2009さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
発行日時: 2008/4/18●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
「めぇでる教育研究所」発行
「2009さわやかお受験のススメ<小学校受験編>」
現年中児のお子様をお持ちの方々へ
2009年度入試(2008年秋に実施)を成功に導く手引きです。
★第41号★
2008年4月18日
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★★入試問題を分析する★★
[七]巧緻性に関する問題
聞き慣れない言葉です。
「きめこまかく上手にできていること」という意味ですが、11月に詳しくお
話しました「鍛えてほしい第二の脳」を思い出してください。
「塗る・折る・切る・貼る・結ぶ」といった手作業、何かを作ったり絵を描い
たり、手本と同じものを描いたりする問題です。
制作や絵画は、幼稚園保育の基本ですから、出題されるのも当然でしょう。
それから面白いことに、はしを使う問題もあります、ご飯を食べるときに使う
はしです。
[制 作]
これには課題制作と自由制作があります。
◆課題制作
★「今から、動物の起き上がりこぼしを作ります。
このように、画用紙を半分に折り、折り目のところが背中にな
るように動物を描きます。描けたら動物を、このように切り抜き
ます。そして、別の紙を筒のようにまるめ、それに動物をホチキ
スで止めます。最後に、セロテープで粘土を筒の中に貼り、出来
上がりです」
先生が、やっているのを見てから制作に取り組みます。
◆自由制作
★(空き箱、画用紙、色紙、折り紙、セロハン、リボン、ひも、
モール、輪ゴムなどの材料や、はさみ、のり、ホチキス、ク
レヨンなどが置かれています。
「ここにあるものを自由に使って、自分の好きなものを作りな
さい」
まず、注意しておきましょう。
子ども達の大好きな制作ですから、張り切ります。
しかし、先生の説明中に手を出す子がいます、待てないのです。
これも駄目ですね。
きちんと聞いておかなければ、手順がわかりませんから、途中でギブアップす
ることになりかねません。
普段の生活態度がそのまま正直に出がちですが、子ども自身の責任ではありま
せん。
「話を聞き、指示どおりに行動できるか」にチェックが入ります。
何といっても、話を聞く態度が問題です。
幼稚園は自由保育ですが、小学校は一斉授業です。
自分勝手にやるわけには、いきません。
これは試験ですから、あらゆる規則違反にチェックが入ります。
制作が苦手なお子さんの場合は、もう一度、「鍛えてほしい第二の脳」をお読
みになり、早いうちに対処しておきましょう。
基本作業は、幼児教室の先生にお任せではなく,家庭できちんと身につけるも
のです。
[模 写]
★お手本と同じように描きましょう。
図形と点図形の模写があります。
関西では、点図形を点結びともいいます。
模写は、文字通り、お手本と同じものをまねて写すことです。
これは、性格が、きちんと出ます。
直線がよじれたり、点と点をつなぐのに脱線をしたり、通過すべき点を無視す
る子は、何をやっても雑なところがありますね。
スピードを争っているのです。
かけていれば、いいのではありません。
完成度から美醜の感覚、基本的な生活習慣、躾、育児の姿勢まで判定すること
も可能です。最初が肝心です。
ゆっくりと丁寧に、時間をかけて、美しくかくことが基本です。
図形の〇△□は、文字をかくときの基礎トレーニングです。
○は、下から時計まわりで、上から左回りにかくのは数字のゼロです。
△は、頂点から左斜め下へ、そこから頂点に戻って右斜め下へ、最後に左から
右へ底辺をかきます。
左斜め下から、いきなり右方向へ底辺をかき、今度は右斜め上の頂点を目指し
て書くのは、大人の使う簡略法です。
□は、漢字の国がまえと同じです。
左から下におりて、そのまま戻らずに、左回りで一周する子がいます。
きちんとかける子は、文字もきれいにかけるようになります。
文字には、筆順がありますから、当然なのですが。
乱雑になりがちな場合は、姿勢もチェックしてみましょう。
点図形は、対称図形が多くて、見た目もきれいですから、面白そうですね。
簡単なものも手抜きをせず、きちんと線を引くことが大切です。
立体ができれば、卒業です。
これは、大人が考えるより難しい作業です。
どこから始めたらよいのか、よくわからない問題もあります。
必ずしも点と点を結ぶとは限らずに、サードとショートの間を抜くヒットのよ
うに、点と点の間を抜けていくのもあります。
これは、納得するのに時間がかかります。
「点と点を結ぶのに、何で抜かすのですか? そんなのずるいですよ!」
と不満に思っている子がます。
こういうこだわり方、好きですね。
こだわるから、こういう仕掛けに気づいて、間違わないのです。
しかし、この問題も根気がいります。
どこがどうなっているのか、試行錯誤をさせた方が、後で効果が表れます。
観察力と集中力、そして持久力や忍耐力も身につきますね。
さらに、全体のバランス感覚を養うのにも役立ちます。
なぜなら、隅から隅まで、全体をきちんと見なければならないからです。
絵を描くときにも、それが生きてきます。
頼りない線を引く子がいます。
鉛筆をしっかり持てていません。
おそらく、はしの持ち方も、おかしいでしょう。
問題集をやる以前の問題です。
これを解決してから挑戦しましょう。
ただし、はしの持ち方は、食事の時にうるさくいわないことです。
三度三度、同じこといわれていては、気が滅入ります。
キチンとした線が引けるようになれば、はしも持てるはずです。
このトレーニングに取り組むのが、先ではないでしょうか。
Bか2Bの鉛筆で、直線や円などを殴り書きさせると効果が表れるものです。
これは、スピードを上げてもかまいません。
なぜなら、早く書くには、鉛筆をしっかりと持たねばなりませんし、どの辺を
持てばよい
かもわかるからです。
しかし、力み過ぎは、いけません。
そのバランスも、やっている内にマスターできるものです。
はしの持ち方にも変化が出てくるはずです。
[はしを使った問題]
★(角砂糖ぐらいの大きさのプラスチックの立方体が、おわんの中
にたくさんあり、はしと空のおわんが用意されている)
・おわんの中のものを、別のおわんにはしを使って、一つずつ
移してください。
これが試験です。
豆を買ってきて、割りばしを使い、懸命に練習をする話を聞きますが、何かお
かしな気がします。
これは、試験のために練習をして身につけるものでしょうか。
体の運動的な発達に関わることですし、基本的な生活習慣の大切な課題です。
生活習慣なら、しつけと関係があります。
一応の目安として、3歳ぐらいからはしを使えるようになり、5歳頃には、巧
みに使えるようになるといわれています。
試験のために特訓して身につける、どうも変な話ではありませんか。
なぜ、学校側が、このような試験をするのでしょうか。
手先の器用な子は頭もいいから、はしを持たせて選抜しようなどとは、ちょっ
と考えにくい発想ですが、ペーパーテストにさえ強かったら、有名小学校へ合
格できると考えるお母さん方が、そのためにはしの使い方を練習するのであれ
ば、本末転倒もはなはだしいといわざるをえませんね。
幼稚園児が、ペーパーテストに強くても、はしを持ってご飯を食べられない方
が、よほど恐い話です。
生活習慣とは、誰の手も借りずに生活していくために身につけるものであるこ
とを忘れては、受験準備どころではないでしょう。
問題集には、豆の他に、はしでカラーボールや玩具のミニチュアの果物、ビー
玉、落花生、金平糖をつかんだり、はさみで線や、線と線の間を切らせたり、
ひもを結ばせたり、積み木をハンカチで包ませる問題が出ています。
こんなことを、試験で調べなければならないのは、幼き受験戦士は、頭はよく
ても、こういった手作業が苦手なのでしょか。
「九九、81!」
とそらんじている子が、お母さんに靴を履くのを手伝ってもらっているとなる
と、やはり、おかしいですね。
しかも、きょう日の靴、ひもつきでも、おかしな仕掛けがしてあります。
そういうのを見ると、本当に気が滅入ります。
練習しなければ、うまく結べないのは当たり前です。
そこを端折ってしまうのですから、脳から司令が出ませんし、筋肉も反応しま
せん。
手を抜いた分、脳も筋肉も楽をしているのですから、不器用になるわけです。
モンテッソーリのいう「敏感期」ではありませんが、幼児期には、これから使
う筋肉を鍛えておかなければならない時期があります。
ある私立の名門校では、鉛筆を削るのに「肥後守」を使っている話を聞きまし
た。
「肥後守」とは、刃を収めるさやに「肥後守」と銘のあるナイフのことです。
ナイフで鉛筆を削るのは、私たちの子どもの頃は、練習さえすれば、誰でもで
きる当たり前のことだったのではなかったでしょうか。
しかし、全神経を手先に集中しなければ、ケガをしかねない大変な作業でした。
危険をともなう作業は、大げさにいえば、幼いなりに危機管理が必要であるこ
とを学習していたのではと思います。
使い方を誤れば凶器になることを教えずに、ただむやみに禁止するのは、教育
的な配慮に欠けますが、こういったことはお父さん方が、小さいときにこそ、
きちんと教えておくべきではないでしょうか。
脱線しましたが、ハンカチでものを包むのも苦手ですね、特に、男の子は。
やったことがないからできないのだと思います。
お母さん方も、風呂敷でものを包むことなど、ほとんどないでしょう。
お弁当をハンカチで包むようにすれば、解決できます。
第二の脳を活用すれば知力も向上しますから、一石二鳥にもなります。
巧緻性の問題には、お子さんの生活環境までわかる要素も含まれています。
乱暴な線や心細い線を引くような場合、その原因は、日常生活の中で、いろい
ろな形でサインが出ていると思います。
口うるさく注意する前に、どのようなサインが出ているかチェックしてみまし
ょう。
(次回は、「社会性の問題」についてお話しましょう)
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