新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴るつれづれ日記。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達とのかかわり等など。日本初の旅館の女将によるメールマガジンです。
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続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ
発行日: 2007/5/27~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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■ 「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」
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■ ■ ■■■■ ■ 新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴る
■ ■ つれづれ日記。
■ ■■■■■ 経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達との
■ ■ ■ ■ かかわり等など。
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■ ■■■■■ http://www.monya.co.jp 2007.5.27発行 第193号
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◇初心を忘れないことの難しさ◇
私は、紋屋に98年5月の入社です。早いもので今年の5月で10年目に入り
ます。前職の時も足掛け10年働き、それはそれは長い事ひとつの会社に勤め
たのだなと思いました。紋屋に来て9年が経ち10年目になるのに、今度は長
く勤めたと言う意識はありません。本当に、あっという間でした。
それくらいせわしいというか範囲が広いというか、いろんな事件が発生し、
一日が長いとか1年が長いと思うこともありません。毎年同じことの繰り返し、
という感じさえ覚えることなく、まだまだ覚えなくてはならないことが山積み
です。
オールマイティな人間ではないので、全部は無理だなと思うこともあります。
自分の出来る範囲で、なるべく力を発揮できる分野で、力を出しきることが出
来るよう、努力をしていくつもりです。
ただ、全くの素人だった頃に比べると、やはり(お客さまはこのように考える
もの)という感覚がいくらか薄れてきているように感じます。そのような意味
で、初心を忘れずにいる事の難しさを感じます。
特に、紋屋のことを全然知らないで、単純に旅行会社の薦めでお越しになるお
客様や、思い違い思い込みのひどいお客様によるトラブルなどに翻弄される日
々を送ると、どうしても(お客様は、安くて良い思いをしたいのよね。)
(離れご指定のプランなのに、部屋が気に入らないというのは、おかしいわよ
ね。)などと思うことが多くなります。非常に危険なことだと思いました。
お客様のおっしゃることは、必ずしも本気で謝らなければならないことではな
いものが結構あります。誠心誠意尽くす必要がない内容という時もあります。
しかし必ず何かのヒントはあり、それをキャッチできる自分であり続けたいと
思います。
はじめのうちは、観光業や旅館業では当たり前でも、お客様にとっては全然当
たり前でない事との区別がはっきり付き、旅館業側から考えれば常識に値する
ことでも、お客様はそのように思わないことに対しても、理解を示すことが容
易でした。
最近は、旅館業としての常識が頭の中にしっかり出来あがり、そのためにお客
様側の気持ちになって差し上げきれない自分を感じます。
もちろん、最初の頃のままだったらこちらが損をしてばかりになり、なんでも
OKになりすぎて、お客様を悪い意味で威張らせるきっかけづくりを自分で作り
上げる事にも成りかねなかったと思います。
自分自身、どうしてもお客様の要望を旅館業側の常識でお断りするのが苦手で、
中途半端な対応をしてしまい、結果大きなストレスを感じたことも多かったよ
うに思います。
今はお客様だけでなく、従業員にも同じように気配りしているので、(もちろ
んまだまだ足りていませんが)余計に疲れるのだと思います。
私が、紋屋に来てまだおかみ業をはじめたばかりのある日に、紋屋でも一番下
のレベルの部屋に泊まられたあるお客様は、今では「もしお客さんがいなくな
ったら、いつでも電話ください。いつでも来るから。」とおっしゃってくださ
るお客様に成長してくださいました。
お越しになるたびに、いつも気に入らない点の文句をおっしゃられ、私は一度
も誉められたことはありません。それなのに、何度でもお越しになる。不思議
なお客様です。
経済的にも余裕があり、値段等はっきりといわれるのは嫌い。お料理は何を出
しても必ず綺麗に召し上がる。でも、本当は私共がいつも季節ごとに作ってい
る献立ではなく、高級素材を駆使したお料理がお好き。
お部屋も、もちろん一番広くて綺麗な部屋が好き。なんでもこちらが察し、喜
んでいただけるように心を尽くさなければ成りません。そしてその結果として、
いくら取るかを楽しみにしていらっしゃる。もてなす側としては、もっとも気
を使わなければならない難しいお客様です。
今まで何度お越しになっても、きっと満足なさらなかったに違いないのに、ま
たお越しくださる。なぜなのでしょう?
いつか、私がそのお客様の満足していただけるようなおもてなしをするのでは
と期待しているのか、まだまだ未熟な私がどんな風に成長するのか楽しみにし
ているのか、気に入らなくても私のどこかに共感してファンになっていてくだ
さる。ありがたいけど難しい。プレッシャーですね。
きっと、それが本当の意味でのおもてなしなのだろうと思うのです。
決まりきったおもてなしをするのではなく、自由にそのお客様が求めているも
のを察して、出来る範囲の事をする。
おなじみ様が増えれば、だんだんおもてなしの質も上げなければあきられます。
本当に難しい商売だと思います。
少し旅館業に慣れた私が、最近おなじみ様の数名の方々から教わったこと、
それはそういう事なのではないかと思います。
食事量を少なくして欲しいと言うお客様に献立表をお送りし、何を減らしまし
ょうかとお聞きするのではなく察する。紋屋の料理は、他の旅館より多すぎな
いように成っているから、多ければ勝手に残してください、というのは余りに
も芸がない。
ついつい、そういうことをしようとしている自分を感じ、初心に帰りたいなと
本気で思いました。
いろいろなお仕事の方、どうでしょうか。
どうやって初心を取り戻していますか。
良い方法がありましたらぜひ教えてください。
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≪次回予定≫
次号は、2007年6月10日に届けする予定です
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◆素顔の女将◆
家内と、携帯電話は便利だという話になった。
以前、京都に行った時も途中で別行動にして、おおよその場所と時間だけ
を決め、あとでおち会った事があったが、
「ああいう行動が取れるのが良いよねぇ〜」と私が言うと、
「あの時、あなたは楽焼記念館か何かに行ったんだっけ?」と聞く。
楽焼記念館じゃあ、
芸能人が旅先で作った手慰み品が並んでるみたいじゃないか。
私が行ったのは、『楽美術館(※)』です!(by aruji)
(※)楽美術館:http://www.raku-yaki.or.jp/museum/index-j.html
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