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黄土高原だより(NO.395)

発行日: 2007/1/16



  中国山西省大同市の黄土高原の農村での緑化協力活動のなかでの体験を
 書きつづっています。不定期の発行です。
 バックナンバーを緑の地球ネットワークのウエブページとブログにおいています。

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  黄土高原だより(NO.395)
     (2007.01.16)
            高見 邦雄(緑の地球ネットワーク事務局長)

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 物価狂乱(1)

 1月10日から、大同にきています。
 プロジェクトの進行状況、来年の計画などを
 話し合っていますが、そのなかで、
 頭の痛いことがあります。
 物価も、賃金も、おそろしい勢いで、上昇しています。
 どれほどのものか、ちょっと紹介しましょう。
 単位は、元です。

           2000年  2004年  2005年  2006年
 臨時工賃金(日)  15     25    35    50
 石炭(1t)     60      210    320   450
 小麦粉(25kg)   32     39    42    55
 豚肉(1kg)     9     9.6    9.6   15
 鶏卵(1kg)     4     4.2    4.6   7.2
 プラスチック(1kg) 6     7     8    14
 住宅(平米)    800    1000   1500   2000
 ガソリン(L)    1.8    2.9    3.9   4.95
 尿素(肥料/1袋)   65     75    85    125
 農薬(1瓶)     6     7      9     12

 大同事務所の魏生学副所長の記憶によるもので、
 多少の誤差は、ごかんべんください。
 でも、彼の、数字等の記憶能力は、信頼できます。
 あげた品目の偏りも、仕事内容によるもの。
 プラスチックとあるのは、水道ホース、ポリフィルムなど、
 プラスチック製品の、平均的な価格です。
 こういうものを、中国では、目方で売っているんですね。

 野菜が抜け落ちていましたので、あらためて、きくと、
 季節による変動が大きいので、いいにくいとのこと。
 冬を基準に、思い出してもらいました。
          2000年      2006年
 ハクサイ(1kg)  0.2         3
 キュウリ(1kg)  1.6         6
 トマト(1kg)   3          7

 衣食住のすべてにわたって、といいたいところですが、
 そうじゃないですね。
 衣が、抜け落ちています。
 衣服なんかは、あまり変わっていないそうです。
 それから、現代の生活には欠かせない、
 家電なんかは、逆に、値段が下がっているそう。

 くりかえし、書いていますように、
 大同は、中国一の、石炭の街です。
 逆にいえば、市の経済は、石炭に頼りきっています。
 GDPの60%以上が、石炭関連。
 その浮沈ぶりが、激しいんですね。

 一昔前までは、中国のエネルギー源といえば、
 完全に、石炭だったと思います。
 そして、庶民の、生活燃料でもあった。
 そのために、政策的に、価格が抑えられていました。
 80年代からの、中国の経済発展にともなって、
 たとえば、建築ブームが訪れました。
 その材料の、砂利なんかが、高騰しましたけど、
 石炭は、据え置かれたまま。
 石炭が、砂利より安い、という事態さえあったんです。
 1tが、30元とか40元。

 それから、石炭から石油、天然ガスへの転換、
 といった過程も、すすみました。
 お隣の陝西省の楡林や、内蒙古などで、天然ガスが開発され、
 それを北京に運ぶ、パイプラインが大同を通過しています。
 そのおかげで、石炭は、売れない。
 廃れていくかのように、みえたんですね。
 そのころの大同は、沈みきっていました。
 街中が、暗かった。
 そのときのことは、機会をあらためて、書きましょう。

 ところが、近年の中国経済の大膨張で、
 石炭だって、生産がまにあわない。
 価格も、みていただいたように、暴騰しました。
 なんと、6年で、7.5倍ですよ。
 みんな、まだまだ上がると、考えています。

 私たちの拠点の環境林センターでも、燃料に石炭をつかいます。
 毎年、まとめ買いをします。
 ことしは、とくに多い。
 あちこちに、積んでいます。
 さらに上がると見越して、すこし余分に買ったんですね。
 こういうことをするから、さらなる価格上昇を結果するんでしょう。
 それは、石炭以外のものにも、通じます。
 値段があがるとみると、先を争って、買うわけですね。
 街中に、活気を感じます。

 5月末だったと思います。
 左雲県で、大きな炭鉱事故があり、50人以上の犠牲者がでました。
 経営者の、あまりの無責任ぶりが、問題を広げ、
 およそ3か月間、すべての地方炭鉱に、安全点検が課せられ、
 その期間、操業停止になりました。
 思い切ったというか、乱暴というか。
 市の経済にとって、そうとう大きなダメージがあると、
 いろんな筋からききましたし、私もそう考えました。
 ところが、先日、いっしょに飲んだ、祁学峰によると、
 地方炭鉱は閉鎖したけれども、
 国営炭鉱は、増産していたので、
 市全体の、産炭量は、減っていないというのです。
 けれども、たとえば南郊区は、地方炭鉱が集中してますので、
 個別にみれば、打撃はあったよう。
 彼はいま、城区の区長ですが、そのまえは、
 南郊区の、党の副書記でしたから、まずまちがいないでしょう。

 とにかく、会う人、会う人が、
 「なにもかも、高くなった」といいます。
 とくに、一昨年から、昨年にかけての上昇が、
 急だったそうです。
 日本でも、狂乱物価といわれた時期がありました。
 この数字をみていると、あれなんか、かわいいものです。
 (つづく)

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 関東ブランチ主催「高見事務局長を囲んで」
 日時:2007年1月20日(土)15時〜18時 
 場所:立教大学 池袋キャンパス
    太刀川記念館3階ホール
   (各線「池袋」駅下車徒歩約7分)
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 認定特定非営利活動法人 緑の地球ネットワーク(GEN)
 552-0012 大阪市港区市岡1-4-24 住宅情報ビル5F
 TEL.06-6576-6181 FAX.06-6576-6182
 E-mail  gentree@s4.dion.ne.jp
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