Guam在住の36歳・男・独身の小一郎が「何でこんな国なんだ」〜「身近なHな話し」のことまでノンフィクションで語っていきます。
- 最新号:2006-05-18
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31歳モテない男の現代思考
発行日: 2000/9/28■―――――――――――――――――――――――――――――――――――■
2000/9/28
31歳モテない男の現代思考
第三回・愛の行方
31歳独身男性が何故独身のままなのか。謎を解明して下さい。
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1.外国籍の日本人
知人の女性ライターと一緒に食事をする機会があった。
一緒に仕事をしたことはあったけれど、その後は社交辞令のような「今度食事で
も」で別かれていたのだった。
その社交辞令が社交辞令でなくなって大いに話をした。
その中に年金の話があった。
僕らフリーランスの仕事をするものは、そういう当てにならないものは支払うの
が嫌いだ。
当然そういうことだろうと思っていたのだが、そういうわけでもないらしかった。
「『韓国籍』なの」ぽつりと言った。
「私、日本で生まれて日本で育っているのにね」
「日系三世」というと移民を思い出すけれど、三代日本にいるのに参政権すらな
いこの女性ライターの存在は、なんなのだろう。
それに参政権もないのに「年金払え」はないだろう。
保証のないものに払えるほどのことをしたか?この国は?
そして、海外取材で持っていくパスポートは「大韓民国」。
韓国の言葉も分からないのに、日本で生まれ育っているのに日本人じゃない不思
議。
日々腹の立っていた日本政治に更に怒りを感じる。
2.理想の男性像
いろいろと語ってくれた女性ライターは、三十半ばの独身だ。
まだ話し足りなかったので彼女の事務所でアルコールでも飲みながら続きをやる
ことにした。
「何で、結婚しないの?」は失礼だったけれどそういう話になった。
「フィアンセまでいた」そう語ってくれた。
とてもナイスガイであったらしい。
サーフィンをこよなく愛し、日本人なのに英語・フランス語に堪能なカメラマン
だったらしい。
写真だけに飽きたらずニュージーランドで事業を興して成功までしたようだ。
そこで、一緒に暮らしていたという。
何が原因で別れたのかは、訊かなかった。
いや、訊けなかった。
気丈に振る舞っているようにも見えたし、悪い思いをさせたかもしれないと思っ
たからだ。
ただ、ちょっと意地悪な質問をした。
「玉の輿だった?」
「ううん、知り合った頃はまだそんなじゃなかったから……、それに、仕事ばか
りの男じゃなかった。一緒にいたいときは、一緒にいてくれてサ。例えば、食事
を作るとするじゃない?すると、たいていの男性は、食べる係りでしょ。で、後
かたづけも女がして。彼は、そうじゃなかった。一緒に買い物して、台所で一緒
に食事を作って一緒に食べたの。あたし、一緒にいる空間が好きなのね。だから、
昔の日本の男みたいなのは駄目。家事全般を一緒にやってくれって言ってんじゃ
ないの。出来なくてもせめて感謝してくれるような人。ありがとうっていつも言
える人じゃないと嫌なの」
「いい彼氏だったんだね」
「うん、すごく……」
3.熱い時間
彼女の話ばかりを聞き出せるほど彼女は若くなかった。
さすがは年の功で僕のことも話さざるを得なくなる。
題して「振られ人生三十一年」
すごく場が暗くなってしまった(笑)。
「黙っていたらかっこいいのにしゃべっちゃうと駄目ねぇ」
「ほっとけっての」
アルコールが程良くまわる。
何かのドラマならば、このままいいシーンが期待できるのだが、彼女は年下が駄
目で、僕は年上が駄目。
姉弟みたいなのだ。
僕は、「彼氏があまりいい人だと不幸だね」といった。
彼女は少し考えながら「そーかなぁ……」
「確かに『いいな』って男性が現れても何か足らない気がするんだよね、やっぱ
比べてしまうっていうか……、『この人じゃないと!』までいかない」
そういってため息をついて上を見た。
僕は、少し甘いホットラムを口に含みながら、写真のことや記事のこと、仕事が
らみも含めて話した。
気がつくと午前四時が近かった。
まさにあっという間の時間だった。
4.気持ち
事務所で仮眠させてもらって僕は、東京〜徳島への高速道を帰った。
彼女の名誉のためにも書いておくけれど、食事も作るし、洗濯もするし、掃除も
もちろんする。お洒落でもあるし、気は優しい。
(おつまみも自作でした。お漬け物もうまかったです)
親の躾が良かったのだろう、とても感心することが多かった。
『今時の子』の世代にはなかなか無いものを持っている人だった。
いい奥様になったろうし、いい母親になったろう。
仮に向こうにその気があれば、申し分のない女性だと思った。
ただ、話しを聞いて僕ではかなりな役不足であることも良くわかった。
歳を重ねていく女性の不幸は、そういうところにもあるのかもしれない。
そして、歳を重ねていく男性の不幸は、行く末のタカが知れてしまうからかもし
れない。
生涯の伴侶は、年若いうちに見つけようね、みんな(笑)。
(終わり)
●31歳モテない男の現代思考
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