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新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴るつれづれ日記。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達とのかかわり等など。日本初の旅館の女将によるメールマガジンです。




続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ

発行日: 2006/9/17

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     ■       「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」
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■  ■  ■■■■ ■  新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴る
  ■   ■     つれづれ日記。
 ■  ■■■■■   経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達との
■ ■ ■   ■      かかわり等など。 
  ■ ■■■■■   日本初の旅館の女将によるメ−ルマガジンです。
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  ■ ■■■■■   http://www.monya.co.jp 2006.9.17発行 第176号
                           
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星野めみ先生のコミック「『花のや』でございます」が、9月13日にワイド
版にて、上下巻2冊同時発売になりました。

「『花のや』でございます」は、当館が取材協力をした作品で、旅館の若女将
になる女性のお話しです。コミック誌のBE・LOVEで不定期連載をしていました
が、単行本となって発売となりました。

各ストーリーともウルウルくるお話しで、コミックといえ侮れません。
(あっ、星野先生スイマセン)

機会がございましたらお読み下さい。

                         aruji 高尾憲資



◇あるレストランにて◇


先日、私たちの二人の誕生日を兼ねて、勉強のために都内のあるレストランを
訪れました。

そのレストランは、いろいろな方から「ぜひ一度行ってみてください」と薦め
られた、サービスが良いということで有名なお店です。ホームページによると
旅館向けのコンサルティングも行っています。



予約は電話で社長が行いました。社長によると、2年前に出かけた麻布十番のレ
ストランに比べ、びっくりするような対応の良さは見られなかったそうです。

誕生日祝いを兼ねるというと、プラス料金でイニシャルが刺繍されているナプ
キンがつく、また、さらにプラス料金で特別デザート、ということでした。追
加料金を払うことは吝かではありませんが、はじめからプラス料金でどうかと
次々に言われると、少し期待感が薄れる感じがしました。


ビルの中にその店はあります。エレベーターから降りると、もうすでに私たち
の名前で迎えられ、席まで案内されました。席には私たちの名前が書かれたカ
ードが置いてあり、手書きでメッセージが書いてありました。

献立を見て料理を選んだころ、オーダーを取りに来て、嫌いなものやアレルギ
ーがないかどうかの確認がありました。私がさっぱり目なものが好きで、野菜
がないのは嫌いと伝えると、コースでオーダーしていたのですが、一部料理を
変更したほうが良いと、私好みな料理をセレクトしてくれました。

特にその献立の変更を勧めた女性の説明は、非常に的確ではきはきしていて、
他のお客様の料理への質問に対しても、実にしっかりした返答をしていました。

私がオーダーしたのは、8000円のコース、社長は10000円のコースでした。私
が食べた料理は、それぞれにまずまずおいしくいただけました。特に献立では
普通はつかないのに、特別にアレンジして、野菜ソムリエによる新鮮な野菜が、
氷が入ったグラスに入れられて出てきました。生のナスがおいしくいただけた
ことが、私としては非常にうれしいことでした。

社長が食べた料理は、全く感心しなかったそうです。料理のポーションが小さ
く、付け合せもさびしいもので、値段の割には全く量が足らなかったと言いま
す。(私から見てもちょっとさびしく思えました。)

献立の構成も、もともとアジアンテイストの料理なので、フルーツ系の味付け
で甘めなのですが、同じように甘めの味付けの皿が重なり、変化に乏しいと言
っていました。お肉の焼き方をレアで頼んだのに、火がすっかりとおっていま
した。忙しいのか、料理が出てくるタイミングも、少し間があきすぎていたよ
うに思います。


食後はテラス席に通されました。テーブルは生花で飾られ、“Happy Birthday
to You”の曲がオルゴールで流されています。ポラロイドで記念撮影を撮って
くれましたが、特にフレームもメッセージもありません。

デザートプレートには、果物が美しく盛り付けられて、私たちの誕生日がチョ
コレートで書かれてあります。でもケーキ類はごくわずかで、お世辞にも決し
ておいしいと言えるものではありませんでした。果物の鮮度もいまいち。社長
が食べかけたりんごは、少し痛んで一部分茶色くなっていました。

どこのレストランでも、コースにデザートはついていますし、いつもとても素
晴らしいデザートです。それが今回は有料で(もしかしたら、有料は写真やデ
ザートの特別な飾り付け分かもしれませんが)あまりおいしくない。ここまで
来てかなりがっかりしました。


はじめから、有料でこれが付くあれが付くとわかっていると驚きがありません。
連れて行く彼女に内緒でというときにはプラス料金も良いのですが、夫婦が二
人のお祝いというときには、全く驚きがなくなってしまいます。

お越しになるかたが、ご夫婦なのかカップルなのか、相手の方にいろいろな仕
掛けが内緒なのかどうか、リサーチをすることの必要性を感じます。

私自身も、内緒だと言うことをチェックインのときにフロントが聞いたのに、
私に流れていなくて、私がおめでとうございますのメッセージを筆で書いてし
まい、逆に怒られてしまった失敗もありました。

手書きのカードや写真などは、紋屋ではもっとアップバージョンでプランにつ
いています。値引きや無料にすることがサービスではもちろんなく、値段に相
当していれば結構なことだと思います。



おめでとうを言うほうの人たちも、いまいち心がこもっていないのか、慣れす
ぎているのか、またにこやかさが不足しているのか、そういう感じがしました。

最初に料理のオーダーに来てくれた女性以外は、料理の説明もいまいち早口で
わかりづらく、良く声かけだけはしていましたが、そこまでという印象でした。

どの人もレシーバーを付けて情報を共有しているので、帰るときも、すかさず
私の傘が出てきました。そういう点では素晴らしいのですが、それもサービス
業に従事している人間が見れば、システムが良く出来ているだけにとどまって
しまいます。結果的には、多くの知人から薦められたのに、非常に残念でした。



私達の宿でも、お客様の期待が大きくなりすぎると、それに値しないと書かれ
る時があります。期待はずれを防ぐために、お許しくださいと言うページで、
建物が古いことなど事前にお知らせしています。

どんな宿なのか、料理の傾向などを事前に詳しく知っていただくことで、期待
が膨らみすぎることがいくらかでも押さえられるのではと思います。

今回のレストランも、サービスへの工夫は多く見られました。でも、事前期待
が大き過ぎました。悪くはないサービスで、なぜこんなにがっかりしたのか、
そうして考えることで次のステップにつながれば、今回のレストランでのディ
ナーが貴重な体験になるのではと思います。


本当にサービス業は難しい。そう深く考えさせられた一夜でした。



≪次回予定≫
次号は、2006年10月1日に届けする予定です
                 
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e-mailエッセー「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」(隔週日曜発行)
           著  者:高尾葉子  okami@monya.co.jp
          発 行 者:高尾憲資  aruji@monya.co.jp
          発 行 所:季粋の宿 紋 屋  otazune@monya.co.jp
                     295-0102   千葉県安房郡白浜町白浜232
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◆素顔の女将◆

  家 内:「あなたの誕生日プレゼント、何が良い? チーズ?」
  aruji:「チーズよりルロワ(注)のワインがいいな」
  家 内:「やだ!」
  aruji:「?」(自分が飲めないからかな?)
  家 内:「持って帰ってくるの重いもん!」

じゃあ聞くなぁ〜!(by aruji)


aruji注:ルロワ = ラルー・ビーズ・ルロワ女史

    かつては、かの有名な「ロマネ・コンティ(DRC)」の経営に参画。
    各地に自社畑を所有し、ブドウ栽培は全て自然農法(ビオディナミ)
    にこだわり、ブルゴーニュの顔とも言えるべきワイン造りをしていま
    す。 
    ご興味のある方は、「マダム・ルロワの愛からワイン」(星谷とよみ
    著)に、詳しい話が載っています。

 
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