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Guam在住の36歳・男・独身の小一郎が「何でこんな国なんだ」〜「身近なHな話し」のことまでノンフィクションで語っていきます。




#### 36歳モテない男の現代思考 ####

発行日: 2005/6/5

■―――――――――――――――――――――――――――――――――――■
                             2005/06/05
          36歳モテない男の現代思考〜グアム駐在編〜
                 第九十回・見えないローカルの壁

     36歳独身男性が何故独身のままなのか。謎を解明して下さい。
     
■―――――――――――――――――――――――――――――――――――■


 今朝は、雨が降っている。
 おそらく止むのだろうけれど、そろそろ雨期に入ったなぁ、と感じます。
 車から降りると眼鏡が曇るんだよねぇ。


1.備品泥棒

 赴任当初は、良く解らなかったが、備品が良くなくなることに気がついた。
 ボールペンを机に置いておくと、勝手に持って行かれて無くなっている。
 PCのデータ焼き付けCDも、使用量と在庫数を数えると十数枚足らない。
 「総てのものは、鍵付きのロッカーへ」と職歴の長い日本人スタッフは言う。
 それは、まさしく全くローカルスタッフを信用していないと言うことに尽きる。
 しかし、鍵付きロッカーに入れたものが、数が合わなくなってくると「置いて
 いたからしょうがない」では済まなくなる。
 「たまたま手持ちがなかったから借りただけ」という言い訳は効かないのだ。
 明らかに『悪意』がなければ、鍵付きの中身を持ち出すことは、不可能だから
  だ。
 赴任してすぐ、ローカルスタッフの幹部に『ローカルスタッフには、鍵は貸す
  な。
 すぐに複製を作るからだ』と注意をされた。
 それを言うのがローカルスタッフだったというのが、悲しい。


2.経費泥棒

 売り上げが鰻登りの頃と違って、鰻下がりになった(笑)今では、付加価値の付い
 た経費など必要がない。
 しかし、既得権益というのか、地域規模、世界規模で言っても小企業にしか入ら
 ない会社の現地代表やその幹部が、日本人だからと言っていつまでも『レクサ
  ス』だの『インフィニティー』だのと言った大きな車に会社の経費で(多くは購
  入するより高く付く『レンタカー契約』だ)乗り続ける理由が見あたらない。
 大手旅行代理店の多くが、そういった車からひとランク落としてトヨタ『カム
  リ』などを現地代表の社用車にしているのを見ると、どうしてうちが代えられ
 ないのか理解に苦しむ。
 こういう『隠れ給料』も現地代表の一存で決まるのが、ローカルスタンダードと
 言うから恐れ入った。
 それを制御できない本社経営陣ならば、そういう会社はもはや見限る他はない。


3.タイトル泥棒

 ローカルスタッフは、とにかくタイトルを欲しがる。
 スーパーバイザーでも、なんとかマネージャーでも良いから、タイトルが上がる
 ことを要求する。
 日本から本社社長が来て、ローカルスタッフのゼネラルマネージャーを一人選任
 したのだが、その人は、タイトルを得てすぐに態度が豹変したと、多くのスタッ
 フに言われるようになった。
 その人よりタイトルが低い人の言うことは聞かず、タイトルの上の人とだけ話を
 しようとする。
 面倒なことはすべて下に押しつけて、成果だけを自ら上司(代表者)に報告する。
 まさにアメリカのビジネスドラマを目の前で見ているようだった。
 そして、そういうことが解らない日本本社の経営者とは、ゴミ屑以下になめられ
 てしまうんだな、と思った。
 タイトルを取るためには、権力者におもねる。
 成長しない企業は、それでしかタイトルが得られないのだろうか。

 そういうば、前の会社もそうであったが、『期待値』が高く転任してきたのに現
 地代表者がその期待値を恐れて、わざわざ『組織表』を掲示して、私のタイトル
 を低く掲示したとたんにローカルスタッフが、言うことを聞かなくなったことが
 あった。
 およそ、日本なら『道理が通っている者』ならタイトルなど関係なかったが、こ
 こでは、上辺だけの付き合いしかできないらしかった。


4.給料泥棒

 ツアーのお客様に販売する商品を持って行っても「売れなかった」と言って全部
 持って帰ってくるスタッフがいる。
 もう一人のスタッフは、同じ状態でそれなりに売ってくるのに、そのスタッフだ
 けがうまく売ってこない。
 担当のマネージャーが売りに行った現場を秘密裏に見に行くと、時間になっても
 行ったはずのスタッフが現れない。
 彼が思っていたとおりのことが起きていた。
 「売りに行っていない」のだ。
 改めて、売りに行かせると、お客様がお金を持って手を出しているのに、手渡す
 作業が遅いため、機会損失を招いていた。
 顔もやる気のない、嫌々仕事をしているようだった。
 それでもそのスタッフのミステイクがない限り、クビは切れないのがグアムの雇
 用法だというので、もう少し教育を施す必要を感じている。
 しかし、そんな程度の低いスタッフにも稼いでくるスタッフとさほど変わらない
 給料を出さなくてはいけないというのは、大変効率が悪い。


5.信用泥棒

 店舗部では、提案もあり、意見も出来る大変優秀に見えたスタッフがいたので、
 あまり目をやらなかったのだが、社歴の長い日本人スタッフから「今だけだと思
 うよぉ」と言うので、数ヶ月経った最近、目をやるようになった。
 赴任当初、床、カウンター、レジ周りなどの掃除は元より、商品陳列台や商品の
 掃除、売り上げ顧客名簿などの整理をしっかりお願いします、と頼み、「任せて
 ください」といったスタッフの実際は、非道い有様だった。
 こちらが見なかったのもいけないが、信用されていると言うことを良いことに全
 くやっていなかった。
 店舗は、目に付くところだけが綺麗にされており、カード読み取り機の裏、陳列
 棚の商品の後ろ、ストックルームなど全くの埃だらけだった。
 名簿に至っては、手書きのままコピー紙の裏に名前と電話番号が羅列されていた
 だけだった。
 その後、期待はしなかったが案の定、いろいろと理由をつけて反論された。
 日系人だから多少の期待もあったのだが、日系人だろうと完全なロコであろうと
 ここでは、同じなのだった。
 「信用も期待もしちゃダメだって」…それが永年勤め続けたひとのグアムの処世
 術らしかった。


6.出来る人もいる

 ローカルスタッフというが、一様に問題のある人ばかりではない。
 しかし、日本と違ってかなり基準が低いと言っていい。
 日本だと、ごく一部の人がそういう問題のある人だったりするが、グアムでは、
 ごく一部の人が使用に耐える人材である、と感じる。
 ここには、学歴などは一切関係なく、資質やしつけの問題なのだと思う。
 おおよそ、私が問題あるなぁ、と思うスタッフは、彼らの頭の中では、とにかく
 その時間『居れば』『過ごせば』お金が貰えると思っているようである。
 雇用されている使命が『お金を稼いでくること』という感覚はないらしい。
 日本ならアルバイト店員ですら、自分が幾ら売り上げるのかくらいは意識する。
 自分が「何でここに雇われているのか」という命題が分かっていないのかもしれ
 ない。
 出来る人材(本当に出来る人材は、米国本土に出てしまうが)は、出来るが故に評
 価がすぐに高くなる。
 しかし、数少ない出来る人材は、多くの使えない人材に足を引っ張られ、なかな
 か本領を発揮することが出来ない。
 ここでは、一昔前の日本の「島国根性」を見せつけられている。

 補助金まみれの島に生まれ育ち、周りの環境がそうであるなら、そういう意識を
 持つのは仕方のないことだろう。
 しかし、そこを変えないと彼らの未来もないし、島の未来もないのだが、甘い
 汁、楽を覚えた者は、苦労を重ねてまで何かを得ようとはしないだろう。


 ここに赴任した多くの日本人で甘い汁を吸い、既得権益を得た人達は、日本社会
 から見たら高コストのリストラ第一要員でしかない。
 日本に帰れば、そうなることを知っているからこそ、永住権を盾にグアムに住み
 続けるのだろう。

 日本社会なら私に出来ることが、グアム社会では違った壁を取り払ってからでな
 いと出来ないと言うことを感じている最近である。

(終わり)



 今回は、堅くなってしまった。
 読者の方から頂いたメールの影響かなぁ。
 確かにグアムって、難しいところですねぇ。


 小一郎


●36歳モテない男の現代思考
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