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個性派ライターによる映画レビューのマガジン。毎週1〜2本、新作映画を中心に言いたい放題で斬りまくります。

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Cinemaの王国 vol.368〜『Sad Movie <サッド・ムービー>』

発行日: 2006/11/17

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☆   「Cinemaの王国」  vol.368(2006.11.17)
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☆★☆             http://homepage1.nifty.com/pochie/
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このメールマガジンは、自腹で年間100本以上の映画を観るライター(ぽち)が、
映画館で実際に観た映画の感想を書くマガジンです。配給会社など映画関係者
からの便宜供与は一切受けていません。
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すっかり寒くなりましたが、みなさん風邪などひいていませんか?
今回お届けするのは「別れ」がテーマの韓国映画。先週末から公開になり、な
かなか好調な観客動員のようです。

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【INDEX】
◆1.今週のこの1本!
  ―『Sad Movie <サッド・ムービー>』―
◆2.メールちょうだい
◆3.ぽちのひとりごと
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◆1.今週のこの1本! 〜『Sad Movie <サッド・ムービー>』〜
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●『Sad Movie <サッド・ムービー>』(SAD MOVIE)
(2005年 韓国)(上映時間1時間49分)
監督:クォン・ジョングァン
出演:チョン・ウソン、チャ・テヒョン、イム・スジョン、ヨム・ジョンア、
シン・ミナ、イ・ギウ、ソン・テヨン、ヨ・ジング
*有楽座ほか東宝洋画系にて全国公開中
ホームページ http://www.sadmovie.jp/
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<ストーリー>
消防士のジヌ(チョン・ウソン)は恋人スジョン(イム・スジョン)へのプロ
ポーズを決意するが、連絡を受けて火災現場へと向かってしまう……。定職を
持たない青年ハソク(チャ・テヒョン)は、恋人スッキョン(ソン・テヨン)
の心をつなぎ止めようと"別れさせ屋"を始める……。仕事で多忙な日々を送る
母ジュヨン(ヨム・ジョンア)は、ある日、病に倒れる。入院中は毎日会える
と喜ぶ息子フィチャン(ヨ・ジング)だったが……。遊園地で着ぐるみのバイ
トをする耳の聞こえない少女スウン(シン・ミナ)は園内で似顔絵描きをする
青年サンギュ(イ・ギウ)に恋するが……。

<レビュー>
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
巧すぎてイヤになっちゃうぐらいの群像劇、泣けます
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
だからさぁ、韓国映画をホメるのはもうイヤなのよ。だって、巧すぎなんだも
ん。ホントに。この映画も脚本といい演出といい巧すぎて、憎いぐらいですよ。

タイトルを観たら絶対に悲しい映画だってわかりますよね。バレバレだから言
っちゃうけど4組の男女の「別れ」の映画です。確かにラスト20分ぐらいは涙
ナシに観られない大感動劇が展開されるんです。でも、それ以外はまったく違
うタッチで描かれるワケ。これが実に効果的。

登場するのは消防士のジヌ&手話通訳者のスジョン。プー太郎のハソク&スー
パーのレジ係スッキョン。スジョンの妹で耳の聞こえないスウン&彼女がバイ
ト先で会った青年サンギュ。そして、多忙な母ジュヨン&息子のフィチャン。
この4組がああだこうだで、最後は……という群像劇。

群像劇って難しいんですよねぇ。全体のバランスが悪かったり、ツッコミの浅
いエピソードができたりして。でも、この映画の4つのエピソードはみんな存
在感タップリで、ムダなエピソードはまったくナシ。

特に感心するのがキャラクターの設定や細かなディテールの作りこみ。ジヌが
消防士だったり、ハソクの新しい商売が「別れさせ屋」だったり、スウンのバ
イトが遊園地の白雪姫の着ぐるみだったり……。こういうキャラクターや、手
話、笛、指輪といった細かなアイテムを巧く使って、見事に話を転がしていく
んです。

男女の話といっても、恋愛だけでなく親子の関係を盛り込んでいるところも、
よく考えられています。

しかも、ベタベタの湿度の高い映画にしたくなる素材なのに、それとは正反対
のタッチで描いていくんです。あちらこちらでユーモアを交えながら8人の男
女を生き生きと描いていきます。もちろん、結末へとつながる暗い予兆はある
ものの、それもさりげなく抑制的に描き込みます。

そして、いよいよ涙のラストへと至るのですが、それまでが抑制的に描かれて
いるおかげで、この感動のラストがよけいに感動的なんです。それまでとの落
差がたまらんのですよ〜。これは泣かずにいられません。 (T_T )

4つのエピソードはどれもいい話なんですが、個人的に気に入ったのがハソク
&スッキョンの話。せっかくダメダメ生活から抜け出したと思ったら、なんと
まあその仕事であんなことになってしまうなんて……。ああいうヤツに限って
フラれるんだよなぁ。

役者も魅力的です。『私の頭の中の消しゴム』のチョン・ウソンや『猟奇的な
彼女』のチャ・テヒョンなど男優もいいのですが、やっぱり女優陣。特にスジ
ョン役のイム・スジョンはカワイすぎ。ホラー映画『箪笥』から注目していた
のですが、うーん、やっぱりいい!!! 病に倒れる母ジュヨン役のヨム・ジ
ョンアもなかなかです。ちょっと木村佳乃に似ている!? そういえばこの人
も『箪笥』に出演していましたっけ。

実によくできた群像劇です。「別れ」をこんなふうに描くなんて、思ってもみ
ませんでした。しかも、ラストは大感動で涙必至。またまた韓国映画の実力を
痛感。ただし、あまりに巧すぎて、最後はやや引いちゃったのはボクだけ?

《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
(そんじょそこらのお涙頂戴映画ではありません。実に良くできた映画。あま
りに良くできすぎて……。とりあえず泣きたい方はどうぞ)
                            <ぽち>
〔鑑賞データ〕
2006年11月12日(日)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後5時の回



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◆2.メールちょうだいッ!!
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「Cinemaの王国」は皆さんからのメールを活力に発行を続けておりまッす。

▼今週は前号で取り上げた『ナチョ・リブレ』の感想をご紹介します。
<確かにあの『スクール・オブ・ロック』には及びませんが笑わせてもらいま
した。相変わらずいい味だしているというか、いい意味でジャック・ブラック
存在感ありますよね。今後とも期待しておりますので、頑張ってください。 
 (鍋谷さん)>

みなさんも「Cinemaの王国」へのメッセージや取り上げて欲しい作品のリクエ
スト、観た映画の感想など、気軽にメールをくださいネ。できれば名前(ハン
ドルネーム可)を本文中に明記してください。(メールは誌面で紹介する場合
もあります。載せて欲しくない方は、その旨を明記してください。)
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ます。

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◆3.ぽちのひとりごと
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
*今年もあと1ヵ月半……。良いこともデカかったけれど、その倍返しで悪い
ことが起きるというジェットコースターのようなこれまでの日々。はたして、
残り1ヵ月半は無事に過ぎるのか??? そして、来年は??? やれやれ占
いでも始めてみようかしら。

*明日からは『トゥモロー・ワールド』『プラダを着た悪魔』『椿山課長の七
日間』『麦の穂をゆらす風』『ソウ3』『家門の危機』などが公開です。
                                        (ぽち)

〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜
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