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『大人のための勉強法』などの著者である精神科医、和田秀樹氏のエッセイ・最新情報等が掲載されるメールマガジンです。




HIDEKIWADA[2004/4/2] 責任の所在とメディアリテラシー

発行日: 2004/4/2

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 ■ 和田秀樹公式 HIDEKIWADA.COMマガジン ■ 発行部数:8053   2004年04月02日号
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 HIDEKIWADA.COMマガジンでは、和田秀樹の新刊情報、テレビ・ラジオなどの
 出演情報などの他に、和田秀樹の最新エッセイをお届けしています。

 ◆バックナンバーはこちらでご覧いただけます。
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■インデックス―――――――――――――――――――――――――――――――

 ・今号のメールマガジン
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 ・メルマガエッセイ80「責任の所在とメディアリテラシー」
 ・編集後記

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■今号のメールマガジン―――――――――――――――――――――――――――

 今号の和田のエッセイでは、六本木ヒルズの自動回転ドアで起きた事件を起点
にして、メディアリテラシーの必要性について考察します。
 また、これから大学受験を向かえる方や、新入社員の方向けの新刊も
発売されました。和田式で4月からよいスタートをしてください。

■新着情報―――――――――――――――――――――――――――――――――

◆新刊/雑誌情報 

 ◎『「絶対基礎力」をつける勉強法』瀬谷出版 980円+税 ISBN4-902381-02-8
  和田が大学受験に必要な基礎レベルの参考書、問題集を中学レベルも含めて
  厳選し、有効的な使い方を指南します。

 ◎『頭がよくなる!和田式算数・数学徹底活用トレーニング』数研出版 
  1,200円+税 ISBN4-410-13820-0
  和田が社会人の数学的発想を促成するために、中学入試や、中学数学、高校数学
  の中から問題を厳選した便利な一冊です。

 ◎『入社1年で差をつける!「先攻逃げ切り」のテクニック』KKベストセラーズ
  1,200円+税 ISBN4-584-18800-9
  待望の新入社員向けのノウハウ書。受験時代に和田の本にお世話になった人は、
  新入社員でも勝ち組をめざすための必読の書です。

 ◎『他人の10倍仕事をこなす私の習慣』PHP文庫 457円+税 ISBN4-569-66163-7
  和田の驚異的仕事量のノウハウを伝えた本書が文庫化しました。本書を書いて
  以来  さらに仕事量が増えている和田自身が参考にしたという和田式仕事術の
  集大成です。

◆関連サービス

 ◎「学力向上!親の会」4月会員の入会受付中です。
  詳しくは 「学力向上!親の会」ホームページから
  --> http://www.oyanokai.jp

■Web情報――――――――――――――――――――――――――――――――

 ◎新刊「雑学力 人より稼げるムダ知識の見つけ方」が電子出版でも発売され
   ました。PDF、XMDFなどの形式で購入できます。
   購入できるサイト一覧を公開しました。
   --> http://www.hidekiwada.com/nrelease/zatsugaku.html

 ◎マスコミ向けニュースリリースページができました。和田秀樹及びヒデキ・
   ワダ・インスティテュートのマスコミ向けニュースリリースを配信します。
   --> http://www.hidekiwada.com/nrelease/index.html

 ◎受験生の子を持つ親、教育関係者に贈る「学力向上!親の会」入会受付開始
   しました。3月会員募集中です。また、相互リンクしていただけるサイトも
   募集開始しました。
   --> http://www.oyanokai.jp

 ◎和田秀樹監修の大学受験指導 緑鐵受験指導ゼミナール
  H16年度の資料請求を受付開始しました。
   --> http://www.ryokutetsu.net

 ◎ビジネスマン向けニュース・情報サイトBB-WAVEのコンテンツ
 「THE GROOMING MIND」にて、「ヘアケア今どき事情」を好評連載中です。
  --> http://bb-wave.biglobe.ne.jp

 ◎eS Books「ヒデキワダドットコム書店」随時更新しています。
   --> http://myshop.esbooks.co.jp/myshop/hidekiwada/

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 『雑学力 人より稼げるムダ知識の見つけ方』インプレス 本体 1,200円+税
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■メルマガエッセイ―――――――――――――――――――――――――――――

【 責任の所在とメディアリテラシー / 和田秀樹 】

 「危ないと子を叱るより手を引こう」という標語が昔あった。
 世の中には子どもが迷い込んだり、興味本位で入り込むと危ない場所、子どもが
飛び出す危険性のある場所などが常に潜んでいるので、危ないと子どもを叱るの
ではなく、親がしっかりと手を引かなければいけないという標語である。結局、
そうしないことで子どもが事故にあっても後の祭りだという警句でもある。

 実は六本木ヒルズの6歳の子どもの事件をみて、遺族の方にはお気の毒だが、
この標語を思い出してしまった。少なくとも、わが子と一緒に近代的建築物に出か
けるときは、入り口の近くなど、これは危ないと思うようなところでは、しっかりと
手をつないでおかないといけないと自戒したのは確かだ。

 私の妻に至っては、もっと過激で、「こんなもの親が悪い」と即座に口に出した。
自分なら回転ドアの近くで子どもの手を離すようなことはしないという自負があるの
だろう。少なくとも、もしそんなことがあったとして、ビル会社に怒りをぶつけるの
ではなく、自分を責めてしまうだろうとも。

 もちろん、今回の事故に関しては回転ドアの製造会社の安全設計にミスがあった
のは確かだし、それについて損害賠償を求める権利については否定しない。(ただ、
上記の理由で森ビルの社長の弔問を門前返ししたのは大人気ないと思うが、これも
裁判のためなのだろうか?手を引かなかった私「も」悪いといえないのなら訴訟
大国のアメリカ人と同類でちょっと悲しくはある)

 むしろ、問題はそれに対する報道のあり方である。
 ほとんどのメディアでは、回転ドアの危険性や子どもが好奇心のために飛び込み
やすい危険性、そして三和シャッター側の安全設計ミスを報じていた。そして、子を
持つ親たちの意見も取り上げるが、「こんなものは子どもがつい関心をもって飛び出
しやすいので本当に危険だ」という彼女たちの不満を拾い上げるものだったりする。

 そして、こんなに危ないのだから親御さんは回転ドアや自動ドアの近くでは
しっかり手をひきましょうと呼びかけることはない。おそらく遺族の感情を考慮して
自粛しているのだろうが、現実に日本中に回転ドアがいまだに動いているのだから、
第二、第三の惨事を招かないためにも、それがマスコミの責務だろう。

 もちろん賢明な親御さんであれば、テレビでそんなことを言われなくても、これ
からは子どもの手をしっかり引こうと決意されたかもしれない。
 私が危惧するのは、それだけのメディアリテラシーがどれだけの人にあるのかと
いうことだ。

 多くの親御さんが、このテレビ報道をみて、あるいは井戸端会議で、本当に三和
シャッターは悪い、森ビルは悪いと文句ばかりを言っているようであれば、これは
危険この上ない。しかし、世の中の視聴者がそのくらいテレビの言うことを鵜呑みに
しているのではないかと懸念するのだ。

 私がこのコラムで何度も問題にするように、日本のメディアというのは非常に
発言内容に対して制約が多い。そして、それに迎合しないと、私のようにテレビに
なかなか出してもらえない(TVタックルだけが私に声をかけてくださるのは、
スタッフが優秀なのと、おそらくは生でないので編集でいくらでもカットできる
からだろう)。

 だから、視聴者の側が相当のメディアリテラシーをもっていないとテレビの番組の
内容から学ぶことができない。
 昔、埼玉の女子大生が、風俗の経営者にさんざん貢がせたあげく、別れ話が
こじれてストーカーされたあげく殺されたと報道された事件があった。

 この事件にしても、もちろん埼玉県警の不祥事がからんだし、被害者の行状を
書いたマスコミが非難されたこともあって、それ以降は被害者に落ち度があっても、
あまり報じられることはなくなった。しかし、やはりこの事件報道をみて、子を
もつ親として子どもに伝えたかったことは、「あまりガラのよくない、ろくな職業で
金儲けをしていない男とつきあうと殺されるぞ」ということだったし、「自分で
稼げもしないのに男にたかっていてはろくなことがない」ということだった。

 しかし、こういう内容はテレビでは伝えられなくなった。コメンテーターがそんな
発言をするようなら次回からはずされてしまうし、前もって、被害者のことを悪く
言うようなことはなさらないでと番組の担当者から釘をさされるからだ。

 結局、メディアリテラシーのある親をもっていれば、子どもも反面教師に
できるが、そうでない親をもつ子であれば、おなじような被害にあうかもしれない。

 私が、今回、「学力向上!親の会」というのを作ったのも、大変僭越とは思うが、
マスコミが本当のことを報じてくれないから、全国の親御さんのメディアリテラシー
の足しにしてほしいと思ったからだ。何度も主張するように、2002年度からの
新学習指導要領はゆとり教育でもなんでもなくて、国が最低限のいわば生活保護
レベルの教育しか保障してくれなくなったので、親に教育を丸投げされたことや、
そうであれば親が何をすればいいのかなど、親への情報提供や情報の読み方を教えた
かったからだ。少なくともそういう解説がないと文部科学省の本当に言いたいことが
読みにくいと私は思うからだ。

 おまけになるが、やはりマスメディアというのは、本当に言論制約が大きいと
感じたのは、江角マキコの一件である。国保の滞納はすでに個人の自由のレベルに
達しているし、江角氏が本当に知らなかったのかとか、税務申告の用紙に納めて
あると書いてあったなどといっていることなどから、国保を納めるかより、税金も
ちゃんと払っているのかを調べて欲しいというのは税金をきちんと払っている身と
しては言いたいことではあるが、社会保険庁の責任ばかり追及するのはどうか
とも思う。

 確かに社会保険庁の側で調べれば保険料を払っているかどうかはすぐわかる単純
ミスではある。
 でも、一方でこの広告をしかけてきた広告代理店の責任はどうなるのだろうか?
 広告代理店というのは商品のイメージにあわせてタレントをブッキングするの
だろうが、私が見る限り、商品と関係のないブッキングが多いように思える。

 たとえば、昔はタレントが車のコマーシャルに出ている間は、その車に乗ることが
要求されたりしたらしいが、今はまったくそんなことがなくなった。明らかにベンツ
やロールスロイスに乗っている人を小型車のコマーシャルに出したり、まずインス
タントコーヒーを飲んでいないだろう人間をその広告に出したり、そういうことが
当たり前になっている。その商品の愛用者かどうかをタレントに聞くこともなく
なったのだろう。

 江角問題もその延長にあって、「あなたはちゃんと保険料を払っているのでしょう
ね」ということの確認を代理店がしていなかったのではないか?(私が万が一コマー
シャルに出るとすれば自分の愛用品にしかでないつもりだ。無理を覚悟で言えば
スーパードライなら出たいという夢はある。しかし、こうして代理店の悪口を言って
いる限りはまず無理であろう)

 今回の広告料6億5000万円は、そうでなくても赤字の保険料から支払われている。
私が社会保険庁のトップなら(多少は自分の責任を棚に上げても)、そのお金を
取り返しに広告代理店にだまされたと裁判をすることだろう。それが被保険者に
対する損の埋め合わせになるからだ。しかし、マスコミは代理店の味方になって、
社会保険庁の開き直りだとか、責任逃れとかいって批判することだろう。

 そこで、それはマスコミが代理店に頭があがらないことの現われだということが
読めるのも、やはりメディアリテラシーというものである。 


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  心理テクニックを伝授します。
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■編集後記―――――――――――――――――――――――――――――――――

 hwiの事務所がある東京では、桜が真っ盛り、本日は雨の予報でしたが、
晴れていて、なんとかまだ散ることなく咲いています。こんな日は、外でご飯を
食べたり、本を読んだりしたいと思いましたが、やっぱり仕事を片付けならねば
と断念しました。明日は花見する人もいると思いますが、楽しんでくださいね。

 次号発行は、4月15日を予定しております。次号もご期待ください。
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