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Cinemaの王国 vol.488〜『君のためなら千回でも』
発行日時: 2008/2/15
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日本映画界の巨匠、市川崑監督が死去されました。個人的には、『犬神家の一
族』やテレビの『木枯し紋次郎』が強く印象に残っています。ご本人も「あと
1本撮りたい」と言っていたので残念です。ご冥福をお祈りします。
本日お届けする映画は、『チョコレート』『ネバーランド』のマーク・フォー
スター監督の新作です。
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【INDEX】
◆1.今週のこの1本!
—『君のためなら千回でも』—
◆2.メールちょうだい
◆3.ぽちのひとりごと
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◆1.今週のこの1本! 〜『君のためなら千回でも』〜
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●『君のためなら千回でも』(THE KITE RUNNER)
(2007年 アメリカ)(上映時2時間9分)
監督:マーク・フォースター
出演:ハリド・アブダラ、ホマユン・エルシャディ、ゼキリア・エブラヒミ、
アフマド・ハーン・マフムードザダ、ショーン・トーブ、アトッサ・レオーニ
* 恵比寿ガーデンシネマ、シネスイッチ銀座ほかにて全国公開中
ホームページ http://eiga.com/official/kimisen/
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<ストーリー>
1970年代のアフガニスタン。裕福な家庭の少年アミールと召使いの息子ハッサ
ンは、兄弟のように育った親友同士。だが、ある日、凧揚げ大会の最中に、ア
ミールはハッサンに対して"裏切り"を働いてしまう。やがてソ連がアフガンに
侵攻を開始、アミールは罪の意識を抱えたまま父とともにアメリカへ亡命する
のだが……。
<レビュー>
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子供時代の罪と向き合った主人公の贖罪の旅。心に染みます
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アフガニスタン出身の作家カーレド・ホッセイニの小説を映画化したヒューマ
ンドラマ。苦くて、そして最後にはホッとさせてくれる、いかにもマーク・フ
ォースター監督(『チョコレート』『ネバーランド』)らしい作品です。
主人公はアフガニスタン出身の作家アミール。自作の小説が出版されて喜んで
いるところに電話がかかってきます。幼い頃の恩人からの電話。"まだやり直す
道はある"という言葉に考え込むアミール。
そこからドラマは彼の子供時代にさかのぼります。1970年代の平和なアフガン。
裕福な家の子供アミールは、召使の子ハッサンと大親友で、いつも一緒に凧を
揚げています。ある日、にぎやかな凧揚げ大会(ちなみに、凧揚げと言っても
相手の糸を切るバトルです)の最中に、前からハッサンをいじめていた悪ガキ
が、彼に暴行を働きます。しかし、アミールは見て見ぬフリをしてしまうので
す。
しかも、後ろめたさを感じたアミールは、ハッサンに盗みの濡れ衣をかけて、
彼らを家から追い出してしまいます。
こうして、2人の子供の友情物語といった感じでスタートしたドラマは、まも
なく裏切りという展開に突入します。そこには民族問題なども絡んできます。
息苦しくなるほどの重たいシーンが続きます。
やがて、アフガンにソ連が侵攻して、アミール父子は命からがら逃げ出します。
流れ着いたのはアメリカ。そこで貧しいながらも、平和な暮らしを送ります。
やがて短大を出たアミールは、作家の道を目指します。
そこからは彼らを取り巻くアフガン人のコミュニティーや、アミールの結婚な
どが描かれます。それまでの重苦しい展開とは違い、アミールの人生の喜怒哀
楽が生き生きと描かれます。かつての罪など消えたように思える人生。しかし
……。
そして、再び冒頭の恩人からの電話のシーンに戻ります。その電話がきっかけ
でアミールはパキスタンへと向かいます。そこで知らされる衝撃の事実。そし
て、彼はタリバン支配下のアフガニスタンに潜入します。
アミールがいったい何を知らされて、どうして危険を冒してアフガン入りする
のか。詳細は伏せますが、要するに彼にとって、忘れようとしてきた罪と向き
合い、その贖罪をするための旅となったのです。だからこそ、何が何でも行か
ねばならなかったわけです。
その果てに迎えた温かな結末。ここで効果的に使われるのが凧揚げです。青い
空を力強く舞う凧は、まるで贖罪の旅を終えた主人公の心を表現しているかの
ようです。
全体を抑制的に描きながら、主人公の犯した罪の苦さをリアルに伝えたうえで、
最後はホッとさせてくれる。しかも、クライマックスでの主人公とタリバンと
の対決シーンでは、サスペンスのようなスリリングさまで描き出す。こういう
芸当はなかなかできるものではありません。さすがフォースター監督。まあ、
後半の展開など、ちょっとあざといところもありますが……。
ジンワリとした感動が味わえる、あとあとまで心に残りそうな映画でした。
なお、フォースター監督の次回作は、一転して超エンタメ映画。ダニエル・ク
レイグ主演『007』シリーズだとか。いったいどんな作品になるのやら。
《ぽちの満足度》
★★★☆☆(+1/2★)
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆(+1/2★)
(有名スターも出ていないし地味な映画ですが、つくり手のマジメさが感じら
れます。ジンワリとした感動が味わえるはず。)
(ぽち)
〔鑑賞データ〕
2008年2月11日(月)ワーナー・マイカル・シネマズ板橋にて。午後1時35分の
回
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◆2.メールちょうだいッ!!
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「Cinemaの王国」は皆さんからのメールを活力に発行を続けておりまッす。
みなさんも「Cinemaの王国」へのメッセージや取り上げて欲しい作品のリクエ
スト、観た映画の感想など、気軽にメールをくださいネ。できれば名前(ハン
ドルネーム可)を本文中に明記してください。(メールは誌面で紹介する場合
もあります。載せて欲しくない方は、その旨を明記してください。)
・メールはこちらまで fwkg4052@mb.infoweb.ne.jp
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◆3.ぽちのひとりごと
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*今週は2回も取材に出かけて、さらに東京ドームにポリスを見に行くという
忙しさ。来週もけっこう忙しそうです。
*明日からは『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』『エリザベス
ゴールデン・エイジ』などが公開スタート。
(ぽち)
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