知って得する労働法 |
楽しく仕事をするために、知って得する、知らなきゃ損する労働法。貴方の職場は大丈夫?泣き寝入りしないために、身近な労働法をやさしく解説していきます。
創刊日:1999-11-02
最新号:
2009-06-10
発行周期:週刊
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知って得する労働法 ◇◆2009-06-10 [第260号]Since.Nov.1999
〜たまごや〜
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〜退職金をもって会社を去ろう。再スタートは早いほどいい〜
第260回
読者Q&A『試用期間を延長させられた』
■読者からの質問
アパレル系の会社(販売)に転職した20代の女性です。このたび、試用期間
について、よく分からず、また納得できないことがあったので、相談のメール
をさせていただきました。
アパレル系の会社に入社の際、「3ヶ月から6ヶ月は試用期間としてアルバイ
ト扱いになる」と言われて承諾し入社したのですが、6ヶ月経っても正社員に
ついての案内がありませんでした。
私は、交通機関の遅れで1度だけ5分ほど遅刻したことがある程度で、あとは
遅刻・早退・欠勤もしていません。このような対応をされ、もう不信感でいっ
ぱいで、再転職を考えています。法的には、この試用期間の無告知での延長と
いうのは、認められているのでしょうか?
■たまごやの回答
お便りありがとうございます。かなりの長文でしたの要点のみとさせていただ
きました。で、例によってアバウトに答えさせていただきます。行動を起こす
時には関係省庁の窓口にてご確認ください。
試用期間というと「試しに使える労働力、とりあえず働いてもらって、採用す
るかどうかは後になって考えよう」みたいなイメージがあります。しかし、法
律は試用期間はほとんど本採用に近いものとしてとらえています。試用期間を
とりあえずの採用と安易に考えていると使用者は痛い目に遭うかもしれません。
試用期間とは?
採用の前に、履歴書や職務経歴書を確認してもその人物を的確にとらえること
はできません。そこで一定期間試しで雇ってみる試用期間という制度が設けら
れています。
試用期間を設けるかどうかは、会社の意向によります。試用期間を設けない、
としても一向に構いません。しかし試用期間を設ける場合には、そのことを就
業規則に盛り込まなければなりません。【←重要】
また、試用期間というのは採用されるのか不採用なのか、試用される労働者に
とっては心理的負担を強いる期間です。そこで試用期間については期間を定め
ることが必須となっています。【←重要】
期間については労働基準法では規定がありませんが民法の解釈上そうなってい
ます。したがって「いつまでも試用期間」というのは認められません。試用期
間の長さは一般的に3ヶ月、もしくは6ヶ月が多いです。最長でも1年が限度
となっています。
試用期間が終わった場合、その試用期間を延長するような場合は、まず就業規
則を確認します。就業規則に3ヶ月、とあれば、それ以降の延長は認められま
せん。延長が可能な場合は、その延長のことも就業規則に記載する必要があり
ます。就業規則にその記載があり、かつ延長するに値する正当な理由がある場
合のみ延長が認められます。
試用期間中の適格性をみて試用期間終了後に不採用とする場合、法律上は「解
雇」になります。つまり試用期間中であっても解雇の正当性が問われるという
ことです。
適格性の判断項目例:
・出勤率不良
・3回以上無断欠勤
・勤務態度や接客態度が悪く、注意を受けても改善されなかった場合
・協調性を欠く言動や粗暴など、従業員としての不適格性がうかがえる場合
・経歴詐称
など
試用期間は教育や指導をする期間でもあるので、上のような不適格事由があっ
たとしても、いきなりの解雇は認められず、その期間中にどのような教育・指
導をしたかがポイントになります。また試用期間を延長するためには、延長せ
ざるを得ない特別の事情があって、更に本人の同意も必要です。
使用者側としては、延長する期間を定めなければ本採用したと判断されますの
で、やむを得ず延長する際は必ずその期間を定める(同意書などを取り付ける)
ようにする必要があります。
で、結論ですが、店長ではなく、社長に掛け合うこと。同時に労働基準監督署
に匿名で相談するのがいいでしょう。社長が同じような対応をしたら、この会
社はなんだかんだといちゃもんを付けて試用期間を延ばそうとする「試用期間
について何の知識も無い会社」なので、転職を考えたほうがいいでしょう。
【関連記事】
[019]試用期間
http://www.tamagoya.ne.jp/roudou/019.htm
[003-2]読者Q&A『試用期間終了後の退社勧告』
http://www.tamagoya.ne.jp/roudou/b/archives/1999/11/003-2qa.php
[カテゴリ:就業規則]
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