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段躍中(日本僑報社編集長・日中交流研究所長)が執筆し、選んだ豊富な情報を毎週水曜日お届け。98年創刊以来、700号以上を無料で発行し、日中交流・在日中国人情報を知る上で欠かせないと自負。【まぐまぐ大賞2006ノミネート】 




在日中国人動態1022【号外】

発行日: 2003/10/22

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 日本僑報電子週刊 第337号【号外】 2003年10月22日(水)発行
   http://www5b.biglobe.ne.jp/~duan/編集発行:段躍中
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       □中国語著書五点【内容紹介】特集□
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■目 次■

●特別寄稿★日本への視線 日本からの視線/京都大学教授池田浩士

●特別報道★中国語著書五点相次いで刊行された

●内容紹介★日本歴史研究論叢/趙連泰
      ロシア僑民の中国における社会・政治・文化活動/張宗海
      人工物引論/王徳偉
      涙洒富士山--嫁到日本的中国女人情感故事/だ志剛
      情懐--日本客座研究見聞録/だ志剛

●編集後記★だ志剛助教授の執筆活動に感心

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●特別寄稿★日本への視線 日本からの視線/京都大学教授池田浩士

日本への視線、日本からの視線――『情懐』の刊行に寄せて

京都大学教授  池田浩士

旦志剛さんの日本見聞録が刊行される。これは、日本にたいして多少と
も何らかの関心を抱いておられる中国の読者にとってばかりでなく、日
本と中国との関係に対して真剣な関心を寄せている日本の読者にとって
も、大きな喜びである。

だが、この喜びは、日本の読者の一員たる私にとっても、そしてまた旦
さんとの出会いを通じて中国に対する関心と認識とを深めることができ
た少なからぬ日本人にとっても、ある種の不安、あるいは恐れの気持ち
ともなわざるをえない。なぜなら、少なくとも私たち日本人の側から、
過去の歴史に対する誠実な反省と、現在の日中関係への真摯な注目と、
将来の親善?協力に向けた熱心な努力が、果たして十分になされている
だろうかーーという危惧の念を拭い去ることができないからである。

旦さんが京都大学大学院人間?環境学研究科の招聘外国人学者として私
たちの現代文明論研究室で過ごされた一年間は、研究室の構成員であ
る大学院生たちにとっても、私自身にとっても、かけがえのない実り
と、懐かしい数々の思い出をもたらしてくれた。旦さんの信じがたい
ほど卓越した日本語の語学力と、これまた驚嘆すべき頭脳の回転の速
さ、そして新しい知識や重要な問題に対する熱烈な関心の大きさは、
若い研究室の卵である大学院生たちにとって、貴重な刺激であり、学
ぶべき「作風」であった。「老頭」である私にとってもまた、それら
は、感性と思想を若返らせるための強烈な作用を及ぼしてくれた。私
たちは、毎月一度、研究室全員による定例研究報告会の長時間の議論
のあと、今度は酒と肴を味わいながら、夜遅くまで議論と歓談を続け
たものだが、時には旦夫人も交えたその集いは、解散することが辛い
ほど、時間の過ぎるのが早かった。旦さんはそこで、その日の発表者
に対して率直で的確な感想と批判と助言とを述べた、中国での研究の
ありかたとの比較も交えて、自分たちの研究成果だけでなく研究態度
についても絶えず反省しようと努力している若い研究者たちに貴重な
示唆を与えてくれた。意気投合した大学院生たちに、自分自身の今後
の研究の構想、そして壮大な将来の抱負について語る旦さんの紅潮し
た顔が、いまなお私の眼底に焼き付いている。

旦さんと初めて私がお目にかかったのは、私自身にとっては二度目の
訪中の際、1995年8月のことだった。最初に中国東北を訪れた1
978年夏は、おりから「四人組追放」の闘争のさなかで、街にもそ
れに関する大字報が氾濫していたが、7年ぶりのハルビンは高層ビルの
建築現場があちこちに林立する都市に変貌していた。私たちの団の訪
問の目的は、かって「大日本帝国」が国策として行った「満州農業移
民」、いわゆる「満蒙開拓団」の歴史の真実を、日中の研究者の共同
研究によって解明し、中国で「十四年倫陥期」と呼ばれている日本支
配下の現実を具体的に検証して、日本国家の歴史的責任を」私たちな
りに明らかにし、それを私たち自身の責任として引き受け、この責任
を将来の進路に生かして行くことにあった。そのための作業の一端と
して、かって日本人農民たちが中国農民の土地を奪って住んだ農村現
地のフィールドワーク調査や、大学、社会科学院、档案館での文献資
料の探索を試みたのである。旦さんは、中国側の共同研究者の一人と
して、調査活動に積極的に関わったが、もちろん日本の過去の所業に
対して厳しい批判と怒りを抱きながらその調査研究を行っていること
を、私たち日本側の研究者は感じ取らずにはいなかった。この共同研
究の中心的な立案者であり推進者である浜松在住の清川こうじは、そ
のような旦さんに全幅の信頼を置くようになり、その信頼は私たち日
本側研究者の全員の共感を獲得した。こうして、日本文部省の科学研
究費補助金を受けた丸三年間の共同研究の全期間にわたって、。旦さ
んは研究プロジェクトに不可欠の主要メンバーとして日中研究者の蝶
番の役割を果たすことになったのだった。この信頼関係のなかで、旦
さんの京都滞在が実現したのである。

黒龍江省社会科学院は、私たちの共同研究に甚大な協力を惜しまれな
かった、私個人はとりわけ、旦志剛という優れた友人を私たちに与え
てくださったことで同社会科学院に深く感謝している。いま、その旦
さんの日本見聞録が刊行されるにあたって、あらためてこの感謝の気
持ちを表明するとともに、旦さんの見聞録によって同社会科学院と日
本の研究者たちとの実りある関係がいっそう深まることを、心から希
望したい。そして、旦さんの日本への視線によっていきいきと描き出
されているにちがいない日本の現実を、私たち自身が改めて見詰め直
すという課題に、立ち向かいたいと思う。近い将来、もはや中国の友
人の日本への視線を恐れる必要がなくなる日本社会から、私たちの中
国に向かける視線を、私たちの日本からの視線を、旦さんに、中国の
友人たちに、送りたい。それがわたしたちの目標であり責務である。

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書 名:日本歴史研究論叢
著 者:趙連泰
定 価:本体5000円+税
判 型:A5版454頁
発行日:2003.9
 ISBN:4-931490-59-X C0022

【内容紹介】著者趙連泰(ハルビン師範大学教授・中国日本史学会常務
理事・中日関係史研究会副理事長)の長期に渡る日本歴史と中日関係史
研究論文の抜粋集、三十六篇約28万字。

主なテーマ<日本人の起源、日本文学の起源と形成、大化改新研究、荘
園制研究、戦争の庶民政策、満州独立守備隊研究、日本近代歴史人物伝
(田中義一、尾崎秀実など)、日本天皇制の変化と歴史的地位、日中経
済貿易関係の発展と問題、日本文化史研究、21世紀中日関係の発展と展
望など。

一中国学者として、日本歴史と中日関係史分野における研究心得と新し
い見解は、日本の大学教授・専門家や学生に対し、相当な参考価値があ
ると思われる。

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書 名:中国におけるロシア僑民の社会・政治・文化活動
著 者:張宗海
定 価:本体6200円+税
判 型:A5版250頁
発行日:2003.9
 ISBN:4-931490-61-3 C3040

【内容紹介】中国におけるロシア人の活動はきわめて特殊な歴史現象で
ある。本書では中国における露人の社団活動・在外ロシア人の国外活動
によってロシア国内の文学、音楽、劇、絵画と建築などロシアの伝統的
な文化におよび影響と貢献を論説した。

同書はまた中露人民の交流とお互いにもたらされる影響、当時の中国当
局の露人への態度と政策についても述べ、この分野の空白を埋め補う、
学術価値のある著作である。

作者は黒龍江省社会科学院歴史研究所所長である。

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書 名:人工物引論
著 者:王徳偉
定 価:本体6000円+税
判 型:A5版230頁
発行日:2003.5
ISBN:4-931490-61-1 C3036

【内容紹介】本書は技術哲学と社会学の角度から人工物という問題を議
論する学術性の強い著作である。作者の長期にわたる自然科学と社会科
学・理論と実践の結びついた探求の産物であり、本は十三章に分け、主
に人工物の基本概念、分期、主体メカニズム、指標体系などを述べ、人
工自然を巡る技術知識の著作である。本書は大学などの教師・学生およ
びエンジニアへの良い参考書となると思う。

作者は黒龍江省社会科学院社会学研究所助教授である。

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書 名:涙洒富士山--嫁到日本的中国女人情感故事(中国語版)
著 者:だ志剛
定 価:本体3000円+税
判 型:A5版248頁
発行日:2003.10
 ISBN:4-931490-63-8 C0036

【内容紹介】40万を超える在日中国人の中には、日本人と結婚した女性
が相当な存在であることは誰にも否定できないことであり、彼女たちの
変わり易く、交錯している各種な運命に対して、自らの各地取材に基づ
いた素材によって、物語のかたちでその喜怒哀楽を描いた。冷たい筆触
でお嫁さんたちの在日の軌跡を見せる一方、独特な視角と感受を貫いて、
世間に彼女たちへの注目喚起を呼びかけている。

作者は黒龍江省社会科学院北東アジア研究所日本研究助教授である。

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書 名:情懐--日本客座研究見聞録(中国語版)
著 者:だ志剛
定 価:本体3000円+税
判 型:A5版500頁
発行日:2003.10
 ISBN:4-931490-62-X C0036

【内容紹介】本書は作者が日本国際交流基金の助成を受けて、京都大学
で一年間の客員研究の際に、日本列島を歩き回った現地調査を合わせて、
見たり体験したり感じたり味わったりしたことの総合エッセイ集である。
何回の日本渡航のある独特な視角で、日本社会の明るい面と暗い面を述
べ客観分析もした。知日派を目指して、豊かな人脈交流によって、自ら
滞在中の百件余りの体験から80件を厳選して、日本への心持ちが随所
に現れた。

普通の自費留学生がなかなか体験できないことを焦点に絞って描くのは、
本書の特色である。
  
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●編集後記★だ志剛助教授の執筆活動に感心

だ志剛助教授はこのごろ、相次いで中国語の著書を出版した。心からお
めでとうございます。

特に《情懐--日本客座研究見聞録》は、日本滞在期間に交流のあった日
本人を中心に纏めた一冊で、取り上げた人物は数百人に上る。このよう
な交友活動、在日中国人にとって、誰でも経験していると思うが、本に
なることはそんなに多くない。そのため、だ志剛氏の書いたこの一冊は
日中交流研究に大変重要も書物であると思う。

私はいつも感心することは、中国駐在から帰った日本人が沢山の本を出
していることだ。長期滞在から短期滞在まで、様々なジャンルの中国滞
在記が本屋に置かれている。印刷・装幀とも素晴らしい本を手に取った
とき、いつも羨ましくなる。読書好きの日本人にとって、多くの中国滞
在記の発行は素晴らしいことだ。

数十万の在日中国人の日本滞在記も多くされてきているが、日本人の方
と比べれば、負けている。これから日本僑報社も微力ながら、日中両国
語の両国滞在記の書籍を刊行していきたい、どうぞご提案の程よろしく。

最後に、だ志剛助教授の益々の健筆を祈りたい。

段躍中 2003.10.22午後8時半。

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 日中関係・華僑華人情報専門誌・毎週水曜日発行 編集発行:段躍中
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  • 日本僑報電子週刊は、段躍中(日本僑報社編集長・日中交流研究所長)が執筆し、選んだ豊富な情報を毎週水曜日お届け。98年創刊以来、700号以上を無料で発行し、日中交流・在日中国人情報を知る上で欠かせないと自負。【まぐまぐ大賞2006ノミネート】 ※メルマでの配信タイトルは、2008年1月末まで「在日中国人動態」でした。

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