Guam在住の36歳・男・独身の小一郎が「何でこんな国なんだ」〜「身近なHな話し」のことまでノンフィクションで語っていきます。
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32歳モテない男の現代思考
発行日: 2001/6/5■―――――――――――――――――――――――――――――――――――■
2001/6/4
32歳モテない男の現代思考
第三十一回・一体仕事とは?
32歳独身男性が何故独身のままなのか。謎を解明して下さい。
■―――――――――――――――――――――――――――――――――――■
1.心地よくない疲れ
5月、お陰様で「ふざけんな」ってくらいスケジュールが埋まっていた。
例えば、午後九時まで東京で撮影があって、翌日朝から広島でテレビ収録とかで
ある。
新幹線や、飛行機では間に合わないのである(最終が終わっている)。
当然、機材を積んで車で高速を移動。
朝に着くなどと言ったスケジュールが毎日続くのだ。
何故そうなったかというと、仕事依頼の早さのおかげである。
一年前から予定が入ったりすると、その前後は当然、普段通りには行かない。
かといって、仕事を選んでいたら何も入ってこなくなる。
結局、空いた日にどんどん仕事を入れていくとそんなハードな日が出てくる。
収入とスケジュールとのイタチゴッコなのである。
仕事とは違った疲れが残って「心地よくない」日々を過ごしている。
あぁ、んな仕事いらねぇっ、なんて名の売れた写真家みたいに叫べたらどんなに
楽か……。
いや、名の売れた写真家みたいにお金が入ってきていたら忙しくても耐えていた
かも知れない。
2.ノートブックを開けられない日々
メールを見るのが怖い。
三週間、まともにパソコンを開けられなかった。
寝ることが幸せだった。
とにかく、どうしょうもない日々が続くことがあるなんて思わなかった。
キャリーオーバーって言うのだろうか。
一週間分ほどが、消去されていた。
件数をオーバーしたのだろう。
徳島の事務所に帰ってきたとき、大家さんがポストの中身を預かってくれたのと
同様、入りきれないほど来ていたのだ。
電話で「請求書はまだですか?」なんてのもあった。
パソコンで出力している間もなかったので、その旨伝えると「忙しくて良い身分
ですねぇ」と嫌みを言われたりする。
交通費関係の領収書が、一ヶ月で三十万円を超える。
もう、一人で事務所を維持する限界なのかも知れない。
しかし、アルバイトは雇っていたが、正社員は収支を考えると無理だ。
「奥様」の存在が、実は大きいのを同業のカメラマンで幸せな生活をしている連
中から解ってはいるのだが……。
3.どんぶりー
「丼勘定」これが私の経済観念らしい。
たしかに、あまりきっちりはしていないが、友人の税理士に指摘されるまでもな
くその通りだ。
この七年間、彼が言うには、「君の売上高から推測すれば、家は買えなくてもボ
ルボの一台は買えていたはず」と指摘する。
現実は、借金しか残っていない。
写真家など、名前の売れていないものはそんなものだとうそぶいてはいたが、い
ささか淋しい気分だ。
幸せそうな「普通のサラリーマン」をしている同級生が羨ましい。
一体、何が僕をそうさせたのだ?
疑問しかなくて、「もう、一切合切を清算したい」病にかかっている。
安月給のサラリーマンとどこが違うんだい?
そんなおやじの声がするよ。
4.USA
LAとGuamに撮影に出た。
改めてアメリカの大きさというもを感じた。
ビョーキな僕は、もうアメリカに出たいという気分が支配してきている。
労働ビザを申請するには、強力な出版社や通信社の推挙がいる。
この際、写真屋でも良い。
頭の中は、日本脱出である。
今年の木村伊兵衛賞は、押したら写るカメラで撮っているアイドル女性写真家
の三人衆だったし、作品の善し悪しより、スポンサーの意向で決まるくだらな
い日本には辟易していた(当然、俺の方が遙かにましだと思っている)。
俺の実力を見る前に見ようともしないでゴースト写真家として扱ってくれたこ
の国に、幸せや芸術を理解する心などない。
解っていたのに、何をやっていたのだ、俺は。
USAもさして代わりはしないだろうが、フェアであることをモットーとして
いる国に憧れを抱いてしまった。
それからは、今までつき合い先に高飛車に出てしまっている。
「俺を理解できない取引先など要らない」
主観がそうなってしまった。
きっと、来月から仕事が減ることだろう。
それでもいい、疲れたのだ。
じっくりと、一枚一枚を撮影していきたいのだ。
時間との戦いのような三文写真などもう、撮りたくないのだ!
のう、週間○○!
あ、すまない、愚痴のようになってしまった。
4.壊れる一歩手前
スーパーサラリーマンや多忙の自営業者が、何故耐えられたのか。
その疑問が、実は、家族にあることを大抵の人は知っている。
知ってはいるけれど、それぞれが「苦労はしたくない」と考える。
ここのところが難しい。
愛情の度合いと妥協点と……。
あ、アルコールが心地良い。
壊れる一歩手前かな。
忙しいことが良いこととは思わない。
Guamのチャモロ人が言っていた。
「何が幸せ?ここは、フツーに食べられるよ!」
甘ったれた思想の持ち主の私は、支える人がいないから、支える必要のある
人もいないからフラフラとしてしまいます(笑)。
撮影以外で大きな収入だったUSAだった。
しばらく、不定期発行になるでしょう。
御勘弁願いたい。
(おわり)
●32歳モテない男の現代思考
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