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2009さわやかお受験のススメ<保護者編>

発行日時: 2008/4/11

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2009さわやかお受験のススメ<保護者編>
           「情操教育歳時記」
         日本の年中行事とむかし話
     〜21世紀に活躍する子ども達の心を育てる〜
           2008年 4月11日 
              −23−

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第六章(3)入園、入学を迎えたお母さん方へ

四月は、これを抜きに考えられません。
お父さん、お母さん方は、既に経験済みのことですが、思い出してみましょう。
環境の変わるのは、大変なことです。
幼稚園や保育園は、ご両親にとっても、第三者に教育を委ねる、初めての場所
です。
幼児は、親のもとを離れて初めて生活する場所であり、ご両親に十分に保護さ
れていた環境から、巣立つわけです。
スタートが、肝心ではなかったでしょうか。     

幼児も、新しい環境になじもうと一所懸命に努力します。
毎日、楽しいことばかりが続くわけではなく、いやなこともあります。
それでも、幼稚園へ行こうとするのは、幼稚園という新しい環境には、家には
ない魅力や新鮮な刺激が得られるからです。
先生方も、幼稚園は楽しい所だと精いっぱいの努力をします。
見ていると涙ぐましいほどです。
                         
しかし、変なお母さんがいるようですね。          
「お母さん、ぼく、幼稚園へ、行きたくない!」        
そのわけも聞かずに、瞬間湯沸器になって、幼稚園へ怒鳴りこむのです。
「過保護・溺愛・自己中心」の三つを備えた猛烈ママです。
「悪いのは友達、きちんと指導のできない先生です!」
というそうです。
多くの場合、お母さと子どもに原因があるのですが、恥ずかしげもなく、こう
いう行動を起こすお母さんですから、お母さんも子どもも、そのことがわかり
ません。
かわいそうなのは、子どもです。
いつまでたっても、お母さんから逃れられませんから。

幼稚園は、お母さんのもとを離れても、楽しいことがたくさんあることを、実
地体験する場所です。
自立心を培って、小学校という集団生活に適応できる力をつける所です。
ですから、お母さんも我が子中心の育児から卒業し、客観的にわが子を見る機
会と考えましょう。
過剰な愛情を注いでもいいのは、三歳までです。         
三歳を過ぎると、自立が始まりますから、「手を出さない、口をはさまない育
児」に徹すべきです。
極端にいえば、三歳を過ぎても、子どものやっていることを見ていて、手をか
したくなるようでは、もう十分に過保護ですし、口を出したくなるようでした
ら過干渉です。
                                 
一人っ子では、この加減がわからなくなりがちです。
きょうだい二人の下の子を見るとわかります。
上の子にはないところを、持っているのが普通です。
最初の育児は、何事につけても慎重になりがちですが、二番目の子は経験済み
ですから手を抜きます。
その分、子ども自身が自分の力でやらねばなりませんから、それだけ試行錯誤
を繰り返しています。
苦心しているのです。
ですから、たくましくなります。
それと同じです。
「一姫、二太郎」とは、けだし名言です。
男の子は、適度な試行錯誤を過ごせる環境でなければ、たくましく成長しませ
ん。 

「子どもは、私の生きがいです!」       
そんなこといっても、子どもは、みんな親のもとを離れていくものです。
だから、お父さんのお嫁さんになったのではありませんか。
お母さんの生きがいは、ご主人です。
そんな考えで過保護に育てるから登園拒否を起こすのではありませんか。
そういった様子が見えたら、幼稚園の先生と相談し、任せましょう。
                                 
ちなみに、平成四年度から施行された「幼稚園教育要領」によると、保育の方
針は、従来の「一斉保育から自由保育」となり、「一人ひとりの個性を伸ばし
ていく保育」に変わっています。
これを誤解するお母さんがいるようですね。

自由保育といっても、勝手気まま、何でもありの自由奔放な保育ではありませ
ん。
専門家ではない私がいうのも何ですが、簡単にいえば、みんなで一斉に、同じ
ことを強制的にやるのは止めて、自発的に活動できるように導く保育という意
味です。

例えば、知識や理解力を培うにも、自分自身で考え、工夫する機会や経験を、
たくさん持たせ、自分勝手な考え方ではなく、客観的なものの見方や考え方を、
身につけるように指導することです。
もっと大胆にいえば、「他律」ではなく「自律」の保育です。    
ですから、過保護や過干渉な育児をやっていては、自律できない、わがままで、
甘えん坊な弱虫な子になりがちです。
                                   
幼稚園へ行かせるのは、リタッチメント、親の子離れ、子どもの親離れの実地
訓練期間と考えるべきだと思います。
子離れできない育児は、運転免許取得でいうと、まだ、仮免前の段階です。
幼児期の過保護、過干渉の育児が、中学生の頃になると、その時期に体験して
いなかったことから生じるギャップから対応ができず、家に引きこもったり、
非行に走らせるのではないかと思えてなりません。
育児しながら「育自」するお母さんになってください。

しばらくの間、慣れるまで、お子さんもくたくたに疲れて帰って来るでしょう。
しっかりと、やさしく抱きしめて、勇気を与えてあげましょう。
また、送迎を義務付けられている幼稚園の場合は、お母さん方も体調を崩さな
いように気をつけてください。

小学校も同じです。
新学期が始まると、もう勉強を気にするお母さんが増えているようで、子ども
達が、新しい環境に慣れるのに、どのくらい神経を使っているか、わからない
お母さんがいると聞きます。       
特に、国立附属や私立の小学校へ通うお子さんたちは、電車やバスを使い、1
時間前後の時間をかけて通学するはずですから、慣れるまで大変です。
朝のラッシュ時に、ランドセルを背負い電車に乗り込む子ども達を見ると、
「頑張れ!」と声をかけたくなります。
何といっても、狭き門をくぐり抜けてきた幼き戦士ですから。
新しい環境に慣れるまで、勉強のことは忘れましょう。
通学経路、所要時間も、学校選択の大切なポイントにもなっていることもお忘
れなく。

極端な話ですが、学校から帰ってくるなり、
「宿題はないの!」
「テストは、どうだったの?」
「予習しなくて、いいの!」
「4時から塾です。遊びに行ってはいけません!」
こんなことばかりいわれて、勉強好きな子になれるでしょうか。
これでは、命令、統制、禁止、管理の育児で、勉強もこの姿勢でされてはたま
りませんね。
まだ、危険なことをしますから、監視の目は必要ですが、自分で考え、行動し、
やったことには責任を持たせる「自立させる育児」に切り替えてはいかがでし
ょうか。

勉強も同じです。
勉強は、本人がその気にならなければ、辛いものです。
お母さんも経験ありませんか、あったとすればなおさらのことでしょう。
難しい話ではありますが、「勉強は自分のためにすること」を、一学年でも早
く自覚できる環境を作ってあげるべきではないでしょうか。
学校生活の様子を知る一つの目安として、先生からの連絡事項を、きちんと報
告できているかどうかがあります。
できていれば、先生の話を聞いている証拠ですから心配ありません。
学習に取り組む姿勢も確実に身についてきます。
そして、姿勢を正し、きちんと筆記用具を持ち、筆順に従った字を書けるよう
に注意しましょう。
知識を詰め込むより、きれいな字を書けることの方が大切です。

しかし、小学校生活も、楽しいことばかりではないでしょう。
いじめもありますし、けんかもするでしょう、先生に怒られることもあります
し、勉強もわからなくなることもあるかもしれません。
「何で、ぼくだけ、こうなんだろ!」 
と落ち込む時もあります。                  
しかし、子どもが、翌日、元気で学校へ行くのは、家に帰ればやさしいお母さ
んがいるからではありませんか。
家庭でリフレッシュできるからこそ、明日に希望をもてるのです。
低学年時代は、特に、お母さんが頼りですから、あたたかい雰囲気のある家庭
を作ってあげましょう。
大人は、ストレスを解消できるすべを心得ていますが、子どもにはありません。
                             
小学校低学年時代は、勉強はできても利己主義より、勉強はそこそこであって
も、友達と仲良くできる子の方がよいと考えるのは、私が昭和15年生まれだ
からでしょう。
「五歳で神童、十五歳で才子、二十歳過ぎればただの人」とも言うではありま
せんか。
急ぐことはないと思います。
もちろん、勉強も大切ですが、もっとお子さんが、この時期に体験しなければ
ならないことが、たくさんがあるはずです。
桜の花ではありませんが、魅力がなければ、友も寄って来ません。
今、大切に育てたいのは、相手を思いやる心、共に生きる共生の心である徳育
であり、いろいろなことを体験していくために必要な体育であり、豊かな情操
を養うための知育、そして挑戦する意欲だと思います。
「知育・徳育・体育」ではなく、今は、「徳育・体育・知育」と順番を入れ替
えるべきではないかと考えます。    
知育だけが優先される子育ては不自然で、いつか壊れる不安が伴うのではない
でしょうか。
幼児期は、3つの能力を、バランスよく育てることが大切です。

あるミッション系の学校説明会で、本校の求める子ども像は、「心身ともに強
くて、心のやさしい子」だとおっしゃっていましたが、そのためには、「心身
ともに強く、心のやさしい親」であるべきだといいたかったのだと思います。
昔からいうではありませんか「子は親の背を見て育つ」と。
これこそ育児の鉄則です。

そして、忘れてならないのは、お父さん、お母さんは、何人お子さんがいても、
お子さんにとって、たった一人のお父さんであり、お母さんであることです。
私事でなんですが、嫁ぐ娘から、「お父さんは、生まれたときから私のお父さ
んでした」といわれ、少なからず狼狽してことを覚えています。
子どもは、間違いなく「お父さん、お母さん」として評価しています。

これからの毎日は、お子さんの記憶の中にきちんと刻み込まれていきます。
「三つ子の魂百までも」といいますが、私は小学校の低学年時代に、生きる姿
勢の基本的な枠組み、形が出来上がるのではないかと考えます。
そのお手本が、ご両親であることを肝に銘じておきましょう。
不登校生が、13万人を越しているそうです。
専門家ではありませんから無責任な言い方ですが、その原因は、ご両親の育児
の姿勢にもあるのではないでしょうか。
仕事柄、育児で、もっとも大切にしたことは何ですかと尋ねられると、「両親
からやってもらったことで、うれしかったことはどんどん実行し、いやだった
ことはやらないようにしました」と答えています。
自分がいやだったことは、子どもだっていやなはずですから。
こういったことへの配慮でいいのではないでしょうか。
受験準備も無理は絶対にやめましょう。
子どもが「わからない」というときは、本当にわからないのですから。
少し力が入りすぎました、読み流してください。

ところで、ぴかぴかの一年生と聞けば、頭に浮かぶのはランドセルでしょう。
このランドセルを日本で最初に使った人は伊藤博文で、大正天皇が学習院に入
学されたときに献上したのです。    
その後、学習院御用達となり、それが全国に普及しました。
ランドセルは、オランダ語の「ランセル」がなまったもので、ランセルとは、
兵隊さんが背負っている「背嚢(はいのう)」のことです。
つまり、軍国主義の時代に、軍人を尊敬してあこがれていた子ども達の心に合
わせて、通学用かばんとして考案されたものなのです。
  (頭にやさしい雑学読本 3 竹内 均 編 三笠書房 刊 P290)
(次回は、「四月に読んであげたい本」についてお話しましょう)

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