特定非営利活動法人・緑の地球ネットワークは中国山西省大同市の黄土高原で緑化協力活動をつづけています。そのなかでのできごとを、事務局長の高見邦雄がつづっています。
- 最新号:2008-10-07
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黄土高原だより(NO.462)
発行日: 2008/5/21
緑の地球ネットワーク(GEN)が中国山西省大同市の農村で緑化協力をはじめて
16年目に入っています。その間のできごとや自分の思いを書きつづっています。
不定期の発行です。
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黄土高原だより(NO.462)
(2008.05.21)
高見 邦雄(緑の地球ネットワーク事務局長)
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四川省の大地震
ほぼ週刊のペースで発行している、このたより、
3週間も、あいだがあきました。
私のことを心配して、「だいじょうぶですか?」と
連絡をいただいた方もあります。
私の体調は、絶好調とはいえませんが、
それほど悪くもありません。
四川省の、あの大地震のニュースで、
めいっちゃったんですね。
どうしたらいいか、なにができるか、
自分の腹がきまらないし、
これから、どういうふうに進展していくのか、
見当もつかないで、イライラしていました。
当然、書くことなんて、できはしません。
テレビや新聞でみるかぎりですけど、今回も
自然災害は、貧しい地方の、貧しい人びとを、
狙い撃ちしているようです。
痛ましいことです。
そして、とにかく地震エネルギーが強烈で、
被害の規模が、信じられないくらい、大きかった。
18日になって、マグニチュードは8.0に、訂正されました。
この数値は、モーメントマグニチュードというんだそう。
阪神大震災の7.3といわれているのは、
気象庁マグニチュードだそうで、計算のしかたがちがい、
モーメントマグニチュードにすると、6.9なんだそう。
ですから、50倍も強烈だったようです。
犠牲者は、推定5万人にもなるよう。
被災者数は、1000万人を超え、
避難生活を送る人が、5百万人にもなるそう。
被災面積は、日本の国土を超えるそうですから、
すさまじいものです。
そのうえ、死者が出るほどの、余震もつづいています。
地震湖がたくさんでき、亀裂のはいったダムも数百にのぼるそう。
決壊の危険が、高まっています。
感染症なども、懸念されます。
これからは、二次災害が心配です。
私は、地震発生の翌日、さる大学での報告で、
「こういう自然災害のとき、世界のなかで、
もっとも効果的な対応ができるのは、中国政府でしょう。
また、中国の農村の人たちは、ほんとうに強い」などと
話したんですね。
というのは、経験しているからです。
1998年1月、河北省張家口市で、地震があったとき、
私は、その翌日に震源地を訪れ、
被災地を見舞った、最初の外国人、ということになりました。
そのときの救援活動が、軍を中心に、
あまりにもあざやかで、印象に残ったのです。
その翌年には、大同で地震がありました。
このときも、直後に被災地をまわり、同じような印象をもちました。
とにかくトップが、すぐに現地にはいり、
その場の空気を呼吸しながら、対策を打ち出していく。
今回も、温家宝総理が、そのようにしました。
それでも、救援は、思うようにすすみませんでした。
破壊の力が、あまりにも強かったのです。
もう1つは、インフラの弱さです。
建物も、道路も、強度がない。
とくに、多くの学校が倒壊し、こどもたちが犠牲になったのは、
痛ましいことです。
新聞などでは、違法建築や、手抜きのせいだ、という
指摘がなされていますが、たしかに、それもあるでしょう。
ただ、それだけではないと思います。
大同の農村で知るかぎり、学校の校舎も、
あるだけでもましじゃないか、ないよりは、
といったところがありますからね。
農村が、自分でつくった日干しレンガの校舎、
明代に建てられ、5百年以上もたっている道教の廟が
教室として使われているもの、などなど。
かなりガタがきて、「拆」(チャイ)と書きなぐられた
教室を何度もみたことがあります。
「取り壊し」のことですね。
数千もつぶれた、といわれる校舎のなかには
そんなものもあるでしょう。
それから、背伸びのところが、あると思います。
大きければ大きいほどいい、高ければ高いほどいい、
という考え方が、中国では強いのです。
北京あたりで、奇をてらった高層ビルがはやると、
地方都市では、そこまではいかないけど、やはり、高さをめざす。
農村でも、平屋よりは、4階建て校舎のほうが、りっぱだとみる。
材質や技術が、それにともなわないため、被害を大きくしています。
しかし、いまは、そうしたことを取りあげるより、
救援がすすむことを、願うばかりです。
そして、つぎの段階で、
被害を、ここまで大きくした原因を掘り下げて、
反省すべきを反省すべきだと思うのです。
私たちも、義援金の募集をはじめました。
被災者が、衝撃から立ち直り、生活を再建するまでには、
長い時間がかかるでしょう。
中国の団体とも協力して、できるだけ効果的な方法を
考えたいと思います。
さっそく、協力をいただき、勇気づけられております。
よろしくお願いいたします。
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『ぼくらの村にアンズが実った
〜中国植林プロジェクトの10年』
高見邦雄著・日本経済新聞社・四六判280頁・1600円+税
書店でお求めください。
◆税制上の優遇措置をうける認定NPO法人です◆
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