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新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴るつれづれ日記。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達とのかかわり等など。日本初の旅館の女将によるメールマガジンです。




続・新米女将のひとり言/明日のあゆみ

発行日: 2004/8/8

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     ■       「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」
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■  ■  ■■■■ ■  新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴る
  ■   ■     つれづれ日記。
 ■  ■■■■■   経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達との
■ ■ ■   ■      かかわり等など。 
  ■ ■■■■■   日本初の旅館の女将によるメ−ルマガジンです。
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  ■ ■■■■■   http://www.monya.co.jp 2004.8.8発行 第123号
                           
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いつも「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」をご愛読いただき、誠に
有難うございます。


文芸春秋社発刊の週刊誌・週刊文春。

私も時々購読する愛読者の一人ですが、先週木曜日発売の「8月12日・19日 夏
の特大号」の中で、『男には任せられない“女の目”で選ぶ 夫や恋人を連れ
て行きたい宿』という特集記事がありました。掲載旅館は、由布院・玉の湯や
京都・俵屋、箱根吟遊、明神館、あせび野、あさば、かよう亭などなど、各地
の名旅館や話題の宿ばかり。そんな中、実は紋屋も掲載されました!

と言っても、【恋人としっぽり】や【女友達とまったり】などというコーナー
ではもちろん無く、【子供とのんびり】のページでご紹介いただきました。育
児ストレスのお母様へのアロマテラピーや離乳食の他、様々なお子様向けの心
配りをご評価いただいたようです。

週刊誌ですので、まだ書店にあるかどうか判りませんが、機会があればお目を
通しいただければ幸いです。

                         aruji  高尾憲資



◇ 賛否両論の料理 ◇

旅館では、お風呂や料理、接客サービス、館内の備品、様々なことが評価の対
象になります。今回のテーマは料理なのですが、最近非常に美味しいとかなり
誉められるか、もしくはまったく想像と違っていたことに難色を示されるか、
両極端になってきました。


私が紋屋に嫁ぐ前から、献立会議は行って来ました。しかし、その頃はまだ年
に4回しか献立は替えませんでした。また一度決まっても、こちらが注意して
いないと、繁忙期に煮物が出来合いに勝手に変わっていたり、盛りつけが雑だ
ったり、揚げ物がかなり早くに揚げられていたり、やはり早くにゆでたうどん
が一塊になったまま出されていたりしました。

献立内容も段々お馴染み様が増えてきても、何時も同じ鍋物、決まりきった内
容に終始し、魚づくしで野菜はおまけ程度にあるだけでした。少し付け合せの
レモンが大きいと言っただけで、臍を曲げる調理人がそのころはいました。食
べては美味しいことは美味しいのですが、何時食べても同じ、かわり映えがし
ない、私達経営陣にとってはちっとも良い料理には思えませんでした。


房総と言うと、舟盛りやサザエのつぼ焼き、イセエビのお造り、鮑の踊り焼き
などを思い浮かべられますが、鮑やイセエビは高級素材ですから、通常の宿泊
単価ではなかなかお出し出来ないのが実情です。

そうしたなかで、向こう三軒両隣の宿と同じような料理にならず、しかも頻繁
にお越しいただくお客さまが飽きないお料理をお出ししたい。盛りつけも洗練
されたものであって欲しい、見た瞬間に美味しいそう!と言う叫びが聞こえて
くる料理であって欲しい。色合いが美しく、季節感が感じられ、決まりきった
内容や盛り付け方に限らないでほしい。

デザートも何時も同じ物ではなく、和食を食べた後に口当たりがさっぱりとす
るものであって欲しい。要望は数限りなく、何度も何度もやり直し、ダメなも
のは宿題にして、和食に限らない盛り付けの研究と少し変わった食材さがし、
飾りに使うような小さい野菜の向きひとつにも、みんなで考えて器との調和や
全体の印象など、いつも小さな努力を重ねてきました。


私たちも評判が良い和食店に行ったり、食品市に出かけたりして、自分たちが
気にいっている料理をヒントにしてもらって、様々な意見を言ってきました。
まだまだ紋屋の料理はすごいと思えるものにはなっていませんが、早く季節ご
との定番料理や、メインに決め手となるものの骨格ぐらいはつけたいと念じて
います。

海辺のものを中心にしても、単純に刺身やグリル的なものではなく、もう少し
手を入れた凝ったお料理。和食の域を出ないで、しかも新しい和食のスタイル
で、よくある旅館料理にはない料理が、今の紋屋の献立になります。


                    (今年の夏のお料理の一例)


 椀 物  調理長創作「豆腐の和風ヴィシソワーズ」
              *ジャガイモで作るヴィシソワーズを、豆腐で和風に作りました
 前 菜  海老のヨット
              *冷製ふろふき大根とあん肝のゼリーを重ねた舟体に
        揚げた春巻きの皮を帆にしたヨットに海老が乗って
 お造り  洋皿盛り 天の川によせて
       *天の川のように盛った烏賊刺に星型にくり抜いた人参や芋の
        唐揚を散らし、他にお造り数点を洋皿に盛り付けました
 煮 物  冷やし煮物 真夏の太陽ソース
       *季節の野菜を夏の太陽のような真っ赤なトマトソースで
 焼き物  穴子の五穀焼
              *五穀米のおにぎりの上に穴子を乗せました 
        一緒にお召し上がりください 
 酢物替  南京豆腐
              *彩り良く、順菜・いくらを添えました
 中 皿  牛多々喜ドミノ仕立て
       *牛肉のたたき・浅漬けにした大根・きゅうりがドミノ倒し
 台の物  ヘルシー!津美れカレー鍋
       *ふんわり仕上げた青魚のつみれと野菜のヘルシーな鍋
        カレー風味ですが、ベースは味噌味です
 果 物  トロピカルフルーツのポン酢ゼリー掛け
       *フルーツにポン酢で作った自家製のゼリーを掛けました


しかし、ホームページを見ての直接のお申し込みではないお客様、例えば仕事
場の契約の宿屋だからとか、もしくは旅行会社任せな宿選びだと、時々お客様
から困惑の声が聞こえてきます。海の素材を使っていても、「海の食材にすべ
き」と言う声が出るのが不思議です。

料理はお好みがあるので、献立会議の場でも意見が分かれることがよくありま
す。ですから今の賛否両論は却って以前に比べると、個性的な料理を確立しつ
つあると思っています。

中には、昔の料理のほうが良かった、創作料理なら東京でいくらでも食べられ
ると言う方もあります。でも、私たちも良く探しますが、すごく美味しい創作
料理を食べさせてくれる店は、それ程多くありません。

アンケートでも料理がすごく美味しかったというものが大変多く、調理場の努
力を誉めたいです。また、それに対して殆ど口もつけないようなお客様に遭遇
すると、大変お気の毒な気持ちになります。

紋屋は、これからも更に個性的な宿屋を目指し、前進していきたいと思います。


・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

◆宿屋の雑学◆

ふとん/その5

羽毛ふとんの普及は、寝具の流れを大きく変えました。ふとんの色や柄で選ん
でいたものが、軽くて温かい羽毛ふとんの「機能」で選ばれるようになったの
です。また、従来の掛けふとんカバーは、ファッション性よりも清潔感の伴う
「白」が普通でしたが、カバーリングの登場でファッション性の高い「デザイ
ン」で選ぶ時代となりました。結果として、掛けふとんと敷きふとん、枕に至
るまでトータルコーディネートされ、カバーリングを換える毎に気分が一新さ
れます。今ではすっかり人気となり、主流になっています。(by aruji)


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≪次回予定≫
次号は、2004年8月9日に届けする予定です  
               
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e-mailエッセー「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」(隔週日曜発行)
           著  者:高尾葉子  okami@monya.co.jp
          発 行 者:高尾憲資  aruji@monya.co.jp
          発 行 所:季粋の宿 紋 屋  otazune@monya.co.jp
                     295-0102   千葉県安房郡白浜町白浜232
                    TEL 0470-38-3151    FAX 0470-38-3153 
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◆素顔の女将◆

家内は、「屈折してるの?」と息子に問い掛けるつもりが、「屈伸してるの?」
と聞いたため、「屈伸運動なんかしてないよ!」と突っ込まれていた。(笑)
(by aruji)

 
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