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個性派ライターによる映画レビューのマガジン。毎週1〜2本、新作映画を中心に言いたい放題で斬りまくります。

  • 最新号:2008-10-10
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Cinemaking vol.136

発行日: 2002/7/26

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 ☆週刊「Cinemaの王国」☆ vol.136(2002. 7.26)      
 
                 http://homepage1.nifty.com/pochie/

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学校が夏休みになって、映画館にもお子さまや学生さんの姿が目につきます。
日中、ガラ空きの映画館はリラックスできますが、混雑した映画館もそれなり
に活気があっていいものですね。冷房もちょうどいい感じになるし……。
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【INDEX】
■1.今週のこの1本!
  ―『海辺の家』―
■2.今週のもう1本!
  ―『タイムマシン』―
■3.ニュースのツボ
■4.メールちょうだいッ!!
■5.ぽちのひとりごと
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■1.今週のこの1本!■

1本目は父と息子の感動の物語。『スター・ウォーズ エピソード2/クロー
ンの攻撃』のアナキン役ヘイデン・クリステンセンの出演も話題です。
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●『海辺の家』(LIFE AS A HOUSE)
(2001年 アメリカ)(上映時間2時間6分)
監督:アーウィン・ウィンクラー
出演:ケビン・クライン、クリスティン・スコット=トーマス、ヘイデン・ク
リステンセン、ジーナ・マローン、メアリー・スティーンバーゲン
*丸の内ピカデリー2、渋谷シネパレスほかにて全国公開中
ホームページ http://www.umibenoie.jp/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
<ストーリー>
42歳の建築家ジョージ(ケビン・クライン)は、ガンで余命4ヶ月だと宣告さ
れる。海辺にある家の改築を決意した彼は、別れた妻に引き取られている16歳
の息子サム(ヘイデン・クリステンセン)を強引に誘う。最初は反抗的だった
サムも、やがて父の熱意によって家作りに夢中になるのだが……。

<レビュー>
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
死期を覚ったらお家を建てよう! これまでの人生が変わるかも!?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
キャ〜〜〜〜ッ! 『スター・ウォーズ エピソード2』のヘイデン・クリス
テンセン君が不良やってるぅ〜〜〜〜!! 唇にピアスまでして、ドラッグで
ラリってるぅ〜〜〜!!!  )°O°( ヒィィィ
でも、ご安心を。けっして根っからのワルってわけではありませんので。

ヘイデン君が演じるのは、16歳のサム。
父ジョージと母ロビンはずっと前に離婚し、母は別の男性と再婚。今は2人の
小さな子供がいる。

そんなある日、ジョージが20年勤めてきた建築事務所をいきなり解雇されてし
まう。激怒した彼は事務所にある自分が作った模型をすべて鉄棒で叩き壊し、
事務所を飛び出してしまう。そして、そこで突然倒れてしまう。

ジョージはガンで死期が近かった。そのことを知った彼は、息子のサムととも
に今の家を建て直すことを宣言する。残り少ない時間で、失った父子の絆を取
り戻そうと考えたのだ。
最初は嫌がっていたサムだが、やがて父の提案を渋々了承する……。

死期が迫った父親が過去を反省して、家を建てることで息子との絆を取り戻そ
うとする話。
基本はハリウッドお得意の涙タップリの感動物語なんですが、ベッタリしたタ
ッチでなく、淡々としかもユーモラスに描いているんです。こういうタッチっ
て最近のトレンドみたいですね。

死が近いという深刻な状況なのに、泣き叫ぶような場面はほとんどナシ。自分
の病気のことを息子に告げる衝撃の場面でさえ、抑えたトーンで描かれます。
その分、表面的じゃなく、心の奥深くまでジワーッと染みてくる感動がありま
す。それもベタベタ〜じゃなく、さわやか〜な感動が……。 (*^。^*)

笑える場面もたくさんあって、それが物語にさらなる厚みを加えています。
なかでも笑えるのがジョージの愛犬の困ったワンちゃんと、お隣りのオッサン
との過激な(?)バトル。これ、絶対に笑えます。 (^0^)

全体を通して特に印象的なのが、家を建てる場面以上に破壊する場面がていね
いに描かれること。
この親子は、いったん徹底的に過去を破壊しなければ、新しい関係は作り出せ
ないんですね。それを古い家の破壊に託して描いているのでしょう。

そして、後半は新しい家の建設。とってもステキなお家が建っていきます。
その中で、ジョージと息子サムとの関係はもちろん、かつての妻ロビンとの関
係にも転機が訪れる。だけど、ジョージにはもう時間がない。それがとっても
切なくてたまらんのじゃ……。 (T^T)

キャラのつくり方や設定も心憎い。
元妻が再婚していて小さい子供が2人もいるとか。そのダンナが仕事一筋で子
供をハグしたことがないとか。ジョージが建築会社でコンビュータを使わない
で、いまだに模型を作ってデザインをしているとか。あるいはジョージが自分
の親に関して、心の大きな傷を持っているとか。
そういうネタをうまいこと使って、ドラマを盛り上げていくんです。

セリフも良いんですよねぇ〜。しゃべりすぎず、黙りすぎず、バランスがとっ
てもグッド。
それに、美しい海も映画の中で効果的に使われています。最初に父が飛び込ん
で、後で息子が飛び込む、な〜んてあたりの対比もよく考えられている。

やや気になったのは、盛り込みすぎなところ。父と子の話に加えて、元妻との
愛、彼女と今の夫との関係、そして息子とガールフレンドの話、さらに彼女の
母親のイケナイ遊びなどなどがたくさん描かれて、それはそれで楽しいんだけ
れど、ピンボケ気味に感じられたところもありました。

それに、息子サムが劇的に変化していくのに対して、父親のジョージの変化が
見えにくいのもやや物足りず。もう少し、最初の方のデタラメぶりや意固地な
様子を強調しておくと、ラストがもっともっと感動的になったのでは?
でも、まあ、今のままでもけっこう感動できますけれどね。

ヘイデン君はなかなかの演技でした。ほぼ同年代の役というのがよかったんで
しょう。外面のワルさと内面の素直さをうまく同居させていたと思う。
名優ケビン・クラインはやっぱりうまいし、元妻役のクリスティン・スコット
=トーマス、お隣りの母と娘役のメアリー・スティーンバーゲン、ジーナ・マ
ローンあたりも印象的な演技でした。

というわけで、実力派俳優の演技もあってなかなかの力作。ただの涙ウルウル
の感動物語だけに終わらない余韻の残る映画でした。 (*^。^*)

うーん、ボクもいつか死期が近づいたら家でも建てようかと思っちゃいました
ぜ。プラモデルもまともにできんので、ムリだとは思いまするが……。(壊す
方は得意かも。 o(^゜)○☆バキッ! )

《ぽちのオススメ度》
★★★★☆
(さわやか〜な感動が味わえる秀作。泣きたい人、感動したい人はどうぞ。名
優の演技も見ものですヨ。)
                             <ぽち>
〔鑑賞データ〕
2002年7月24日(水)シネマ・ロサにて。午前11時の回。
混雑度/A(3分の2ぐらいの入り。けっこう人気です。)
------------------------------------------------------------------
*この作品のもう少し詳しいデータ(製作・撮影監督等)をホームページに載
せておきました。
http://homepage1.nifty.com/pochie/vol136umibenoie.htm
〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜

■2.今週のもう1本!■

SFの古典ともいうべきH・G・ウェルズの『タイムマシン』が映画化されま
した。監督はひ孫さんですと……。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
●『タイムマシン』(TIME MACHINE)
(2002年 アメリカ)(上映時間1時間36分)
監督:サイモン・ウェルズ
出演:ガイ・ピアース、サマンサ・マンバ、ジェレミー・アイアンズ、オーラ
ンド・ジョーンズ、マーク・アディー、シエナ・ギロリー、フィリーダ・ロウ
*丸の内ピカデリー1、東急文化会館ほかにて全国公開中
ホームページ http://www.timemachine-movie.jp/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
<ストーリー>
1899年のニューヨーク。科学者のアレクサンダー・ハーデゲン(ガイ・ピアー
ス)の恋人が強盗に撃たれて死ぬ。失意のアレクサンダーは、タイムマシンを
完成させ、過去を変えようとする。だが、なかなかうまくいかず、過去を変え
るヒントを得ようと未来へ向かう。やがて80万年後の地球に着いた彼は……。

<レビュー>
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
最新のCGを使って80万年先の未来が見られるなんてお得かもヨ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『バック・トゥー・ザ・フューチャー』をはじめ、タイムトリップものはSF
の定番。そのルーツともいうべき小説が、100年以上前に書かれたH・G・ウェ
ルズの「タイムマシン」。1949年にはイギリスでテレビ化され、1959年には映
画化もされたこの小説を、最新のテクノロジーでリニューアルしたのがこの映
画。監督はなんと原作者のひ孫サイモン・ウェルズです。

1899年のニューヨーク。科学者のアレクサンダーは、恋人に結婚を申し込んだ
夜に、事件に巻き込まれて彼女を失ってしまう。
過去を変えたいと願った彼は、タイムマシンの開発に没頭し、見事に完成させ
る。そして、問題の夜に戻るものの、恋人を救うことには失敗する。
そこで、どうしたら過去を変えられるのか、その答えを求めて未来をさまよう
うちに、ついに彼は80万年後の世界にたどり着く。そこは想像を超えた悲惨な
世界だった……。

SFといえども、ある程度のリアリティは必要。その点、恋人の死によって過
去を変えようとする動機は納得です。
で、過去に戻るものの、結局思い通りに運命は変わらない。「どうしてなんだ
ぁ〜〜!!」 (;>_<;)

そこで、今度は2030年にタイムトリップ!
1899年からやってきたアレクサンダーが、2030年のニューヨークを見て驚く様
子が笑えます。

その後で今度はいきなり80万年後に飛んでしまう。その世界はメチャクチャな
ことになっていて、アレクサンダー自身が巻き込まれてしまう。そして、彼は
ある重大な決意をする……。

けっこうおもしろかったです、この映画。 (^-^)
なんたって、最新のCGを使った映像がとっても楽しい。
特にタイムトリップしている最中に、周囲の景色がどんどん変化していく様子
は圧巻。古い町並みがものすごいスピードで高層ビルへ変貌し、さらに時が進
んで荒地の中に飲み込まれていく。ここんとこの映像は見応えタップリでした
ねぇ〜。

80万年後の世界もかなりのものでした。崖とか、ジャングルとか、地底とか、
いろんな場所が出てくるんですけど、CGを駆使したリアルで迫力ある映像の
連続。そこで繰り広げられるアクションシーンもド迫力です。

SFの古典も、こうやって現代のテクノロジーを使えば、また新しい魅力が輝
き出すんですねぇ〜。それを実感させる映画です。

映像だけでなく、ドラマ的にもそれなりに深いテーマを追求しています。
それはもちろん「過去は変えられるのか?」というもの。
そんなもの変えられるわけねーじゃん! (`ヘ´) 

でもさぁ、もしかしたら未来は変えられるんじゃないの? (・_・")?
戦争だ、テロだ、環境破壊だってヒドイ今の世の中も、少しでも良い方向に向
かうようにしたら、暗いと思われている未来が明るく変わるかも。

てなことが、あのラストのアレクサンダーの行動に込められている……な〜ん
て考えるのは深読みかしら?
(それにしては、いかにもハリウッド的でお気楽なラストですけど……。)

驚きは主演のガイ・ピアース。この人、この前の『メメント』をはじめ、基本
的にはインディーズ作品に出ることが多い人。それが今回ハリウッドのメジャ
ー映画にご出演! このキャスティングはとっても効果的でした。主人公の、
どこかフツーの人とは違うストイックな面がうまく表現されていた。キレた役
をやらせると最高だわ。この人。

でもねぇ。もっと驚きはジェレミー・アイアンズ! 白塗りのバケモノなのヨ
。ようやるなぁ〜。前からどっかコワレてるとは思ってたんですが(笑)。い
やぁ〜、スゴかった。

最新テクノロジーで見せるSFの古典。超未来社会で19世紀の人間が活躍する
という発想が楽しい。基本的にはエンターティメント性の高い映画だけれど、
ドラマ的にもまずまず(ラストはつまらんけどサ)。観る前はキワモノかと思
ってたんですが、けっこうマジメにつくられていたし、入場料分は楽しめると
思います。何しろ絶対に見られない80万年先の未来が目撃できちゃうんだし。

《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
(意外な掘り出し物って感じ。ハリウッド流エンタメ映画ながらお気楽一辺倒
でないのが○。ガイ・ピアースの起用が効いています。ただラストが……。)
                          <ぽち>
〔鑑賞データ〕
2002年7月22日(月)シネマサンシャインにて。午前11時45分の回。
混雑度/B(半分ほどの入り。夏休みだし若い人が多いですね。)
------------------------------------------------------------------
*この作品のもう少し詳しいデータ(製作・撮影監督等)をホームページに載
せておきました。
http://homepage1.nifty.com/pochie/vol136timemachine.htm
〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜

■3.ニュースのツボ■

<別居中のアンジェリーナ・ジョリーとビリー・ボブ・ソーントン夫妻がつい
に離婚!>

★熊さん/この間まであんなにラブラブだったのに……。

☆大家さん/原因はどうやら、養子に迎えたカンボジア生まれの息子マドック
スちゃんが関係しているらしい。マドックスちゃんを溺愛するアンジェリーナ
と、仕事を優先するビリー・ボブとの間で亀裂が生じたとか。

★熊さん/ビリー・ボブったら、根っからの役者って感じですもんね。でも、
確か彼の腕には「アンジェリーナ」のタトゥーが……。どうすんだ?

☆大家さん/みなさんも気をつけましょうね。あんまり早まると、そのうち体
中女性のタトゥーだらけになっちゃうよ〜。
〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜

■4.メールちょうだいッ!!■

「Cinemaの王国」は皆さんからのメールを活力に発行を続けておりまッす。

◆今週は(ユキヒト)さんから、『チョコレート』の感想をいただきました。
<人種差別、さまざまな偏見が南北戦争以後ずっと根深く残っているところで
、2人の男女が最愛の人の死に接して今までの固定観念から抜け出して互いの
幸せを自分の心のままに見つけ出してゆく姿が素敵でした。>

◇良い映画らしいですね。ボクも近いうちにぜひ観たいと思っています。

◆(たま)さんからは、『アイス・エイジ』の試写会での感想を。
<主人公のナマケモノのキャラがとってもかわいいですよ。ダラ〜っとした仕
草がまたいいです。もう一度観たい感じです。>

◇楽しそうな映画ですね。当メルマガでも、アニメも取り上げたいのですが、
なかなかフォローできなくて……。

◆それから、ある読者の方から「『スター・ウォーズ』にはエピソード7、8
、9の予定もあるのでは?」というご質問をいただいたのですが、調べた限り
では情報がありませんでした。もしも何かご存知の方がいたらぜひお知らせく
ださい。

メールをくださったみなさん、ありがとうございました。 m(._.)m
「Cinemaの王国」へのメッセージや「こんな作品を取り上げて欲しい」といっ
たリクエスト、自分が観た映画の感想、映画に関する疑問・質問など、気軽に
下記までメールをくださいネ。できれば名前(ハンドルネーム可)を本文中に
明記してください。(メールは誌面で紹介する場合もあります。載せて欲しく
ない方は、その旨を明記してください。)
・メールはこちらまで
fwkg4052@mb.infoweb.ne.jp
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■5.ぽちのひとりごと■

*「レンタル100円!」につられてビデオを3本も借りてしまいました。まだ
、1本しか観ていません(笑)。返却期限は明日。はたしてどうなるのやら。
                             (ぽち)
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■週刊「Cinemaの王国」  vol.136  2002. 7.26
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