新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴るつれづれ日記。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達とのかかわり等など。日本初の旅館の女将によるメールマガジンです。
- 最新号:2008-09-07
- 発行周期:隔週刊
- 読んでる人:309人
- 創刊日:2000-01-12
- Score!:-点
- コメント数 : 4
- メルマガID:2712
- バックナンバー:全て公開
- 発行者サイト:あり
- >> 月間ランキング
新米女将のひとり言
発行日: 2001/9/16~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■ 〜〜〜「新米女将のひとり言」〜〜〜
■
■■■■■■■■■■ 思いがけず創業82年の日本旅館に嫁いでしまった
■ ■ ■■■■ ■ 新米女将が綴るつれづれ日記。
■ ■
■ ■■■■■ 女将の仕事、旅館の裏側、お客様のエピソ−ドや
■ ■ ■ ■ お得な旅館の利用法等々。
■ ■■■■■ 日本初の旅館の女将によるメ−ルマガジンです。
■ ■ ■
■ ■■■■■ http://www.monya.co.jp 2001.9.16発行 第51号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
先日、世界中が騒然となるテロが発生しました。行方不明になっている方々の
ご家族・知人の方のお気持ちを考えると、何ともやるせない感情が湧いてきま
す。一日も早く、事態が少しでも良い方向へ進む事を願って止みません。戦争
の発生が免れそうもなく、これからの世の中、何が起こるか予想も付きません。
それだけに、毎日を悔いの無いように生きて参りましょう。
女将 高尾葉子
◇ 器への愛情 ◇
私はもともと陶器、特に土ものが好きです。以前は作家の窯元までよく出かけ
ていました。信楽や益子、萩など、私が気に入っている焼き物です。一時は買
える範囲でそれなりに高価な物を買い求めたりもしました。しかし、少しでも
欠けたりひびが入ったりするともう価値がなくなってしまうため、もともと貧
乏なのに趣味にお金はかけられないと購入はやめてしまいました。今では、安
くて気に入るものを時々見ていますが,子供達は関心がないので次々割ってし
まいます。夫婦二人だけに成ってから出ないと、趣味の器は集められそうもあ
りません。
今はせっかく旅館の女将をしているのですから、その趣味を生かせると嬉しい
ですよね。今現在、私が選んだ器は極くわずかです。ハーブティーカップ、洋
皿1種、料金が高いお客様のための箸置きや茶碗、茶たく等。自分の色が出せ
る宿になるためにも、今の器を見るとため息が出ます。これからは献立にも大
いに口出しをして、板場と一緒に紋屋らしい料理の演出を考えていこうとして
います。器と料理、料理の盛り付け。どれもきって切り離せません。美術館に
絵画を見に行ったり、クラシックのコンサートに出かける、ピアノを習う、書
をたしなむ、華道茶道を習いに行くなど、芸術的なものに元々関心が深いだけ
に、自分で一つ一つ選びたいものです。
最近買ってすぐに欠けたり、ひびが入ってしまったものがありました。しかも
大量にです。調べてみれば、扱い方にも問題はありました。土物は特にかけや
すいので他の重い器と一緒に洗ってはいけません。子供達と同様に、洗い場に
立つ人達にも器に対する愛情を感じて欲しいと思います。
自分の働いたお金で買ったものでないと、会社のものはつい粗雑に扱いやすく
なるのです。特に旅館は、居食住すべてのものが揃っているので、母によると
本人の意識外で宿のものが勝手に私物化されてしまうそうです。そこにあるの
が当たり前のため、紛失しないように気をつけたり、壊さないように注意した
り、という意識が薄くなってしまうのです。よく壊す人は「また割ってしまい
ました」と言いづらいために、買えるものは自分で買って知らん振りしている
人も居ます。一遍に大量に壊しても黙っているというのはいただけません。そ
の背景には、それを実費で弁償させる、給料から差っ引く、もしくはそうする
と脅す等という、良くない実態もないとは言えないのかもしれません。しかし
私が企業の一般社員であった頃を思い出しても、ボールペンや包装紙、荷紐、
ガムテープの扱いは今より粗雑であったかもしれません。特に、一部署でみん
なが一緒の物置き場等の整理整頓は、ひどい状態でした。日本人の特徴でもあ
るかもしれませんね。
その意識を自分が経営者になってから、はじめて「これは問題だ。」と気づく
わけです。しかし、もともと器に愛情がある私は、買ってまだそう日が経って
ないハーブティーのカップが大量にかけたときは唖然としました。1回目は、
すぐに半分くらいが欠けてしまい補充したのです。ところが、補充してすぐに
また半分程がかけてしまいました。もちろんハーブティーのカップだけを、別
に洗う指示は出しました。しかしもったいなくて捨てるに捨てられません。ど
うしようかと考えながら、しばらく放置していました。
ある時、社長と一緒に勉強のために東京の有名飲食店を訪れたとき、ひびが入
った陶器に漆を接いで直してあるものが使われていたことがあります。私たち
は、こんなに有名な店でも大切に器類を扱っているんだなぁ、愛情を持ってい
るだなぁと深く感銘を受けたのでした。この頃の不景気で、業者さんの中でも
新しい物を買ってもらうだけでなく、安く補修しようという動きがみられます。
でも、まだまだ陶器に関しては、その意識が薄いのが実情です。本来は、物を
大切にする心は日本人らしさでもあったはずです。何とか成らないものかと考
え、たまたま有名飲食店の事をある業者さんに話したところ、「試しにひとつ
焼き直しをしてみましょうか?」と言ってくれたのでした。だめで元々と思っ
ていたのですが、修理可能とみなされて持っていったもの全てが修理できたの
です。本当に久々の大きな喜びでした。ひとつひとつ丁寧に焼き直しが施され、
欠けにくいようにやすりがかけてありました。今まで以上にそのハーブティー
カップに愛情を感じました。
戦争を経験した世代の人は、何でももったいないと物を捨てません。それが良
いとは思いませんが、物を大切にする心はいつの時代でも貴重だと考えます。
これからは、新しい物を買うときにいつも、修理のことも頭にいれて居たいと
思います。私は、物に対する執着というか、物を見定めるときの気持ちが、好
きなものに対しては特別強いのです。本当に心から気に入ったものを長く大切
にしたいほうです。お気に入りだけを使っているとそれだけが痛んでしまうた
めに、私は持ち物を集中的には使わず、数を多くして順繰りに大切に使います。
(どうせ消耗するものだ)と言う考えが嫌いです。だからこそ、今回焼き直さ
れて出来てきた器達が、ことのほか愛らしく感じるのです。
たとえ機械で大量に作っているものだとしても、やはり物は大切にしたい。こ
れからは大いに紋屋の器選びに関り、焼き直しをしたりして長く愛せる器たち
を少しづづ増やしていきたいと思います。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
この10月でメルマガ3周年を迎えるにあたり、メルマガのタイトルを
「新米女将のひとり言」から変更すべく、日頃ご愛読いただいております皆様
に、新タイトルを募集させていただきます。採用された案をご提案くださった
方には、最優秀賞としてペアで紋屋宿泊をご招待させていただくほか、優秀賞
(1名様宿泊招待)3名・優良賞(宿泊優待)5名もご提供いたします。
応募方法は、私どものHPにございます、「お聞かせください」(HPの感想をい
ただく画面ですが)に、必要事項をご記入の上、ご意見ご感想欄に新タイトル
案をお書きください。
http://www.monya.co.jp/okikase.html
ご応募お待ち申し上げております。
aruji 高尾憲資
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
◆宿屋の雑学◆
酒席の作法/升酒
もともと計量器であった升は、邪気を払うという言い伝えから、祝い酒の酒器
として使われました。底板の柾目が横になるように持ち、右手前角から飲みま
す。ちなみに昔から縦膳は不吉とされ、塗り盆も刷毛目を横に置くのが作法で
す。升の右向こう角に盛り塩を置くことも有りますが、これはお清めと酒肴を
兼ねたもの。飲み口に少し取りながら飲みますが、塩を払って飲んでも作法に
は反しません。
≪次回予定≫
2001年9月23日は、「皆様からのお声/増刊号」をお届けする予定です
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
e-mailエッセイ「新米女将のひとり言」(隔週日曜発行)
著 者:高尾葉子 okami@monya.co.jp
発 行 者:高尾憲資 aruji@monya.co.jp
発 行 所:季粋の宿 紋 屋 otazune@monya.co.jp
295-0102 千葉県安房郡白浜町白浜232
TEL 0470-38-3151 FAX 0470-38-3153
HomePage http://www.monya.co.jp
本誌は以下のメールマガジン配信システムを利用して発行しています。
『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ ID:0000018751
『CoCode Mail』 http://mail.cocode.ne.jp/ ID:0100200048
『E-Magazine』 http://www.emaga.com/ ID:monya
『Macky!』 http://macky.nifty.com/ ID:1739
『Pubzine』 http://www.pubzine.com/ ID:002661
『melma! 』 http://www.melma.com/ ID:m00002712
『ティアラオンライン』 http://www.tiaraonline.com/ ID:t100747
『メルマガ天国』 http://melten.com ID:3717
本メールマガジンに掲載された記事を許可なく転載することを禁じます。
Copyright (c) 1999-2001, Monya Ryokan. All rights reserved.
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◆素顔の女将◆
渓流沿いの宿に行きたいと家内が言う。それも、ちょろちょろじゃなくて、
ドバドバ流れる川岸が良いと言う。川って、ドバドバ流れるのかねぇ......
(by aruji)
*ついでに大女将*
食事中、息子から携帯電話にかかって来た時の事。
家内の用件が終わると、母も話したいと言ったので家内が電話機を渡したとこ
ろ、携帯電話など使った事の無い母は、しゃべる時にわざわざ耳から離し、顔
の前へ電話機を持ってきて「もしもし〜」としゃべったとか。息子の顔が写る
とでも思ったのだろうか。(by aruji)
このメルマガを読んでいる人はこんなメルマガも読んでいます
- 「ラスト・ミニッツ」*出発直前航空券情報
- <ラスト・ミニッツ>は、「最後の数分間」の意味で、各航空会社が残った航空座席を販売する最後のチャンスです。当社では独自のネットワークで情報を仕入れ、...
- 旅行「通」のためのセレクト情報 国内版
- ツアー情報・格安航空券情報・格安宿泊プラン情報・旅行懸賞情報・クチコミ情報・ニュースなど盛りだくさん。旅行が当たるプレゼントキャンペーンの告知も定期...
- 宮崎正弘の国際ニュース・早読み
- 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析
- 海外居住者のための便利帖
- 海外に長期滞在する方向けの情報マガジン。金融、通信、ショッピング、各種手続きの仕方、その他の便利なサービスを紹介。
- 旬のファッションニュース
- 旬の「ファッション・ライフスタイル」情報を、東京の街、吉祥寺、渋谷、新宿、銀座中心の店頭、ストリートファッションなど、今のトレンドを幅広く毎日発信し...
![メルマガスタンド[メルマ!]](/img/common/backnumber_article/melma_logo.gif)


