個性派ライターによる映画レビューのマガジン。毎週1〜2本、新作映画を中心に言いたい放題で斬りまくります。
- 最新号:2008-09-05
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Cinemaking vol.63
発行日: 2001/3/2★…・・・★…・・・★…・・・★…・・・★…・・・★…・・・★…・・・★…
週刊「Cinemaの王国」 vol.63(2001. 3. 2)
http://homepage1.nifty.com/pochie/
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【今週のいい加減にしなさい!!】
ぽち 「なんか映画の仕事ない?」
某編集者「日本アカデミー賞の取材なんかどうです?」
ぽち 「お、いいっスね。プレスパスちょうだい!!」
某編集者「いやだな。ウチでそんなもの手に入るはずないでしょ」
ぽち 「え!? じゃ4万円払って一般入場すんの? でも、それ当然経費
で落としてくれんでしょ?」
某編集者「またまた冗談を。ウチにそんな余裕があるはずないでしょ。自腹
でお願いしますよ」
(その後、彼は、ぽちによって東京湾に沈められた……らしい。)
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◆INDEX
■1.新作映画レビュー・その1
―『あなたのために』―
■2.新作映画レビュー・その2
―『ビッグ・ママス・ハウス』―
■3.お知らせ
■4.ライターのつぶやき
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■1.新作映画レビュー・その1■
今週は単館系と全国ロードショー公開の映画を1本ずつ紹介します。最初は、
『レオン』のナタリー・ポートマン主演のこの映画から。
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●『あなたのために』(WHERE THE HEART IS)
(2000年 アメリカ)(上映時間2時間)
監督:マット・ウィリアムズ
出演:ナタリー・ポートマン、アシュレー・ジャド、スタッカード・チャニン
グ、ジョーン・キューザック、ジェームズ・フレイン、ディラン・ブルーノ
*シャンテ・シネ1にて公開中。大阪、愛知、北海道、福岡で順次公開予定。
ホームページ http://www.foxjapan.com/movies/wthi/
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<ストーリー>
テネシー州に住む17歳のノヴァリー(ナタリー・ポートマン)は、ミュージシ
ャン志望の恋人ウィリー・ジャック(ディラン・ブルーノ)とともにカリフォ
ルニアに旅立とうとしていた。ノヴァリーは妊娠中で大きなお腹を抱えていた
。だが、彼女がスーパーマーケットの「ウォルマート」に寄っている間に、ジ
ャックは逃げ出してしまう。行き場のないノヴァリーは、「ウォルマート」の
店内に侵入して夜を過ごす。それから数週間後、ノヴァリーは店内で陣痛を迎
える。苦しむ彼女を救ったのは、図書館に勤める青年フォーニー(ジェームズ
・フレイン)だった……。
<レビュー>
『レオン』(1994年)でカワイイ少女だったナタリー・ポートマンが未婚の母
役に挑戦!!
いやぁ〜、芸能界の荒波を渡って、よくここまで成長してくれたなぁ〜。パパ
はウレシイよぉ〜。(誰がパパやねん!! あんたロリコンか!?)
物語は、お腹の大きな少女ノヴァリーが恋人とカリフォルニアに旅立つ場面か
ら始まる。オンボロ車での旅立ちだけど、ノヴァリーは幸せいっぱい。
ところが、途中のスーパー「ウォルマート」で、突然恋人がエスケープ!!
彼女は一気に不幸のドン底に突き落とされる。 W(゜O゜)W
とまあ、なんだか悲惨な展開を予感させるスタート。
だけど、実際はそれほどでもない。スーパーに侵入したノヴァリーは、そこで
けっこう楽しい生活を送るのだ。なんたって店内には着替えも寝袋もあるし、
シャワーだって浴びられる。目覚し時計もラジカセも使い放題(もちろん売り
物だけど)。 ♪ d(⌒o⌒)b♪
おまけに信じられないぐらい親切な人々が次々に登場する。
シスター・ハズバンド(スタッカード・チャニング)やカメラマンのモーゼス
はその後のノヴァリーをずっと支えてくれるし、彼女が店内で出産するハメに
なった時に助けに来てくれたフォーニーは、やがてノヴァリーにとって忘れら
れない人になる。
フォーニーのおかげで無事に出産したノヴァリー。誕生した女の子アメリカス
は、「ウォルマート・ベビー」として有名になる。
だが、またしても不幸が彼女を襲う。突然現れたノヴァリーの母が、ウォルマ
ートの社長がくれたご祝儀500ドルを持ち逃げしたのだ。
それでも、彼女は救われる。再び行き場のなくなったノヴァリーに、シスター
が自分の家で同居するように勧めてくれる。
シスターをはじめ、男にだまされ続けて4人の子供を抱えたレクシー(アシュ
レー・ジャド)、それにフォーニーたちの温かな思いやりに包まれて、ノヴァ
リーとアメリカス母娘は明るく前向きに生きていく……。
これってサ、考えようによってはとんでもない映画かもネ。
だって、悪人がほとんど出てこないんだもん。
ノヴァリーの周囲の人たちはみんな「いい人」ばっかり。彼女の金を持ち逃げ
した母親にしても、悪人っていうよりは「だらしないなぁ〜」って感じだし、
彼女を捨てた恋人も、かなりデタラメなヤツだけど冷酷な男じゃない。
最初はとんでもないハネっ返りかと思ったノヴァリー自身も、実際はとっても
いい子なんですヨ。ウォルマートの中に隠れて生活している時には、ちゃんと
ノートに「ウォルマートへの借り」をメモしてる。いつかそれを返そうと思っ
てネ。
そういう人たちがお互いに助け合って生きていく。その中で、ノヴァリーは数
々の波乱の出来事を切り抜けて、母として女としてドンドン成長していく。
彼女と彼女を助ける周囲の人々は、血縁こそないけれど本当の家族なんじゃな
いかなぁ〜。 (^。^/)
それにしても、こんなにお気楽な映画でいいんですかぁ?
「いい〜んです!!!」
そうなんだよネ。普通、これだけ「いい人」ばっかりの映画なんてウソくさく
てつまんないんだけどサ、この映画は違うんです。
なぜかといえば、みんな「いい人」だけど完璧な人間じゃないから。男にだま
され続けるレクシー、アル中の姉を看病するために学問を捨てたフォーニー、
一見聖人のようなシスターだってパートナーの男性との「姦淫」を神に詫びて
いる。つまり、みんな心に傷や弱さを持っているワケ。
だから、「助け合い」なんてちょっとウザい話が、抵抗なくこちらに伝わって
くるんだよね。
「人間には邪悪なところがある。だけど、いいところもある。それをきちんと
子供たちにわからせなくっちゃ」
ノヴァリーが、またまた男にダマされたレクシーに言うこの言葉が、この映画
の本質を表していると思う。
完璧な善人なんていない代わりに、完璧な悪人もいない。みんな良いところと
悪いところを両方持っている。
だから、できるだけ信じ合って、助け合って生きていくしかないじゃん!
ツライことがあっても、きっと乗り越えられるはずだヨ。だって、君はけっし
て一人じゃないんだから……。
そういうポジティブなメッセージが感じ取れる映画だと思います。
観たら、きっと元気づけられるんじゃないでしょうか。 (^-^)
ただ、ちょっと気になったのは、途中から話が錯綜してくるところ。ノヴァリ
ーとフォーニーのラブ・ストーリー、トンズラした恋人のその後、レクシーの
身の上話、そういういくつかの話が重なって、どっちつかずの中途半端な感じ
になっている。もう少し焦点を絞ってもよかったんじゃない?
と思ったんだけど、もともとこの映画の原作は群像劇で、それをノヴァリーが
主人公の話に脚色したんだって。だとすれば、ここまでが限界だったのかなぁ
〜。うーん、ちょっともったいない。 (´ヘ`;)
ま、ナタリー・ポートマンの成長した姿を観られただけで、パパは充分に満足
してますけどネ。 (*^。^*)
(まだ言うかぁ〜!!)
《ぽちのオススメ度》
★★★+1/2★
(この映画、大都市のみの単館上映なんですよねぇ〜。残念!! アメリカでも
そこそこヒットしたのにサ。劇場で観られない方は、ぜひビデオで観てね。)
<ぽち>
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■2.新作映画レビュー・その2■
2本目は、『バッドボーイズ』のマーティン・ローレンス主演の爆笑コメディ
です。
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●『ビッグ・ママス・ハウス』(BIG MOMMA'S HOUSE)
(2000年 アメリカ)(上映時間1時間39分)
監督:ラジャ・ゴズネル
出演:マーティン・ローレンス、ニア・ロング、ポール・ジャマッティ、テレ
ンス・ハワード、エラ・ミッチェル
*みゆき座、渋谷エルミタージュほかにて全国公開中
ホームページ http://www.foxjapan.com/movies/bigmomma/
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<ストーリー>
FBI捜査官マルコム(マーティン・ローレンス)は、パートナーのジョン(ポー
ル・ジャマッティ)とともに、南部に住む助産婦ビッグ・ママ(エラ・ミッチ
ェル)の張り込みを命じられる。凶悪犯のレスター(テレンス・ハワード)が
刑務所から逃亡し、元愛人シェリー(ニア・ロング)の祖母にあたるビッグ・
ママの家に立ち寄る可能性が高いと判断されたのだ。ビッグ・ママの家に盗聴
器を仕掛けたマルコムたちは、ママがしばらく留守にすることを知る。そこへ
シェリーから電話が入り、とっさに受話器を取ったマルコムがママの声色で「
すぐにいらっしゃい」と返事をしたからさあ大変。マルコムはビッグ・ママに
変装しなければならなくなった……。
<レビュー>
ゴツイ男が女装する映画はたくさんある。
たとえばダスティン・ホフマンの『トッツィー』(1982年)やロビン・ウィリ
アムズの『ミセス・ダウト』(1993年)。どちらも有数の芸達者が演じている
だけに、その「なりきりぶり」はかなりのものだった。
この映画の主役、マーティン・ローレンスも頑張っている。
『バッドボーイズ』でウィル・スミスと共演して人気者になった彼が演じるの
は、巨体で大迫力のビッグ・ママ。体にニセのお肉をくっつけて、顔に特殊メ
イクを施して熱演するあたりは、エディー・マーフィーの『ナッティ・プロフ
ェッサー』を連想させる。巨体を揺すりながら、空手やバスケで鮮やかなフッ
トワークを見せる場面もある。
もちろん、いくらじょうずにマネしてみてもボロは出る。
ホンモノのママは料理の名人なのに、マルコムの作った料理は完全なゲテモノ
。突然メイクの顔がはがれてきたり、カツラが取れたりする危機一髪の場面も
ある。
それでも正体がバレないのはこういうコメディーのお約束。「なんでバレない
んだよぉ〜!」なんて怒らないで、無条件に楽しんじゃいましょうネ。
(*^。^*)
物語の展開そのものは平凡なんです。
変装したマルコムが、逃走犯が現れるのをひたすら待つだけ。大事件はな〜ん
も起こりません。
だけど、その間にちょっとしたハプニングが次々に起きて、そこで笑いのポイ
ントが生まれるんですねぇ。
犯人の元愛人シェリーとその息子、マルコムの同僚ジョン、ママに求婚するベ
ン、マヌケな警備員……、そういったユニーク人たちが次々に登場して、マル
コムと爆笑のやりとりをくり広げます。
途中からマルコムがシェリーに対して好意を抱くあたりは、よくありがちな話
。だけど、それも笑いの包装紙でラッピングしちゃう。
夜中に怖い夢を見たと、シェリーがマルコムのベッドにしのび込んでくると、
マルコムの大事な部分が思わずウズいてしまう。「これ何?」とシェリーが尋
ねると、マルコムは「懐中電灯だよ」と言って布団の中から懐中電灯を出す。
だが、それでもウズきが収まらないマルコムに、シェリーは「懐中電灯、2つ
持ってるの?」。 (^^ゞ
てなわけで、こういう下ネタやお下劣ネタもあるけれど、けっしてそっちに極
端に走るわけじゃない。コメディの王道をきちんと押さえつつ、ところどころ
で暴れるって感じ。
「それが物足りない。もっとブッ飛んでくれぇ〜」って人もいるとは思うけれ
ど、誰もが無条件に笑えるっていう点では、よくできたコメディじゃないでし
ょうか。
監督はドリュー・バリモア主演『25年目のキス』(1999年)のラジャ・ゴズネ
ル。コメディのツボをちゃ〜んと心得た演出ですね。
でも、まあ、この映画に関しては、監督よりも主役のマーティン・ローレンス
の熱演をホメるべきでしょう。コメディアンとしての能力はかなりのもの。
ただし、エディー・マーフィーほどハジけた個性はないし、彼自身のキャラは
際立たない。そのへんは、ちょっと苦しいかな。今後も含めて。 (~ヘ~;)
結論としては、僕的にはそんなにいい映画だとは思いませんでした。ドラマ的
にもうちょっとしっかりするか、逆にそういうのを無視して、メガトン級の笑
いをふりまいてくれるかして欲しかったなぁ。
だけど、たいていの人は入場料分は笑えると思いますヨ。アメリカのコメディ
にありがちな、日本人にわかんないネタも少ないし(これは字幕の功績もあり
そう。確か松浦美奈さんだったと思うけど)、ゴスペルやラップを中心とした
音楽もスッゴクいいしね。
《ぽちのオススメ度》
★★+1/2★
(ドラマ的には突っ込み不足だし、かなりいい加減なところも多いこの映画。
それでもそれなりに笑えるから、まっ、こんなもんでどうでしょう。ちょっと
採点甘いっスか?)
<ぽち>
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■3.お知らせ■
◇ホームページのお知らせ
突然ながら、HPに次の2本のビデオレビューをアップしました。
おヒマでしたら、読んでやってください。
・『オール・アバウト・マイ・マザー』(1998年 スペイン)
http://homepage1.nifty.com/pochie/mymather.htm
・『エイミー』(1997年 オーストラリア)
http://homepage1.nifty.com/pochie/amy.htm
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◇投稿募集のお知らせ
◎映画に関する様々な疑問、感想、話題等を募集します。このメルマガへの感
想や「こんな作品を取り上げて欲しい」といったリクエストなんかもお待ちし
ています。
名前(ハンドルネーム可)を明記の上、下記アドレスまでどんどんメールくだ
さいネ。
fwkg4052@mb.infoweb.ne.jp
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◇次号のお知らせ
「Cinemaの王国」は毎週金曜日発行。
次号は3月9日発行の予定。『バトルトーク・レビュー』が炸裂するかも!?
〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜
■4.ライターのつぶやき■
ウチの近くにノラの子猫が住みついてんですけどね。僕が通ると、こっちを見
たまま固まるんですよ。30秒たっても、1分たっても、2分たってもフリーズ
したまま。
あれ、いったいなんざんしょう? 僕ってそんなにコワイの!?(笑)
でも、逃げ出すわけじゃないしサ。うーん、よくわからん。
ネコの生態ってミステリー〜。
ちょっとマジで、ビデオ専門のメルマガを創刊する気になってます。
でも、ま、気まぐれなんで、そのうちに忘れちゃうかもしれませんけど……。
(笑)
<ぽち>
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☆このメールマガジンは
・『melma!』 http://www.melma.com/ ID:m00025647
以上のシステムを利用して発行しています。
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■週刊「Cinemaの王国」 vol.63 2001. 3. 2
●編集発行人:ぽち
●登録・解除はこちらからお願いします。
http://homepage1.nifty.com/pochie/malemaga.htm
(発行者自身による解除、アドレスの変更等は一切行っておりません。ご面
倒でもホームページまたは上記システムからお願いします。)
☆本誌に掲載されている評価、感想等はあくまでも個人のものであり、特定の
団体、個人等を中傷する意図はありません。掲載された内容に起因するトラブ
ルには一切関知いたしません。
●Copyright(c)1999-2001 ぽち fwkg4052@mb.infoweb.ne.jp
記事の無断転載はお断りします。
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