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『大人のための勉強法』などの著者である精神科医、和田秀樹氏のエッセイ・最新情報等が掲載されるメールマガジンです。




HIDEKIWADA[2005/06/24] ヒロシマに思う

発行日: 2005/6/24

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 ■ 和田秀樹公式 HIDEKIWADA.COMマガジン ■ 発行部数:9682    2005年6月24日号
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 HIDEKIWADA.COMマガジンでは、和田秀樹の新刊情報、テレビ・ラジオなどの
 出演情報などの他に、和田秀樹の最新エッセイをお届けしています。

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■インデックス―――――――――――――――――――――――――――――――

 ・今号のメールマガジン
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 ・メルマガエッセイ106「ヒロシマに思う」
 ・編集後記

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■今号のメールマガジン―――――――――――――――――――――――――――

 日本は、世界でも唯一の被爆国だということを、日頃お忘れになってはいないでし
ょうか。被爆国だからこそできること、被爆国だからこそ訴えていかなければならな
いことというのは存分にあります。今回はそんな日本のあり方を、和田がヒロシマか
ら見つめていくエッセイです。新刊情報などもあわせてどうぞ。

■新着情報―――――――――――――――――――――――――――――――――

◆TV情報◆

 ◎『なるほどラボ』テレビ大阪 毎週土曜日レギュラー 夕方18:30〜19:00

 ◎『ザ・情報ツウ』日本テレビ系 毎週金曜日レギュラー 朝8:00〜10:30


◆雑誌連載情報◆

 ◎『AERA』にて、「面倒見のいい大学」好評連載中!


★新刊情報★
 
 ◎『人は見かけで決まる』
    PHP研究所 1260円 ISBN:4-569-64312-4
    人間の中身を、頭をよくする方法論の提言を続けてきた和田が、頭をよくしても
外見で損をしてしまう人のために、どのように頭をよく見せるかを、自らの経験と心
理学理論から説く快著です。

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   学習研究社 945円 ISBN:4-05-301771-8
    以前から人気のあった和田式書きなぐりノート合格法の全面改訂版です。科目別
のノートのとり方の解説も充実しており、他にも、情報処理術としては大人も使える
ノート本に仕上がっています。

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    脳を有効にはたらかせる勉強法、テスト本番までの自己マネジメントなど、少な
い時間を有効に使って英語の実力をつけるさまざまな戦略を伝授。なかなか勉強がは
かどらない人、短期間で600点をとりたい人、必読です。

 ◎『新・受験技法 2006年度版』
   新評論 1890円 ISBN:4-7948-0666-3
  毎年おなじみの新・受験技法ですが、今年は新課程に合わせて大幅な増補改訂を
行ないました。東大受験を目指す人には必読の書です。

 
■Web情報――――――――――――――――――――――――――――――――

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★新刊ピックアップ★--------------------------------------------------------

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 を受ける人について、その対処法や自分が当てはまる場合の脱却法などを心理学の
 立場から解説する意欲本です。

 『1+1=10を実現する仕事術』
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  単行本「凡才でも成功する和田式人間力」の文庫化。大幅に改訂していますので
 実用度が一段とアップ。

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■メルマガエッセイ―――――――――――――――――――――――――――――

【 ヒロシマに思う / 和田秀樹 】


 講演会とAERAの広島大学取材で広島に行ってきた。

 原爆ドームのほか、平和記念資料館など、ひさしぶりにヒロシマを見たわけだが、
いろいろ考えさせられることがあった。

 最近、中国や韓国の反日運動が問題になっており、この春もソウルにいって感じた
のだが、かの地にも、歴史博物館などがあって、そこでは、戦前の日本にひどいこと
をされたことを想起させるスペースがかなりの大きさで作ってあった。おそらく中国
にも似たようなところがいっぱいあるのだろう。

 この手の過去を展示することには二つの効果があるはずだ。

 一つは、二度と同じような悲劇を繰り返してはならないという教訓である(中国や
韓国のものには、あまりその意図は感じられないが)。

 もちろん、建前上は、そのために平和記念資料館があるといえる。そして、原爆で
殺された同胞の苦しみをわかるということにも大きな意味がある。

 私も、もちろん、この趣旨には賛同するし、核戦争を起こしてはならないと思う。
だが、これに関して、日本が核兵器を保有してはならないとか、世界の国々が核兵器
をもってはならないということに直結するかというと疑問はある。

 実際、持っている国が核を捨ててくれないことには、そんなものは単なるおためご
かしだからだ。しかも、世界中の核保有国の中で、実際に使ったことがあるのは、ア
メリカだけである。その国が核を持っている限り、よその国だって持ちたくなるのは
人情というものだ。

 たとえば、殺人の前科者が町に住んでいて、そいつと、数人の人だけがピストルを
もっているというのに、町の残りの人間はピストルをもつことが禁止される。そし
て、その殺人の前科者は、「おれがピストルを使うときは悪い奴を撃つときだから、
信用しろ」といわれて、誰が信用できるというのか?

 本来、いちばん文句をいいやすいのはかつての被害者であるはずだが、その被害者
はよその国がピストルをもつことには目くじらを立てるが、加害者については「正当
防衛ですよね」とかいってベタベタする。奇妙な構図だ。

 いずれにせよ、この資料館に立ち寄った際に、これからもずっと平和でないといけ
ない、核兵器を用いてはいけないという感情のほかに、多くの日本人は、何らかの別
の感情をもつことだろう。それは、「アメリカはひどいことをした」というものだ。

 現実には、この2つめの効果を怖れて、日本が独立するまでの間、原爆に関する報
道や惨状の紹介を禁止したのだろう。建前上は、アメリカだって、朝鮮戦争が起こる
までは、国際連合を作ったり、戦争を二度と起こしてはいけないようなことをいって
いたのだから、平和運動としてだけなら原爆資料の展示を禁止しないはずだ。

 この2番目の感情を起こさせる効果を期待するから、韓国や中国も、日本にやられ
た(真実かどうかはともかくとして)という資料を展示するのだろう。

 戦後、何十年もたって世界中が仲良くしなければいけない時期に、昔のことをほじ

くり返して、恨みを喚起するようなことをして何になるという考え方もあるだろう。
もちろん、単なる反米運動や反日運動を起こして、学生や過激な市民が暴れるだけな
ら、国家としては得なことなど何もない。

 しかし、中国や韓国の意図は、特に今はそれだけではないだろう。

 要するに、日本を見返してやれという意識を国民に植え付けているはずだ。

 そして、彼らはすでに日本の子どもたちより、はるかに勉強をするようになり、学
力でも日本の子どもに勝っているのだ。

 日本人だって、かつてはアメリカの戦争中のヒロシマ・ナガサキの原爆投下や焼夷
弾の投下による無差別市民爆撃などを思い起こして、「アメリカ、なにくそ」と思っ
た人は多かったはずだ。そして、いつかはアメリカを見返してやりたいというのが密
かな悲願だったのではないか?

 そして、バブル前のころは、アメリカに追いついたような幻想を持った時期もあっ
た。ロックフェラーセンターをはじめ、アメリカを買うというところまできていた。
その後のバブル崩壊やマネー敗戦で、やっぱりアメリカには勝てないという気分が蔓
延しているのが怖い。

 かつてはヒロシマを見て、アメリカなにくそと勉強した子どもやがんばった大人が
いた。しかし今は、拉致被害者をみて、北朝鮮はクズだと嘲笑はするが、日本のほう
がはるかにましと安心している。その裏では、日本なにくそと思って勉強している韓
国や中国に学力では追い抜かれたのである。

 さらに、この資料館の展示も、昔と比べると相当ヤワなものになっていて、悲惨な
展示が減っている。日本人の怒りをかきたてないものとなっているようだ。アメリカ
への遠慮か何かしらないが、こんなことでいいのか?

 ヒロシマは日本にとって、重要なカードのはずだ。唯一の被爆国だから平和主義の
立場で国連の常任理事国に入りたいというほうが、経済力がついたからといって、わ
ざわざたかられるような形で常任理事国入りするより大義名分が立つ。

 ついでにいうと、ナガサキも上手に使うべきだ。キリスト教の建物にひどいことを
されたことを強調すれば、アメリカ以外のキリスト教国(ヨーロッパやアフリカ諸
国)の人々への訴求力は大きい。日本は味方を増やす大きな武器をもっているのだ。

 こんなことをいうと被爆者に不謹慎ではないかと思われるだろうが、私は、彼らの
無念の死の悔しさを理解して、アメリカに勝てるように、我々日本人ががんばって、
彼らの死を無駄にしないことが、最大の供養だと思っている。

 少なくとも、私個人としては、このような施設をときどきみながら、再び日本が浮
上するようにがんばろうといえるようにしたいと改めて心に誓うものがあった。

 さて、それ以上に、平和や被爆者を食い物にしていると感じたのが、国立広島原爆
死没者追悼平和祈念館である。

 これは2002年8月に開館して、2003年8月には長崎にも開館したらしい
が、とにかく施設が立派なのにびっくりした。

 もちろん、国立の追悼施設は必要だろうし、被爆者の霊をうやまう必要もあるだろ
う。

 しかし、こんなに立派で金のかかった建物が本当に要るのだろうか?

 調べてみると延べ900坪の建物に470億円かけているという。坪500万円以
上だ。近隣のインテリジェンスビルでも坪80万円もあれば建つのだから、どれだけ
業者などにお金が流れているのかわかったものじゃない。

 相当の金が動いたことだろう。

 このように被爆者を食い物にしている奴が、ほかにもいることで日本人の卑しさを
痛感した。そして、おそらくは、ここ数年政治資金集めでは常にトップクラスにラン
キングする、広島選出の元警察官僚(拉致には強いことをいうが、その資金源になっ
ているという噂がたえないパチンコ屋の脱税や非合法賭博を取り締まれといわない)
の代議士の顔が、ついつい浮かんでしまうのだった。

 被爆者や遺族が浮かばれるように、無駄な金を使うより、日本人ががんばることが
大切だろう。



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★新刊ピックアップ★----------------------------------------------------------

 『マザコン男は買いである』
  祥伝社 735円 ISBN:4-396-11011-1
 林真理子さんも絶賛した、和田のマザコン賛美論が本になりました。マザコン男の
多い国は発展しているという新理論なども展開しており、興味深い内容盛りだくさん
です。

 『「ぷち依存」生活のすすめ』植木理恵/他著 和田秀樹/監修
  PHP研究所 1,050円 ISBN:4-569-63858-9
 ほんのちょっぴり依存する依存症なら、人間関係やメンタル面でも楽にして過ごし
ていける。現在TBS系「はなまるマーケット」で毎週木曜日ご出演されています。

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■編集後記■―――――――――――――――――――――――――――――――――

 広島といえば、小学校時代に何年か住んでいた場所です。原爆が投下された街とい
うことで、原爆教育が盛んだったイメージもあります。小学校時代に悲惨なものを
散々見聞きさせられたおかげで、私の中に原爆にたいする恐ろしさが完全に身につい
てしまい、今でも時折原爆絡みの悪夢を見ることもあります。
 でも、戦争や原爆にたいして、それくらい凄まじい恐怖感を抱いているほうが、本
当はいいのでしょうね。

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