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続・新米女将のひとり言/明日のあゆみ
発行日: 2004/6/13~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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■ 「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」
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■ ■ ■■■■ ■ 新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴る
■ ■ つれづれ日記。
■ ■■■■■ 経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達との
■ ■ ■ ■ かかわり等など。
■ ■■■■■ 日本初の旅館の女将によるメ−ルマガジンです。
■ ■ ■
■ ■■■■■ http://www.monya.co.jp 2004.6.13発行 第119号
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◇ 感じの良いおもてなし ◇
先日、一日目は団体で、二日目はプライベートで研修旅行に行ってきました。
たまには他所様も見なければ、自分たちのおもてなしの内容について、検討も
おろそかになります。
一日目は新潟県内、二日目は群馬県に出かけました。どちらも施設的には私達
の及ぶところではなく、当然のようにご料金も私共より一人一万円以上高額に
なる宿屋です。今は貸切風呂付き部屋がある宿屋も多く、一日目の宿の貸切露
天風呂などとても大きく、本当に羨ましい限りでした。
しかしどんなに施設が良くても、単純にそれだけと言うところも多く、この不
景気の中、宿屋がどんな苦労を重ねているか、おもてなしを考えているのか、
また、自分自身が本当にお客様になって感じてみる事も大切なのです。
感想としては、一日目の宿は建物の造り以外には、殆ど気を使っていないお宿
でしたが、他の宿屋さんたちと行ったので、色々な情報が得られて参考になり
ました。二日目に泊まった宿は、素晴らしく様々な気付きを与えてくれ、「頑
張っているな」「気遣ってくれているな」ということが十分に伝わってきまし
た。
例えば、到着時に玄関でくつを脱いで上がるのですが、お客様の足の大きさを
見てスリッパを出してくれます。そのスリッパも、殺菌灯のある棚に載せてあ
りました。また、灰皿は初めから部屋の座卓の上に置いてなく、ご使用になり
そうな時に、お出ししているようでした。お風呂では、スリッパを自分の脱衣
棚の場所に置けるようになっていました。湯船も熱めとぬるめが並んでいて、
好きな方に入れます。
部屋には暇つぶし出来るような本や朝刊がそろえてあり、至れり尽せりです。
お料理も器もとても凝っていて、洗練されていました。
これは私たちが目指しているものと同じだと思い感心し、私も疲れていました
から、気持ちよく過せました。ほかにも色々なところに感心させられ、私たち
も頑張らねばならないと思いました。
たまに辛口ではあっても、私たちへの好意でご意見をいっぱい下さっている方
がいらっしゃいます。そうした貴重なご意見を見落とさないように、忘れてし
まわないようにと心掛けていますが、私も、こんなに考えていらっしゃる経営
者の方に、客側しか知らないかもしれないと思える、私なりの意見をお世話に
なったお礼のような気持ちで沢山書いてきました。
私たちの場合、お迎えする側の事情がかなり分ります。使っている備品も、何
所で買っている、これはこの業者でいくらくらいのものかと言うこと迄分って
しまいます。係がいうこと、その裏の事情まで何も言わなくてもわかります。
例えば、私たちが朝食を遅くして欲しいと言った時も、係は慌てたように「二
つ重なっておりますので」、と本来なら早くして欲しいようでした。私たちは
かなり遅れてもかわまない、と言い添えました。
係の方は決して失礼ではないのですが、特別感心するような、特に心づけを差
し上げたくなるような人ではありませんでした。なんとなく決まった接客用語
で作業を単純にこなしているという感じ。それではつまらないなと思いました。
蒲団敷きの方もほとんど会話がなく、朝も夜も部屋に来るのに、なんか気持ち
がない感じがしました。フロント周りのスタッフは、とても一生懸命さが伝わ
るのに残念です。
その日の入り込みや、人事の配置、なんとなくすべて見通せます。蒲団あげの
方が「あっちの部屋のお客が(先に朝食のお客様)まだ寝ていて、こっちのお
客のほうが起きてたよ」といっているのが丸聞こえで、紋屋でもよくある光景
なので、(ここもか)と言う思いでした。本来なら、もっと従業員の方や経営
者の方と普通の会話をしたかったのです。
施設が良くて、様々なおもてなしについて考えられていて、感心する事が多く
いいなと思う。だからこそ、これは仕方がないのかもしれませんが、人によっ
てかなり接客にばらつきがあるのは、いかにも惜しい気がしました。
教育はどうしているのかな、とつい思います。私たちもみんな頑張っています
が、通じないこともありますし、目も当てられないような失態を起こすことも
あります。感じは悪くはないが、良くもない場合もあります。
本当の意味でのくつろぎは、もちろん施設も大切ですが、やはり温かさ、感じ
の良さかなと思います。ベタベタサービスは嫌ですが、やはり人間は人間に癒
されたいと言う気がしました。
接客業なら感じが良いのは当たり前、笑顔や気持ちの良いおもてなしも当たり
前と思うでしょうが、実際いつ行っても、どの人も素晴らしい笑顔でお迎えし
お帰しできるところは少ないような気がします。
感じは悪くはないけれどごく普通であったり、なんて感じがいいのだろう!、
なんて温かい人なのだろう!、なんて素敵な笑顔なのだろう!、と感嘆できる
事が、日常のサービス業と言われる店等ではどれくらいあるのでしょうか?
紋屋は決して新しくない施設です。私たちが作ろうとしている宿に共感してい
ただけない方にとっては、ごく一般的な料金のありふれた宿です。それだけに
ここの宿は何てみんな親切なんだろうとか、みんなが声かけしてくれたとか、
接客が素晴らしいといわれるような宿屋でありたい。その思いを強くした今回
の旅行でした。
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◆宿屋の雑学◆
ふとん/その1
日本の寝具「ふとん」は、万葉集や日本書紀にも登場します。古代の敷き布団
は、“むしろ”と呼ばれていました。むしろとは、かや、藁、稲、蒲などを編
んで作った敷物のことで、薦(こも)とも呼ばれました。平安時代には畳が敷
き蒲団の中心でした。“たたみ”とは、「重畳(かさねだたみ)する」「幾重に
も積み重ねる」という意味で、最初は畳といっても、ただむしろを何枚か重ね
て敷くだけのものでした。清少納言や紫式部が活躍した平安時代中期には、貴
族の寝所といえば、柔らかい絹のふとんを想像しますが、実はいかにも硬そう
なところで眠っていたのです。(by aruji)
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≪次回予定≫
次号は、2004年6月20日に届けする予定です
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e-mailエッセー「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」(隔週日曜発行)
著 者:高尾葉子 okami@monya.co.jp
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◆素顔の女将◆
旅行に出かける当日、「あなたは荷物が小さくて良いわねぇ」と私の旅行カバ
ンを見て、大荷物の家内が羨ましがる。「わたしのカバンと換えて!」と言う
ので快く了解した。すると家内は怪しがってわたしのカバンを取ったとたん、
「あっ、こっちの方が重い!」と叫ぶ。ん〜、ばれたかぁ〜。(by aruji)
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