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Guam在住の36歳・男・独身の小一郎が「何でこんな国なんだ」〜「身近なHな話し」のことまでノンフィクションで語っていきます。




#### 33歳モテない男の現代思考 ####

発行日: 2002/10/8

■―――――――――――――――――――――――――――――――――――■
                             2002/10/06
          33歳モテない男の現代思考〜グアム駐在編〜
                 第八十二回・北の国から

     33歳独身男性が何故独身のままなのか。謎を解明して下さい。
     
■―――――――――――――――――――――――――――――――――――■


 こんにちは、またまた二週間経ってしまった。とほほ。
 ワケは、いろいろとあるのだが、それはまた次号で。

 最近、東京で讃岐うどんが流行らしい。
 何しろ100円から食べられる「ジャパニーズファーストフード」だから、ワン
 コイン亭主族(一日の小遣いが500円しか持たされない旦那様のこと)にも大受
 けなのだろう。
 デフレは、どこまで続くのか。


−目次−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

1.出逢い
2.再会
3.最終話・遺言
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



1.出逢い

 テレビドラマ「北の国から」の最終話をビデオで見た。
 日本から送られてきたのをダビングして頂いて、自宅で見たのだ。
 私がドラマ「北の国から」を知ったのは、10年以上前にバイクにテントとシュ
 ラフを積んで北海道を転々と過ごしていたある日のことだった。
 富良野で大雨に降られて、キャンプを諦めていた私は、駅かボックスタイプのバ
 ス停を野宿場所として探していた。
 時期的にライダーも多くいたシーズンだったので、同じ目的らしきライダーたち
 にどちらともなく声を掛けた。
 そこがGSだったか、富良野の駅前だったかあまり記憶にないのだが、その中の
 一人が当時流行りだしていた「ライダーハウス」というライダーがシュラフ等持
 ち込みで避難できる安価な(五百円くらいからある)簡易宿泊所みたいなところが
 駅から離れたところにあることを知っていた。
 雨が降る中でライダー用に開発されたマップはぐちゃぐちゃになっていて、「探
 す」という行為より「それに頼る」という思考の方が勝っていた。
 結局、何人かがその「ライダーハウス」を知っている奴のバイクの後を追いかけ
 て行った。
 ところが、そのライダーハウスとやらも「予約が要ります」とか「今日は一杯で
 す」とか凄く当たり前のことなんだけど「雨」という天候のお陰で避難できる安
 価なところには、避難できなかった。
 そうこうしているうちに陽はだいぶ落ちたようで、辺りが暗くなってきた。
 暗くなるともはや野宿する避難場所を探すのも困難になる。
 そして、幾分か富良野駅周辺を走った頃、コインランドリーらしきものから出て
 きた旅人を発見した。
 Uターンをして傘を差す彼らに声を掛けた。
 なんというのだろうか、同じ匂いがしたからである。
 するとどうだろう、彼らもライダーで近くのコーヒーショップが食事をしてくれ
 ることを条件に安価に部屋の一部を解放してライダーを泊めているという。
 つまり、彼らはそのライダーハウスに宿泊するライダーだったのだ。
 そして、彼ら曰く、ガイドブックとかにまだ取り上げられていないお店だから、
 スペースは空いているようであることを教えてくれた。
 彼らにともなって、私はそのコーヒーショップのママさんに挨拶をした。
 場所は、確か線路と並行して走っている道沿いの角あたりで、富良野駅周辺の繁
 華街の外れにあったように思う。
 そこでバイクの荷を解き、開放してくれているという部屋へ上がった。
 確か2段ベッドが一杯入っていた部屋だったと思うが、それぞれがシュラフと荷
 物をスペースに置いていた。
 整理が終わって食事をするために店舗のスペースに下りてきた時に、みんながメ
 シを食いながらTVをジッと見ていたのが「北の国から」だった(ビデオ放映で)。
 不自然な光景だったからよく覚えている。
 皆、無口にそれでいて口にはものを運びつつ、テレビ画面に目は釘付けになって
 いる。
 私が入ってきたことによって、重要な雰囲気を壊してしまったようだった。
 よく解らない私は、お世話になるママさんにお礼を言いつつメニューを頼んだ。
 その後は、確かすぐ寝たと思うのだが、定かでない。

 翌日も雨だった。
 もはや、出る気も失せていた私は、食事をしながら皆が夢中になっているテレビ
 のことを聞いた。
 「え?しらないの?北の国からだよ」
 「知らないで北海道来たの?」
 「知らないで富良野に来たの?」
 とまぁ、そういうノリだった。
 テレビを見ない私は、そのドラマも知らないで富良野にラベンダー畑と広がる丘
 の写真を撮りに来ていたのだった。
 これといって急いでやることもなかった私は、彼らと一緒にそのシリーズものの
 ビデオを見ることにしたのだった(そして、連泊した)。
 そして、その当時で6,7年経つという時間的経過の長いドラマ作品に感心して
 いた。
 ただ、ストーリー的に大変な生活をした家族の話くらいでしかなかったように感
 じた。
 その程度だった。



2.再会

 その翌年も同じくバイクで放浪した(足かけ5年通った)。
 と言っても2ヶ月くらいなものなのだが、中頓別という北の方の町でこれまた同
 じく土砂降りの中、GSで声を掛けて頂いてその町の青年会議所だったかが夏に
 臨時で設営しているプレハブのライダーハウスに避難をした。
 盆踊りの前くらいだったと思う(ヌシみたいな人がいて盆踊りに一緒に参加して
 「となりのトトロ」の「まっくろくろすけ」という端役を頂いた・笑)。
 そこで「北の国から」の最新作というのを見た。
 なんだったか何人かで泣いてしまって「うんうん」と肩をたたきあった記憶があ
 る。
 当時、その作品が何作目だったかは知らない。
 父親の五郎が送ってくれたらしき「土のついた一万円札」を盗られたことに怒っ
 た純が傷害事件を起こすところだったと思う。
 資料で見る限りにおいて89年「帰郷」と思う(http://www.kitanokunikara.net/)
 妙にその場で一緒にいた同じ釜のメシを短い間食べた仲間と共感したものがあっ
 たようだった。
 (ライダーハウスは、雨が続くと連泊する人が増える。そういった人が食費節約の
 ため役割分担を決めて一緒に自炊をしたりするようになるのだ。たまに元料理人
 などが居ると数百円の材料代で凄い豪勢な一品料理が出来たりする。ライダーハ
 ウスにビデオとテレビが何故かあってヌシのような人など近所でレンタルビデオ
 を借りていた。たしか栃木の人だったなぁ)
 あのドラマが一人で見なくてはいけないドラマだと知ったのはこの時だ。
 テレビドラマのくせに侮れない脚本力だった。
 そこで倉本總(漢字あってるかな?)という人や作られた背景などを自称「北の国
 から」オタクから聞いた。
 しかし、それからの「北の国から」シリーズを見たのは、だいぶ後年になった。
 それは、登場人物である「蛍」が不倫をして子供を宿し、その相手と別れて幼な
 じみの正吉と結婚するような話しだった。
 この作品が何年なのかは知らないが、ビデオではなくオンタイムで放送を見た。
 正吉という登場人物がとても格好良く見えて泣けた。
 あれは、真似の出来る人なんだろうかと考えた。
 この問題提起をしてきた脚本家にも参った。
 この時にどうしても過去の作品が全部見たくなったのだけれど、レンタルビデオ
 屋さんに行ってもなかったのを覚えている。
 そこまで深く追求したくなったドラマなど無かった。
 私の中で「北の国から」は、(北海道を放浪するのが好きであったことと同時に
 同時進行しているドラマが)あたかも登場人物が富良野に生活し、私たちを待っ
 ている感覚にさせてくれていたのだ。
 それから、幾人かのビデオを持っていた人に借りたりして、スペシャル版はおお
 かた見られた。
 それでやっと流れの輪郭が見えてきたのだった。
 テレビドラマシリーズの方は、誰も持っていなかったので未だに見ていないから、
 なんで五郎が離婚したのか、富良野に来た経緯とかがはっきりしない。
 それでも21年の歳月の流れが、最終話「遺言」でまとめられていたと思う。



3.最終話・遺言

 「北の国から」のテーマが結局「生きること」になってしまったらしい。
 それは、空前のロング・ドラマであり、時代背景と人物の流れが実際の時間軸と
 同じ流れだったからであろう。
 そこに「嘘」があるとすれば「設定」くらいなもので登場人物には、全て本当の
 時間が流れていた。
 つまり、もはや本当の話であっておかしくない時間が流れた。
 最終話になったのは、初期スタッフも多くが定年でこれから続けるだけの体力が
 ないのが原因だという。
 だからなのか最終話「遺言」では、非常に重たい話題もあった。
 しかし、ストーリーという流れよりも「本当にいたであろう家族」の小さな希望
 みたいなものがすっと自然に組まれていて、いままでの作品が土台にあったから
 にせよ、見れば泣くだけだった。
 登場人物の純は、31歳。
 私と2つしか違わない。
 彼が考えていることひとつひとつが私の考えている、人や心配事にオーバーラッ
 プする。
 結局、純と同じく半端なままで生活を続けていることや家族の団らんが欲しいと
 思うこと、親父のこと、故郷のこと、螢と同じく結婚している離れたところに住
 む妹のことなどが重なる。
 あわせて、ラストの五郎演じる田中邦衛が螢と孫の快(かい)が夫の正吉のところ
 へ行くのに汽車に乗って去るとみっともないくらいに泣きながらその汽車を追い
 かけるシーンを見て、その親父を見つめている純よろしく、自分の家族と一緒に
 過ごした過去が走馬燈のように流れてしまって思い出し泣きをしてしまうのだ。
 そして、その田中邦衛が哀れなくらいな私の親父殿と重なってしまって、みっと
 もないが涙が止まらないのだ。
 それだけではない。
 この最終話では、私の歳に相応しいだけの話題が詰まってしまっていた。
 中畑木材の社長を演じる地井武男が、妻の癌再発で亡くなると分かって泣くシー
 ンがある。
 癌という病気が家族の中で身近に感じてしまう年齢だった。
 昨年、私の父親も癌を摘出している。
 そのほかにも、純が経営者から普通の労働者へ変わるように私も変わったこと。
 三沢の爺さんのような普通の立派な人がいたこと。
 シュウのような元恋人が結婚したことなど重なった。
 なんというのだろう、普通の生活をしていて普通にあることがそこにドラマにな
 ってしまっていたのだ。
 しかし、私の中ではもはやドラマではなくなってしまっていた。
 実際に「知り合いであった仲間」の話しのように感じてしまっていたのだ。
 こんな事を書いていたら笑われるかもしれないが、そこの空間と時間を共有して
 いた気がするのだ。
 純という登場人物に年齢が近かったせいもあるだろう。
 しかし、なによりそこに家族があってそれを支えるコミュニティー(仲間)があっ
 て、真から繋がっている感じがしたのが大きい。
 螢や純の生活も今の一般から考えたら良い生活とは呼べない生活だが、人間的に
 は共感するべきものが多い。
 私は、駄文家であるから上手いことがかけないが、私が欲求していた「不足して
 いるもの」を純が代弁している。
 そして、根本的に今の生活様式というものに疑問を抱いている視点は、五郎が代
 弁している。
 私が五郎みたいに謙虚であれば、海外くんだりまで来てワーワーとやることなく、
 堅気な慎ましい生活を送れたのかもしれないなぁと思うと、かなり落ち込むので
 ある。
 じゃぁ、それを望んだのか?と聞かれると望んでいなかったから、今の生活があ
 るわけで……、と純よろしく例の口調になってしまうのだった。
 見終わってビデオテープが巻き戻しを自動で始める中、私は何を求めて生きてし
 まっているのだろう?と考えてしまっていた。
 未だにそんな目標が定まってない気がした。
 その後に見た、ドキュメントビデオで監督が言っていた「生きるって事ですかね
 ぇ」という言葉が、かぁ〜るい(軽い)人生を過ごしてきてしまった私には、重た
 かった。
 恩を受けて生きているにそれを返す事が出来るんだろうか…。
 そんな風にその日は、なにか妙にブルーになって落ち着いてしまったりする日に
 なった…。



(終わり)


 さだまさしが唱う「あーあーあああああー」というのが響いています。
 なんでしょうねぇ、過ぎ去りし日々への哀歌のような気がします。



 hoopsの合併にともないHPアドレスがちょっと変わりました。


●33歳モテない男の現代思考
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