| >> 記事トピックス一覧 |
Cinemaの王国 vol.505〜『大いなる陰謀』
発行日時: 2008/4/25
///////////////////////////////////////////////////////////////////////
今週もバタバタと慌しかった発行人。それでも、どうにか2回目の発行です。
本日取り上げるのはロバート・レッドフォード約7年振りの監督作品『大いな
る陰謀』です。
///////////////////////////////////////////////////////////////////////
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
【INDEX】
◆1.今週のこの1本!
―『大いなる陰謀』―
◆2.メールちょうだい
◆3.ぽちのひとりごと
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆1.今週のこの1本! 〜『大いなる陰謀』〜
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●『大いなる陰謀』(LIONS FOR LAMBS)
(2007年 アメリカ)(上映時間1時間32分)
監督:ロバート・レッドフォード
出演:ロバート・レッドフォード、メリル・ストリープ、トム・クルーズ、マ
イケル・ペーニャ、デレク・ルーク、アンドリュー・ガーフィールド
*日劇1ほかにて全国公開中
ホームページ http://movies.foxjapan.com/ooinaru/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
<ストーリー>
対テロ戦争を推し進める上院議員アーヴィング(トム・クルーズ)は、ニュー
ス番組の女性ジャーナリスト、ロス(メリル・ストリープ)へ言葉巧みに情報
をリークする。だが、そこに裏があると感じたロスは警戒する。ちょうどその
頃、対テロ戦争に命をかけることを選択した2人の若者は、アフガンで危険な
場面に遭遇する。一方、彼らの恩師である大学教授マレー(ロバート・レッド
フォード)は、複雑な思いでいた……。
<レビュー>
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アメリカと、世界の現状に対してストレートに問題提起する社会派映画
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今も世界のあちこちで「対テロ戦争」とやらを展開するアメリカ。それに対し
て、ストレートに、マジメに問題提起しているのがこの映画。監督のロバー
ト・レッドフォードをはじめ、作り手の意欲がヒシヒシと伝わってきます。
3つの物語が同時並行で描かれます。
女性ジャーナリストに対テロ戦争の新作戦についての情報を流す上院議員。そ
れを懐疑的に聞く女性ジャーナリスト。
差別や貧困から逃れるため軍隊に入り、今まさにアフガンでの作戦で危険な目
にあっている2人の若者。
そして、彼らの恩師である大学教授が、複雑な思いを抱きつつ、現在の教え子
と会話を交わす。
こうして別々に展開する話が、最後で一つにまとまるという構成。それを通し
て、今の政治や社会について痛烈な問題提起をしています。
トム・クルーズ演じる上院議員は、まさに今のアメリカ政府そのもの。「対テ
ロ戦争」の名のもとに何もかも正当化して、世界中で戦争を行っています。9.1
1以降のイラクやアフガン、イランの混乱する姿が、この映画ではそのまま描か
れ、こうした現状に対して大きな疑問を投げかけます。
その疑問は、いとも簡単にイラク戦争を支持したマスコミ、そして何よりもそ
うした政治や社会に対して無関心な国民に対しても向けられます。彼らもまた、
対テロ戦争を推進する政治家たちと共犯関係にあるのですから……。
ここで問題提起の対象となるのは、アメリカの政治、社会、国民ですが、それ
はアメリカ一国だけではなく、世界中に共通する問題です。
たとえば、この映画でアフガンに従軍した2人の若者は、差別や貧困をなくす
ために徴兵制を提案します。日本でも、格差社会の中で、徴兵制の採用を主張
するフリーターの論客が現れたりしましたが、そうした世界のどこでも起こり
うる問題が提起されているわけです。
とにかく、ここまでストレートに問題を投げかける映画はめったにありません。
エンターティメント映画全盛の世の中で、これは画期的なこと。しかし、同時
に、ストレートすぎてお説教クサさを感じてしまう人も多いことでしょう。
また、全編がセリフだらけの会話劇なので、そのあたりも聞いていて疲れてし
まう人がいそうです。もう少し、セリフ以外の要素で登場人物の心理を描いて
もよかったのでは?
結末も、ややあっけなさ過ぎる感じ。意味ありげな邦題によって、大きな「何
か」を期待している人にとっては、拍子抜けしそうな結末です。
とはいえ、提示された問題の大きさと、作り手の真摯な姿勢には脱帽。車中で
窓の外を見るメリル・ストリープの複雑な表情が印象的。そして、最後に映る
若者の姿。タレントのゴシップには関心を示すのに、政治ニュースになるとチ
ャンネルを変えてしまう……。そうです。それはまさに今のボクらの姿でもあ
るのです。
《ぽちの満足度》
★★★☆☆
《ぽちの満足度》
★★★☆☆
(大きな問題提起を行った社会派映画。作り手の志と意気込みは間違いなく満
点クラス。ただし、話の展開や表現方法にもう少し工夫がほしかったところ…
…。)
(ぽち)
〔鑑賞データ〕
2008年4月19日(土)池袋シネマサンシャインにて。午後4時35分の回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆2.メールちょうだいッ!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「Cinemaの王国」は皆さんからのメールを活力に発行を続けておりまッす。
みなさんも「Cinemaの王国」へのメッセージや取り上げて欲しい作品のリクエ
スト、観た映画の感想など、気軽にメールをくださいネ。できれば名前(ハン
ドルネーム可)を本文中に明記してください。(メールは誌面で紹介する場合
もあります。載せて欲しくない方は、その旨を明記してください。)
・メールはこちらまで fwkg4052@mb.infoweb.ne.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆3.ぽちのひとりごと
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
*今週末は忙しくて、1本しか映画が観られそうもありません。『ゼア・ウィ
ル・ビー・ブラッド』を観たいのですが、今週は無理かも……。
(ぽち)
このメルマガを読んでいる人はこんなメルマガも読んでいます
- 当たる懸賞 TOKUTOKU
- 豪華商品を当てた人はみんな読んでる?。毎日、厳選したお徳懸賞・プレゼント情報を探し出してき、それをメールマガジンでお届けする。ひと目で分かりやすいの...
- 宮崎正弘の国際ニュース・早読み
- 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析
- 楽得・納得 ケロッチのグータラ便
- 懸賞・プレゼント・季節のお買い物・グルメ情報・旅の情報などをお届けする総合情報誌です。
- こんな映画は見ちゃいけない!
- 映画批評系メルマガで読者数No.1! プロの編集者が簡潔な文章と的確な表現で書き下ろす「1分で読める新作映画批評」です。映画紹介だけのメルマガにはな...
- 欧州映画紀行
- ヨーロッパ映画専門マガジン。フランス映画を中心に、レンタルビデオで見られる欧州各国の秀作を紹介します。作品中の町並みや物語を通して、家にいながら欧州...
![メルマガスタンド[メルマ!]](/img/common/melma_logo.gif)







