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新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴るつれづれ日記。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達とのかかわり等など。日本初の旅館の女将によるメールマガジンです。




続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ

発行日: 2006/10/29

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     ■       「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」
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■  ■  ■■■■ ■  新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴る
  ■   ■     つれづれ日記。
 ■  ■■■■■   経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達との
■ ■ ■   ■      かかわり等など。 
  ■ ■■■■■   日本初の旅館の女将によるメ−ルマガジンです。
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  ■ ■■■■■   http://www.monya.co.jp 2006.10.29発行 第179号
                           
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◇過去の受け入れ◇

育ってきた過去、自分が育った家庭や家族、育つ段階で受けてきた影響.....。
皆さんは受け入れていますか。私はずっと否定してきました。両親から愛され
ていないと。


大人になってからは、全く愛されていないわけではないと自覚できましたが、
やはり圧倒的に両親の愛情は姉のほうに強いと信じつづけていました。いつも
姉と比べられ、私はだめな子と言うレッテルを貼られているのです。姉は小さ
い時から良く勉強が出来、いつもおりこうさんでした。両親の期待を一心に集
め、私は家庭の中ではいつもかやの外でした。

姉は18歳くらいの時からお見合いのための支度と称し、洋服やハンドバック、
着物などを買ってもらい、私は制服がある学校と言う理由で、余りものを買っ
てもらえませんでした。

家の中にいても楽しくないので、休みの日も友達と出かけていて、家に帰れば
部屋に閉じこもっていました。


そうした影響から、いつも自分に自信が持てなくてマイナス思考。大人になっ
てそれが気になりました。なんとか自分の力でプラス思考に転換し、自分に自
信が持てるようになりたいと思い続けました。

心理学や哲学の本を読み続け、さまざまなセミナーを受け、かなり改善はしま
した。しかし、ある程度の所まで来るといつも同じ壁にぶつかり、そこからの
脱却が出来なくて悩みました。



経営者になるとなおさら自分に自信が持てないと、従業員達を育てる事にも自
信が持てず、何を取り決めるにも、確固たる信念と強い決断力が必要でした。
まず自分を受け入れ、確かな自信を持って仕事も好きにならなくてはなりませ
ん。

ここ数年、かなり高額なセミナーにも出かけ、懸命に自分を好きになろう、仕
事に自信を持って臨めるようにならなくてはと思ってきました。

接客の仕事は大好きなのですが、旅館の仕事となると簡単に好きになれません。
何事にも自分に責任がのしかかり、いつも押しつぶされそうになりました。

お客様を大切にする気持ちがどんなに強くても、ただそれだけではお客様から
の信頼を得、従業員達を引っ張っていく力は培われません。

人が集まればその上に長が出来、力を持って誘導する立場が必ず必要となるの
に、私はいつも自信が持てず、私なりのやり方をするのが精一杯。有無を言わ
せず、統率出来る力。まずは自分に力がなくてはならないのです。



今回、今までは参加しようという気持ちになれない類のセミナーに参加しまし
た。道場形式で自ら積極的に進んで発言をし、自分をさらけ出し、持っている
力をすべて出しきらなければ、参加した意味がなくなります。

朝10時から夜8時までの長いセミナー。昼食の時間も行って帰ってきて1時間。
お手洗いに行く時間を確保するのも大変でした。

休憩時間は2時間に一度くらいありますが、ほとんどが、他の人と口をきいて
はいけない、自分自身と向き合い、自分を掘り下げる時間として、与えられま
した。

講師がみんなの前で講演する形ではなく、講師の指導にあわせてひとつのこと
を考え、みんなでどんどん発言していきます。

もしくは隣の人と向かい合わせになり、相手を洞察したり自分を表現したり、
もしくはグループごとになり、大声で他己紹介しつづけるトレーニング。ほん
の少しも頭が休んでいられませんでした。

案の定、帰ってからは虫の息。心身ともに疲れ果ててしまいました。それでも、
得たものは非常に大きく、素晴らしい成果でした。



一日目は、自分の両親について、どんなことを思い出すかと、どんどん掘り下
げていきました。そしてどんなことに感謝してきたか、ひとつ思い出したら、
まだ他にありませんかと。どんどん隣の人を交換しながらペアになった人に、
次々両親に対し感謝していることを思い出し、相手に表現します。又伝えられ
た人は、うまく伝わった場合、みんなの前で発表します。

『私は両親に愛されていなかったのではない。私はだめ人間だったわけではな
かった。』 両親への感謝を、目を閉じて思い出す時間が与えられます。次々
と思い出されるエピソード。今までどこにしまってあったかと思うような出来
事の数々―――。

今まで散々迷惑を掛けつづけてきた自分を思いだし、今まで見ようとしていな
かった両親の私への愛情を発見し、素直に現実を見つめ、どこかに隠れていた
かのごとく、多くのことをとめどもなく思い出しました。


絵本を読んであげようとする両親に対し、聞いていない私であったり、いつも
外へ心が向いていて、行動をともにしない私であったり.....。

最初の結婚が崩壊し、子供をかかえて私がシングルマザーとしてやっていくた
めには、どうしても生活拠点が必要でした。両親は、自分達でこつこつと懸命
にためてきたお金を、私の為に投げ出してくれたのです。

新生活の場所を一緒に探して歩く父は、私が80になったときに、階段があがれ
ないのではないかと心配し、階段を上がらなくても済む部屋を見つけてくれま
した。


私は自分で心を閉ざし、親からの愛情を見ていなかっただけ。

気づこうとしていなかっただけ。


きっと私は否定されたのではなく、私のだめなところを気づかせようとしてい
たのでは。

私はもう、自信がないという必要はない。すぐに自信が出来あがるわけではな
いけれど、何か心のつかえがいっぺんにとれて楽になり、自信がないと思おう
としていたのかもしれないと、気づかされました。



思い切ってセミナーの翌朝、両親に電話を掛けました。


「お母さん、葉子を生んで、育ててくれてありがとう。そして、
 いつも葉子を愛してくれないなんて文句ばっかり言ってごめんなさい。」

父にも「今まで迷惑ばかり掛けてごめんなさい。」と。


母は、「やだー!葉ちゃん。」とすぐに泣き声になりました。

父も、感を極めたような声で

「そんな事は良いんだ。娘なんだから気にするな」と。



過去を受け入れ肯定すると、何か生まれ変わった自分がここにいます。

本当に大切なのはこれからですが、まわりの小さな事に気づいて感謝し、力強
くそして優しい人間であれたらと思います。


世の中には、親から愛されなかったと思って苦しんでいる人達がいっぱいいま
す。なんとそれは、40になっても60になってもいまだに苦しんでいるそうです。
どんな人も、親からうけた何らかのしがらみの中で、苦しみ、喜び生きていま
す。

私はやっと、心の闇は自分で作り上げているものと気づくことが出来ました。

覚悟を決めて自分をさらけ出し、心の浄化に努めてみましょう。
素晴らしい明日が、きっと待っています。



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≪次回予定≫
次号は、2006年11月12日に届けする予定です
                 
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◆素顔の女将◆

   ある朝のこと

        aruji:「朝食、食べた?」

        家 内:「シリアス食べた」

   そりゃ、シリアル(コーンフレーク等)だろうが!
   シリアス(=まじめに)食べてどうする!(by aruji)

 
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