スクリーンに見つけた恋愛風景 |
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スクリーンにはさまざまな恋愛風景が描かれています。熱く燃え上がるような恋
もあれば、相手を包み込むような深い愛もあります。このメルマガでは、実際の
セリフを織りまぜながら、映画の中の恋愛風景を紹介していきます。
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Scene 8 「大人のロマンス」
【 恋愛適齢期 】
Something's Gotta Give
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◇◆ 今回紹介の映画 ◆◇
※商品の金額は、メルマガ発行日現在のものです。後日変更になる場合がありま
すのでご了承ください。
☆★ DVD ★☆
恋愛適齢期
価格:(定価:¥ 3,129)
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恋愛適齢期?Something’s Gotta Give? オリジナル・サウンドトラック
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いつも「スクリーンに見つけた恋愛風景」をご愛読いただき、
ありがとうございます。
第8号の今回は、大人の恋愛風景をのぞいてみましょう。採り上げる作品は、
2004年に日本公開された【恋愛適齢期】です。”恋は誰にでも、いくつになって
も訪れる”ということがよくわかる作品です。酸いも甘いも噛み分けた中高年な
らではのロマンスは、ひと味もふた味も違います。
−−◇◆ 目 次 ◆◇−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
1. 基本情報
2. 見どころ
3. 「大人のロマンス」の分析
4. ヒロインのセリフから
5. 裏話
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1. 基本情報
■主な出演: (★=男優/☆=女優)
★ジャック・ニコルソン ・・・ ★ハリー・サンボーン
☆ダイアン・キートン ・・・ ☆エリカ・バリー
★キアヌ・リーヴス ・・・ ★ジュリアン・マーサー
☆フランシス・マクドーマンド ・・・ ☆ゾーイ
☆アマンダ・ピート ・・・ ☆マリン
■監督:
ナンシー・メイヤーズ
■ストーリー:
ハリー・サンボーン63歳。いくつもの会社を経営するやり手の彼は、30歳以下の
女性としか交際しない主義。
ある夏の週末、現在交際中のマリンとともに、ハリーは海辺の別荘へとやってき
ます。この別荘は、マリンの母親で54歳バツイチの売れっ子劇作家、エリカが所
有するものです。
2人きりで過ごしていると、エリカとその妹のゾーイが突然やってきます。成り行
きで週末を4人で過ごすことに。エリカは、自分より年上の男性と交際する娘を尊
重したいと思いつつも、ハリーへの嫌悪感を露骨に表してしまうのでした。ハ
リーも、年配女性のエリカにはさっぱり興味を持てずにいました。
そんな中突然、ハリーが心臓発作で倒れてしまいます。救急車で病院に運び込ま
れるものの、幸い大事には至りませんでした。担当医のジュリアンは、しばらく
の間近所で安静に過ごすよう申し渡します。仕方なく、エリカは自分の別荘で面
倒を見ることに。
マリンとゾーイが帰った後、ハリーとエリカは、2人だけで過ごすことになるので
すが・・・
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2. 見どころ
【恋愛適齢期】は女性監督ナンシー・メイヤーズが手がけたロマンティック・コ
メディです。作品の最大の魅力は、豪華な俳優陣です。
ジャック・ニコルソンは、これまで2度のアカデミー主演男優賞、1度の助演男優
賞を獲得しているほどの名優です。この作品でも、どこかお茶目で憎めないハリ
ーを見事に好演し、その実力の高さを証明しています。
特に注目はコミカルな演技。お尻丸出しでよろよろ歩くシーンを始め、ナチュラ
ルとオーバーの中間をいく快演(怪演?)が、作品を大いに盛り立てています。
対するダイアン・キートンも主演女優賞の受賞経験者。確かに顔には小じわも目
立つし、ちょっぴり中年体型にはなっています。それでも、相変わらずキラキラ
輝いているから不思議。
仕事をバリバリこなす劇作家モード全開の演技も、恋に揺れる繊細な女心を表現
する演技も、”うまい”の一言です。キートンが演じたことで、思わず共感した
くなる魅力的な女性エリカができあがっています。
このほか、同じく主演女優賞を持つフランシス・マクドーマンドの”どこにでも
いるおばさん”をナチュラルに演じた役作りの上手さ。紳士的で白衣姿もまぶし
いキアヌ・リーヴスには、誰もがエリカのように愛をささやかれてみたいはず。
奔放そうだけど恋に臆病な女性を演じたアマンダ・ピートも可愛いらしいです。
次に注目してほしいのが、海辺の別荘。とにかくため息が出るばかりの豪邸なん
です。
エリカの趣味を反映してか、アイボリーカラーを基調とした落ち着いたインテリ
アで統一されています。家のあちこちには色とりどりの切花と、重要な脇役を演
じる白い石のコレクションもおしゃれに飾られ、アクセントを添えています。
エリカが仕事をするデスクからはあじさいの植え込みが見えています。これが後
にはススキに変わり、季節の移り変わりを感じさせてくれます。
そしてもう1つ、食事のシーンもぜひお見逃しなく。パリの名店グラン・コルベー
ルのチキン料理はいわずもがな、エリカの家で夕食に出てくるスパゲティ・ボン
ゴレもおいしそうですよ。
女性監督ならではのきめ細かな心配りが作品の随所に感じられ、目の保養にもな
ること間違いなしです。
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3. 「大人のロマンス」の分析
ハリーもエリカも、初めは相手に対してよい感情を持つことができませんでし
た。ところが、心臓発作で倒れたハリーは通院の都合上、エリカの別荘に滞在す
ることになってしまいます。
エリカにとってハリーは予想通り、問題患者でした。葉巻は吸うわ、夜遅くまで
電話をかけるわで、エリカの眉間のしわはますます深くなるばかり。
でもハリーがきっかけで、エリカには思いもよらない嬉しいことも起こります。
ハリーの担当医ジュリアンです。以前からエリカの大ファンだったという彼は、
初めて会った瞬間から恋する瞳でエリカを見つめていたのでした。
ジュリアンは36歳。18歳も年下の男性に言い寄られるなんて、エリカにはもちろ
ん初めてのこと。自然と気持ちがウキウキするものの、友だちではなく恋人にな
ることを望んでいるジュリアンに、戸惑いを感じずにはいられませんでした。
一方、ハリーとエリカの距離も少しずつ縮まっていきます。それは浜辺を2人で散
歩したとき。ネットで調べた相手の経歴に感心し合い、取りとめのない話をする
うちに、お互い敬意を覚えるようになっていました。
2人ともこれまでに、自分のライフスタイルをしっかり築いてきています。若い子
と付き合って英気を養うハリーに対し、真夏でも自分に一番似合うからと、白い
タートルネックの服を着続けるエリカ。人が見れば”なぜ?”と思うようなこと
も、”それが自分なんだからいいじゃない”と貫き通す潔さをお互いに持ってい
ます。そうした点を理解し合えるようになっていたのです。
突然の大雨と雷で停電になった午後。キャンドルを灯したロマンチックなムード
の中、2人は結ばれます。
ただ、なにせ63歳と54歳。避妊はもう不要だとか、血圧を測らなきゃとか、目盛
りが読めないから老眼鏡をかけなくちゃとか、ベッドシーンでも独特の会話が。
そんな中、十数年ぶりのことに最初はぎごちなかったエリカが、タートルネック
をハサミで切り裂くよう頼むほど、大胆になるのには驚きます。
『てっきりもう無縁だと思ってた』とエリカが感激で泣き出すと、ハリーも泣け
てきて『胸がいっぱいだ』。なんとも初々しい2人です。エリカの誕生日が1月、
ハリーの誕生日が2月。それまで知り合いだったら、パリでいっしょにお祝いしよ
うと、若い恋人たちのような約束もするのでした。
静かにそして激しく燃え始めた恋の炎は、ライフスタイルという垣根をあっさり
跳び越えてしまったのです。当の本人が驚くほどに。
ところが事態は一変。健康が回復し自宅へ帰ったハリーが、若い美女といるとこ
ろをエリカは見てしまうのです。ハリーは、単なる友だちで、愛しているのはエ
リカだけだと言うのですが、エリカには信じられません。以前のように、若い女
性に目を向けたとしか思えなかったのです。裏切り以外の何物でもないと。
怒りと悲しみで静止しきれない感情をぶつけるエリカ。でも、ハリーにはここま
で切羽詰まるエリカが理解できません。失望したエリカは去っていきます。
すれ違ってしまった2人。なまじ年齢を重ねているだけに、プライドというものが
邪魔します。相手に対する愛を感じていたものの、お互い自分から歩み寄ること
ができないのでした。
半年後。ハリーはパリにいるエリカを訪ねていきます。あの約束を果たすため
に。粉雪舞い散るセーヌ川の橋の上で、ハリーは言います。『この年になって
恋をしている。生まれて初めて』
恋に年齢なんて関係ありません。いくつになっても愛し愛されることが、何より
の幸せ。生きている限り、いつでも恋愛適齢期なのだと教えてくれるこの作品か
らは、ポジティブなパワーをたくさんもらえるでしょう。
*『 』は実際のセリフです。
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4. ヒロインのセリフから
ハリーとエリカのキスシーンで。「柔らかい唇だ」と褒められたエリカが、照れ
交じりに答えます。
I'm so glad they (my lips) still work. I haven't used them for kissing
in such a long time. More like for, you know, wearing lipstick and
whistling and ...
「まだ使えたのね。長い間キスには使ってなくて。せいぜい口紅を塗ったり口笛
を吹いたり・・・」
◎この後まだまだ続きそうですが、さえぎられてしまいます。本音とユーモアが
混ざり合った味のあるセリフですね。
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5. 裏話
スクリーン中、次の脚本の舞台をパリと決めたエリカは、パリに関する資料をた
くさん用意しています。さらに、脚本を書く間シャンソンを流してムードを高め
ようともしています。
中でも印象的に流れるのが「ラ・ヴィ・アン・ローズ」。邦題は「バラ色の人
生」です。1946年にエディット・ピアフが歌って大ヒットしました。
歌詞は、愛する人への想いをロマンティックな言葉で綴ったもの。愛こそが人生
に潤いを与えてくれるという、いわば”愛の賛歌”です。
エンディングのクレジットロールでは、ジャック・ニコルソンが歌う
「ラ・ヴィ・アン・ローズ」が流れます。渋い低音がなかなか聴かせてくれま
す。ハリーのキャラクターと重なって、深く心に滲み渡るような気がします。
実は本編でも、カラオケ・バーでこの歌を歌うハリーのシーンが撮影収録された
のですが、編集時にカットされてしまいました。今では、DVDの特典映像の中だ
けでその姿を観ることができます。
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いかがでしたでしょうか? この週末、ぜひ【恋愛適齢期】を観てくださいね。
次回はどんな映画の中に恋愛風景を見つけましょうか。
どうぞお楽しみに。
発行者:
dreamy(翻訳家)
発行者サイト:
http://ivory.ap.teacup.com/dreamer312/
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協力:
聖
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