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2009さわやかお受験のススメ<小学校受験編>

発行日時: 2008/2/1

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         「めぇでる教育研究所」発行
  「2009さわやかお受験のススメ<小学校受験編>」

      現年中児のお子様をお持ちの方々へ
 2009年度入試(2008年秋に実施)を成功に導く手引きです。
           ★第30号★
         2008年2月1日

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★★入試問題を分析する★★

[二]数量に関する問題(1)  

数量の問題というと、「計算ですね!」と勘違いするお母さん方が、かなりい
るようです。
確かに計算は、算数の一部の領域ですが、それが、すべてではありません。
学校側が求めている数量は、数や量の概念、それと図形や空間の分野まで入っ
ていますから、範囲は広いのです。
また、「算数は計算」と考えると、文章題の苦手な子になりがちです。 
もちろん、計算は基本ですから、きちんとマスターしなければいけませんが、
問題は、それを応用できる力が身についているかであり、それを試すのが文章
題です。
文章題は「文を読み取る力」、読解力、国語の領域だと思います。 
「年長さんでも、つるかめ算、解けます」を思い出してください。
加減乗除ができなくても解けるのは、設問を図に描けたからです。
その図をもとに計算をすると、算数は面白くなるのではないでしょうか。
幼児の数量も、読み取る力、読解力が求められています。

[数の問題]
数のことから説明しましょう。
簡単にいえば、
「全部でいくつあるか」(数える)      
「どっちが多いか、少ないか」(多少)          
「合わせるといくつ」(和)               
「いくつ違うか」(差)                 
「いくつ必要か」(対応)                
「分けるといくつずつになるか」(分割)         
和・差・対応・分割などの言葉だけをみると、
「加減乗除ですね!」            
となりそうです。    

「5個のリンゴと3個のミカンを合わせると、いくつになりますか」  
  5+3=8ですから、これは足し算ですね。           
「5個のリンゴと3個のミカンでは、どちらがいくつ多いですか」   
  5−3=2となりますから、引き算ですよ。           
「5人の子どもにリンゴを1つずつあげるには、いくつのリンゴが必要ですか」
  5×1=5ですから、これは掛け算ではありませんか?      
「6個のリンゴを3人で分けると、1人いくつずつになりますか」   
  6÷3=2、これは割り算です、割り算ですよ!        

こうなりがちではないでしょうか。
しかし、このように考えて指導するのは、幼児にはふさわしくありません。
これでは、加減乗除の計算を教えることになりますから、理解できないでしょ
う。 
年長さんで、九九をそらんじている子もいますが、[2×3]と[3×2]の
違いを説明できなければ、単に記憶しているだけですから、掛け算を理解して
いるとはいえません。
ですから、加減乗除の意味をきちんと学習することが大切なのです。
以前、「養ってほしい数感覚」でお話しましたが、復習しておきましょう。 

ここに10個と8個のキャラメルがあるとします。        
子どもに、                         
「多い方、食べても、いいよ」               
というと、子どもは、見るなり多い方を取ります、アッという間に。
「1つ、2つ、3つ……」                
と数えないで取ると思います。
食べ物に関して、子どもは譲らないはずです。       
直感で見分けるのです。                    
これです、この直感力が大切なのです。              
多少の違いを見分けることが、数の概念を理解する出発点です。  
しかし、現代っ子は、食べ物の取りっこなどしないでしょう。 
一人っ子だと、争いようがありません。            
おやつの時にも、お母さんが、きちんと分けていませんか。    
これは、止めましょう。                   
数量に関しては、数えたり、違いを見つける経験をたくさんさせることです。
まず、直感力です。                          

「クッキー、8個、食べてもいいですよ」
8個、自分で数えなければなりません。
数えることを覚えます。
「お母さんは、これだけ取りましたよ」
わざと多めに、10個ぐらい取ってみましょう。        
「お母さん、ずるい。ぼくより多いよ!」            
直感力は、これで卒業です。                   
「お母さんとあなたとでは、いくつ違いますか?」         
10−8=2の感覚で考えたら失敗です、まだ、子どもには無理です。
「比べる方法ありますよ」                  
一言、アドバイスを与えて、考えさせることです。     

○○○○○○○○○○(お母さんのクッキー)
||||||||
●●●●●●●●  (お子さんのクッキー)

子どもが、お母さんと自分のクッキーを1つ1つ並べて、比べると、
「お母さんの方が、2個、多いよ」
となります。                     
「ごめんね、取りすぎたわ。お母さんと比べると、あなたは、いくつ少ないの」
「2つでしょう」                         
とわかれば、これも卒業です。               
一対一対応です。                   
1つ1つ対応させて、多少を見つけます。        
決して、引き算ではありません。             

「全部で、いくつありますか」
数えさせれば答えは出ます。            
しかし、百まで口でいえても、数がわかっているとはいえません。   
物と数詞を対応させて数えられて、                 
「1個、2個、3個……、お母さん18個です」
これで、卒業です。                     
この数詞は、難しいですね。                    
鉛筆を数えてみましょう。                     
本は本ですが、「いっぽん、にほん、さんぼん」と全部、違います。
本、皿、手袋、鯨、はし、服、テレビ、とにかく日本語は難しいです。
外国の方は、これで困るようです。            
参考までに、お母さんに聞いておきましょう。            
めがね、たんす、鏡、ヴァイオリン、何と数えるのでしょうか。    
                                 
次に、2枚の皿を用意します。                    
「それじゃ、お母さんと同じ数に分けるには、どうしたら、いいの?」
18個のクッキーを、お母さんの皿、自分の皿と、1つずつ分ければ、ことは
簡単です。「お母さん、9個ずつです」
「ピン、ポン! すごい! それじゃ、お父さんと3人で分けたら、いくつず
つになりますか」        
もう1枚、皿が必要になりますが、同じ要領です。
「お母さん、6個ずつですね」
こうなります。
ここで、1個ずつ分けていくときに、2人だと2個、3人だと3個ずつ、減っ
ていくことに気づかせることです。
すると、問題集などで、
「クッキーが12個あって3人で分けると、1人いくつずつになりますか」
といった問題のときに、3個ずつ指で押さえながら、1人分だけ〇を書いてい
けば答えが出ます。      
3個ずつ押さえていくと、〇を4つ書いたところでゲームセットになります。
答えは、4個です。                       
幼児の数は、12÷3=4 と答えが出るのではありません。    
〇を4つ書き、その○を数え、そこではじめて、「4個」と答えがわかるので
す。
正解は、後で出るわけです。
これで分割も卒業です。                
数は、大人が考えるような四則演算ではありません。  
直感で数を見分け、一つ一つを対応させ、その違いを見つけることが基本です。
出発点は、アバウト、おおよその違いがわかれば、いいのです。
       
さらに、10は1と9、2と8、1と2と7といった数の合成、分解がありま
すが、難易度の高い問題になると、20までの合成分解が理解できていないと、
解けないものもあります。
10は1と9、2と8と、単に記憶させようとするより、おはじきなどを10
個用意し、実際に分けさせてみると、その仕組みがわかるものです。
かつて、ある学校で「12個のミカンを何人で分けることができますか」とい
った問題がありました。
子ども達に、この問題に挑戦させると、「2人、3人、4人、6人」と答え、
12人で分けられると答える子は、ほとんどいません。
具体物を使ってみると、これに気づきます。
                          
また、数字は抽象的なものです。              
[5]と数字だけでは、幼児には何のことだかわかりません。 
「リンゴが5」となって、初めて、[5]という意味がわかるのです。 
その心は、リンゴが5個、頭に描かれるからです。       
ですから、1は○が1個、2は○〇と2個、3は○〇〇と3個というように、
○で表すことが大切です。
これをきちんと理解しておけば、数の合成、分解をクリアできるはずです。

小学校の算数の基本は、文字を習って、〇を数字に置き換えることから始まり
ます。 
こういったことが学習できていると、「繰り上がり、繰り下がり」で苦労しま
せん。 
計算は小学校に入ってから加減乗除で習うわけです。      
○を数字に置き換え、「多少」といった言葉の代わりに[+−×÷]の記号を
使って。
ですから、数字も記号も、幼児には必要ありません。  
大切なのは、数の概念です、意味がわかることです。
数と接する機会は、日常生活の中に、たくさんあります。  
これを上手に使いましょう。              
少し注意をすれば、教材は周りにいくらでもあります。 

最後に、幼児、特有の考え方を紹介しておきましょう。
幼児にメロン5個とイチゴ5個を比べさせると、メロンの方が多いと答えたり、
ばらばらに置かれたリンゴ5個と一ヶ所に5個、固めて置いたリンゴでは、ば
らばらに置かれたリンゴの方が多いと答えることがあります。
前者は、メロンの大きさにこだわり、後者は、広がって置かれたことに目を奪
われたからですが、「ものは、同じ数であれば、大きさが違っていても、さら
に、一ヶ所にまとめて置かれていても、どのような位置や方向にばらばらに置
かれていても、数は変わらない」ことを教えてあげましょう。
これを「数の保存」といいますが、言葉は、お母さんが知っていればよいこと
で、お子さんに教える必要はありません。

  (次回は、量についてお話しましょう)
                             
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