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続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ
発行日: 2007/3/4~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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■ 「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」
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■ ■ ■■■■ ■ 新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴る
■ ■ つれづれ日記。
■ ■■■■■ 経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達との
■ ■ ■ ■ かかわり等など。
■ ■■■■■ 日本初の旅館の女将によるメ−ルマガジンです。
■ ■ ■
■ ■■■■■ http://www.monya.co.jp 2007.3.4発行 第187号
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◇欅の木の様に◇
私は、欅の木が好きです。
すらっとしたその姿、春は新緑が美しく幹や枝が、まっすぐ空へ伸びていて、
夢が膨らむような気持ちになるのです。冬の枝が、雨にぬれてもとても美しい。
私の夢も細々とで良いから、空へ向かって大きく育つと良いなと思います。
私の夢――――
昔から思っていた夢は、一生に一度自分の本を出すことでした。まだこの世に
出るかは分かりませんが、今執筆中です。
それと、今は紋屋を私の書作品の美術館のような宿にすること。
なるべく素敵な言葉を選んで、書きたいものです。
いずれは、自分の言葉を書いてみたいとも思います。
そうして、そこへ来る方々にお茶をさしあげ、老後は、趣味的な書道教室を開
いても良いなと考えています。老人ホームなどに教えに行くの良いかもしれま
せんね。
最後まで何かしら人に接し、皆様のお役に立ち、せっかく生れてきた役目のよ
うなものを実感できる、そして実績を残してあの世にいきたいと思います。
もう、今年で私も50歳。
残された私の人生は、長くても30年くらいでしょうか。元気に働けるのは、
あと15年でしょう。きっとこれからはあっという間に過ぎていくと思います。
これからの人生、仕事、良く計画を立て悔いの残らない一生にしたいと思いま
す。宿についても問題意識を持ちつづけ、しっかりした目標を持ち、働く人達
も各自が高い意識を持ちつづける。単純に忙しい毎日が過ぎていくのではない
ように、指導していきたいと思います。
紋屋に入社してから、会社の経営者と言う立場に慣れず、時の動きに流され続
けてきました。どこを見ても汚い宿、これという特色もなく、普通の団体旅館
でした。それをすこしずつ小さな努力を積み重ね、今日という日があります。
最近のアンケートは、「こまごまとした心遣いが、館内全体に感じられる。」
「スタッフの皆さんが、とても親切」と言う評価が非常に多いです。
アロマやお子様連れへのサービス。料理の工夫や館内のしつらえ、小さなおも
てなしの数々。ほんとうにちょっとずつやってきた。
こんなに古い宿だけれど、「すごく素敵なお宿ですね。」とおっしゃって下さ
るお客様もいらしゃるようになった。小さな努力が、今やっと評価していただ
けるようになったのだと思います。
紋屋に来てからずっと景気はどんどん悪くなるばかりで、大掛かりな改装も出
来ず、今すぐにでも始められるような、ちょっとしたことにこだわり続けまし
た。
たとえば、シャンプーやリンスをもう少し良い品質に替える。アメニティーを
考え直す。浴衣の男女をわける。浴衣の着方の説明を入れる。香りにこだわる。
アンケート用紙の改善。フロント周りやさまざまな場所の家具の配置。従業員
達に最低限の立ち居振舞いを指導。制服の改善。食器の交換。予約の取り方の
統一。売店商品の見なおしと雰囲気作り。館内の飾り物にこだわる、などなど。
どこもかしこも新しくて、ぴかぴかだったら、こんなに努力しなかったかもし
れません。物を大切にして、古くても良い雰囲気の宿になるよう、これからも
手を抜かないで、しかももっと確固たる目標に向かって具体的な施策を、確実
にこなしていけるようにと考えます。
先日、廊下で食事処を探していらっしゃるお客様に出会いました。
4階に泊まっていらっしゃるお客様で、上の階から私の書作品を見ながら1階
まで降りていらしたそうです。
お食事処は2階なので、ご一緒に上がりながらお話していると、「イメージど
おりの旅館でした。」とおっしゃいます。「私はいつも、エレベーターがなく
て、古い宿しか行かないんです。」「エレベーターがないことがひとつのポイ
ントなんですよ。」と。
驚きました。でもなんとなくですが、そのお客様のおっしゃっていることが分
かるような気がしました。
そのお客様のアンケート、とても心がこもっていて、素晴らしいご感想でした。
『到着してから、アロマの香り、上品な雰囲気、落ち着きに嬉しく思いま
した。女将の毛筆光ります。お料理、細かい心遣い、接客の丁寧さお風
呂場の脱衣籠の絵文字やスリッパ札、アイディアですね。
担当してくださったかた、お若いのに、心のこもったさわやかな接遇、
感心しました。朝、女将の日記読みました。偶然夜廊下でお目にかかっ
たとき、さわやかでお優しい表情につゆにも思いませんでした。驚きま
した。接客業の激務、さぞさぞ大変かとお察し致します。
所々に細かい心配り、本当に予想をを裏切らない内容。はじめての房総
の旅素晴らしい思い出になりました。
(中略)
女将さん、無理をしないでください。お顔に接しられずとも、心が伝わ
っています。お大切にお元気で。』
ありがたいですね。
私の「書」のレベルはまだまだですが、近代詩(最近のポップスだったり、詩
人の詩だったり)なので、皆さんが親しみを感じてくださるようです。立派な
大先生の書を飾るよりも、ここの女将の「書」であることが、皆様に訴えかけ
るものに違いが出るのかもしれません。
私が最近強くこだわっているのが、手作り感とぬくもりです。お金が十分にあ
ったら、「書」だってえらい先生の作品をお金を掛けて仕入れて、いっぱい飾
るだけに終わるでしょう。自分達で作ろうなんて考えません。
お料理から館内のしつらえ、接客・小物に至るまで、手作り感と温かさが伝わ
るように工夫する。簡単なようで、結構時間もかかり大変です。でも、とても
アナログ的でこころが伝わりそうですよね。
私は、なるべくいつまでも仕事をして、最後まで誰かの為のお役にたっていた
い。書作品や私の文章が、いつまでも皆様の心を温かく出来たら....。そう思
います。もう、残された年数はわずかになってきました。
頑張らなくては。
皆さんはどんな夢をお持ちでしょうか。たった1回の人生です。
悔いが残らない、ラストスパートへ、今日も取り組んでいます。
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≪次回予定≫
次号は、2007年3月18日に届けする予定です
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e-mailエッセー「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」(隔週日曜発行)
著 者:高尾葉子 okami@monya.co.jp
発 行 者:高尾憲資 aruji@monya.co.jp
発 行 所:季粋の宿 紋 屋 otazune@monya.co.jp
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◆素顔の女将◆
館内各所の女将の書の作品が増えてきた。それぞれの作品や額装に特徴があっ
て楽しい♪〜。お客様の評判も、生け花と並んで目立って増えてきた。
昔は館内に飾るしゃれたものが無く、統一感がなくて困ったものだが、今では
女将の書が大きな存在感を誇示している(^-^)
そういえば、大学の先輩の経営する伊東温泉・おし花の宿 遊季亭さんでは、
女将手作りの押し花作品が売り物になっている。当時、やはり装飾品を買う予
算が無く、女将さんが習った押し花作品を飾ったのが始まりと言っていたっけ。
伊東温泉:おし花の宿 遊季亭 http://www.yuukitei.com/index.html
やっぱり宿屋は、女将さんの存在が大きいねぇ〜(by aruji)
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