2009さわやかお受験のススメ<保護者編>
発行日時: 2007/11/16●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
「めぇでる教育研究所」発行
2009さわやかお受験のススメ<保護者編>
「情操教育歳時記」
日本の年中行事とむかし話
〜21世紀に活躍する子ども達の心を育てる〜
2007年 11月16日
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★★季節の行事、これも欠かせません★★
季節折々の行事を祝うことも大切だと思います。
最近、旗日、祝祭日のことですが、この日に、日の丸の旗を掲げる家は、ほと
んど見かけなくなりました。
祝祭日を家庭で祝うことも、少なくなっているのでしょう。
元日にお雑煮を食べない家庭がある時代ですから、当然なのかも知れません。
しかし、成人式や七五三は、盛大に、豪勢にお金をかけています。
ひな祭りと端午の節句、これはおじいさん、おばあさんの気張りどこでしょう。
国産ではありませんが、クリスマスもきちんと祝っています。
お父さん、お母さんに聞いてみましょう。
「なぜ、門松は、松竹梅で飾るのでしょうか」
「なぜ、鬼は、ひいらぎ、いわしの頭、豆を嫌うのでしょうか」
「なぜ、ひしもちは、白、桃色、緑の三色なのでしょうか」
「なぜ、お釈迦さまに甘茶をかけるのでしょうか」
「なぜ、端午の節句に、こいのぼりを飾るのでしょうか」
これくらいにしておきましょう。
私は、こういった四季折々の行事を、家族でお祝をし、その意味を両親から話
してもらった記憶があります。
その中でも、本当に感心したのは、正月の門松でした。
いつ頃から飾るようになったのか知りませんが、きちんとした科学的な根拠が
あるのです。
これについては、1月のところで詳しく紹介しますが、父の話は、アカデミッ
クなものではありませんが、こういうことでした。
突然、大阪弁になって恐縮ですが、父は関西の出身でしたから、この言葉の方
が、私には実感があるのです。
「松は、一年中、葉が青くて、冬にも色が変わらんやろ。元気で健康な証拠
やな。竹は、真っすぐに伸び、雪が積もっても折れん我慢強さがある。しか
もや、中は空っぽやから腹に一物もなく、きれいや。『竹を割ったような性
格』っていうやろ、正直や。男はな、これでなきゃあかん。梅は、他の木が
つぼみさえ持たん寒い冬に、リンと咲く強さやな。それに、咲く姿は清らか
や。みんな、それぞれ、それなりの理由がある。みんな縁起もんや。そやか
ら、これらを飾って、新しい年神様を迎えて、健康で、辛抱強く、正直に生き
て、家内繁盛を願ったのや」
こういった内容の話を、正月には聞かされていました。
季節折々の行事は、自然への感謝の気持ちと家族の幸せを願って、家族みんな
で祝ったものでした。
その行事の意味を子どもに教え、楽しく祝い、一つの思い出として心に残して
あげ、自分が親になったときに、その楽しい思い出を子どもに伝える、そんな
意義があったと教わったような気がします。
何しろ、情報量の少なかった時代ですから。
「鬼は外、福は内!」、聞こえなくなりました。
そんなことは迷信だといって、だんだん、影をひそめていくようです。
月にうさぎが住んでいると信じている子は、いないでしょうが、サンタクロー
スはいると信じている子は、たくさんいます。
事実、サンタさんから送られてきた手紙を、得意そうに見せてくれた子もいま
した。
「迷信と切り捨てる」のと、「迷信でも子どもの夢を一緒に楽しんであげる」
とでは、どちらが子どもにとって幸せでしょうか。
「サンタクロースなんて迷信で、プレゼントはお父さんが買ってくるんだよ」
といった先生を許せないと、涙ながらに語る友人の話を、池波正太郎先生の随
筆で読んだ記憶があります。
この先生には、クリスマスの思い出は、何もなかったのでしょう。
あったら、こんな残酷なことはいえません。
でも、これは許せない。
豆をまいたり、しょうぶ湯に入って、しょうぶで鉢巻きしたり、短冊につたな
い字で願い事を書いたり、お月見にすすきを飾っておだんごを食べ、今のよう
にテレビのなかった時代ですから、素朴に祝っていたのでしょう。
「素朴」、いい言葉ではありませんか。
最近、あまり聞かれない言葉の一つになりましたけど……。
時の流れはいえ、一抹の寂しさを感じます。
しかし、その時に、父や母から話を聞くことが、本当に楽しみでした。
特に、鬼の話や地獄の話は恐かったものです。
悪いことをすると地獄に落ち、針の山に追われ、血の池に放りこまれる話など
は、心から信じていました。
これも、私にとっては 「情操教育」であったと思います。
こういった家族全員で祝うことがなくなったのも、家族のきずなが薄くなった
原因の一つであることは、間違いないでしょう。
季節折々の行事も、心を培う「情操教育」に欠かせない、大切なものだと思い
ます。
そこで、月々の行事を取り上げ、その行事に関係のあるむかし話を紹介しよう
と試みたのですが、素人の悲しさですね、日本中の行事といえば気が遠くなる
ほどありますし、むかし話となると、とてもではありませんが手に負えない、
ものすごい数です。
行事は、全国的に行われているもので決めましたが、その基本的な資料として
使わせていただいたのは、永田 久先生の「年中行事を『科学』する」(日本
経済新聞社 刊)でした。
「ものの本によれば」と説明しているところは、すべて、先生の本から紹介し
たものです。
ただし、表現に専門用語が使われ、難しいものですから、私流に解釈させてい
ただきましたが、詳しくは、最後の「おわりに」のところで説明いたしますの
で、ご本家の方をお読みいただければ幸いです。
むかし話は、私の独断と偏見で選んでみました。
児童文学を修めたわけではありませんし、民話などを研究したこともありませ
んから、間違った解釈をしているところも多々あると思います。
専門家の諸先生方に一笑されるかもしれませんが、それは、覚悟の上です。
紹介した話は、本当に氷山の一角です。
しかも、ダイジェスト版になっています。
おもしろいと思われましたら、本物を読んであげてください。
それも、この本のねらいの一つです。
紹介する本は、全て川越の県立図書館で読んだものです。
何とも悲しい話ですが、閉館されてしまい、勉強させてくれた本を再読できま
せん。
しかし、お住まいになっておられる図書館の子ども部屋には、あると思います。
作者と出版社名を明記してありますから、参考になさってください。
お父さん、お母さん、頑張ってください。
情操教育は、心の教育です。
心の教育は、幼児期に基本的なことを学習しておくべきです。
今は、学習ではなく、勉強が、幼児の心をむしばんではいないでしょうか。
学習は、読んで字のごとく「習い、学ぶこと」で、勉強は、「強いて勉めるこ
と」です。
幼児を取り巻く環境は、何やら落ち着きません。
親が勉強せず、子どもだけに勉強を強いる傾向にあると思えてなりません。
「十歳で神童、十五歳で才子、二十歳過ぎれば、ただの人」
ともいうではありませんか。
急ぐあまり、大切なことが忘れられていると思います。
情緒が不安定で、情操の乏しい子が増えています。
心を育てる育児がおろそかにされてはいないでしょうか。
キリスト、お釈迦さま、マホメッドと共に、世界の四大聖人である孔子さまも、
「論語物語」の「うぐいすの声」でいっています。
うぐいすのひな鳥が、親鳥の美しく鳴く声を聞きながら、繰り返し練習をして、
やがて、一人前に鳴けるようになる話です。
その心は、親鳥のようになりたい……、このことです。
(今年の7月、上高地へ出かけた時、大正池で、実際に聞くことができ感激し
ました!)
幼児期は、「強いて勉めるときではなく、習い学ぶとき」です。
心の教育は、お子さんの人生観の基礎を培う大切な学習です。
お手本は、ご両親です。
ご両親が、うぐいすの親のようにならなければ、迷うのはお子さん自身です。
心の教育こそ、ご両親が力を合わせて、育み、培うものです。
ご両親が受けてきた教育を、そのままお子さんにも受けさせたいとお考えでし
ょうか。
もし、不安を感じているようでしたら、教育についての考え方を、改めるべき
ではないかと、赤面しながら、あえて言い切っておきましょう。
私は、「教育とは自己学習のできる人間を育てること」であり、ご両親が作る
環境から培われていくものだと考えています。
ちょっと背伸びをしすぎました、読み飛ばしてください。
★★古典落語「桃太郎」の作者の意図★★
本書の解説によると江戸時代の落語家、乾坤坊 良斉が書いたといわれる、古
典落語の傑作の一つです。
当時は、大人をからかうおもしろさに腹を抱えたものですが、読み返してみる
と作者の意図が明確で、「うん、そうだ、そうだ。その通りだ!」などと、う
なずきながら納得させられてしまいます。
また、「桃太郎」は、「かちかち山」「花さか爺さん」「さるかに合戦」「舌
きり雀」と共に、日本の五大お伽話といわれています。
私の年代では、信じられないのですが、この五つの話を知らない子がいます。
「フランダースの犬」や「アルプスの少女ハイジ」の方が、人気があるようで
すね。
◆桃太郎◆ 乾坤坊 良斉(けんこんぼう りょうさい)
昔の子どもは、親の言うことを聞き、子守歌の代わりにむかし話をすると寝た
ものですが、今の子は、そうはいきません。
お父さんが、
「むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがいて、おじいさ
んは山へ芝を刈りに、おばあさんは川へ洗濯にいったんだよ」
と話をすると、子どもは眠るどころか、
「むかしっていつの時代、ある所ってどこ。おじいさんとおばあさんの名前は
何というの。山と川の名前は」
と聞き返してきます。
お父さんが、答えるのに困っていると、話を聞くはずの子どもが、作者の意図
を解説し始めるのです。
時代、場所、名前の無いこと、おじいさんが山へ芝刈りに、おばあさんが川へ
洗濯にいくわけから始まり、鬼が島は、これから生きていく社会のことで、そ
こでの厳しい修業を鬼退治にたとえていること、きび団子は、粗食にたえろと
いう教えであり、家来の猿、犬、きじは、“知仁勇”を表し、世間で信用を得
るための大事な心構えであって、社会人となり、信用という大切な宝物を持っ
て、出世して帰ってくれば、親も喜び、幸せになる、これが作者の狙いだとい
うのです。
「どう、わかったかい、おとっつぁん……、」
といって、子どもがお父さんを見ると、寝てしまったというお話です。
こども古典落語1 あっぱれ! わんぱく編
小島 貞二 文 宮本 忠夫 画
アリス館 刊
説得力があります。
歳月を経て伝えられてきた話は、研ぎ澄まされており、実に無駄がありません。
これが、落語であるところが愉快ではありませんか。
笑いながら、人生修業をしているのですから。
そして落語は、最後の締めである「落ち」が、笑いのポイントになるのですが、
これがまた、こたえられません。
本当は、ネタを話したくてうずうずしていますが、それは推理小説の犯人を明
かすのと同じで、罪深いことですから、皆さんの楽しみにしておきましょう。
ぜひ、お読みになってください。
古今亭志ん生師匠をはじめ、咄家のすばらしい名人芸がCDに収録されていま
す。
お父さん、疲れたときに聞いてみませんか。
落語は、声を出して笑うことが、いかに大切であるかを教えてくれるからです。
あるミッション系の小学校の面接で、「最近、大笑いしたことがありますか」
とたずねられたそうです。
この質問の意図をどのようにお考えでしょうか。
(次回は12月の年中行事についてお話しましょう)
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