トップ > 旅行・レジャー > 宿・温泉 > 続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ

新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴るつれづれ日記。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達とのかかわり等など。日本初の旅館の女将によるメールマガジンです。




続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ

発行日: 2003/1/19


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 
     ■            
     ■       「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」
■■■■■■■■■■  
■  ■  ■■■■ ■  新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴る
  ■   ■     つれづれ日記。
 ■  ■■■■■   経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達との
■ ■ ■   ■      かかわり等など。 
  ■ ■■■■■   日本初の旅館の女将によるメ−ルマガジンです。
  ■ ■   ■
  ■ ■■■■■   http://www.monya.co.jp  2003.1.19発行 第85号
                           
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

◇ 家族営業 ◇

小さな商売屋は、殆どが家族で運営していると思います。私も結婚前、社長か
らは「女将にならなくてもいいよ。」と言われました。しかし「自営業の場合
家族の理解と協力が絶対不可欠。手伝ってくれたら嬉しい。」とも言われてい
ました。実際、入ってみなければどんな会社なのか、どんな仕事なのか詳しく
分からないと思いますし、この地方で自分が生き甲斐を感じられる仕事を他に
探すのも難しいと思いました。それでとりあえず手伝ってみるところから始め
ました。

サービス業と言えども、デパートとは異質であることをひしひしと感じながら、
また小さな会社、特に家族営業的な色がかなり強いことも、私には非常に馴染
みづらい感じを覚えていました。みんな入ってから何となく覚えていく形式で、
マニュアル的なものが何一つなく、教育もそれこそ何も行われていない会社で
した。

以前の紋屋は、殆ど全てのことは母が背負い、全てをこまごまと指示し、誰も
がその指示を待って動くだけでした。だんだんに母が責任者を各部門ごとに作
り、その人に任せていったのですが、人はどんどん変わっていきます。会社と
してすべてが決められた事項として動けなければ、本来はいけないのです。責
任者に任せたままで、その人の考えや行動に同意できないことも私は多くあり
ました。ひとつひとつ基本は、経営者が良くみんなの意見を聞きながら取り決
めて、ずっと徹底していけるシステム造りが必要なのです。

要するに家族営業的な伝授で済むのは、本当に家族のみで働いている場合なの
です。それなりに人数があれば、そこにマニュアルもなくてはならないですし、
教育も必要なのです。それを私が認識し、社長や常務に理解してもらうのは、
恐ろしく大変な作業でした。


フロントなどは特に頭脳の部分なので、かなりしっかりした知識や業務上の伝
達が必要です。しかし私が入ったときは、永く勤めている予約専従がいました
から、他の人に対する教育よりその人に任せきりになっていました。予約はか
けひきもありますし、旅行業者の企画物も沢山あり、頻繁に内容も変わります
ので覚えるのは容易ではありません。覚え方や見方の指導も未だに徹底する所
までは至っていません。とりあえず旅行業者別で企画物ごとの注意点を記した
表を社長に作成してもらい、対応しています。そうしたことをひとつひとつ検
証し、指導の方法を考え、私も含めてみんなに分るようにして欲しいと訴え続
け、少しづつ変わってきているのが今の紋屋です。

今まで行ったことがなかったフロントの予約勉強会も、やっと数回行いました。
電話応対の勉強会、これからも時々していかなければならないでしょう。まず、
先の予約はいつから取っていいか、宴会場のご案内の仕方、先の予約で料理内
容の問い合わせに対する上手なトークなど、挙げ始めたらきりがないほど指導
すべきことが存在しています。その都度いつも的確な指導も行えていないのが
現状のような気がします。


今はインターネットの時代なので、自社の季節ごとのプランも大きな会社でし
たら販売促進部などがあって、少なくとも半年先まで決まっています。いつも
社長一人が考えるより、みんなの意見も聞いていこうと委員会を設置しました。
今迄与えられたことをただ一生懸命やっていればよかった人たちは、戸惑いを
感じているようです。本来は、自分たちの会社は自分たちで作っていくもの、
それが小さな会社のいいところなのですが.......。

従業員の一人一人の意見や考えも、今まではアンケートで出ないというだけで
直ぐ却下されていたらしく、本当はお客様からかなりお声があがっていること
も見逃しがちになっていました。また、従業員だけしかお客様と接していない
為に、伝わりづらいことも多くありました。外から来た人間から見れば、今迄
あげたことだけでも十分におかしいと感じます。それを素直に社長や常務が分
ってくれるような説明が出来る私になるのも、時間がかかってしまいました。


常務(義母)とは、嫁姑としてのぶつかり合いは殆どしたことがありませんが、
やはり年齢差や性格の違い、考えの相違、そうした点で私一人悩みを抱えてし
まうことが多いのが日常です。私としては、段々私に力がついてくれば余り口
出しをして欲しくない範囲がでてきます。しかし、母にとってはその辺が分り
づらいようですし、私を傷つけるつもりではなく私の立場を損なってしまうこ
とがあります。言わなくちゃ分らないからと遠慮気味に言ってみてもなかなか
通じませんし、余程たまってから真剣な話し合いにでもならない限り、分らな
いようです。

それは、実際に血がつながった親子でも同じなようです。ある程度の年齢にな
ると、もしかしたらかなり強く訴えても、言っている意味が正しく理解できな
くなってしまうのかもしれません。お年寄りを傷つけるのは傷つける方も辛い
ですし、苦しいものです。いつか自分もそうなるのだろうと思うと、やるせな
い気持ちになります。

夫婦でもぶつかり合いはかなり多くあります。まして社長は、普段から誰から
も何も言われない立場で暮らしています。昔、若い頃に営業で嫌な思いを経験
したとはいえ、毎日気が合わない上司の下で苦労した経験があるのとは、基本
的に違いがあります。なかなかその点は認めてもらえませんが、私のストレス
度合いはかなりなものになります。

本来は商売を一生懸命支えあう間柄なのに、そうした苦労というものは付き物
であり、悲しいですね。この前も、婿入りして商売をなさっている方が、喧嘩
をして家を出てきてしまったと突然紋屋に泊まりにいらっしゃいました。私も
慰めには行きましたが、お一人でさびしそうにしていらしたそうです。家族は
近しい間だからこそ、簡単に感情をぶつけ合いがちです。相手を思いやること
の難しさを痛感します。

その替わり、意見交換が上手く運んでいる時は大変仲が良く、いろんな出来事
が絶え間なくあるせいか、余り倦怠はしません。それだけ様々な問題が頻繁に
発生するということなのです。きっと家族でなくても、商売をしているところ
はみんな、働く人同士心を通わせ合うことの大切さを知っているでしょう。一
緒に働くとその人の全てが見渡せますから。家族でなくても従業員とでも、言
葉の難しさを感じることは実に多いものです。誰に対しても同じように接し、
平等にと思うと会話不足になりがちですし、誰かを立てると誰かが立たなくな
ったりします。

この頃は、とみに一人一人との会話の必要性を感じます。決して心を開いてく
れない人もいますが、本来は誰とでも家族のように様々な小さなことも相談し
合える、そうした家族的な会社でありたいですね。


98年の5月から勤めた紋屋。女将としては99年の3月くらいからがはじま
りです。メールマガジンを始めたのが99年の10月、この頃このメールマガ
ジンが社員教育や、会話にも役立っています。お客様開発、お客様との心のふ
れあいにも大きく貢献するようになってきました。ありがたいと思う気持ちを
これからも忘れずに、努力していきたいです。

私が考えるおもてなし、私が考えている会社作りは、少しづつこのメールマガ
ジンによって、お越しになるお客様にも目に見えて判るようになりつつありま
す。多くの励ましメールは、私に力を与えてくれるのだと思います。それでも
時々疲れ果てますが、私はもうこの仕事をたまたま嫁いだんだからやっている
のではない、と感じます。これからも応援して下さいね。


 ─[NEWS]──────────────────────────────
|        ◆ 毎月5名様宿泊ご招待実施中! ◆         |
|                                  |
|  宿┃泊┃ご┃招┃待┃  日本旅館について日頃お感じになっている |
|  ━┛━┛━┛━┛━┛  ご意見・ご感想、ご要望事項やご提言を  |
|  ア┃ン┃ケ┃ー┃ト┃  お聞かせ下さい。            |
|  ━┛━┛━┛━┛━┛  http://www.monya.co.jp/okikase.html   |
|                                  |
 ──────────────────────────────[NEWS]─

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

◆宿屋の雑学◆

手配旅行と主催旅行/その6

主催旅行の企画料と似て非なるものに、業界用語で「下駄履き」と呼ばれる詐
欺まがいの行為があります。これは手配旅行にもかかわらず、宿泊料金に自社
差益を乗せた金額をお客様に提示しているものです。例えば、旅館に15000円で
予約を入れたのに、お客様へは18000円で取れたと虚偽の予約内容を伝えるので
す。その場合、宿泊施設は当然お客様に宿泊料金の明細書を渡さぬよう、旅行
社からきつく言われます(^^;)(by aruji)


≪次回予定≫
2002年月日は、「皆様からのお声/増刊号」をお届けする予定です  
               
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
e-mailエッセー「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」(隔週日曜発行)
           著  者:高尾葉子  okami@monya.co.jp
          発 行 者:高尾憲資  aruji@monya.co.jp
          発 行 所:季粋の宿 紋 屋  otazune@monya.co.jp
                     295-0102   千葉県安房郡白浜町白浜232
                    TEL 0470-38-3151    FAX 0470-38-3153 
            HomePage  http://www.monya.co.jp
本メールマガジンに掲載された記事を許可なく転載することを禁じます。
Copyright (c) 1999-2003, Monya Ryokan. All rights reserved.

 ◆本誌は以下のメールマガジン配信システムを利用して発行しています。
   『まぐまぐ』『カプライト』『E-Magazine』『Macky!』『Pubzine』
   『melma! 』『ティアラオンライン』 『メルマガ天国』
 ◆配信解除は、ご登録の配信システムよりお願い致します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

◆素顔の女将◆

家内が(私達の時代の)ナツメロを口ずさんでいた。「はりやでずっと流れて
たのよ」と言う。張谷さんちってどこだろうと思って聞くと、通院している針
の治療院の事だった。針屋さんねぇ.........。(by aruji)


●おまけの息子●

つい最近まで下の息子は、「カンゲイコ」の事を「歓迎校」だと思い、冬の早
朝に出掛けると学校から歓迎されるらしいと思っていた。そんなのあるかぁ〜。
(by aruji)

 
このメルマガの読者になる
規約 
>> メルマ!の会報誌もお届けします

ブックマーク: はてなブックマークに追加del.icio.usに追加Buzzurlにブックマークニフティクリップに追加ライブドアクリップに追加Yahoo!ブックマークに登録My Yahoo!に追加Add to GoogleRSS

このメルマガを読んでいる人はこんなメルマガも読んでいます

「ラスト・ミニッツ」*出発直前航空券情報
<ラスト・ミニッツ>は、「最後の数分間」の意味で、各航空会社が残った航空座席を販売する最後のチャンスです。当社では独自のネットワークで情報を仕入れ、...
旅行「通」のためのセレクト情報 国内版
ツアー情報・格安航空券情報・格安宿泊プラン情報・旅行懸賞情報・クチコミ情報・ニュースなど盛りだくさん。旅行が当たるプレゼントキャンペーンの告知も定期...
宮崎正弘の国際ニュース・早読み
 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析
海外居住者のための便利帖
海外に長期滞在する方向けの情報マガジン。金融、通信、ショッピング、各種手続きの仕方、その他の便利なサービスを紹介。
旬のファッションニュース
旬の「ファッション・ライフスタイル」情報を、東京の街、吉祥寺、渋谷、新宿、銀座中心の店頭、ストリートファッションなど、今のトレンドを幅広く毎日発信し...


この記事へのコメント


コメントを書く
コメントはありません。

おすすめキャンペーン

三井住友銀行カードローン
金利 年6.0%〜12.0%。最高500万円までお借入可能。
最短30分審査、即日カード発行可能。
お申込はこちら⇒

発行者プロフィール

ペンネーム :


このメルマガの読者になる

規約に同意する



このメルマガの最近の記事


このメルマガの最近のコメント


注目情報


新着記事トピックス