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段躍中(日本僑報社編集長・日中交流研究所長)が執筆し、選んだ豊富な情報を毎週水曜日お届け。98年創刊以来、700号以上を無料で発行し、日中交流・在日中国人情報を知る上で欠かせないと自負。【まぐまぐ大賞2006ノミネート】 




在日中国人動態0917

発行日: 2003/9/17

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   日本僑報電子週刊 第328号 2003年09月17日(水)発行
   http://www5b.biglobe.ne.jp/~duan/編集発行:段躍中
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      ●『日中「新思考」とは何か』刊行特集●
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■目次■

●独家報道★「隣人新書」創刊宣言
      二冊目『日中「新思考」とは何か』緊急出版のご案内
      『日中「新思考」とは何か』目次
      『日中「新思考」とは何か』はしがき
      『日中「新思考」とは何か』あとがき
      金熙徳・中国社会科学院日本研究所教授の略歴
      林治波・人民日報評論員(論説委員)の略歴
      書誌データ

●独家連載★遥心、上海を語る(22)

●恵贈動態★河村太美雄氏から《一個日本老兵対侵華戦争的反思》ほか

●小社動態★『鬼子又来了』華僑報、関西華僑報などに登場

●編集後記★『日中「新思考」とは何か』出版座談会 北京で開催予定

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●独家報道★「隣人新書」創刊宣言

日中両国は、永遠に離れることのない隣人である。日中国交正常化30周
年の年に『永遠の隣人』を発行した小社は、日中平和友好条約締結25周
年の記念すべき節目に、21世紀の日中交流と日中関係研究に資すること
を目指して、「隣人新書」を創刊する。

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●独家報道★二冊目『日中「新思考」とは何か』緊急出版のご案内

昨年の末頃から、日中両国では、中国の『戦略と管理』(隔月版学術誌)
に載せられた馬立誠と時殷弘の「対日新思考」を呼びかける文章をきっか
けに、報道界に一大旋風が巻き起こり、白熱した討論がなされている。
この討論をどうみるか。それは日中関係に対してどのような意味を持つ
のか?

これらの問題に答えるべく、中国の二人の著名な学者、東京大学客員教
授として来日中の金熙徳・中国社会科学院日本研究所教授と林治波・「
人民日報」評論員(論説委員)の共著により、論集『日中「新思考」と
は何か−馬立誠・時殷弘論文への批判』を緊急出版する。

論集は三つの部分から構成される。第一部「<新思考>論議への解説」、
第二部「<対日新思考>批判」、第三部「21世紀日中関係への思考」。
中国の「対日新思考」とは何かという問題に回答すると同時に、日本の
「対中新思考」の「貧困」を指摘し、その改善を促す。

なお、この本の発売日は9月29日、16日に印刷所から納品される予定)。
表紙をご覧になりたい方は、次のホームページをクリックしてください。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~duan/

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●独家報道★『日中「新思考」とは何か』目次

はしがき

第一部 「新思考」論議への解説/金熙徳
 第一章 「新思考」旋風は如何に巻き起こったか
 第二章 「新思考」論議の的となった「馬・時文」
 第三章 中国における「新思考」討論の概要
 第四章 九〇年代以来中国における対日政策討論
 第五章 「新思考」論議から何を思考できるか

第二部 「対日新思考」批判/林治波
第一章 「対日新思考」批判――その1
第二章 「対日新思考」批判――その2
第三章 「対日新思考」批判――その3

第三部 二十一世紀日中関係への思考/金熙徳
第一章 日中関係は試練の中で新世紀を迎える
第二章 新世紀の日中関係―対等なパートナーを目指して
第三章 戦略の創造か、それとも戦略の貧困か
     ―『二一世紀日本外交の基本戦略』への論評
第四章 日中両国は如何に<普通関係>へ向かうか
第五章 中日両国は「東アジア共同体」を築けるか

関連文献リスト
あとがき

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●独家転載★『日中「新思考」とは何か』はしがき

昨年の末頃から、日本では、中国で発表されたいわゆる「対日新思考」
に関する二つの文章をめぐり一つの報道旋風が巻き起こった。その勢い
には実に、同年五月いわゆる「瀋陽領事館事件」が発生した際の総力的
な報道ぶりを髣髴させるものがある。ただ、前回は非難一色だったのに
対して、今回は賛美一色に転じたという違いが特徴的である。

一体何が起こったのか。きっかけは、二〇〇二年末と二〇〇三年初めに
『戦略と管理』という中国の隔月版の学術雑誌に載せられた馬立誠と時
殷弘両氏の二本の文章(以下「馬・時文」と略す)であった。本来なら
ば、これらの文章は、中国でそれほど大きな反響を呼ぶほどのものでは
なかったはずだった。ところが、日本の一部の主流メディアでこれらの
文章を「中国新指導部」の「対日新思考」の前奏曲と持ち上げて大いに
賛美したことが、中国のメディアおよび世論に「逆輸入」効果を発生さ
せたのである。結論からいえば、「馬・時文」は、日本のメディアで大
歓迎されたのとは対照的に、中国では大反論に晒されることになる。

今回日本での大掛かりな反応ぶりは、その根底にある日中関係問題への
捉え方およびその限界を痛感させるものである。

第一に、中国社会現状への認識の不足さが指摘されよう。それは、日本
の報道関係者や研究者が、「馬・時文」を直ちに中国指導部からの指示
の下で飛ばされた何らかの「アドバルーン」と推測したことから見られ
る。

第二に、中国の対日政策への理解不足が読み取れる。中国側は一貫して
「対日重視路線」をとっており、何も「馬・時文」の発表を以って始め
て何らかの「新思考」に転じようとしているわけではない。「馬・時文
」は、今まで日中関係に携わったことのない素人の立場からの発言であ
り、その中には今の日中関係の現実から離れたものが多く含まれている。

第三に、日本側の「対中新思考」の欠如が窺える。日本側の「馬・時文」
への反応ぶりは、現段階における日本国内の対中政策論議の未熟さを曝
け出すものであった。日本の一部のメディアが「馬・時文」に飛びつい
たのは、実際のところ、そのなかの「対日重視路線」的な発想ではなく、
むしろそのなかで出された、日中間のあらゆる懸案への「無条件譲歩論」
および日本のあらゆる要求への「無条件支持論」の提案に他ならなかっ
た。「日中関係で日本側はもはや何もしなくても良い、どうせ中国が何
でも譲歩してくれるから」とでも読み取れるような安易で甘い考え方が
日本で急速に広まったようにみえる。

さて、日中関係の現実はどのようなものであろうか。近年、日中間では、
日本側からの次々なる現状打破的な動向によって、度重なる政治摩擦が
引き起こされてきている。とりわけ、近年日中関係が「歴史問題」でギ
クシャクしているのは、何も日本の一部で言われているように、中国側
が執拗に「歴史カード」を振りかざしているからではなく、日本側の「
歴史問題」への対応の大幅な後退が中国国民の感情をしきりに刺激して
いるからである。その最たるものが小泉首相による三度に上る執拗な靖
国神社参拝にほかならない。今年八月十五日、日本の一部の主流メディ
アの「歴史問題」に関する論調を読んでみると、その根底にある日本の
一部における対中侵略歴史への認識が如何に歪んでおり、如何に被害国
の歴史問題への一貫した寛大な対応に無神経さを改めて痛感させられた。
まさにそうした論調が今まで繰り返し中国人の感情を刺激し対日反感を
増幅させてきているのである。

要するに、日本側は、二〇世紀に発生した「歴史問題」に本当の「歴史」
として終止符を打つような主体的な努力が余りに不足であり、歴史の重
荷を下ろして身軽に二一世紀における東アジア諸国との善隣関係を構築
していく戦略がいまだに見えてこない。特に今の日本の対中戦略にいた
っては、まさに未だ「貧困」状態にあり、「漂流」しているようにみえ
る。こうした視点からみれば、「馬・時文」のような今の日中関係現実
をしっかりと踏まえていない議論が、中国の学界と世論で賛同が得られ
ないのは、むしろ自然な成り行きではなかろうか。

仮に今回日中間で注目の的となることがなかったら、「馬・時文」は、
近年中国における日本問題・日中関係をめぐる「百花斉放」的な活発で
健全な議論の中で生まれた一種の見解として受け止められたはずである。
近年中国では、対米政策・対朝政策などをめぐる論議でもみられるよう
に、対日政策論議でも、益々多様な見解や提言が発表されている。「馬
・時文」は、その中における一種の個人的な見解であるが、それが直ち
に政府の統一見解とは限らないのはもちろんのこと、そのなかの政策提
言は中国の学界と世論で大反論を受けているのが現状である。

日中関係は、相互作用によって動いていく二国間関係の枠組みの中にあ
る。この相互作用においては、今までの両国関係の推移過程で形成した
一連の問題およびそれらを解いていくロジックまたはメカニズムがある。
「馬・時文」の本質は、こうした日中間の相互作用のなかで、全ての問
題において中国側を「非」とし、全面的で且つ無条件に日本側に譲歩す
べきだと主張した点にある。まさにこうした主張が日本の一部に大歓迎
され、逆に同主張が中国で大反論を呼び起こしたのである。

今回の「馬・時文」をめぐる対応において、日本側の「馬・時文」への
安易な傾きは、日中間の健全な政策・戦略対話から目をそむけ、両国関
係改善に向けての辛抱強い共同努力のプロセスを避けて通ろうとするマ
イナス指向を潜んでいる。

第一に、そうした姿勢は、日本国内世論や読者に向けて、日中関係の現
実から離れた安易で誤ったメッセージを送りかねない。

第二に、それは、日本側の「対中新思考」への取り組みを鈍らせ、中国
側の一方的な妥協を期待するという幻想を生み出しかねない。

第三に、日本側の「馬・時文」への過度な傾斜姿勢は、中国の日本研究
者の間では日本の対中政策論議への不信感を増幅させつつある。

最近、日本では色々な出会いの場で、中国からの研究者と会うたびに、
必ずといっていいほど「馬・時文をどうみるか」との質問を突きつけ、
有無を言わせず、その回答如何を以って彼らの対日立場を測る物差にし
ようとする願望が見られる。つまり、聞かれた側が「馬・時文」に客観
的なコメントをしようとすれば、聞く側は即座にがっかりした顔つきに
なってしまう。こうした単純化された行動様式は、今まで日中間で積み
重ねられてきた建設的な政策対話に重い影を落としかねず、決して望ま
しいものとはいえない。

この論集は、以上のような問題意識から発案・企画されたものである。
この論集の出発点は三つである。一つ目は、いわゆる「対日新思考」を
めぐる日中における議論の背景、経緯および主な論点を整理する。二つ
目は、中国における代表的な「新思考」批判の論点を日本の読者に紹介
する。三つ目は、二十一世紀における日中関係への編著者の論点を掲載
する。

したがって、この論集は三つの部分から構成されている。第一部「〈新
思考〉論議への解説」は、編著者が新たに整理したものである。第二部
「〈対日新思考〉批判」では、代表的なものとして編著者の文章を収録
した。そして第三部「二十一世紀日中関係への思考」は、近年編著者が
発表した文章を中心に編集したものである。

日中関係の健全なる進展は、両国の安全と繁栄を確固たるものにし、両
国民の福祉と幸せにつながるだけでなく、しいてはアジア・太平洋地域
の安定と発展に資する。編著者は、そのような日中関係の進展を祈って
やまない。

編著者  二〇〇三年八月 

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●独家転載★『日中「新思考」とは何か』あとがき

昨年十二月十三日のことであった。北京駐在の日本の友人から電話がか
かって来た。「馬立誠の文章をみたか」ということだった。「いえ、知
らないよ。」「馬立誠のような人民日報の著名な評論家も知らないのか」
と質問された。確かに印象にない。「例の〈交鋒〉を書いた方。」「あ、
〈交鋒〉なら知っている。あの馬さんだったら、確か中国内政問題では
鋭いかもしれないが、日本問題分野では全く知られていないよ」と答え、
相手はたいぶがっかりした様子だった。電話の後すぐ、『読売新聞』の
関連記事をファックスしてもらった。それを読んでから、『戦略と管理』
に載った馬氏の原文を見つけて読んでみた。だが、その後このことはす
ぐ忘れていた。

ところが、それはほんの始まりだった。その日からは、北京駐在の日本
の知り合いと会う度に、必ずといってよいほど「馬立誠文章をどうみる」
とコメントを求められるようになった。全くの意外だった。

私の答えは最初から殆ど変わりはない。「馬立誠氏の気持ちはよく分か
る。しかし、彼の日中関係に対する現状認識と政策提言は現実はずれの
ものだ」と。

しかし、その勢いは収まるところを知らなかった。今度は「馬文」への
擁護論を国際政治理論の次元から大いに論証したのが同『戦略と管理』
に掲載された時殷弘教授の文章であった。「馬文」の紀行文スタイルと
比べて、「時文」は確かに国際政治学者としの緻密さがあった。ただ、
その中で言わんとするところは「馬文」とさほど変わらない。日本のメ
ディアでは、又もや「時文」をめぐる報道旋風が巻き起こった。

「馬・時文」に何らコメントをする気にはならなかった。中国国内の対
日政策の討論で様々な視点が提示されるのは健全なことと思われる一方、
「馬・時文」をめぐる議論そのものは、日本研究の専門分野とは相対的
に離れたものだと考えたからである。しかし、それから半年の間の推移
をみていると、「馬・時文」を巡って日中間で巻き起こった白熱した議
論は、一向に収まる気配をみせない。そのうえ、度々日中双方のメディ
アから「新思考」論議への見解を聞かれて、避けようにも避けられなく
なった。この論議は、現実の日中関係と密接に関わるイシューとなって
しまい、重要な研究課題として浮上してきたのである。六月十二日、中
国の人気新聞『南方週末』の記事には初めて筆者の「対日新思考」への
コメントが載せられた。

これまでの「新思考」をめぐる論議を振り返ってみると、それが否応な
しに日中関係の推移の中で一ページを飾るようになったことに気づく。
この論議に何らかの答えを与える必要性を強く感じるようになったので
ある。そこで考案したのが、筆者と人民日報評論員(論説委員)林治波
氏との合作によるこの論集の編著である。

「新思考」をめぐる論戦は既に、中国における日中問題討論を白熱化し
た新たな段階へ導く結果をもたらし、日中双方のメディアを巻き込んだ
国際討論へと発展しただけでなく、日中関係に携わる政治家・外交当局
・学者やブレーン達に対して逃避を許さない厳しい問題提起をすること
になった。日中関係は既に、二一世紀に向けての戦略対話を回避できな
い段階まで来ていることを改めて告げる出来事である。「対日新思考」
に関する討論を、ただ中国国内問題として対岸で見ているのでは生産的
な結果は生まれてこない。日本国内でも愈々「対中新思考」をめぐる活
発な論議を始めるべきではないだろうか。日中共同で二一世紀相互関係
に関する「新思考」を模索する段階に入っているのである。

日中両国は、二一世紀においてより良い戦略関係を迎えることができる
か。様々な要因を考えると、その成否は、もっぱらこれからの一定の時
期における日中政策対話にかかっている。この歴史的な機会をつかむこ
とができるかどうかは、日中双方の「共同努力」を要する作業なのであ
る。この論集がそのための一つの呼びかけとなることを願う。

本論集の発案から発行まで、日本僑報社の段躍中編集長からただならぬ
協力と助言を頂き、出版まで快諾して頂いた。それらがなかったら、こ
の論集が世を問うことは不可能だったはずである。心より御礼申し上げ
る次第である。なお、論集の原稿は大半が中国文であったが、それらを
辛抱強く日本文に訳してくださった諸氏にも心より感謝したい。

金熙徳        
二〇〇三年八月

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●著者紹介★金熙徳・中国社会科学院日本研究所教授の略歴

金煕徳( Jin Xide ) 吉林省出身、1954年生まれ、1982年中国延辺大
学政治学部卒、1985年同大修士課程修了、講師となる。1986−87年米国
コネチカット州立大客員研究員。1989年より東京大学大学院総合文化研
究科在籍、1994年3月学術博士学位取得。同年夏より中国社会科学院日本
研究所勤務。現職研究員(教授)、中華日本学会常務理事、中国亜太学
会副秘書長、中国社会科学院韓国研究センター常務理事などを務める。

著書:『日米基軸と経済外交』、『日本外交と中日関係―20世紀90年代
新動向』、『徹底検証:日本型ODA−非軍事外交の試み』、『中日関係―
復交30周年の思考』など。

論文:「日本の対中ODA政策の変遷と中日関係」、「中国から見た有事法
制」、「中日パートナーシップの背景・内容および趨勢」、「10+3枠組
みと中日両国の政策志向」、「ポスト雁行型モデル時代の中日関係」、
「小泉の平壌訪問、日朝関係はどこまでゆく」など。

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●著者紹介★林治波・人民日報評論員(論説委員)の略歴

林治波( Lin Zhibo ) 山東省出身、1963年生まれ、1983年中国人民大
学歴史学部卒。中国軍事科学院軍事歴史研究部で解放軍戦史と抗日戦争
史研究に従事、2000年人民日報社に転属、新聞評論に携わる。現在『人
民日報』評論員(論説委員)、主任編輯、『人民論壇』『今日談』編集
長、中国抗戦史学会理事、『人民網』『千龍網』にコラムを持ち、数多
くの評論を載せている。

著書:『抗戦軍人の魂――張自忠将軍伝』、『大勝利――台児荘戦役実
録』など。

論文:「〈七七〉事変の歴史的思考」、「日本軍国主義と中国侵略戦争
」、「湯恩伯と台児荘戦役」、「中国の反侵略戦争の啓示録」など。

テレビ・ドキュメンタリー・シリーズ:『使命』、『彭徳懐』、『中流
砥柱』。

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●特別報道★書誌データ

ISBN 4-931490-74-3,0036
書 名:日中「新思考」とは何か
     ―馬立誠・時殷弘論文への批判―
著 者:中国社会科学院日本研究所教授 金熙徳
    人民日報評論員(論説委員)  林治波
発行者:張景子
発 行:株式会社日本僑報社
定 価:本体1400円+税
判 型:新書版176ページ
発行日:2003.9.29

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●独家連載★遥心、上海を語る(22)

 [3] 上海のSARS防戦の一手:党の政治関与を強めること

その一 
 SARSで動揺はあったものの、結果から見ると上海はやはり他の都市よ
りも一歩早く対策を練って実行した。上海は1600万の人口を抱えて
いると同時、毎日国内外の人数を合わせて約300万の流動人口を持っ
ている。このような大型都市がSARSの全国に蔓延する緊急事態の中で、
一体どうやってSARS予防体制を整ったのだろうか?どうやって都市の秩
序を維持したのだろうか?最終的に、6月下旬まで上海で発見したSARS
患者数は8名で、中の7名は他の地方からの感染で、一名は家族による
伝染ということがわかった。しかも医療関係者の感染者は皆無だという
こともあって、中央政府が上海を危機管理の成功案例として褒め称えた。 

 この二ヶ月あまりの実況を再び回顧して、私個人的に感じたことを簡
単に一言でいうと、それは上海市政府がこの非常時期において、比較的
に迅速に社会主義的な党政組織の実力を持って、ほぼ100%の全民総
動員をやり遂げたということである。総動員という言葉は日本において、
戦争以外の状況下では、とても想像しにくいものだと思われる。

 それでは、日程順に上海市政府が肝心な時に、どのような行動を取っ
たのかを見てみよう。

 4月14日月曜日、市政府が医学などの分野における専門家14名に
よって編成されたSARS防止諮問機関を設けた。その機関は、SAR
S防止及び治療に関する具体的な対策を制定、実行し、疑似感染者の立
会診察を行う。

 4月15日火曜日、上海市の境界出入検査部門がSARS防止告知を
出し、境界移動際の健康診査窓口を設けた。毎日200便が往来する空
港と60便が往復する海港では、特に厳しい健康安全チェックが行われ
た。

 4月16日水曜日、中国共産党上海市委員会と市政府が10項のSA
RS防止対策を提案した。すると上海市政府や各学校及び国有企業にあ
る各級別の共産党組織が直ちに全体会議を開き、「非典(SARS)対
策」は国の一大事であるため、共産党員は先頭に立ち、市委員会の呼び
かけに対して積極的に呼応するとともに、政令を遵守し、違反者は場合
によって除籍することもできると明確に指摘した。その日から、上海市
内にあるすべての公的組織において、北京、天津、山西省内モンゴル省
などの地に出張して来た人は例外なく二週間の自宅謹慎及び医学的観察
を言い渡された。

 一週間後の4月23日、上海市政府は市民に対し、市の通告令一号を
発表した。それは8項の条例からなり、題目はそれぞれ、
 1.上海市内に入る人員に対して体温測定と健康申告を行う。
 2.各学校及び幼稚園における伝染防止措置を強化する。
 3.公共交通工具及び公共場所の消毒を厳格に行う。
 4.大型イベントの開催を厳禁する。
 5.市外への出張、旅行、考察等の行為を厳格にチェック、制限する。
 6.SARS防御の第一線で働く人員の警戒意識と知識を強化する。
 7.SARSに関する新しい情報を即時に発表し、社会全体の監督を
   推進する。
 8.行政組織のたてと横のつながりを強化し、特に横のつながりの密
   接度を増し、SARSの防止に全力を注ぐ。

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●恵贈動態★河村太美雄氏から《一個日本老兵対侵華戦争的反思》ほか

元日本兵河村太美雄氏から自傳『ふるさとへの道ー皇軍兵士の歴史認識』
(静岡教育出版社)とその中国語版《一個日本老兵対侵華戦争的反思》を
ご恵贈頂きました。この場を借りて深くお礼を申し上げます。

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●小社動態★『鬼子又来了』華僑報、関西華僑報などに登場

新刊である『鬼子又来了ーー中国の若者が見た元日本兵・謝罪の旅』は、
8月25日付の華僑報、関西華僑報に登場した。この場を借りて深くお
礼を申し上げます。

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●編集後記★『日中「新思考」とは何か』出版座談会 北京で開催予定

小社の最新刊である『日中「新思考」とは何か』の出版座談会は、9月
27日、北京で開催される予定。在北京の日本問題研究者を中心に、中日
両国のマスコミ関係者など出席される予定。詳しくは今後の日本僑報電
子週刊に掲載致します。

なお、『日中「新思考」とは何か』は、小社の「隣人新書」第二冊とし
て、9月29日発売いたします。急いでこの本を入手したい方は、中国
研究書店http://www5b.biglobe.ne.jp/~duan/からご注文できます、どう
ぞご利用ください。

この号は中国湖南の田舎から発信しました。皆さんの手元にうまく届け
ましたらとても嬉しいです。

来週水曜日は第二回世界華文伝媒論壇の最中ですが、湖南の省都長沙か
ら配信できるようにチャレンジします。

では、失礼します。

段躍中 2003.9.17 午前8時 湖南の田舎にて。

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 日中関係・華僑華人情報専門誌・毎週水曜日発行 編集発行:段躍中
  1998年8月創刊・バックナンバー閲覧はhttp://cf.net/cpjへどうぞ 
無断転載禁止。著作権は日本僑報社またはその情報提供者に帰属します。
  情報のご提供と問い合わせはduan@muj.biglobe.ne.jpへどうぞ
  ●日本僑報社書籍e-shop→http://www5b.biglobe.ne.jp/~duan/
   ■登録・解除http://www.mag2.com/m/0000005117.htm
  ◇掲示板http://bbs.melma.com/cgi-bin/forum/m00026085/
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