在日中国人動態20080116◇段躍中・アメリカ出張メモ特集◇
発行日時: 2008/1/16━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本僑報電子週刊 第709号 2008年1月16日(水)発行
http://duan.jp 編集発行:段躍中(duan@duan.jp)
■段躍中日報 http://duan.exblog.jp/■
◆「ミニ僑報」http://mini.mag2.com/pc/m/M0068337.html◆
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◇段躍中・アメリカ出張メモ◇
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編者より
アメリカに行って来ました。二回目のアメリカですが、前回は学会参
加のため華人社会の取材は余り出来なかった。今回は華人社会を中心に
前回より収穫が多かったと思う。
アメリカの華僑華人社会と日本の華僑華人社会では、大きな差異があ
りました。例えば、
・中国語で発信されるインフォメーションの量が多い。
・中国人教会がネットワークの拠点の1つ。
・受け入れる中国人観光客の数が大変多い。
です。
また、取材を進める中で、日本についての誤解や偏見が見受けられ
るケースがありました。日本は、母国・中国の隣国であるのにもかかわ
らず、情報を得る機会が少ないためです。そのため、日中友好・相互理
解を促進するためには、第三の国(例えばアメリカ)の華僑華人メディ
アを用いて、情報を発信する必要があると感じました。
ご一読いただければ幸いです。
段躍中@2008.1.16夜22時40分
※【正刊】より配信が遅れまして、お詫び致します。
※時間の関係で細かく記録できなく、大変申し訳ございません。将来
チャンスがありましたら再度報告させて頂きます。とりあえずメモとし
て皆さんに送り致します。
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◇特集目次
◆在米・華僑華人人口
◆豊富な中国語のインフォメーション
◆ラジオ・インターネット
◆在米メディアの展開
◆中国人教会
◆中国人観光客
◆日系社会
◆課題
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◆在米・華僑華人人口
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アメリカ全体の華僑華人は300万人と言われ、ロサンジェルスだけで
100万人である。ニューヨークやサンフランシスコも、人口が多い。
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◆豊富な中国語のインフォメーション
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中国語の情報量に感銘を受け、さすが、人口の多いアメリカの華人
社会であると思われた。インフォメーションがとても多く、ロサンジ
ェルスに中国人が出張しても、何一つ困ることはないのでは、とすら
感じた。
一つの例として、在米中国人社会のイエローページを紹介したい。
『e華商大全 電話簿2007-2008』はハンディサイズであるが、768
頁に及び、中国語のインフォメーションがぎっしりと詰まっている。
中をめくってみると、日本のタウンページと同じように、学校・病院・
建築・パソコン関係・教会…もちろん中華料理店もあり、これ1冊あ
れば暮らしていけると思った。
このイエローページは、中国人が立ち寄る旅行会社やホテルなど、
どこにでも置かれていて、無料で持ち帰れる。私が宿泊したホテル
でも、各部屋に置かれていて「自由にお持ち帰り下さい」と書いて
あった。
『e華商大全 電話簿2007-2008』のほか、もっと厚くて重い『華
商年鑑』もある。本当に重くて日本まで持ってこられなかった。
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◆ラジオ・インターネット
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中国語の情報の多さは、イエローページに留まらない。新聞、雑
誌といった印刷媒体に加え、テレビ・ラジオ・インターネットがそれ
ぞれ情報を発信している。
特に印象的だったのは、ラジオである。ご周知の通り、車社会の
アメリカでは出勤にマイカーを使うのが一般的であるが、カーラジ
オをひねると現地の中国語放送が流れてくるのである。
また、インターネットもますます盛んになることと思われる。ア
メリカの『僑報』総裁(CEO)謝一龍さんによれば、インターネ
ットサイトにも力を入れているとのことである。そして、次のエピ
ソードを話してくれた。
『僑報』では、印刷版の新聞発行(毎日発行)と人民日報のよう
なインターネットサイトを運営している。3か月ほど前から、イン
ターネットサイトに、より力を傾けることにしたとのことである。
印刷版と同じ記事を全て、インターネット上で公開することにした
のである。しかも、インターネットの方が印刷版より早く記事を見
られるのである。http://www.usqiaobao.com/
当初は、「印刷版の読者離れが起こるのではないか」と危惧され
ていたとのことであるが、蓋を開けてみると、それほど減少してい
ない。逆に、インターネットへのアクセスは増加する一方であると
のこと。
これは総裁によると「対象が二分化してきた」とのこと。つまり、
年輩の読者は伝統的な印刷版の新聞を読み、若者はインターネット
で記事を読むようになってきた。 そのため、インターネットの記
事にも力を入れ、印刷版より先に記事を見られるよう、早朝からア
ップ作業をおこなっているそうである。
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◆在米メディアの展開
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前述の総裁とは、本社にて3時間ほど懇談したが、アメリカの華
人社会が考えているメディアはスケールが違うと感じた。全米の中
国人に向けて、あらゆる方法で発信を試みているとの感が強い。
加えて、在米の華僑華人研究の出版も進んでいる。中国語で書か
れた研究書や、大陸から発行された書籍もある。その中の1冊につ
いて、簡単に触れてみたい。周敏著・郭南訳『美国華人社会的変遷』
(上海三聯書店)では、人口/移住の方法、変遷/社会組織/教育・
文化問題などを概観している。また、論文に挙げられている参考文
献は、アメリカで発表されたものも多く見受けられる。
それだけ、在米中国人の関心が高いのであろう。研究書の出版も
含め、在米メディアは展開をあの手この手で模索しているように思
われる。
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◆中国人教会
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訪米中、驚いたことはいくつもあったが、その中の1つが「中国
人教会」の数である。ロサンジェルスだけで200以上の教会があり、
全て中国人である。中国語だけでコミュニケーションすることがで
きる。教会では、中国語で書かれた小冊子を配布している。文学作
品を抜粋し、教会を讃える内容である。
聞いたところによると、小さな街であっても、中国人教会がある
という。日本では考えられない。教会で中国語を使って、ネットワ
ークを作ることができるという。
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◆中国人観光客、未来5年1億人に
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アメリカに憧れる中国人は多い。しかも近年は、旅行価格も安く
なっているとのこと。サンフランシスコなどにも行ったが、中国人
の観光客が一番多い。どこにでも中国語のガイドがいて、中国語さ
えできれば観光には苦労しない。
アメリカ社会も中国人観光客を受け入れようとしている。ある新
聞によると、未来5年には、来米の中国人観光客は1億人に達する
と報道されていたhttp://www.usqiaobao.com:81/qiaobaoweek/html/2007-12/23/content_54869.htm。
アメリカは、中国人観光客が持つキャパシティを考えている。
日本が目指しているのは、一衣帯水と言われ、距離的には近いに
もかかわらず、500万人の「往来」(毎日新聞特集『日中国交正常
化35年』9月27日付)である。仮に500万人が全て来日する中国人
だったとしても、1億人には、遠く及ばない。
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◆日系社会
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リトルトーキョーも行ってみたが、物価が高いと感じた。リトル
トーキョーと若干のメディアを見たに過ぎない管見ではあるが、日
系社会にはあまり活気を感じられなかった。
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◆チャイナタウン
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実際にいくつもの店を廻ってみた。リトルトーキョーよりは街全
体に活気を感じられた。しかし、インフォメーションの展開を見る
限り、改革開放以後に渡米した新華僑がもっとも活発に活動してい
るのではなかろうか。
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◆課題
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訪米してみて、日中友好・相互理解を促進するためには、第三の
国からの発信が必要であると感じた。
訪米中、ある日本の大手新聞社・ロサンジェルス支局長と食事を
する機会に恵まれた。そこで日本人の彼から「在米中国人は取材に
なかなかおうじてくれない」ということを聞いた。インタビューの
掲載のみならず、日本人だとわかると話もしてくれないという。
私も、中国人教会で取材をしていたときに思ったことだが、在米
中国人社会において日本に対する理解は浅い。日本を訪問したこと
はなく、中国語の情報を得る機会もあまりない。そのため、偏見や
誤解がうまれることもあるようである。日本は、母国・中国の隣国
であるのにもかかわらず、である。
そのため、日中友好・相互理解を促進するためには、第三の国(
例えばアメリカ、ヨーロッパなど)からの第三の国の中国系メディ
アを通して、「日本」を発信することを考えなくてはいけない、と
考える。その地の在日中国人が手に取りやすいインフォメーション
手段を用いて、まずは「日本」をしってもらうことからはじめなく
ては行けないと思われる。
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日中関係・華僑華人情報専門誌・毎週水曜日発行 編集発行:段躍中
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