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段躍中(日本僑報社編集長・日中交流研究所長)が執筆し、選んだ豊富な情報を毎週水曜日お届け。98年創刊以来、700号以上を無料で発行し、日中交流・在日中国人情報を知る上で欠かせないと自負。【まぐまぐ大賞2006ノミネート】 




在日中国人動態0627

発行日: 2001/6/27


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    日本僑報電子週刊 第135号 2001年6月27日(水)発行
________________________________
 日中関係・華僑華人情報専門誌・毎週水曜日発行・編集長:段躍中
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■目次■

●社団動態★在日中国人教科書問題を考える会発起大会 7月14日開催
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●使館動態★大使館教育処「隆重紀念建党80周年」演唱会を開催
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●社団動態★全球華僑華人推動中国和平統一大会東京大会委員会設立に
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●社団動態★“新世紀華僑華人社団聯誼大会”在北京隆重召開
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●社団動態★中国済南海外学人聯合総会8月成立 現募集日本参加者
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●中日交流★ 国際シンポジウム 東北アジア歴史像の共有を求めて?
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●人物動態★東洋学園大学教授朱建栄博士番組<報道2001>に出演
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●人物動態★彭飛・京都外国語大学助教授 大阪で講演
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●読者来稿★相知ることを求めて【下】/『東の隣人』共著者 徐晨陽
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●読者反響★知恵さんの文章をいつも愛読しています
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●読者反響★とっても面白くて、異文化の差を感じさせて頂きました
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●独家連載★知恵看中国(11)察してよ!
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●小社動態★『中国人の見た日本の自然と人々』など通販書物のご案内
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●社団動態★在日中国人教科書問題を考える会発起大会 7月14日開催

趣旨:歴史問題に関する正確な認識は、日本とアジア近隣諸国との友好
関係の礎である。しかし、本年4月3日、文部科学省の検定を通過し、来
年度4月から使用に供される「新しい歴史教科書をつくる会」編纂の『
新しい歴史教科書』(扶桑社出版)は、皇国史観・侵略戦争美化・植民
地支配の賛美・アジア蔑視・女性差別・中国敵視に貫かれたもので、韓
国・中国等近隣諸国の大衆の憤りを招いている。このような教科書が使
用されると、日本の若者と中国や韓国などアジアの国々の若者との間に
新たな断絶が発生することになるに違いない。国際化が進む今日の日本
に生活の基盤を置く私たち在日中国人は、このような新たな断絶を生じ
るのを看過できない。日本社会と共存する私たちにも、戦後、日本社会
に根付いた民主主義精神を守り世界平和を維持し発展させる義務がある
と認識している。 

このような事態を憂慮するわれわれ日本に在住の中国人は「在日中国人
教科書問題を考える会」(中国語名:旅日華人教科書問題思考会)を正
式に発足し、日本の民衆及び日本に在住する他の民族の人々と手を携え
て歴史に逆行する危険きわまる動きを阻止することを決意する。 

発起準備人:王智新、朱建栄、莫邦富、趙軍、段躍中、趙海成、熊達雲 

日時:2001年7月14日(土)午後2:00-5:00(1:30開場) 

場所:早稲田大学14号館801室 (社会科学部建物 8階)  

プログラム:司会 朱建栄 
 
『新しい歴史教科書』分析・批判 (古代から近現代まで)
熊達雲、趙軍、郭承敏、王瑞来、高明潔、兪彭年、蘇林、劉進慶、莫邦富
ほか 

ゲストスピーチ(一部承諾済み) 
松居やより、姜尚中、高橋哲哉、姫田光義、辛淑玉、卓南生、国分良成、
陸培春、吉田実、符祝慧、天児慧、岡本厚、安川寿之輔、田中宏、俵義
文、西尾克巳ほか

声明文の採択 
設立経緯説明及び今後の予定

参加費無料 どなたでも関心のある方は奮ってご参加ください。

会場へのアクセス、本会に関する問い合わせは下記まで:
王 智新 E-mail: wang@miyazaki-mu.ac.jp
電話&ファックス:0985-20-4807 

呼びかけ人へ 

在日中国人教科書問題を考える会 呼びかけ人
(順不同、一部省略) 

王智新 教育学博士 宮崎公立大学教授 
朱建栄 政治学博士 東洋学園大学教授 
莫邦富 作家 
趙 軍 歴史学博士 千葉商科大学教授 
劉 傑 文学博士 早稲田大学助教授   
熊達雲 政治学博士 山梨学院大学教授 
王瑞来 学習院大学研究員    
郭承敏 沖縄大学地域研究所 研究員 
劉 迪 早稲田大学研究員 
庚 欣 北京師範大学助教授 
区建英 学術博士 新潟国際情報大学教授 
李廷江 学術博士 中央大学教授 
李恩民 歴史学博士・社会学博士 宇都宮大学外国人教師 
兪彭年 県立長崎シーボルト大学教授 
蔡建国 哲学博士 元新潟国際情報大学教授 
張紀潯 経済学博士 城西大学助教授 
呉智深 工学博士 茨城大学教授 
沈 潔 社会福祉学博士 高知県立女子大学教授 
趙海成 ジャーナリスト 
張玉人 中国弁護士 在日中国弁護士連合会副会長 
蘇 林 北海学園北見大学助教授 
李彩華 名古屋経済大学講師 
劉燕子 『藍』文学雑誌編集長 
邱海涛 中文産業編集主幹 
段躍中 学術博士 日本僑報出版社編集長 
孔 健 孔子第75代子孫 チャニーズドラゴン新聞編集主幹 
班忠義 ジャーナリスト 
姜 維 中国光彩事業日本促進会代表 
趙宏偉 文学博士 法政大学助教授 
高明潔 愛知大学助教授 
季衛東 法学博士 神戸大学教授 
厳善平 農学博士 桃山学院大学教授 
王曙光 拓殖大学教授 
金龍哲 教育学博士 広島大学助教授 
唐 亮 法学博士 横浜市立大学助教授 
李拡建 中国論壇代表、中国語研修学校校長 
董炳月 文学博士 中国社会科学院副研究員、留学生新聞編集長 
楊瑜芳 工学博士 
秦 嵐 『藍』文学雑誌編集者 
方蘇春 工学博士 中国留日同学会会長 
李年古 中国経済週刊編集長 
毛桂栄 法学博士 明治学院大学助教授 
張 南 経済学博士 広島修道大学教授 
劉進慶 東京経済大学教授 
李 磊 理学博士、工学博士 法政大学助教授 

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●使館動態★大使館教育処「隆重紀念建党80周年」演唱会を開催

中国大使館教育処と東京地区中国留学生学友会は、この頃、「隆重紀念
建党80周年・党在我心中」演唱会を開催した。26日付けの人民日報海外
版は一面にこの演唱会を取り上げた。

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●社団動態★全球華僑華人推動中国和平統一大会東京大会委員会設立に

来る7月16日、17日の両日、東京京王プラザホテルにて開催される「全
球華僑華人推動中国和平統一大会 新世紀東京大会」の大会委員会に関
する設立大会は、6月30日午後、日中友好会館に開催される予定。

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●社団動態★“新世紀華僑華人社団聯誼大会”在北京隆重召開

由国務院僑辧等主催的“新世紀華僑華人社団聯誼大会”,本月20日至22
日在北京隆重召開。在日中国人団体中国留日同学総会等団体的代表参加
了大会。詳細請参考以下主頁。
http://www.chineseinternetnews.com.cn/node2/node4/node19/
userobject6ai8961.html

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●社団動態★中国済南海外学人聯合総会8月成立 現募集日本参加者

中国済南海外学人聯合総会8月成立。受現済南市僑辧的委託,日本僑報社
向広大在日山東籍学人募集参加者。開催日期:8月23日〜24日。済南市政
府除負担参加者在済南的住宿・餐飲・交通等費用外,還補助毎位人民元
3000元。希望者請与日本僑報社段躍中連絡,名額有限,先来後到。

有関本会的詳細状況請参考以下主頁。
http://www.chineseinternetnews.com.cn/node2/node4/node19/
userobject6ai8949.html
http://www.shandong-press.com/480htm/3b1.htm

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●中日交流★ 国際シンポジウム 東北アジア歴史像の共有を求めて?

主催:
同シンポジウム実行委員会/敬和学園大学・同人文社会科学研究所

2001年 7月14日(土)13:00〜 新 潟 会 館  新潟市幸西3-3-1 
                 (025)247-9307
               15日(日)10:00〜 敬和学園大学 新発田市富塚1270
                 (0254)26-3636

いずれも参加無料 交通は下図をご覧ください

 東北アジアの社会・文化は極めて多様です。過去には地域の諸民族・
国家が平和的な交流を重ねる時代が長く続いていましたが、ここ100年
余りは敵対・断絶した関係となり、互いの歴史認識にずれが生じ、それ
が今日まで続いています。いま議論を呼んでいる歴史教科書をめぐる問
題も、その根底には人々の歴史認識のずれが横たわっているようです。

 このずれをなくすためには、まずこの地域に暮らす人々が地域の歴史
をどのように認識しているのかを知りあうことが大切であると考え、昨
年7月に引き続き「歴史像の共有を求めて」というテーマでシンポジウ
ムを企画いたしました。

 どなたでも、ご自由にご参加ください。また、招待報告者らとの交流
を深めるため、レセプションにもどうぞご参加ください。

  第1日(7月14日) 会場:新潟会館 
    パネリスト報告?:(13:00〜17:30)各発表題目・順番は仮のもの
      基調報告 古厩忠夫(新潟大学教授、シンポジウム実行委員会代表)
      「日中戦争 − 感情の記憶”と“事実の記録”」
    ボリス・スラヴィンスキー
    (世界経済国際関係研究所日本太平洋研究センター主任研究員)
   「第二次大戦におけるソ連の対日参戦問題について」
   李啓煌(仁荷大学校副教授)
   「韓日の歴史教科書をめぐって」
   趙 煥 林(遼寧省档案館副館長)
   「中国東北における“満洲国”に関する歴史教育」
      歩    平(黒龍江省社会科学院副院長)
   「21世紀の中日関係と歴史認識」 

    レセプション(18:00〜)会場:同会館内(参加費 3000円)

 第2日(7月15日) 会場:敬和学園大学
    パネリスト報告?(10:00〜12:30)各発表題目・順番は仮のものです
      浅倉有子(上越教育大学助教授)
      「日本と韓国の博物館展示と歴史認識」
    呉 文 星(台湾師範大学教授)
   「台湾の国民中学校教科書『認識台湾 歴史編』をめぐって」
    鹿 錫 俊(島根県立大学助教授)
   「日中関係の齟齬を招くもの−日中戦争前夜の日中外交を例として」
      田中利幸(敬和学園大学教授)
      「加害と被害−歴史認識の共有を求めて」 
●お問い合わせ:
furumaya@human.ge.niigata-u.ac.jp 
025-262-6447(新潟環日本海研究ネットワーク(仮称)代表 古厩忠夫)
kushiya@eng.niigata-u.ac.jp 025-262-7188
(新潟大学環日本海研究会事務局長 櫛谷圭司)

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●人物動態★東洋学園大学教授朱建栄博士番組<報道2001>に出演

24日午前8時半から放送されたフジテレビの日曜番組<報道2001>に、
東洋学園大学教授朱建栄博士が出演した。

ある老華僑から朱建栄教授の出演に関する下記のメールを届けられた。
参考として掲載いたします。

朱建榮教授の今朝のテレビ出演をご覧になりましたか?

朱教授は番組<報道2001>立派な弁論を展開されたと私も妻も大い
に喜び、満足です。

超巨大な炎黄子孫一族の代表選手として立派な堂々たる論戦ぶりを示さ
れました。鋭い分析もたいへん説得力がありました。

なんと言っても靖国神社問題は日本人の最も敏感な問題のひとつであり、
感情が理性を圧倒する<聖域>なので、<以理服人>とは言っても難度
の高い弁論課題だと思います。

その上、岡崎久彦や森本や竹村のような超一流の老獪な保守派の論客た
ちの連合軍が相手なのです。
安倍副官房長官を含めて1対4の戦いは楽なはずはありません。

日中関係を大切にすること、それは日本の国益にもなるという論理は
必勝不敗の論理でもあると思います。

テレビをご覧になった皆さんの心には何が残りましたか?

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●人物動態★彭飛・京都外国語大学助教授 大阪で講演

日中交流セミナー「日中文化のあれこれ〜中国人と日本人のつきあい方」
彭飛氏(京都外国語大学助教授)が、習慣・言葉・行動様式などの側面
から日中文化の違いを面白おかしく分析。日中の人々がどのように付き
合っていけば良いかを考える。
日時=6月27日(水)18時半〜21時
会場=弁天町市民学習センター(大阪/「弁天町駅」)
参加費=1000円 ※原則、要申し込み
問い合わせ・申し込み=関西日中交流懇談会TEL&FAX0797-88-2240/
E-mail=kansainc@ch.mbn.or.jp

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●読者来稿★相知ることを求めて【下】/『東の隣人』共著者 徐晨陽

【前号に続く】
隣人の行動を、『東の隣人』ではどのように観察・分析しているのだ
ろうか。その内のいくつかを例に取って見ることにしよう。

 たとえば、日本人は畳生活だ。畳と日本人の心理をつなげて考えると、
次のように分析することができる(『畳の世界』二〇〜二七頁)。畳の
上で話し合うと、親近感を生みやすい。中国の諺に「席地而坐(シーチーアル
ツオ)」、「促膝談心(ツウシータンシン)」等があり、親密度や自然的な関係を
表している。「席地」や「促膝」の姿勢は確かに親密関係を生むのに有
利である。畳の上で、大人は座るか横になるかで話し合うし、子供は這
ったり、翻(ヒルガエ)たりして戯れる。和気靄々睦まじい雰囲気を創る。

 個人部屋の仕切りを重んじるイギリス(ヨ−ロッパ、アメリカ)と違
って、典型的な日本人の住宅の間取りはメンバ−によるものではなく、
家庭全体の働きに応じ、日常の共同生活の居室としての「居間」、応接
間としての「座敷」、収納用としての「納戸」などに仕切られる。部屋
の配置は集団活動を優先的に考える。これは中国の居住様式に似ている
。但し、日本の場合はより甚だしい。伝統的な日本の部屋は移動のでき
る、取り外しのできる、騒音防止性能の低いふすまで仕切っている。寒
くなければ、障子やふすまは開けたままの日が多い。場合によっては、
ふすまを取り外して大きな部屋一間になる。ベッドを使用しないため、
寝室がなくてもよい。伝統的な日本の部屋配置方式は中国人の部屋配置
方式より親密な雰囲気を創りやすい。

 外部世界と内部世界とは物理的に厳しく隔離され、閉ざされた世界と
形成される。家庭メンバ−の間に親密な関係を持つが、家庭と外部世界
との間に絶対的な境界線が画されている。境界線以内は、外部の人に知
らせたくない秘密を持ち、睦まじい「内の者」であり、境界線以外は、
無関係の「外の者」である。又、個人住居と共同活動の場を仕切る境目
が明確しなく、且つ、厳格しないため、畳の上の睦まじい内部環境と変
化に富む外部環境との間に中間地帯が設けられていない。こうして、お
客や見知らぬ人という外部からの人が入られると、家庭に大きな衝撃を
与える。日本人は人見知りが激しいと考えられている。これは日本人の
部屋の配置の特徴とは大きく関連していないとは言えない。ふすまで仕
切る日本の家に住むと、個人のプライバシ−はより隠蔽しにくく、個人
主義もより培いにくくなる。これは日本人の集団主義の特徴と関連する
と思う。そこで家庭活動のステ−ジとしての部屋、その配置モデルは文
化に制約される。それだけでなく、逆に文化と民族の心理に影響を及ぼ
しているという結論を出している。

 それから、外交上では日本は大国崇拝で、アメリカ一辺倒だ。これは
国際関係の上での日本の上下意識を表していると中国人が見ている(『
大国崇拝に見る上下意識の強い日本人』七一〜八〇頁)。日本では上下
の関係が重んじられ、社会の構造はタテ式とされている。上下の関係が
重んじられる中の個人は、それぞれ上を恐がり、下をいじめる特性を持
ち、自分より位置の高い人に服従する。強い上下意識を持つ日本人は、
新たな環境に入り、見知らぬ人と交際する時に、往々にして相手がたま
らないほどに礼儀正しく行動する。それは自分と相手の相対位置が把握
できていないからである。能力や位置等において、相手が自分より下だ
と判明すると、傲慢となり、いじめる。自分より上だと分かったら、崇
拝し、頭を下げる傾向がある。行動のいずれも上下意識が根底にあると
思う。

 上下の意識が強い中で、下位に置かれる人は、上位の者に保護される
一方、時には、上位者からいじめられることもある。日本学校のよわい
ものいじめ現象はこの特徴の表れであろう。「親分」、「子分」はタテ
社会の典型です。日本型集団の内部では部下と上司との間の関係の中に
多少ともこのような特徴が常に見受けられる。集団内には親父に似る大
きな権威者がおり、ほかの者はその人の子供のようである。強大な帝国
に跪拝することは、会社の「おやじ」の権威の下で跪拝することと同じ
ではないでろうかと思う。

 かつて日本人は世界を序列に想定し、アジアの国々を侵略したのはア
ジアの国々のお兄さんになりたがっていたのだ。なれなければ、実力の
ある、強い者に権威を認め、頭を下げる。弱い者は強い者に服従し、強
い者は弱い者を踏み付ける、これが上下関係のロジックである。中国が
いかなる覇権にも反対するのは、深層から言えば、中国人の心の深くに
上下の意識や権威に対する跪拝が乏しいからである。外交上の上下意識
の現れは日本人の上下関係を重んじる意識の上に成り立っているのであ
る。

 もう一例をあげると、日本では自動販売機が至るところにある。利点
を考えると、環境に制限されない。時間に制限されない。気候に左右さ
れない。風であろうと、雨であろうと、住宅街に近かろうと、遠かろう
と、品物が売れる。お店が閉店した真夜中も、必要な物が取り出せる。
まして、「各種労働保険加入、被服貸与、交通費支給」の必要もなけれ
ば、お客さんとのもめごともない。老若男女問わず、一律に応じる。一
方、弊害もある。人間を識別できないから未成年者の喫煙や子供の金の
無駄使いに便宜をはかる。さらに、自動販売機はお客と主人との間は対
面しなくなり、交流の場が喪失する(『自動化の発展に残される発達の
課題』一二五〜一三三頁)。

 自動化の発展にともない、さまざまな人々と同じ時間・空間を共有す
る機会が減り、ともに行動すると互いに交流する経験が少なくなる。人
間生活の営みが変わっていく。自動化の発展により、だれでもまわりの
人に直に頼らなくても生きていけるようになる。人々の生活は極めて便
利になる一方、心の親近感は逐次に薄まっていく。人間は関係的存在で
ある。自分とかかわり、人とかかわり、物とかかわりながら、生活して
いる。そして、生誕から死亡までのそれぞれの発達段階において、多く
の人々と心の交流を必要としている。物質が豊かになった日本人は、精
神面でそれと相応に豊かになったとは言えないかも知れない。交流の場
を失い、互いの関係が浅くなり、落莫感を覚るように見える。昔人情た
っぷりの伝統的な生活様式が恋しくなってきているようである。子供は
ほしい品物を手軽に入手できる一方、存分に友達と遊ぶことができなく
なる。こうして、遊ぶなかで得られる協調や譲歩、自己主張、団体行動、
コミュニケーションの取り方などの知識が少なく、発達が阻まれる。発
達の課題が残される。

 さらに、歴史問題について(『曖昧な善悪観』二一八〜二二五頁)、
文化的心理から分析すると、伝統的な日本人の行動は、ある種の内在の
道徳基準に基づくのではなく、外在の固定しない要素に基づいている。
人の行動を評価する場合、善悪より、恥をかくかどうかが強調される。

 行動に対する拘束は内在の道徳判断によるものではなく、外部からの
影響による。これは実は、あの侵略戦争を起こした文化的心理の基礎で
はなかろうか。戦争を起こしたのは「正義」と思い込むある種のドクト
リンに基づくのではなく、次のような考え方に基づく:西側の国々がア
フリカ、南アジア、太平洋諸島及び南アメリカで勢力範囲を分けている
ので、自らはアジアを占領する。これで西側の強国と肩を並べる。そう
しなければ、屈辱を覚えてしまう。

 戦争に参加する人は「正義のために戦う」(もともと正義ではない)
というような信念を抱くのではなく、神聖なる指令に服従するために参
加するのである。敗戦しても、不義の闘いを起こしたから負けたという
ことを根本的に認識することはなく、テーブルに置かれる飴玉を食べた
くて、大人に叩かれた子供のように、飴玉を食べてはいけないとは考え
ず、飴玉を食べたら叩かれると考える。ゆえに、一部の日本人は(もち
ろん、全員ではない)心の深くにあの戦争の過ちを認識できない。

 外部からのプレッシャーは変わりやすく、長続きはしない。いくら大
きなことでも徹底的に追求されない。外部からの強い警告により、一時
的な反省はするだろうが、長く経つと、ぼんやりしてしまう。「喉元す
ぎれば熱さ忘れる」という日本の諺で日本人のこの文化的心理の特徴を
説明すれば、ぴったりだろう。戦争に対する日本政府の態度も、このよ
うに考えれば、問題を十分に説明できると思う。戦争が終わってまもな
く、教科書問題や、戦争の性質や「南京大虐殺」などの問題を巡って、
日本政府高官の一部が問題発言をする。戦争の被害を受けたアジアの国
々に責められ、政府が謝って、問題は収まる。しかし、しばらく経つと、
また誰かが出てきて無責任な発言をし、同じことを繰り返す。すべての
日本人が戦争について認識していないということではないが、政治家ら
の言動は文化的心理の基礎がないとは言えないだろう。

 上記のような文章は『東の隣人』に二十七本集録し、同類の本にない
ような話題も持ち上げている。通俗な方法で中国と日本との文化の違い
を認識することにより、心の相知ることを求める著者の真心のこもった
これら、とりわけ中国人の日本観に影響する歴史問題関するものを、日
本の読者に受けとめてもらえるかどうかと最初は不安があった。刊行後、
読者の木内恭子さんから「私の最も解せないのは、日本人は歴史の大好
きな国民であって、中国の古い歴史には関心があるのに、七十年前のこ
とには目をつぶりたがるのが、なぜか。学校でも教えないし、教科書か
らは、抹殺されつつある。これを解決しないかぎり、中国の人との心か
らのふれあいはないと、この本を読んでも感じたことだった」との感想
文をいただき、一安心した。

 『東の隣人』が刊行された後、読者からコメントが寄せられ、中でも
次のような言葉に大いに励まされた。「今から六十年位前、アメリカの
文化人類学者のベネディクトが書いた、『菊と刀』に匹敵するような、
日本に関する鋭い観察の書である。『菊と刀』は、第二次世界大戦前後
の、日本および日本人の研究書であるが、敗戦を日本がどのように受け
入れるか、という目的で、ベネディクトは執筆を依頼されたのだが、そ
の目的以上の好著といわれている。それはベネディクトが、純粋に学者
の立場で、戦争にとらわれずに書いたからだと思う。その彼女が今の日
本を見たらどう思うだろうと、興味があるのだが、残念ながら、戦後ま
もなく亡くなってしまった。そして今、中国の若手研究者とライタ−の
二人によって、書かれたこの『東の隣人』は、まさに現代日本人の研究
書であり、第二の『菊と刀』である。もちろん二つの本には微妙な違い
があり、徐さんは日本に在住のこともあって、ごく最近の日本の出来事
まで、詳しく知っていて、ベネディクトのように深くはないが、巾の広
い研究者と思った」と。

 中国人も、日本人もよく相手のことを観察・研究している。国交正常
化三十年、中国の日本研究が盛んになるにもかかわらず、日本の中国研
究に比べ、深さにしても、広さにしてもまだまだ思う通りに行かないと
思う。この意義では、「心相知る」までの道程は遠いものの、『東の隣
人』はよく探索したと言える。
                         2001年5月23日

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●読者反響★知恵さんの文章をいつも愛読しています/張 一梅

熊谷さん、おはようございます!私の夫は日本人ですから、先日「実際
に感じた中国人男性と日本人男性との違いは?」と質問されましたが、
上手く返事できないので、熊谷さんの文章を転送してあげました。それ
だけ、熊谷さんの文章に納得しています。

知恵さんの文章をいつも愛読しています。失望させられたことが
一度もありません。これからも、楽しみにしております。

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●読者反響★とっても面白くて、異文化の差を感じさせて頂きました

始めまして、曹と申します。日本僑報電子週刊に載ってる文章をいつも
拝見してます。

とっても面白くて、改めて、異文化の差を感じさせて頂きました。

僕は旦那さんと同じ、日本に“嫁いだ”中国男性です(笑)。今年来日3
年目、幸い日本語通訳出身で、言葉には苦労しなかったが、やっぱり習
慣、価値観の違いで、悩む時もしばしばありました。今週はお金に対し
ての細かさを指摘されたが、それについて説明したいと思います。

 僕は物価の高い上海出身で、それでも日本とくらべれば、5分の1程度
です。来たばかりのころ、如何してもこっちの物価に納得できなくて、
旦那さんと同じように安い物を探しまくってた。 もし内陸出身の人な
ら日本の物価は自分の故郷の20倍になるかも。

日本人でも外国に行って、定職のないまま、いきなり10数倍の物価の高さ
に卒倒して、“1円でも安く”になると思う。だけど僕は約1年後仕事が安
定になって、高い物価にも慣れました。

今大体買い物は近くの店でするし、倍以上の差がなければ、わざわざ遠い
所には行かない。

ですから僕の例を見ると出身地の物価によって、慣れるのにかかる時間が
違うと思う、そして大前提は安定の収入です。こう言う風に計算すれば、
大体5年以内に皆金に細かくない人間のなります、決して国籍とは関係が
無いと思う。但し、僕個人は幾つかのこだわりがあります:?中国より安
くなければ、(made in china)は買わない(特に衣料品)。?日本
の税金は今でも高いと思う。僕は来日して初めて市民税、県民税、消費税、
などの単語を習いました、中国では無いからです。これだけの税金を払っ
てるのに、ごみは決まった日にしか出せない(中国毎日ok、毎日取りに
来る)。?電化製品については一度も高いと思ったことが無いんです。
(安くて最高です!)

以上あくまでも個人な見解で、ご参考に成れたらと思います。

旦那さんもきっとご自分なりの感想があるでしょう、ぜひ聞かせてくだ
さい。

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●独家連載★知恵看中国(11)察してよ!
  
  中国人は日本人と違い、物事をはっきりという。わたしはこれを直接
明快主義と呼んでいる。声も大きいが、わたしたち日本人が普通言わな
いような事を率直にいう。中国人の友人にコーヒーを振舞おうとしたら、
「いらないです。コーヒーは嫌いだから飲みません。」といわれ、頭は
納得しても心で、ズキン!さらに、わたしが気に入って買った洋服など
に「熊谷さん、どうしたのその服、全然似合わないよ!」と痛ーいアド
バイスをくれたりして、泣きっ面にハチ状態になる。何でこんな言い方
をするのだろう?私ならもっとオブラートをかけて話をするのに・・・。
 
 ところが、このオブラートが実は日本人独特の表現らしい。例えば、
あまり乗り気がしない相手から「今日カラオケ行かない?」と誘われた
ら、「いいけど、今日はちょっと・・・」といえば相手はNOと察して
くれる。オブラートのNOだ。日本人ははっきり言葉を言わない、曖昧
な表現を好むのだ。
 
 これが相手が中国人いや外国人だと全然通じない。彼らは、はっきり、
言葉で表現するのが習慣なので、察するという習慣が少ない。「今日は
行きません。」と伝えないと分かってくれない。日本人には言いにくい
表現だ。だから、察してよ!と言いたくなることが多かった。逆に外国
人には、「日本人は何を言っているか分からない」と評判が悪い。田中
眞紀子外相がアメリカ訪問して大変よい評価を受けたのも、彼女のはっ
きりとした主張だった。私の夫もこれだけはよく文句を言った。
 
「キミは何を考えているのか、分からない!」
 
 しかし、逆に中国人の方が言葉をはっきり言わないことがある。
対不起。つまり「ごめんなさい」である。結婚して15年、夫の口から
「ごめんなさい」の言葉がでた事はほとんどない。始めは、何とか言わ
せようと努力したが、最近では彼の表情や行動を見て判断することにし
ている。例えば、ある物がなくなって大騒ぎし、「キミがなくしたんだ
ろう」なんて言ってると、それが彼のかばんから出てきたりする・・・。
ほんとだったら謝ってほしい瞬間だが、「あなたが悪いんじゃない!」
と私が責めたとき、彼が、何も言わなければ、謝っていることととする。
つまり、夫の気持ちを察してあげているのだ。今は、これでうまくいっ
ている。だから、私は言いたい、
 
私も察してあげてるのだから、あなたも察してよ! 
                  
         異文化コミュニケーター熊谷知恵(くまがいちえ)
                                kumagaic@d2.dion.ne.jp

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●小社動態★『中国人の見た日本の自然と人々』など通販書物のご案内

このたび、著者たちの委託を受け、下記四点の既刊書籍が小社から発売
されることになりました。読者の皆さんにご案内いたします、よろし
くお願い申し上げます。

■現在是我們贖罪的時候/加藤亮一著・王雅丹訳/中国青年社出版/2000年
【内容紹介】『いまはつぐないの時』の中国語版。前首相村山富市は数
回訳者王雅丹に会い、その本を推薦している。「つくる会」の主導で編
集した歴史教科書が検定合格されたいまには、この本の出版は大きな意
味を持っている。本体一〇〇〇円+税

■中国人の見た日本の自然と人々/周秀泉撮影/東方出版/1999年
【内容紹介】上海生まれの著者が北海道から九州まで全国を撮影。中国
人の見た美しい風景と自然の中で生活する人々の表情と匂いを精力的に
活写する。十年間かけてとらえた写真集。本体三五〇〇円+税

■日本語能力試験教程/中森昌昭・蒋 清編著/上海大学出版社/2000年
【内容紹介】日本国際交流研究所と中国上海朝日文化ビジネス研修セン
ター共同企画による、日中両国語の日本語能力試験用の教科書。上巻と
下巻・カセットテープ付け。在日中国人への日本語教育は最適。本体三
五〇〇円+税(セット販売)

■東の隣人--中国人の目で見る日本人/尚会鵬・徐晨陽共著/日本図書刊
行会/2001年【内容紹介】中国と日本とは、近隣でありながら、遠く離
れているようだ。「居相近き、心相遠し」の隣人同士の、「心相知る」
ことを求め、北京の日本研究専門家と東京の在日中国人が共に描く日本
人像。本体一八〇〇円+税

送料は何冊でも380円、注文先:日本僑報社 duan@muj.biglobe.ne.jp

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