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031110ビジネス知識源:緊急号:総選挙の結果を見れば
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ビジネス知識源
2003年11月10日号:Vol 173
<Vol.173 緊急号:総選挙の結果をみれば>
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著者:Systems Research Ltd. Chief Consultant 吉田繁治
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こんにちは、吉田繁治です。総選挙の結果が出ました。今回は、緊急
号として、これを分析し近未来への見通しをつけます。
あえて書く理由は、政治選択の底流で、胎動が起こっていると判断し
ているからです。参議院の自民の過半数割れと同じように、自民単独
では、政権が維持できないことが明確になった。
自民・公明・保守新党の連立与党では、269議席(56%)の多数
を確保したことになります。
しかし自民党だけを見れば、小泉総裁が目標としていた241議席の
単独過半数(解散前は247)には、届かなかった。自民党の現執行
部は自信をもっていたのですが。
注目すべきは、
(1)投票参加率(59.88%:前回62.49%)の低下
(2)族議員勢力から、イメージ世代へ世代交代
(3)それを示すのが、比例区での自民(69議席)と民主(7
2議席)の、3名の逆転です。
今回 (選挙前) 小選挙区 比例区
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
自民 237(247) 168 69
民主 177(137) 105 72
公明 34( 31) 9 25
共産 9( 20) 0 9
社民 6( 18) 1 5
保守新党 4( 9) 4 0
無所属の会 1( 5) 1 0
自由連合 1( 1) 1 0
諸派 0( 3) 0 0
無所属 11( 5) 11 −
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
480(475) 300 180
欠員5
典型的な事前予想では、自民・民主については、以下でした。
福岡政行氏(週刊朝日03.10.31)・・・自民増加予想
自民 251
民主 166
森田実氏(同)・・・民主増加予想
自民 216
民主 191
自民の237議席という結果は、両者予測の中間です。
同様に民主の177もほぼ中間です。
極端な動きは、起こっていない。一見では微温的。政党はこの結果に
対し、当然、自分に都合のいい解釈を発表します。どこを見るべきか。
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<Vol.173 緊急号:総選挙の結果をみれば>
【目次】
1.無党派層の選択
2.鍵は公明党の固定支持層
3.大都市部の選択
4.高級官僚の選択では?
5.以上をまとめれば次回選挙への動き
6.焦点は、いよいよ国家の財政構造と国際的選択になる
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■1.無党派層の選択
選挙で現れた結果だけではなく、国民の最大多数派の底流を見なけれ
ばならない。最大多数は無党派だからです。
国政を決める衆議院選挙の投票率は、70年代から90年まで67%
〜75%でした。選択肢が多かった中選挙区の時は、約70%だった
と見ていい。
先進国で言えば、高いほうでした。米国大統領選では、奇妙なことに、
大々的な発表はないのですが、50%くらいでしょう。
1996年に、小選挙区制が始まって以降、59.65%の戦後最低
を記録し、その後2回はいずれも60%前後。この10ポイントの低
下は、小選挙区では書くべき候補者が見あたらないというのが理由で
しょう。
出口調査(日経新聞)では、投票をした人(59.88%)のうち、無党派
と答えた人は21.0%だったと言います。
しかし無党派の多くは、選挙には出かけていません。
実際は国民のうち50%以上は無党派と答えます。
総体の過半数は、無党派です。
(閑話)「やはり、行かねば」と思い私は選挙に行きました。鉛筆で
書くとき候補者名を見て「うーん・・・」とうなる感じ。書かねば行
った意味がないし・・・(笑) 多くの人の戸惑いと同じです。個人
は小宇宙です。全体を反映します。
なぜ、筆記具が消えやすい濃い鉛筆なのか、いつも、疑問に思います。
書き替えることができるのに。選管は、信用されています。
米国のように、投票手段をめぐる突き詰めた議論はない。
選挙に行った無党派は、どこを選んだか?
小選挙区 自民 27.0% 民主 53.0%
比例区 自民 21.4% 民主 56.5%
無党派を「イメージ選択層」と名付けると、この部分では、候補者名
を書く小選挙区で、民主は自民の2倍です。
政党名を書く比例区では、民主が3倍弱です。
すでに、完全に逆転しています。
■2.鍵は公明党の固定支持層
300に分かれた小選挙区で、2位の得票数を2倍も引き離すような、
個人支持が厚い候補者を除けば、多くの議員の、勝敗の帰趨を決め
たのは、公明党支持者の投票です。
各選挙区で、2万票から3万票の固定票と言われます。
自民党政権は、ほぼ完全に、公明党によって支えられています。
今後の連立与党の政策では、公明党の発言力が大きくなります。
自民党は、公明党の固定票を除けば、即刻、少数野党になる。
この政権構造が以前より明確になったのが、今回の総選挙です。
今後も、公明党の選択が、選挙結果を決める。
投票率の10ポイントの低下は、公明党に国政のキャスティングボー
ドを渡したことになります。
自民・公明の連立を実現したのは、引退した野中広務でした。
引退の理由は、発表されない対外スキャンダルでしょう。
小泉首相の個人支持率は、51%くらいです。
■3.大都市部の選択
地方は公共投資と補助金を理由に、利益誘導の族議員がまだ強い。他
方、大都市部はイメージ選挙と公明党です。どんな結果を示している
か。代表として東京、大阪を見ます。
大都市部は、地方より、投票率が5ポイントは低い。
大都市部は、公共投資と補助金への依存が少ない。
その意味で、選択の世論を、比較的に中立で示すものと見ることがで
きます。
【東京25区】 小選挙区 比例区
自民 11 6
民主 12 8
公明 1 2
【大阪19区】
自民 6 9
民主 9 11
公明 4 5
他の大都市部も、ほぼ同様です。候補者個人の人気やイメージか、固
定票の公明党が鍵になっていることが明確に分かります。
■4.高級官僚の選択では?
政治家を志す官僚出身者は、自民党を選んでいました。
今回はどうだったか?
自民党を選択し、選挙に出た人 7人(当選4名)
民主党を選択し、選挙に出た人 8人( 2名)
官僚の政党選択でも、自民と民主は拮抗するようになっています。
これは、政治選択の「底流」での変化をしめす象徴として見ることが
できます。
官僚族は、多くが与党になることができる政党を選びます。
■5.以上をまとめれば次回選挙への動き
今後、政治的な動きで焦点になるのは、次回の衆議院議員選挙で当選
できるかどうかということへ向かっての、議員個人の動きです。
一時は8割を超える支持を得た、小泉政権のような国民の支持基盤が
厚い代表を顔にしても、政権と議席は、安泰ではないことが明白にな
ったのが今回の総選挙です。
今回、小泉総裁は可能なイメージ戦略を総動員したと判断していい。
安部幹事長の登用は、象徴です。株価の上昇も、その戦略の一環と見
ることができる部分が、50%はあります。
景気回復の兆しというマスコミ編集も、与党自民の政策への密かな応
援歌でした。すべて物事には、両面があります。経済はどうにでも論
じることのできるものの典型です。短期か長期か、部分か全体か、何
にアクセントを置くかによって、論は分かれる。
いい面と悪い面のどちらを重視するか、どんな記事にアクセントを置
くかが、マスコミの編集権です。
まとめれば、公明党との投票連係を含め、自民党は総力を結集したと
言っていい。その結果が、今回の結果であると判断できます。
新しい議員の認識の鍵は、以下でしょう。
(1)自民への公明党からのバックアップは、今回の結果がリミッ
トを示しているだろう。
(2)今後の経済情勢の悪化があれば、自民支持は急速に低下する。
(3)公共事業と補助金で、ひきつけることはできなくなった。
90年代中期までの、地方政治家の売りは、「国から予算をもってく
る」ということでした。地方経済のコアは、公共投資と補助金だった
からです。
こうした3つの認識を背景に、自民党内での流動化が起こることが予
測できます。次の選挙でどうするか、そして政権党につけるかどうか
が議員の最大関心だからです。
選挙は一幕です。
本番は何か?
選挙後の、次の選挙での当選や有利さをにらんだ議員の動きです。
わが国の戦後政治は、利益誘導を背景に、土木・建築の固定地盤をも
っていた地方議員の派閥領主の時代でした。自民党は、族議員の派閥
が、実質的な政党でした。
戦後政治の派閥選挙と利益誘導のパワーは、ほぼ終わったとみていい
。これが、政治的選択での21世紀です。
「改革」のプロバガンダで国民をひきつけていた小泉政権は弱体化し
ました。政策実行力でリーダシップをとれないレーム・ダック内閣に
なったと見ていいでしょう。
小泉首相のかつての宣言のように、自民党の過去の実質は、すでに解
体された。最も早ければ、首相を選ぶ投票での各党の戦略から、胎動
の兆しが見えるはずです。ここを注目しておきましょう。
90年代までの政党の動きは野党の流動化でした。
今後の、動きの底流は、与党の流動化になります。
選挙では、今後ますます集合的・情動的・反射的・短期的な反応が、
決める。直接選挙に近い方向に、変わりつつあります。
最も大きく変わったことは、これです。
約言するなら利権からイメージへ、です。
既得権益派と改革派は、50:50です。
改革派の内容がなんであるかは、今の政策からは、判然としていませ
ん。
■6.焦点は、いよいよ国家の財政構造と国際的選択になる
近々予測される次の衆院選挙では、来年の夏の参議院選挙にむかって、
何が焦点になるか。今回の争点は道路公団、郵政公社、年金問題で
した、次回は「増税」をテーマにせざるを得ない。
▼増税
消費税増税への道(15%:今の3倍)が開かれれば、国家財政破綻
(=高金利)の危惧は薄れます。これができるかどうか?
増税が金融問題の焦点です。増税ができないと判断されれば、金利高
騰です。700兆円の公債価格が、1%の金利上昇で5%分下落しま
す。数%の上昇なら、金融機関は、国有化しか方法がなくなる。
今の金融は、政治問題に変化しています。
経済問題の根底は、すでに国家財政の悪化だからです。
選挙が終わった直後に言うのも変ですが、次の、解散、総選挙が近い。
人口の高齢化と財政の悪化は、時間を待たない。
▼05年へ向かって
2005年は、返済の満期がくる借り換え債を含めば、140兆円も
国債発行になります。これが、04年〜05年を注目する理由でもあ
るのです。
長期では価格が低下することが確定していると言っていい、1.5%
の低利の巨額国債を、だれがこれ以上買うか? 引き受け困難は金利
を高騰させます。今の国家・地方財政は、金利が上がればひとたまり
もない。
政権政党は、これを、引受機関を作って実行し、説明し、正当化しな
ければならないという困難を抱えます。
福井日銀は、それに向かって、ますます多額(現在92兆円の手持ち
残)の国債を引き受けることになります。米国の財政赤字も、600
0億ドル以上に拡大します。
イラク情勢は日々不安定になる。地政的に、南下政策に傾斜するロシ
アの、トルコ、イラク、シリア、ヨルダン、イラン、サウジ、イスラ
エルを含む対アラブ戦略が鍵を握ります。地続きの大陸は、日常が国
際問題です。プーチンは秘密警察KGBの出身です。
04年秋は米国の大統領選挙でもあります。軍事でなんでもやること
ができるというリバイアサン(ホッブス)の露骨な国家論と、米軍の、
日本を含む前方展開が問われる。
妥協をしないイスラエルとアラブの対立は、激化します。イスラム統
一国家を作ることを目的にしているアルカイダの動きは、予断を許さ
ない。
自衛隊の派遣は、弱体化した小泉政権には無理です。自衛隊に犠牲者
が出れば、世論はパニックを起こすでしょう。韓国では親北朝鮮の大
統領の信任投票です。米国は、韓国からの進駐軍の撤退の圧力を強め
ます。
世界政治でも、問題の焦点がどこあるのか、だれの目にもはっきりす
るのが04年です。そして国内政治では国家財政です。
これが、赤字国債を含めた、国民負担率(税、年金、医療、福祉、公
共投資)が国民総支出の47%(03年)ということの意味です。
個人の所得のうち、合計すれば、半分は、めぐりめぐって国家や地方
財政の、裁量のもとになっています。高齢社会へむかって、政治が、
年々より大きく関与する日本経済の中身になることは、確定していま
す。
see you next week!!
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アンケートです。いただく感想は、とても参考になります。
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<124号:ショッピングバスケット分析という方法(1)序論>
【目次】
1.流れ:認識のフィードバックがつくるもの
2.おもしろさの根底
3.必要な原因思考
4.認識のフィードバック
5.学習効果
6.過去記憶に閉じこもる環境不適合シンドローム(症候群)
7.積極的な態度
8.共有文化
9.バレーボールの、ゲームの流れ
10.判断と行動様式は伝播する
11.過剰練習の効果
12.データウェアハウスでの集中処理という発明
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