると、「彼らにとって欧米以外はただの金稼ぎの場であることが多い。たとえ国立モスクワ音楽劇場に出演する10倍のギャラがあっても、名声を賭けてそれらの国で弾くときと、日本の地方で弾くときと、そこにはものすごい差がある。かろうじて東京だけは本気で弾くけど、地方になると完全にアルバイト感覚でしかない」とこうでした。つまり、地方にはどんなに立派な箱を作っても、箱だけでは文化は育たないという現実があります(注2)
ここに、私たちが酒蔵コンサートを7年続け、落語の会を今後10年続けようという理由があります。地方にもテレビやCDでは聞けない、ライブでしか味わえないなにかを届けたい。
最近の地方の高校生なんか見ていると変なところだけ渋谷の若者と一緒なんです。服装とか座り方とか。だけど統計を見ていると学力差はかなりあるようですね。同じように町を見ていると、商業主義の「モノ」は東京と同じぐらいあります。(パチンコ屋なんか人口比で行けば地方のほうがもっとあるんじゃないでしょうか) だけど、先日、祖父が愛用していた皮の鞄を直そうとした時、修理を受け付けてくれたのは東京のカバン屋さんでした。ブランド物の鞄を揃えた店は地方にも沢山あるのにねぇ。
「モノ」は有るけど「心」は無い。最近の地方の現実です。
そんなところで売れるのはちゃんと商業ベースに乗っている商品。「獺祭」のように小難しい酒が売れるはず無い。
つまり、自社の酒を売りたいからこんなことを続けているんです。つまり、「私欲」 あぁ、ばらしちゃったなぁ。
とにかく、ぜひ、お近くの方は5月3日 当日 旭酒造にいらっしゃってください。ただし、ご予約は忘れずに。0827-86-0120(旭酒造)
大笑いしてじっくり泣かす、お客様の反応を見ながら噺を創る、お客と噺家が創る共同作品です。聴きに来てください。
(注1)
300人のお客様を収容するとなると、当時でも2〜3日前からタンクをどけたりして、かたづけなければ不可能でした。酒の注文があっても、「ちょっと、コンサートが終わるまで待って」なんて、本業は何か分からないような応対があったりして。
(注2)
おかげさまで周東町のホールは館長に川口さんという山口放送の女子アナ部長を勤めて退職された方が座っていて、そんな甘えは演奏者に許さないようです。ちなみに、このオバサマは声は20代で、電話でしか彼女を知らない方が来ると、本人を前にしても「いつも電話で話している館長」がどこにいるか気がつかないという「とんでもない詐欺体質」です。
だけど、この前も、最近はやりのゴム引きの真っ赤なコートかなんか着て、ちょっとかっこいいオバサマです。ひとつ、不満を言うと元部下の女子アナとかは紹介してくれず、先輩とか同期の仲間しか紹介してくれないことです。残念。
(蛇足)
最近、ライブ・ドア事件以後、地方と東京の格差が問題視されています。だけどこれ、言われているように、現在の経済政策が引き起こした問題じゃなしに、「補助金をやるからおとなしくしていろ」という「国」と「とにかく補助金さえ貰えば良い」という「地方」の長年の政策と国民意識の中で当然のように作り出された格差と考えています。
「江戸時代はお女郎さんだって金だけで云うことは聞かなかったんだから」「金だけで言うこと聞かそうなんて、ご無体な」「第一、その金は・・・、私たちの税金じゃないの」
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