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Daily Drama Express 2008/03/11 ハチミツとクローバー (10)

発行日時: 2008/3/17

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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル ハチミツとクローバー
局  名 フジテレビ系
放映日時 火曜21時
キャスト 花本はぐみ(成海璃子)
 竹本祐太(生田斗真)
 野宮 匠(柏原崇)
 山田あゆみ(原田夏希)
 山田大五郎(泉谷しげる)
 真山 巧(向井 理)
 森田 忍(成宮寛貴)
 花本修司(村上 淳)
 原田理花(瀬戸朝香)
 勅使河原美和子(滝沢沙織)
 ローマイヤ先輩(木村祐一)
 庄田教授(松重 豊)
 寺登泰彦(前川泰之)
原作   『ハチミツとクローバー』羽海野チカ(集英社 QUEEN'S COMICS 刊)
脚本   金子茂樹
主題歌  平井 堅 「キャンバス」(DefSTAR RECORDS)

あらすじ 第10話「絶望の淵、ふたりを結ぶ道」

 飛び散ったガラスに当たって大怪我したはぐちゃん(成海璃子)は
すぐに病院へ搬送され、緊急手術を受けた。森田さん(成宮寛貴)、
山田さん(原田夏希)と僕、竹本祐太(生田斗真)は病院へ同行した。
山田さんが何度も真山さん(向井理)に連絡をいれたが、つながらな
い。こんなときに何をしているんだろう?

 真山さんは原田理花(瀬戸朝香)とともに、小樽へやって来た。原
田理花の机の上に飾られた雪景色の絵の場所(亡くなっただんなさん
が育ったところで、いつか原田理花に見せたいと言っていた)に行く
ためだ。原田理花は抵抗感を見せていたが、真山さんはかまわず連れ
ていった。見るのを恐がっていたけれど、実際その風景を見わたすと
原田理花の目から涙が流れ始めた。
「来て、良かった」
 声を詰まらせながら原田理花はつぶやいた。そんな原田理花を真山
さんは背後からそっと抱き寄せた。

 手術は無事に終わり命に別状はなかった。けれどはぐちゃんは頭は
痛いけれど、右手がまったく痛くないらしく、逆に不安を覚えている
ようだった。
「大丈夫だよ、絵の道具を持ってきてやるよ」
 森田さんが励ました。

 真山さんと原田理花はその晩小樽で一泊した。翌朝、原田理花は荷
物をまとめると眠っている真山さんを置いて部屋を出ようとした。
「どうして黙って出て行くんですか?」
 真山さんは目が覚めていた。
「何事もなかったように事務所たたんでスペインに行くんですか?原
田さんの仕事を終えたらどうするんですか?過去を引きずってもいい
です。でも、今を生きてください!もっと自分のために生きてくださ
い!」
 真山さんは泣きながら説得した。原田理花は黙って聞いていた。
「ごめんなさい。今言ったこと忘れてください」
 真山さんは部屋を出た。

 はぐちゃんは僕らが帰った後、花本教授(村上淳)に聞いた。
「本当の状態を教えて?知らないでいるのが恐い」
 花本教授はありのままを教えた。右手の腱が切れてしまい、指先の
感覚が戻るかどうかまだわからないという。
「この手は、痛い方が良かったんだね」
 はぐちゃんは辛そうな眼差しで右手を見つめた。

 僕らはすぐ画材道具を運ぼうと準備した。けれど花本教授の話を立
ち聞きしてしまった山田さんからはぐちゃんの病状を聞いて呆然とな
ってしまった。とりあえず画材道具を運ぶのはやめよう、はぐちゃん
がつらいだろうから。

 そんなとき僕は宮大工の一座から電話を受けた。人手が足りなくて
棟梁が僕の名前を挙げたらしい。つまり僕に宮大工にならないかとい
う誘いだった。来月から現場に来てほしいという話に僕は即OKした。
一方真山さんも原田理花からスペイン行きを打診されていた。もちろ
ん一緒に行くのに迷いはなかった。

 山田さんが浮かない顔をしていたので、鳥取行きの準備をしながら
野宮さん(柏原崇)は理由を尋ねた。
「友達が怪我して。それなのに何もできないし、どんな言葉をかけて
いいかもわからなくて」
「あゆみちゃん、それはだめだよ。何もできなくてもそばにいてあげ
る。それだけで十分じゃない」
 野宮さんはそう言い残すと見送りを断って出発した。

 就職先が決まったので、僕は卒業制作を急いだ。けれどはぐちゃん
のことが心配であまり進まない。
「やっぱり画材道具もって行きましょうよ。持ってかないと逆に変で
すよ」
 僕は森田さんに相談した。
「お前持っていけよ。俺ができることはあいつが悔しがる作品を作っ
てみせることだから」
 森田さんは新しい彫刻の作品に打ち込んでいた。

 僕は画材道具を持って病院へ行った。はぐちゃんは頭が痛むのに、
痛み止めを使わないでいた。使うと腕が痛くなってきたかどうかがわ
からないから、とか細い声で彼女は言った。孤独な壮絶な闘いだった。
「人の痛みって代わってあげられないんだなって思いました。分かち
合いたいと思ってもどうすることもできない」
 僕はため息をついた。
「分かち合うことはできなくたって支えることはできると思うけどな」
 真山さんはそう答えた。

 僕は花本教授、真山さん、山田さんとともにはぐちゃんに付き添っ
た。ただそばにいて、はぐちゃんとともにすごした。
「来た……」
 はぐちゃんがポツリと言った。右手に痛みが出てきたのだ。はぐち
ゃんは泣いていた。嬉し泣きだった。はぐちゃんにとって右手の痛み
がどれほど待ち遠しかったことだろうか。

 はぐちゃんはリハビリを開始した。完全に戻るかどうか、これから
が本番だった。僕は山田さんと真山さんと一緒になんとかしてはぐち
ゃんの支えになろうと考えた。
「しばらく俺が病院へ通うよ。あと少ししかここにいられないから」
 真山さんはそう言ってスペイン行きの話をした。
「それって理花さんと一緒に?」
「うん」
 真山さんは努めて無表情だった。
 僕も来月から宮大工の一座に合流しなくてはならない。でも本当に
それでいいんだろうかと思えてきた。はぐちゃんを置いてまで行こう
という気にはなれない。
 僕は宮大工の一座に連絡を入れた。
「宮大工になりたいと思っている自分がいるのは確かだけど、そう思
えるようになったのはある友達のおかげなんです。今その友達が苦し
んでいます。だから今度は僕が支えになってあげたいんです」

 鳥取に着いた野宮さんは勅使河原さん(滝沢沙織)に電話を入れた。
「そういえば」
 勅使河原さんは原田理花が真山とともにスペインに行く話をした。
 野宮さんはすぐ山田さんに電話を入れた。
「元気?」
「大丈夫ですよ」
「もし何かあったら電話して」
 山田さんの声は涙交じりだった。それでも「大丈夫」と繰り返すだ
けだった。
 野宮さんはすぐ車に乗って東京へ向かった。

「先生も大変だよね」
 森田さんはからかうように言った。
「うん、治療費稼がないといけないからな」
「でも神経つながっていたんでしょ」
「ああ。でも本当の闘いはこれからなんだ。リハビリをしても
100%戻る可能性は低い」
 はぐちゃんは病室で右手でクレパスを握ろうとしてもまだ握れない
状態だった。
「うそだろ?」
 森田さんの表情が一変した。 

 夜遅くだったけれど宮大工の話を断った後、僕は病院へ向かった。
常に彼女のそばにいて、彼女の力になりたいと。けれど、病室に入る
と彼女はいなかった。

 そのころ、森田さんははぐちゃんをおぶって街を歩いていた。
「もう描かなくていい。ずっと俺と一緒にいろ」
 森田さんは不安そうな彼女にそう言い聞かせ、先を急いだ。


寸  評  ドラマの基本となる葛藤、今回は宮大工への就職とはぐみとのそ
ばにいることの間で悩む竹本の姿がありました。しかしバランス的に
ははぐみのほうが大事なのは分かりきっているので、さほどインパク
トはありませんでした。はぐみと同じレベルで比べるのなら、第1話
から宮大工を目指していて、この話を断るともう二度とチャンスがな
いくらいでないと釣り合わないでしょう。逆に野宮が鳥取行きとあゆ
みの存在の間で思い悩むところはバランスが取れてますね。クールで
私情を挟まない男があゆみのために自分の信条を曲げる、こういうの
は葛藤として成り立っている、正確に言うと第三者の目からも成り立
っていると見えるように思います。竹本が葛藤しているのは頭ではわ
かるのですが、視聴者の視点では宮大工への思いはさほど見えてこな
い状況なのだと思います。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 会社にオフィスグリコなるものが入りました。フロアに収納ボックスが置か
れ、グリコから派遣された人がやって来て単価130円程度のグリコ製品が週
1度詰め込まれます。料金箱がついていて、1個100円を入れて好きなお菓
子をとって食べることができます。オフィスがただのテナント雑居ビルなので
売店や食堂がないための措置なのですが、私はオフィスでお菓子類を食べない
ので、当初は続かないんじゃないかなあと思ってました。しかし半年くらいた
ちますがそこそこ好評でまだ続けられています。グリコのマーケティングリサ
ーチ成功といったところでしょうか。(けん)

 
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