新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴るつれづれ日記。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達とのかかわり等など。日本初の旅館の女将によるメールマガジンです。
- 最新号:2008-09-07
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- 創刊日:2000-01-12
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新米女将のひとり言
発行日: 2000/7/9~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■ 〜〜〜「新米女将のひとり言」〜〜〜
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■■■■■■■■■■ 思いがけず創業80年の老舗旅館に嫁いでしまった
■ ■ ■■■■ ■ 新米女将が綴るつれづれ日記。
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■ ■■■■■ 女将の仕事、旅館の裏側、お客様のエピソ−ドや
■ ■ ■ ■ お得な旅館の利用法等々。
■ ■■■■■ 日本初の旅館の女将によるメ−ルマガジンです。
■ ■ ■
■ ■■■■■ http://www.monya.co.jp 2000. 7. 9発行 第20号
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メンバー同士が、自分にとって本当に役に立ったサイト情報を他のメンバーと
共用できるHP「boook.com」( http://www.boook.com/ )。他人の役立ちサイ
ト情報が集まるサイトと言えますが、この新オープンのサイトからの取材があ
り、「新米女将のひとり言」作者として、スペシャルインタビューの欄で写真
入りで3ページに渡ってご紹介をいただきました。是非ご覧ください。
(初公開! arujiも一緒に写ってます(^_-)。)
高尾憲資
◇ 嫁と姑 ◇
紋屋の母は、私の実母と同じ昭和5年生まれの午年。
私の実家の母とは、一週間しか誕生日が違いません。
結婚前に主人から、
「我々の家の隣に、家を建てたいと母が言ってるんだけど、どうかなぁ」
と言われた時、最初はやっぱり気が進まなかったのは事実です。
でも、紋屋の母と私の母は、二人とも実母に育てられていない
悲しい環境であった事を知り、私は受け入れようと決心しました。
そして今では、そうしなかったらきっと後悔しただろうと確信しています。
お互いに二度目の嫁姑という間柄ですが、
やはり嫁姑というのは、何となく嫌なイメージが付きまといがちです。
しかし私と母には、嫁姑の確執はありません。
初めの頃、大女将、若女将の年代差による仕事上の考え方の違いはありました。
でも母は、権力で私を差し押さえるような事は全くしませんでした。
考えの違いを主人に相談して、主人から言ってもらうと角が立ってしまうので、
思った事は良くかみ砕いてから、思い切って母に話しをしてみました。
母は、そうした私の話しを良く聞いてくれましたし、
今ではすっかり私に任せてくれています。
それは簡単な事ではないと、いつも母に感謝しています。
それはともかくとして、
夫を間にして私と母がいさかうなんて考えられない事です。
三人でいると、主人は一人ぽつんとテレビを見ていて、
私たち二人がペチャクチャおしゃべりしている事が普通です。
主人は、母と私が仲が良い事で幸せそうですし、
主人と私がうまくいっている事が、母を安心させています。
私が嫁に来た時期は、ちょうど母も息子世代に全てを委ねよう、
譲ろうとしている時期だったので、私が女将をやるにしても、
良い時だったのかもしれません。
母が元気に全てを仕切っていたら、
私が入る余地は無かったに違いないでしょう。
最初、本心では「初めのうちに何も教えてくれない」と思ったりもしました。
でも今となっては有り難い事で、年代差は動かしがたい事ですから、
母のやり方は私のやり方にはなり得ません。
時々、少しだけアドバイスをくれる母の教え方は的を得ていて、
さすがと思わせます。
毎日一緒に、母が作ってくれたお昼ご飯を食べていますが、
食事を共にするという事は、本当に気持ちが通じ合う手始めだと思います。
それが無かったら、今のように近しい気持ちや愛情は、
お互いの間に生まれなかったかも知れません。
母は私の母とは違う人間ですが、誕生日が近いせいか似ている処があるのも
お互い良かったのでしょうか。
私の息子も初めは、新しいおばあちゃんが出来る事を嫌がっていましたが、
来てみたら一番先に母になつきました。
母の思いやりが息子を変えたのです。その息子が、
「あんなパワフルな人は見たことが無い。きっと二百歳まで長生きするよ!」
というほど、年齢よりずっと若く元気な母です。
しかし今春は長く体調を崩したので、本当に心配しました。
私もまだまだ半人前以下ですから、母がいてくれなくては、
本当に青ざめてしまします。
とにかく母がいてくれるだけで安心できるのです。
私が仕事の合間にちょっと母のところへ息抜きに行くと、
この頃ではその時間に飲み物やお菓子が用意されています。
母が着なかったしつけの掛かった高価な着物を、
私に「着なさい」と差し出してくれる母......。
母の存在というものは、何と大きく温かい事でしょう!
母と私は全く別な人間ですが、食べ物の好みや着物の趣味、
ちょっとぬけてる(!?)所などが良く似ています。
実の母娘と思われる事も少なくない位、何かが共通しているのです。
先日も、お年を召したお客様が私の顔を見るなり、
「やぁ随分若くなったねぇ」と一言。
私は内心憮然としながら、
「私は嫁でございます」と申し上げましたが、
お年のせいか理解していただけず、
最後まで母だと思ったまま手を振って帰られました。
母はとても頭の良い人で、
「人間、この年になったら可愛く年を取らなければいけない」とか、
「若い世代に迷惑を掛けない様に、自分の世代の友人を作る」等
年を取ったらそうしようと思う事を良く言います。
自分も母のように年を重ねていければ良いなぁと思います。
私はノホホンとした性格、母はチャキチャキした性格。
だからこそうまく行くのではないかと社員から言われた事もあります。
でも将来のお嫁さんに、
私はこんなに良くしてあげられるかしらとも思います。
母にしても主人にしても、私とは血のつながりはない訳で、
(決して悪い意味ではなく)
その事はいつも忘れない様にしなくてはいけません。
お互いにその点だけ気を付けていけば、
これからもずっと良い親子関係でいられるように思います。
お互いに心の中の角と角を突き合わせていたら、
健康に良くありませんよね。
世界的にも嫁姑の問題は大きいようですが.....。
私がこんな事を書けるようになったのも、
それなりに苦労をしてきたからなのですが、
皆様もほんの少し心の結び目をほどいてみる事をお勧めします。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
◆宿屋の雑学◆
宿屋の歴史/その5
「旅籠」は、街道の宿場で、用務旅行の公私人に設けられた宿なので、原則と
して川止めなどという緊急の事態以外、1泊で旅立たねばいけませんでした。
封建権力は元々、庶民がよそへ泊まる事はその土地からの離脱につながる行為
として、全く歓迎していませんでした。そこで大衆は、ようやく信仰や治療を
口実にして、僧房へのおこもりとか、温泉での湯治に遊びとしての長期滞在に
よるウサ晴らしを行っていました。 (by aruji)
≪次回予定≫
2000年7月16日は、「皆様からのお声/増刊号」をお届けする予定です
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e-mailエッセイ「新米女将のひとり言」(隔週日曜発行)
著 者:高尾葉子 okami@monya.co.jp
発 行 者:高尾憲資 aruji@monya.co.jp
発 行 所:季粋の宿 紋 屋 otazune@monya.co.jp
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◆素顔の女将◆
家内と母は思考経路が似ている。二人ともある事について議論していると、
突然別の話題へ転じ、更に他の話題へ移り、また元に戻ると言うスイッチバッ
ク論法を使う.....。疲れる。 (by aruji)
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