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K3-net通信

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K3-net通信 第18号をお届けします

発行日: 2008/8/21

8月23日は暦の上では処暑。暑さが峠を越えて後退し始める頃とのことです。
実りの秋に向けてよいスタートが切れればと思います。

9月からは月2回の発行に戻ります。基本的に二十四節気に発行したいと思います。
二十四節気。有名どころは、夏至、冬至、春分、秋分、立春、立冬、大寒、啓蟄などです。

今回のテーマは「当事者」です。様々な分野の当事者の声を集めてみました。


□K1(Kaigo)

◆当事者が語るということ
だいぶ前のことになります。
生活保護の仕事を8年やった後、平成6年に坂戸保健所に異動になりました。
地域保健法が制定され、保健所のあり方や保健・医療・福祉の連携が
叫ばれていた時代です。

地域保健企画担当というグループができ、企画提案型の補助金を活用し、
子どものアレルギー教室、保健・医療・福祉サービスの情報提供、
精神障害者の社会復帰などの事業に関わりました。
中でも、精神障害者の社会復帰事業は思い出深いものになりました。

当時、さいたま市の「やどかりの里」が全国的に話題になっていました。
精神障害者の長期入院を打開しようと、谷中さんという精神病院のソーシャルワーカーが
病院の近くにアパートを借り、入院患者を退院させていっしょに共同生活を始めました。

そして、地域で生活するために必要なものを精神障害者の視点でつくっていったら、
社会復帰施設ができてきたというわけです。

そして、その精神障害者の方を連れて、全国行脚を始めました。
坂戸地域で精神障害者の社会復帰を進めるためにはどうしたらよいか。
精神保健福祉士や保健師と協議した結果、
谷中さんと当事者たちを坂戸に呼んで話を聞こうということになりました。

当事者が「30年間入院してたんですが、2週間前に退院してきました。」
という感じで生活の様子を語り、そこに医師、ソーシャルワーカー、
精神保健福祉士も加わってのシンポジウム。わたしにとっては衝撃的なものでした。

この時に「当事者が語ることによって支援者に変わる」ということの重要性を知りました。
その後、様々な仕事に携わりましたが、
どの分野でもこのことは大事ではないかと思います。

孤立した子育てに苦労した母親達が集まって子育てネットワークをつくったり、
つどいの広場を運営する。認知症の方、多重債務問題を抱える方が体験を語る。
アルコールや薬物依存の方がグループをつくる。
みんな当事者が語ったり活動することで、他の誰かが救われていきます。

◆若年認知症の佐藤雅彦さん
県では、8月18日(月)と25日(月)、県職員や市町村職員を対象に、
認知症サポーター養成講座を行います。この時に若年認知症の方で、
認知症への理解を求めて、全国的に発言している佐藤さんにも来ていただきました。
http://prosv.pref.saitama.lg.jp/cgi-bin/scripts/news/news.cgi?mode=ref&yy=2008&mm=8&seq=61

○佐藤さんの発言
認知症の人と家族の会機関紙用に佐藤さんがまとめたもの
http://www.alzheimer.or.jp/jp/polepole/0805/saitou_hubensa_to_taisaku2008.htm

「認知症を知り地域をつくる」キャンペーンでの佐藤さん
http://ninchisho100.net/campaign/report0712_1.html

◆厚労省の報告
以前紹介した「認知症の医療と生活の質を高める緊急プロジェクト報告書」でも、
若年認知症対策がかなり盛り込まれています。

一言で「就労支援」といっても難しいですが、避けては通れない大きな課題です。
様々な分野にかかわるため、全庁的な取組みが必要なのだと思います。

○緊急プロジェクトにおける若年性認知症対策の概要
・気軽に相談できる全国1か所の「若年性認知症コールセンター」を設置
・若年性認知症の人の把握、本人の状態に合わせた雇用・就労サービスや障害者福祉、
  介護サービスにつなぐ
・医療・福祉と雇用・就労の関係者からなる若年性認知症就労支援ネットワークの創設、
・若年性認知症ケアのモデル事業の実施による研究・普及、
・国民、企業等への広報啓発


□K2(Kosodate)

◆全国児童福祉主管課長会議
8月5日、全国児童福祉主管課長会議が開かれました。
8月15日に配布資料が掲載されました。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/08/s0805-2.html

◆会議資料の中身
本体資料だけでも215ページにわたる資料ですが、大事な項目満載です。
項目だけ紹介すると次のとおりです。
・次世代育成支援対策推進法の後期行動計画策定の手引き(素案)
・行動計画策定指針の改正方向性
・新待機児童ゼロ作戦に基づく緊急ニーズ調査
・保育所給食の外部搬入
・保育所における保育の質の向上のためのアクションプラン
・子育てを支える「家族・地域のきずな」を深める先生的取組事例の調査概要
・「カエル!ジャパン」キャンペーン

◆次世代育成支援対策推進法の後期行動計画策定
埼玉県でいえば、子育てコバトンプラン(平成17〜21年度)を見直して、
新子育てコバトンプラン(平成22〜26年度)を策定することになります。
ここでも、当事者の声をいかに集めてそれを計画に織り込むかが課題です。

◆「カエル!ジャパン」キャンペーン
このキャンぺーンはあまり馴染みがないかもしれないので紹介します。
北島康介を応援するキャンペーンではありません。
内閣府が進めるワークライフバランスの取組です。
カエルが苦手な人にはつらいですが、パンフレットはカエルだらけです。
詳細はHPをみてください。
http://www8.cao.go.jp/wlb/change_jpn/index.html


□K3(Komine)

◆べてるな人びと
7月26日、Weフォーラム2008inあざみ野に参加し、
べてるの家の3人のお話を聞きました。「安心して絶望できる人生」というタイトル。
・・・べてる流生き方、一人ひとりが大事にされ、支えあって生きていくための
ヒントを探そうという副題がついていました。

出演した3人は、浦川赤十字病院精神神経科部長の川村敏明さん、
べてるメンバーの清水里香さんと山本賀代さんです。

○自己紹介
まず驚いたのはべてるメンバーの詳細な自己分析と自己紹介でした。

清水里香さんの場合
23歳の時、統合失調症を発症、終始だれかに覗かれている苦しみを抱え、
仕事ができなくなる。人間関係に苦労し7年間引きこもりを繰り返す。

30歳のとき安心して引きこもろうと浦川に。
浦川では「根腐れ病」と称されるほど引きこもりの時期が続いたが、
この間にもメンバーの相談に乗ったり、「ニュース23」に出演したり、力をたくわえる。

ほんわかとした風貌と親切な言葉でメンバーの信頼も厚い。
現在、就労継続支援B型事業所「ニューべてる」で当事者スタッフとして活躍中。

山本賀代さんの場合
自己病名、自分のコントロール障害夏季3T冬季冬眠型橋本病付き。
世界中で問題を起こし1999年浦河に漂着しべてるに捕獲される。

自分のコントロール障害とは、京都で「人格障害です」と医者に言われ絶望して
余計に死にたくなって浦河に戻り、その病名を語るうちに
「自分は性格が悪いです。自分はすぐ問題を起こします。」と自分で言っているみたいで段々医療者に腹が立ってきて「人格障害ってどういうことだあ!」と
川村先生や向谷地さん(ソーシャルワーカー)に問い詰めたところ
「やっぱり・・・自分がコントロールできないってことだろうね。」と言われたことから
「自分のコントロール障害なら納得がいく!」と思い付けた病名。

躁鬱の傾向もあることが近年判明し特徴として
夏には3T(多弁・多動・たんぱら(北海道弁で短気なひとのこと))の3つのTが揃う。冬にはどっと疲れて寝込んでしまうほど何もできなくなる。

橋本病は今年の6月に判明。
向谷地さんに
「甲状腺の病気だから感情の起伏が激しくなったり鬱っぽくなったりすると思うよ」
と言われて「もともとなんですけでどね。」って言ったら
「そうだよね。先天性の橋本病だったのかもね。」と言われ、
川村先生からは「病名がにぎやかになって来て、ますますわかりづらくなってきたなあ。」と大笑いされた。

今は「むじゅん社」という女性のための起業研究グループで活動し、
「パンチングローブ」でバンド活動をし、女性だけの住居で暴力のない暮らしをし、
相変わらずの苦労をし、自分に絶望したらSWに相談し、
一病人として降りていく生き方を実践中。

○病気体験を語るということ
自己紹介でわかるとおり、べてるの場合、医師ではなく自分で病名をつけます。
このためには、当事者研究=話し合いを徹底的にやる必要があり、それがなければ、
医師の立てた治療方針のもと受け身的な治療を受けることになるのだと思います。

病気体験を語れば語るほど安心するし自信もつく。人との共感もできるし仲間が増える。
病気があってもなくてもその人をそのまま受け入れることができる
ということなのだろうと思います。

○清水里香さんの発言から
・地元はいや。(里香さんは栃木県出身)襟裳まで行けば知っている人がいないと思った。

・「さとられ」だと思った途端、自分のことを話せなくなった。
 浦川に来て、自分のことを話すことがこんなに楽なんだと思った。

○山本賀代さんの発言から
・まさに世界中で問題を起こした。ロンドンの学校で退学処分を受けた。
 ネパールまで逃げた。薬物によるもの。

・べてるにきたのは偶然だが、自分の居場所はべてるにしかなかった。
 以前は、自分が困っていることがうまく伝えられなかった。

○川村医師の発言から
・30年前は自分が精神病だと知られないことが精神病患者のマナーだった。

・べてるでは、自分を研究することにより、幻聴にどう対処するかがわかってくる。
「たいへんですね」の交換が大事だ。

・自称「治せない治さない医者」である。

・商売が大事だ。浦川町の特産品である日高昆布を売り始めたのが始まり。
 今日の会場の前にベンツのディラーがあった。
 そこと提携してべてるの商品を売ったらどうか。
 商品を売ることで浦川の町にも貢献できる。

・最近、精神病ではない人が秋葉原などで事件を起こしている。
 今の時代は健常者にとっても生きづらくなっている。
 われわれのこうした活動は悩める健常者の支援にもなっていると思う。

○べてるの理念
・偏見差別は大歓迎
・手を動かすより口を動かせ
・三度の飯よりミーティング
・自分でつけよう自分の病気
・公私混同大歓迎
・弱さを絆に
・昇る人生から降りる人生
・弱さの情報公開
・場の力を信じる

○機会があればぜひ
べてるの家では、1年を通じて全国で、当事者によるシンポジウムを行っています。
機会があれば、ぜひ、話を聞いてください。
詳細はHPでわかります。
http://www18.ocn.ne.jp/~bethel/index.html

◆「多重債務」という身近な問題
多重債務というと他人事というイメージがあるかもしれません。
でも体験者の話を聞くと、ちょっとしたことがきっかけでローンを組み続け、
気がついたら返済できないほどの債務を抱えていたというケースも多いようです。

もちろん多重債務の解決に向けては、弁護士、司法書士など専門家の支援が欠かせない
わけですが、ここでも当事者の声が大きな支えになるのだと思います。

◆借金にさよならした私たち
NPO法人女性自立の会は、多重債務に陥った女性にカウンセリングを通して生きる力を
サポートし、共に助け合い学び合うことで自分らしく生きる社会をつくろうと活動している団体です。

同会では、「借金にさよならした私たち」という小冊子を発行しています。
内容は、多重債務体験者5人からのメッセージです。
この小冊子の5人の体験談を目にして、
同会の相談窓口にたどりつくことで救われる人が一人でも増えればいいと思います。
ここでもやはり、当事者の力は大きいのだと思います。

「借金にさよならした私たち 多重債務体験者5人からのメッセージ」
一冊500円(送料100円別途)
詳細はHP参照。
http://homepage2.nifty.com/joseijiritu/movement/07_books/index.html

◆バック・トゥー・80’S 第13回
我が家の2Fの屋根裏部屋に埋蔵されている音楽カセットテープ。
その中から選りすぐりの何本かを聴き、
旧き良き80年代にタイムスリップしようというコーナーです。

5回にわけてお送りした渡辺貞夫特集。いよいよ今回が最終回です。
84年から85年までの演奏を聴いていきます、

1 LIVE IN PIT INN    DENON/90/DX3
    1984年11月29日、六本木PIT INN
  Sadao Watanabe(as.fl)、Don Grusin(kyd)、Roben Ford(g)、Jimmy Jonson(b)、
  Alex Acuna(ds)、Steve Forman(perc)、Russell Ferrante(kyd)

    RENDEZVOUS   SAY WHEN   ROSE BUD   I’M YOURS
    ROAD SONG    PAYSAGES   ORANGE EXPRESS
    CALIFORNIA SHOWER   MY DEAR LIFE
    6月のツアーはニューヨークのメンバーでしたが、秋はロサンゼルスのメンバー。
  ギターのロベン・フォード、キーボードのラッセル・フェランテは
    イエロー・ジャケットというグループのメンバー。
    ロベン・フォードとはこのときが初共演とのことでした。
  
2 LIVE IN 東京厚生年金    DENON/90/DX3
    1984年11月4日、東京厚生年金会館
  Sadao Watanabe(as.fl)、Don Grusin(kyd)、Roben Ford(g)、Jimmy Jonson(b)、
    Alex Acuna(ds)、Steve Forman(perc)、Russell Ferrante(kyd)

    RENDEZVOUS   SAY WHEN   ROSE BUD   I’M YOURS
    LOVE ME AS I AM   SEVENTH HIGH   TURNING PAGES OF WIND
    DOWN EAST   ORANGE EXPRESS   CALIFORNIA SHOWER
    MY DEAR LIFE

3 SADAO with TOKYO Phil    DENON/90/DX3
    1984年11月18日、中野サンプラザ
  Sadao Watanabe(as.fl)、Don Grusin(kyd)、Roben Ford(g)、Jimmy Jonson(b)、
    Alex Acuna(ds)、Steve Forman(perc)、Russell Ferrante(kyd)
    Tokyo Philharmonic Orchestra

    RENDEZVOUS   DOWN EAST    ROSE BUD   ROAD SONG
    WE ARE THE ONE   TSUMAGOI    TURNING PAGES OF WIND
    SEVENTH HIGH   BOA NOITE   NICE SHOT   CALIFORNIA SHOWER
    MY DEAR LIFE

4 BRAVAS CLUB `85   DENON/90/DX3
    1985年6月21-22日、ラフォーレ・ミュージアム赤坂
    Sadao Watanabe(as.fl)、Don Grusin(kyd)、Russell Ferrante(kyd)
    Carlos Rios(g)、Jimmy Haslip(b)、Ricky Lawson(ds)、Laudior De Oliveira(perc)
    Brenda Russell

    GOOD NEWS   MEN&WOMEN   TIP AWAY    THIS TIME
    10THOUSAND WORDS   GET HERE    DESERT RIDE
    WHAT`S NOW    STRAY BIRDS   SAMBA EM PRAIA
    MY DEAR LIFE   CALIFORNIA SHOWER
    ラッセル・ファランテ、ジミー・ハスリップ、リッキー・ローソンという
    イエロー・ジャケットのメンバーにカルロス・リオスとドン・グルーシン。
    Yellow Jacketsはスズメバチという意味。
    この3人にギターのロベン・フォードが加わって、
    イエロー・ジャケット・ナイトも開催されました。

5 BRAVAS CLUB `85   DENON/90/DX3
    1985年6月26日、ラフォーレ・ミュージアム赤坂
    Sadao Watanabe(as.fl)、Don Grusin(kyd)、Russell Ferrante(kyd)
    Carlos Rios(g)、Jimmy Haslip(b)、Ricky Lawson(ds)、Laudior De Oliveira(perc)
    Brenda Russell
    
   WHAT`S NOW    STRAY BIRDS   PAYSAGES   MAISHA
   MEN&WOMEN   CALIFORNIA SHOWER
   84年のロバータ・フラックに続き、
   85年はブレンダ・ラッセルを迎えての恒例のブラバス・クラブ。
   同じメンバーが参加しての「マイシャ」というアルバムの中からの新曲が中心でした。

   世界のナベサダ。やはりいいです。久々にナマサダを聴きたくなりました。

ではまた。

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