トップ > 旅行・レジャー > 宿・温泉 > 続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ

新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴るつれづれ日記。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達とのかかわり等など。日本初の旅館の女将によるメールマガジンです。




続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ

発行日: 2006/3/19

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 
     ■            
     ■       「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」
■■■■■■■■■■  
■  ■  ■■■■ ■  新米から一人前へ向かって歩み始めた女将が綴る
  ■   ■     つれづれ日記。
 ■  ■■■■■   経営の悩み、お客様への思い、社員や家族達との
■ ■ ■   ■      かかわり等など。 
  ■ ■■■■■   日本初の旅館の女将によるメ−ルマガジンです。
  ■ ■   ■
  ■ ■■■■■   http://www.monya.co.jp 2006.3.19発行 第163号
                           
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

◇ 独り立ち ◇

昨年秋、独り立ちしたはずの息子が我が家に居候する事になりました。そのと
きは、またまた家が汚くなるなとか洗濯物が増えるとか、家が騒々しくなるな
ど、嫌な事しか思い浮かびませんでした。

実際自分勝手なところが多いために、ため息つく事が多かったのです。それが
この春、突然の転勤話で西船橋に行ってしまいました。

息子と完全に離れるのは2度目なので、すぐなれるだろうと思いますが、なん
となく元気が出ない私です。


私自身、親元を離れたのは23歳のとき。今の息子と同じ年に最初の結婚をした
のでした。今の息子を見ると、とても頼りなく、私の最初の夫も同い年でした
から、頼りがいがあるはずないなと思います。

思い返せば私はまったくの世間知らずで、初めての結婚をして、私の家以外の
おうちがどんな生活をしているのかも、本当に知らないでいました。


都営団地に入居したとき、部屋の中に配管がすべて剥き出しになっていて、お
風呂や洗面所はコンクリートのまま、何のコーティングもされてなくて、びっ
くりしました。

庭の草むしりやゴミ箱の清掃など共同作業が多く、それに仕事で参加できない
人は、常に非難の的になっていました。その代わり私が妊娠すると、妊婦に対
するフォローはものすごく良くされていて、大事にされました。

そういう共同生活のようなものも私は初めてで、少しでも贅沢な暮らしをして
いる人がいると、それも非難の的になり、少し息苦しい気がしました。

その後、初めての地方転勤もあって、ガス器具がその土地のものでないと合わ
ないことや、テレビのチャンネルが関東と東北では違う事にも驚いたものです。


福島県の郡山が最初の転勤地でしたが、そこでの暮らしも、子供達がうようよ
いる団地のようなところだったので、ご近所付き合いでかなりくたびれました。

自分の子供が我が家にいなくても、必ずどこかの家の子が部屋の中で遊んでい
ました。昼は毎日ようにどこかの家で、みなが集まって食事。そこにいない人
のうわさや悪口が飛び交っていました。

私は、母から人の悪口はその場にいるだけで、自分が言った事にされるから注
意しなさいと言われていたので、「そういうことは言うのをやめましょう。」
と言ってみたのですが、そうしたら今度は私が非難の対象になって、ひどい目
にあいました。


次が岩手県の盛岡市でしたが、経験したことがない寒さで、北の地方での生活
の厳しさを思い知りました。毎晩、水道管の中の水を抜く作業があり、夜中に
お手洗いに行くときは、大変でした。

雪の重さで、車の天井がへこんだり、寒さで窓が開かなくなったり、圧雪凍結
した道路を歩く事にも苦労しました。北側の駐車場はいつもスケートリンクの
ようになっていて、ツルハシを買って氷を割り、道を作らなくてはなりません
でした。

それでも盛岡では、ご近所の方々も皆さん良い方で、その氷割りも手伝って下
さいました。地方ならではのお祭りや行事がたくさんあって、ものすごく好き
な土地になりました。ベランダからは岩手山が見え、北上川はすぐ下を流れて
いました。盛岡は私の第二の故郷です。


其れから東京へ帰ってきて、離婚が成立するまで悶々として、子供を抱えて一
人親家族になって、勤めに出ました。離婚をすると、冷たい目でみられること
が多く有りました。子供がいない方から、「子供がいるのに離婚するなんて、
信じられない」と言われたこともあります。

人から言われなくても、自分自身良くわかっている事。人の心の奥まで考えず
に、土足で入り込み批判する。簡単な事ですよね。苦労して自分自身が心の痛
みを感じてきたからこそ、他人の心の痛みも理解できる。人間には苦労を乗り
越える事が必要だと思います。

親に守られて、世間知らずだった私を今思い返すと、頼りないだけでなく、と
んでもなくわがままだったなとも思います。娘の頃はレトルト食品を食べる事
もなく、ファミリーレストランにも入ったことがない生活でした。それが結婚
したと同時に、寒い冬でも灯油代の捻出に困って、昼間は服を着込んで我慢を
しました。

アパートの下の階に住んでいた方が、生協で安く灯油を買えるからと、親切に
一缶買っていただけたのですが、その後買わないので、「どこで買ってるの?」
と聞かれ、「お金が無いから買ってないの」と答えました。それからその方に
すごく親切にしていただき、漬物を戴いたりよく一緒にお茶を飲みました。

勤めに出ても女の職場なので、色々陰湿ないじめがあり、よく耐えたものです。
私は中途入社で、一緒にパートで入社した人の中で、私だけがパートから一人
だけ正社員になりました。時給が上がったり、正社員になったり、有名ブラン
ドに配置され、制服も一人だけブランドのものを着ていたので、何かと目立っ
たのでしょう。自分に全く関係の無い部署の人からも、よく嫌みを言われまし
た。子供を抱えていたから、どんなにいやな目にあっても我慢が出来た、堪え
られたという気がします。

そういう色々な体験があって、やっと今の私がある。まだまだ女将としては、
頼りなく、いたらない所だらけですが、今までの大変な思いに堪えてきたから
こそ、なんとか持ちこたえているのです。かなりストレスも多くて体を壊しも
しましたが、私は、昔の世間知らずの自分が好きではありません。

息子もきっと、これからが正念場だろうと思いますが、頑張って大きく成長し
て欲しいと思います。


紋屋では、若いお客様が多いので、今の私にとっては、とてもほほえましい思
いでお見守りしています。紋屋に新婚旅行でいらっしゃる方や、小さいお子様
連れのお客様の子育ての話、共働きの話、妊娠中の辛さなど、お話がいろいろ
弾みます。中にはメル友になるような方もあります。年配のお客様の中にも、
私の第3の母になって頂いているお客様もあり、そういう意味では接客の仕事
によって、私は自分の世界が広がっているかもしれません。

辛い事も、きっと自分のなかで良い経験となり、成長できる機会となっている。
女将業はなかなか他では経験できない仕事だから、これからも自分の体に、た
くさんの引出しを作っていこうと思います。


今日は、独り立ちした息子を見てちょっと昔をおもいだしてみました。

もうすぐ春爛漫の季節ですね。

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

◆宿屋の雑学◆

日本酒/その16

日本酒のビンの裏に、品質表示のラベルが貼ってあるものがあります。製造元
の所在地の他に、容量や製造年月、アルコール度数や原材料名などが記載され
ていますが、精米歩合・日本酒度・酸度・アミノ酸度を載せている蔵元もあり
ます。さらに中には、醸造用水・硬度・ph・杜氏まで記載しているところもあ
ります。(by aruji)


   ─[NEWS]───────────────────────────
  |                               |
  |       ◆ 毎月5名様宿泊ご招待実施中! ◆       |
  |                               |
  | 宿┃泊┃ご┃招┃待┃  「あったらいいな、こんなプラン!」  |
  | ━┛━┛━┛━┛━┛ あなたが利用したいと思う宿泊プランを  |
  | ア┃ン┃ケ┃ー┃ト┃ お聞かせ下さい(何度でも応募出来ます) |
  | ━┛━┛━┛━┛━┛  http://www.monya.co.jp/okikase.html  
  |                               |
   ───────────────────────────[NEWS]─

≪次回予定≫
次号は、2006年4月2日に届けする予定です  
               
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
e-mailエッセー「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」(隔週日曜発行)
           著  者:高尾葉子  okami@monya.co.jp
          発 行 者:高尾憲資  aruji@monya.co.jp
          発 行 所:季粋の宿 紋 屋  otazune@monya.co.jp
                     295-0102   千葉県安房郡白浜町白浜232
                    TEL 0470-38-3151    FAX 0470-38-3153 
            HomePage  http://www.monya.co.jp
本メールマガジンに掲載された記事を許可なく転載することを禁じます。
Copyright (c) 1999-2003, Monya Ryokan. All rights reserved.

 ◆本誌は以下のメールマガジン配信システムを利用して発行しています。
 『まぐまぐ』           http://www.mag2.com/      ID:0000018751
 『E-Magazine』         http://www.emaga.com/       ID:monya    
 『melma! 』           http://www.melma.com/       ID:m00002712
 『メルマガ天国』       http://melten.com           ID:3717
 『カプライト』         http://kapu.biglobe.ne.jp/  ID:5818
 『めろんぱん』         http://www.melonpan.net/    ID:005225
 ◆配信解除は、ご登録の配信システムよりお願い致します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

◆素顔の女将◆

パスワードを数字で入力しようとした、シロクマ好きな家内は、「シロクマ」
を数字に置き換えようとして、4(シ)6(ロ)9(ク)まで入れたが、
「マ」が考えつかず、挫折していた。と思ったら、携帯電話の「7」のボタン
が「ま」になっているのを発見し、シロクマを完成させたと言う。そこまでや
らんでも(^^;)........(by aruji)

 
このメルマガの読者になる
規約 
>> メルマ!の会報誌もお届けします

ブックマーク: はてなブックマークに追加del.icio.usに追加Buzzurlにブックマークニフティクリップに追加ライブドアクリップに追加Yahoo!ブックマークに登録My Yahoo!に追加Add to GoogleRSS

このメルマガを読んでいる人はこんなメルマガも読んでいます

「ラスト・ミニッツ」*出発直前航空券情報
<ラスト・ミニッツ>は、「最後の数分間」の意味で、各航空会社が残った航空座席を販売する最後のチャンスです。当社では独自のネットワークで情報を仕入れ、...
旅行「通」のためのセレクト情報 国内版
ツアー情報・格安航空券情報・格安宿泊プラン情報・旅行懸賞情報・クチコミ情報・ニュースなど盛りだくさん。旅行が当たるプレゼントキャンペーンの告知も定期...
宮崎正弘の国際ニュース・早読み
 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析
海外居住者のための便利帖
海外に長期滞在する方向けの情報マガジン。金融、通信、ショッピング、各種手続きの仕方、その他の便利なサービスを紹介。
旬のファッションニュース
旬の「ファッション・ライフスタイル」情報を、東京の街、吉祥寺、渋谷、新宿、銀座中心の店頭、ストリートファッションなど、今のトレンドを幅広く毎日発信し...


この記事へのコメント


コメントを書く
コメントはありません。

おすすめキャンペーン

■三菱東京UFJ銀行系 モビット■
【1】ネットで自動審査・来店不要!
【2】限度額300万円
【3】年利9.8%-18.0%(実質年率)

急な出費にモビット!

発行者プロフィール

ペンネーム :


このメルマガの読者になる

規約に同意する



このメルマガの最近の記事


このメルマガの最近のコメント


注目情報


新着記事トピックス